簡単&高速化!Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアする方法

簡単&高速化!Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアする方法

パソコンを使っていると、WordやExcel、PowerPointの動きがだんだん遅くなることがありますよね。

それは、「キャッシュ」と呼ばれる一時ファイルが溜まっているのが原因かもしれません。

この記事では、誰でも簡単にできる「キャッシュ」のクリア(削除)方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。

目次

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリア(削除)する手順

ここでは、Word/Excel/PowerPointの動作を重くする原因となる「キャッシュ」をクリアする手順を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。

今回は、以下の2つの方法を紹介します。

  • オプション設定からキャッシュをクリアする(推奨
  • エクスプローラーから手動でキャッシュをクリアする(上級者向け)

基本的には、安全で簡単な「オプション設定からキャッシュをクリアする」方法をお勧めします。
手動での削除は、誤って必要なファイルを削除してしまうリスクがあるため、上級者向けです。

オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨)

オプション設定からWord/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアするには以下の手順で実施してください。

  1. Excelの左上にある「ファイル」をクリック
  2. 画面左側のメニュー最下部にある「オプション」をクリック
  3. 「Excelのオプション」で「保存」タブ をクリック
  4. 「キャッシュ ファイルの削除(D)」ボタンをクリック
  5. 「キャッシュ ファイルの削除」ボタンをクリック

ここからは、Word/Excel/PowerPointのキャッシュを安全にクリア(削除)する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。

Word、Excel、PowerPointのキャッシュクリアは、すべて共通の手順で実行できます。 そのため、本記事では代表例としてExcelの画面を用いて手順をわかりやすく解説 していきます。他のアプリケーション(WordやPowerPoint)をご利用の場合も、同様の手順でキャッシュをクリアできますので、ご安心ください。

STEP
Excelの左上にある「ファイル」をクリック

Excel画面左上の「ファイル」タブをクリックしてください。

オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step1 Excelの左上にある「ファイル」をクリック
オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step1 Excelの左上にある「ファイル」をクリック
STEP
画面左側のメニュー最下部にある「オプション」をクリック

「ファイル」タブをクリックすると、「ホーム」や「新規」、「開く」 といったメニュー画面が表示されます。画面左側のメニュー最下部にある「オプション」をクリックしてください。

オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step2 画面左側のメニュー最下部にある「オプション」をクリック
オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step2 画面左側のメニュー最下部にある「オプション」をクリック
STEP
「Excelのオプション」で「保存」タブ をクリック

「オプション」をクリックすると、「Excelのオプション」という名前の新しいウィンドウが表示されます。

そのウィンドウの左側にあるメニューから「保存」タブ をクリックしてください。

オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step3 「Excelのオプション」で「保存」タブ をクリック
オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step3 「Excelのオプション」で「保存」タブ をクリック
STEP
「キャッシュ ファイルの削除(D)」ボタンをクリック

「保存」タブ をクリックすると、右側に「ブックの保存について指定します。」と書かれた画面が表示されます。

その中にある「キャッシュ ファイルの削除(D)」ボタンをクリックしてください。

「ファイルを閉じたときに Office ドキュメント キャッシュからファイルを削除する(C)」にチェックを入れておくと、Word、Excel、PowerPointを閉じるたびに、キャッシュが自動的に削除される ようになります。
この設定は、キャッシュを手動でクリアする頻度を減らしたい場合に便利です。

オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step4 「キャッシュ ファイルの削除(D)」ボタンをクリック
オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step4 「キャッシュ ファイルの削除(D)」ボタンをクリック
STEP
「キャッシュ ファイルの削除」ボタンをクリック

「キャッシュ ファイルの削除(D)」ボタンをクリックすると、「キャッシュ ファイルをすべて削除しますか?」と確認メッセージが表示されます。

「キャッシュ ファイルの削除」ボタンをクリックしてください。

これでExcelのキャッシュが削除されました。

オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step5 「キャッシュ ファイルの削除」ボタンをクリック
オプション設定からキャッシュをクリアする方法(推奨) Step5 「キャッシュ ファイルの削除」ボタンをクリック

