【Excel】CSVの文字化けを解消する方法

この記事では、ExcelでCSVファイルを開いたときに文字化けする原因と解消方法を解説します。

CSVファイルが文字化けする原因は、主にExcelとCSVファイルの文字コード(エンコード)の違いにあります。

文字化けしたCSVファイル
文字化けしたCSVファイル

メモ帳でエンコードを変更する方法Excelのインポート機能を使う方法Googleスプレッドシートで開く方法の3つを画像付きで分かりやすく解説します。

どの方法も数分で完了し、特別なツールは不要です。情シスとして多くの社内ユーザーをサポートしてきた中で、CSV文字化けに関する問い合わせを数多く受けてきました。実務経験に基づいた確実な解決方法を紹介します。

CSVファイルを文字化けした状態で開いて、うっかり上書き保存してしまうと、元の文字コード情報が失われて復元できなくなります。

目次

メモ帳でCSV文字化けを直す方法

メモ帳を使ってCSVファイルの文字コードをExcelが読み込める形式に変更する方法です。Windows標準機能だけで簡単に文字化けを解消できます。

  1. 文字化けしているCSVファイルをメモ帳で開く
  2. 「名前を付けて保存」からエンコードを「ANSI」に変更
  3. 保存したCSVファイルをExcelで開く

所要時間は約3分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
文字化けしているCSVファイルを右クリックし「メモ帳で編集」を選択

文字化けしているCSVファイルを右クリックし、「メモ帳で編集」を選択してください。

文字化けしているCSVファイルを右クリックし「メモ帳で編集」を選択している画像
文字化けしているCSVファイルを右クリックし「メモ帳で編集」を選択
STEP
「ファイル」をクリックして「名前を付けて保存」を選択

「メモ帳で編集」を選択すると、メモ帳でCSVファイルが開きます。

次に、「ファイル」をクリックして「名前を付けて保存」を選択してください。

メモ帳で「ファイル」をクリックして「名前を付けて保存」を選択している画像
「ファイル」をクリックして「名前を付けて保存」を選択
STEP
エンコードを「ANSI」に変更し、「保存(S)」ボタンをクリック

「名前を付けて保存」を選択すると、名前を付けて保存の画面が表示されます。

画面右下にあるエンコードを「ANSI」に変更し、「保存(S)」ボタンをクリックしてください。

ExcelはCSVファイルを開く際、既定でShift_JIS(CP932)として読み込みます。そのため、UTF-8で保存されたCSVファイルを直接開くと文字化けが発生します。

メモ帳の名前を付けて保存の画面でエンコードを「ANSI」に変更し、「保存(S)」ボタンをクリックしている画像
エンコードを「ANSI」に変更し、「保存(S)」ボタンをクリック
STEP
CSVファイルをExcelで開き、文字化けが解消していることを確認する

エンコードを「ANSI」に変更して保存したCSVファイルをExcelで開くと、文字化けが解消され、正しく表示されます。

エンコードを「ANSI」に変更して保存したCSVファイルをExcelで開いて文字化けが解消している画像
CSVファイルをExcelで開き、文字化けが解消していることを確認する

Excelのインポート機能でCSV文字化けを解消する方法

Excelの「データ取り込み」機能を使えば、元のCSVファイルを変更せずに文字化けを解消できます。Excelが自動で最適な文字コードを判別するため、メモ帳での変換がうまくいかない場合でも開ける可能性が高くなります。

  1. 空白のExcelを開き「データ」タブから「テキストまたはCSVから」を選択
  2. 文字化けしているCSVファイルをインポート
  3. テーブル形式を通常の表形式に変換

所要時間は約1分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
空白のExcelを開いて「データ」タブをクリック

空白のExcelを開き、「データ」タブをクリックしてください。

Excelを開いて「データ」タブをクリックしている画面
空白のExcelを開いて「データ」タブをクリック
STEP
「テキストまたはCSVから」をクリック

次に、「データ」タブ内にある「テキストまたはCSVから」をクリックしてください。

Excelのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【Excel】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」をご覧になり、リボンを常に表示に切り替えてください。