エクスプローラーから手動でキャッシュをクリアする方法(上級者向け

ここからは、Windowsの「エクスプローラー」を使用して、Word/Excel/PowerPointのキャッシュを手動で削除する方法を説明します。

この方法は、パソコン操作に慣れている上級者向けのものです。

誤って必要なファイルを削除してしまうと、アプリケーションが正常に動作しなくなる可能性がありますので、自己責任で 行ってください。不安な場合は、前述の「オプション設定からキャッシュをクリアする」方法を推奨します。

作業前に、必ずWord/Excel/PowerPointをすべて終了してください。

STEP
エクスプローラーを開く

Windowsキー + Eキー を同時に押して、エクスプローラーを開いてください。

または、タスクバーにある 「エクスプローラー」アイコン(フォルダのアイコン)をクリックします。

STEP
キャッシュが保存されているフォルダに移動する

エクスプローラーのアドレスバーに、以下のパスをコピー&ペーストして、Enterを押します。

  • Wordの場合: %appdata%\Microsoft\Word
  • Excelの場合: %appdata%\Microsoft\Excel
  • PowerPointの場合: %appdata%\Microsoft\PowerPoint

※注意: 上記は一般的なパスです。バージョンや設定によって異なる場合があります。

STEP
表示されたフォルダ内の不要なファイル・フォルダを削除する

フォルダ内には様々なファイルやフォルダがありますが、主に以下のようなものが削除対象です。

  • 一時ファイル: 拡張子が .tmp のファイル
  • 古いバックアップファイル: 拡張子が .bak のファイル
  • 更新日時が古いファイル: 拡張子が .docx.xlsx.pptx などで、更新日時がかなり古いもの

削除して良いかわからない場合は、フォルダごと削除しても構いません。 ただし、以下のフォルダは絶対に削除しないでください。

  • 「XLSTART」フォルダ (Excel): Excel起動時に自動的に開かれるファイルが保存されています。
  • 「STARTUP」フォルダ (Word/PowerPoint): 起動時に自動的に読み込まれるアドインなどが格納されています。
  • 「Word」「Excel」「PowerPoint」という名前のフォルダ自体

これらのフォルダやファイルを誤って削除すると、次回起動時に自動的に作成されますが、アプリケーションの設定が初期化されたり、アドインが読み込まれなくなったりする可能性があります。

STEP
ごみ箱を空にする

削除したファイルやフォルダは、ごみ箱に移動されます。ごみ箱を空にして、完全に削除しましょう。

Word/Excel/PowerPointのキャッシュとは?

ここでは、「そもそもWord/Excel/PowerPointのキャッシュとは何なのか?」「なぜキャッシュが溜まると動作が重くなるのか?」といった疑問を解消するために、キャッシュの役割と仕組みについて、簡単に解説していきます。

キャッシュとは、データを一時的に保存しておく仕組みのことです。
よく使うデータを高速な記憶領域に一時的に保存しておくことで、毎回低速な記憶領域(HDDやSSDなど)からデータを読み込む必要がなくなり、処理速度が向上します。

Word/Excel/PowerPointは、以下のような情報をキャッシュとして保存しています。

  • 最近使用したファイルの情報: ファイルの場所、最終更新日時など
  • 文書の書式情報: フォント、スタイル、レイアウトなど
  • オブジェクトの情報: 画像、グラフ、数式など
  • オートコレクトの情報: よく使う単語やフレーズの変換候補など
  • 元に戻す/やり直し操作の履歴

これらの情報をキャッシュとして保存しておくことで、Word/Excel/PowerPointは、ファイルの読み込みや編集作業を高速化しています。

しかし、キャッシュが溜まりすぎると、逆に動作が重くなる原因となります。
これは、キャッシュの容量が大きくなりすぎると、キャッシュ内のデータを検索するのに時間がかかるようになるためです。
また、古くなったキャッシュがいつまでも残っていると、データの不整合が発生し、アプリケーションが不安定になる可能性もあります。

キャッシュを定期的に整理することで、Word/Excel/PowerPointのパフォーマンスを最適な状態に保つことができます。

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアするメリット

キャッシュクリアのメリットをまとめると、以下のようになります。

  • 動作の高速化: Word/Excel/PowerPointの起動や動作が速くなります。
  • 安定性の向上: アプリケーションのクラッシュやフリーズなどのトラブルを予防できます。
  • 空き容量の増加: 不要なキャッシュを削除することで、ストレージの空き容量を増やすことができます。(ただし、これが主な目的ではありません)

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアする方法に関するよくある質問と答え

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアする方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

キャッシュクリアの効果・メリットについて

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアするメリットは何ですか?

主なメリットは、動作の高速化、安定性の向上、起動時間の短縮 です。
キャッシュが溜まると動作が重くなる原因となりますが、クリアすることで、これらの問題が解消され、作業効率が向上 します。また、ストレージの空き容量をわずかに増やす効果もあります。

なぜキャッシュクリアで高速化するのですか?

キャッシュは、よく使うデータを一時保存し高速表示する仕組みです。
しかし、古くなった不要なキャッシュデータが溜まりすぎると、データ検索に時間がかかり、動作が遅くなります。
キャッシュクリアで不要なデータを削除すれば、必要なデータへのアクセスが速くなり、高速化 します。

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアすることで、具体的にどのような問題が解決しますか?

動作が重い、遅い、頻繁にフリーズする、強制終了する、ファイルの起動に時間がかかる、といった問題の解決が期待できます。

キャッシュクリアの基本的な方法と注意点について

Word/Excel/PowerPointのキャッシュクリアの方法は?

主に2つあります。1つ目は、アプリケーションのオプション設定からクリアする方法。2つ目は、エクスプローラーで手動削除する方法です。 詳しくは、記事内の「Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリア(削除)する手順」をご覧ください。

Word、Excel、PowerPointでキャッシュクリアの方法は同じですか?

オプション設定からクリアする場合の手順は同じです。
エクスプローラーを使う場合、キャッシュの保存場所はソフトによって異なります。

キャッシュクリアで、ファイルは消えませんか?

いいえ、作成したファイル自体は消えません。キャッシュは一時データであり、ファイル本体とは別の場所に保存されています。

キャッシュクリアのデメリットは?

一時的に、以前開いたファイルがすぐに開けなくなる、ユーザー設定が初期状態に戻る、ということがあり得ます。
手動削除(エクスプローラーからの削除)は、誤って必要なファイルを消すと、アプリが正常に動かなくなるリスクがあります。オプション設定からの削除を推奨します。

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアする頻度はどれくらい?

使用頻度やファイルサイズによりますが、月に1回~数ヶ月に1回 が目安です。重いと感じたら、その都度実行も効果的です。

Word/Excel/PowerPointのキャッシュをクリアする適切なタイミングは?

動作が重いと感じた時、大きなファイルを編集した後、長期間使用した後 がお勧めです。定期メンテナンスとして、頻度を決めて実行するのも良いでしょう。

その他の関連情報

ディスククリーンアップでWord/Excel/PowerPointのキャッシュは削除できますか?

いいえ、通常は削除できません。ディスククリーンアップはシステム関連の一時ファイルの削除が主な目的です。
具体的には、インターネット一時ファイル、ダウンロードされたプログラムファイル、システムエラーメモリダンプファイルなどが対象となります。

Outlookも同様の手順でキャッシュを削除できますか?

いいえ、Outlookでの操作方法は異なります。
詳しくは「Outlookのキャッシュを安全に削除する方法」をご覧ください。

その他Microsoft Officeに関する記事

その他Microsoft Officeに関する記事はこちらです。是非ご覧ください。

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