「データ」タブ内にある「テキストまたはCSVから」をクリックしている画面
「テキストまたはCSVから」をクリック
STEP
文字化けしているCSVファイルを選択して「インポート(M)」ボタンをクリック

「テキストまたはCSVから」をクリックすると、「データの取り込み」画面が表示されます。

文字化けしているCSVファイルを選択し、「インポート(M)」ボタンをクリックしてください。

「データの取り込み」画面で文字化けしているCSVファイルを選択して「インポート(M)」ボタンをクリックしている画面
文字化けしているCSVファイルを選択して「インポート(M)」ボタンをクリック
STEP
「読み込み」をクリック

「インポート(M)」ボタンをクリックすると、CSV取り込み画面が表示されます。

多くの場合、この時点でExcelが最適な文字コードを自動で解析します。
万が一この画面でも文字化けしている場合は、左上にある「元ファイル」のプルダウンメニューから適切な文字コードを選択してください。

内容を確認して「読み込み」をクリックしてください。

CSV取り込み画面で内容を確認して「読み込み」をクリックしている画面
「読み込み」をクリック
STEP
「範囲に変換」をクリック

「読み込み」をクリックするとCSVファイルがExcelに取り込まれます。

この時点では「テーブル」形式で取り込まれています。通常のExcel操作を行うには不便なため、「テーブルデザイン」タブにある「範囲に変換」をクリックして通常の表形式に変換してください。

「テーブルデザイン」タブにある「範囲に変換」をクリックしている画面
「範囲に変換」をクリック
STEP
「OK」ボタンをクリック

「範囲に変換」をクリックすると、「この操作を行うと、シートからクエリ定義が削除され、テーブルが標準の範囲に変換されます。続行しますか?」と確認メッセージが表示されます。

「OK」ボタンをクリックしてください。

確認メッセージで「OK」ボタンをクリックしている画面
「OK」ボタンをクリック
STEP
CSVファイルの文字化けが解消されたことを確認する

「OK」ボタンをクリックするとExcelの編集画面に戻ります。

これで文字化けしたCSVファイルが正しく表示され、通常通り編集や保存ができるようになりました。

CSVファイルの文字化けが解消されたことを確認する
CSVファイルの文字化けが解消されたことを確認する

GoogleスプレッドシートでCSV文字化けを回避する方法

GoogleスプレッドシートはUTF-8を標準の文字コードとして使用しているため、Excelで文字化けするCSVファイルも正常に開けます。Excelやメモ帳を使わずに、ブラウザ上で簡単に文字化けを解消したい場合に便利な方法です。

  1. Googleスプレッドシートの「ファイル」→「インポート」を選択
  2. 文字化けしているCSVファイルをアップロード
  3. 「データをインポート」をクリック

所要時間は約2分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
Googleスプレッドシートの「ファイル」→「インポート」をクリック

Googleスプレッドシートを開き、左上の「ファイル」をクリックし、「インポート」を選択してください。

Googleスプレッドシートで「ファイル」から「インポート」を選択している画面
Googleスプレッドシートの「ファイル」→「インポート」をクリック
STEP
「アップロード」タブから文字化けしているCSVをアップロード

「インポート」をクリックするとファイルを選択する画面が表示されます。

「アップロード」タブから文字化けしているCSVをアップロードしてください。

「アップロード」タブから文字化けしているCSVをアップロードする画面
「アップロード」タブから文字化けしているCSVをアップロード
STEP
「データをインポート」をクリック

文字化けしているCSVをアップロードすると、「ファイルをインポート」と書かれた画面が表示されます。

「データをインポート」をクリックしてください。

「ファイルをインポート」と書かれた画面で「データをインポート」をクリックしている画面
「データをインポート」をクリック
STEP
CSVファイルの文字化けが解消されたことを確認する

「データをインポート」をクリックするとCSVファイルがGoogleスプレッドシートに取り込まれます。

GoogleスプレッドシートはUTF-8を標準の文字コードとして使用しているため、Excelで文字化けするCSVファイルも正常に開けます。

Excelとしてダウンロードしたい場合は、左上の「ファイル」から「ダウンロード」を選択してください。

CSVファイルの文字化けが解消されたことを確認する
CSVファイルの文字化けが解消されたことを確認する

CSVファイルの文字化けに関するよくある質問と答え

最後に、CSVファイルの文字化けに関するよくある質問と答えをまとめました。

なぜExcelでCSVファイルを開くと文字化けするのですか?

ExcelとCSVファイルの文字コード(エンコード)が異なることが原因です。Excelは既定でShift_JIS(CP932)として読み込むため、UTF-8で保存されたCSVファイルを開くと文字化けが発生します。

CSVファイルの文字化けを直すにはどうすればいいですか?

メモ帳でCSVファイルを開き、エンコードを「ANSI」に変更して保存する方法が簡単です。また、Excelのインポート機能(「データ」タブ→「テキストまたはCSVから」)を使えば、元のファイルを変更せずに正しく開けます。

メモ帳でエンコードを変更すると元のCSVファイルは消えますか?

「名前を付けて保存」で同じファイル名を指定すると上書きされます。元のファイルを残したい場合は、別のファイル名で保存してください。

ExcelでUTF-8のCSVファイルを開く方法はありますか?

CSVファイルをダブルクリックで開くと文字化けします。
Excelのインポート機能(「データ」タブ→「テキストまたはCSVから」)を使えば、UTF-8のCSVファイルを文字化けせずに開けます。Excelが自動で文字コードを判別します。

ANSIとは何ですか?

ANSIは、Windowsで使用される文字コードの一種です。日本語環境ではShift_JIS(CP932)に相当し、Excelが既定で読み込む文字コードと一致するため、メモ帳でANSIに変更すればExcelで正しく表示されます。

CSVファイルの文字コードを確認する方法はありますか?

メモ帳でCSVファイルを開き、「名前を付けて保存」画面で右下の「エンコード」欄を確認すると、現在の文字コードが分かります。メモ帳でのエンコード変更について詳しくは「メモ帳で文字コードをShift-JISやUTF-8に変換する方法」をご覧ください。

Excelのインポート機能で取り込んだデータはどうやって保存しますか?

インポート後に「範囲に変換」を行えば、通常のExcelファイルとして保存できます。CSV形式で保存したい場合は、「名前を付けて保存」から「CSV UTF-8(コンマ区切り)」を選択してください。

テーブル形式から通常の表形式に変換する必要はありますか?

テーブル形式のままでも問題なければ変換不要です。ただし、セルの結合や自由な書式設定を行いたい場合は、「範囲に変換」で通常の表形式に戻すことをおすすめします。

メモ帳以外で文字コード変換はできますか?

はい、Notepad++Visual Studio Codeなど、多くのテキストエディタで文字コード変換が可能です。

文字化けしたCSVファイルを保存してしまいました。元に戻せますか?

文字化けした状態で保存すると、データが破損してしまい元に戻すことはできません。バックアップがない場合は、元データの再取得が必要になります。

GoogleスプレッドシートではCSVファイルが文字化けしないのはなぜですか?

Googleスプレッドシートは、UTF-8を標準の文字コードとして使用しているため、UTF-8のCSVファイルを文字化けせずに開けます。ただし、Shift_JISのCSVファイルを開く場合は文字化けすることがあります。

CSVファイルの文字化けを完全に防ぐ方法はありますか?

CSVファイルを作成する際に最初からExcelが読み込める文字コード(Shift_JIS/CP932)で保存することが最善です。ただし、システムからエクスポートされたCSVなどは、利用者側で対処する必要があります。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。
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公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 24H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • Excel:Microsoft 365 MSO (バージョン 2510 ビルド 16.0.19328.20010) 64 ビット
  • 最終検証日:2025年10月31日
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この記事を書いた人

情シスの自由帳管理人のアバター 情シスの自由帳管理人 情シスの自由帳管理人

社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
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【基本検証環境】
Windows 11 Home(64bit)/Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H(1.40GHz)/32GB RAM

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