【Excel】図形・オブジェクトを一括選択する方法|シート全体・範囲指定

【Excel】図形・オブジェクトを一括選択する方法|シート全体・範囲指定

この記事では、Excelのシートに配置された図形や画像、テキストボックスなどのオブジェクトを効率的に一括選択する方法を分かりやすく解説します。シート全体のオブジェクトをまとめて選択する基本操作から、指定した範囲内だけを選択する便利な方法まで、具体的な操作手順を状況別にご紹介します。

情報システム担当者として日々Excelの操作について多くのお問い合わせをいただきますが、なかでも多いのが「シート上の図形や画像をまとめて選択したい」というご相談です。
「複数のオブジェクトを一度に移動したい」「まとめて書式設定を変更したい」「不要な図形や画像を一括で削除したい」といったニーズも頻繁に寄せられます。
また、「見た目では見つけにくい透明な図形や、シートの隅に隠れている小さなオブジェクトを選択・削除したい」というケースも少なくありません。

オブジェクトをCtrlキーを押しながら1つずつクリックしていく方法は、数が増えると手間がかかるだけでなく、クリックミスも発生しやすくなります。

Excelの「オブジェクトの一括選択」を使えば、オブジェクトをまとめてグループ化したり、一度にコピーしたりする作業が劇的に効率化します。手作業で一つひとつ選択する方法と比べ、時間短縮やミス防止にもつながります。

この記事を最後までご覧いただければ、Excelにおけるオブジェクト選択の悩みが解決し、日々の資料作成やデータ整理の作業効率が格段に向上します。

この記事の解説は主にデスクトップ版Excelを対象にしています。
Web版Excel(Excel for the Web)では、ここで紹介している機能が利用できないのでご注意ください。

目次

Excelシート全体の図形・オブジェクトを一括選択する簡単な方法

Excelのシート上に配置された、たくさんの図形、画像、テキストボックスなどのオブジェクトを、一つ残らず全て選択したいという場面は意外と多いものです。
例えば、シートデザインの調整で全てのオブジェクトの書式を一括で変更したり、別のシートへまとめて移動・コピーしたり、あるいは不要なオブジェクトを一括削除したりする場合など。

これからご紹介する2つの簡単な方法を使えば、シート上にある全ての図形・オブジェクトを数回の操作で確実に選択できます。

オブジェクトを1つ選択後、Ctrl + A で全てのオブジェクトを選択する

まずご紹介するのは、キーボードショートカット「Ctrl + A」を活用して、シート上にある全ての図形やオブジェクトを一括で選択する非常に手軽な方法です。
ポイントは、最初にいずれか一つのオブジェクトを選択しておくこと
その状態で「Ctrl + A」を押すだけで、シート上の他の全てのオブジェクトまとめて選択状態にすることができます。
それでは、具体的な操作手順を見ていきましょう。

STEP
シート内の図形や画像(オブジェクト)を1つ選択する

まず、シート上にあるいずれかの図形や画像(オブジェクト)を1つクリックして選択してください。

オブジェクトを1つ選択後、Ctrl + A で全てのオブジェクトを選択する Step1 シート内の図形や画像(オブジェクト)を1つ選択する
オブジェクトを1つ選択後、Ctrl + A で全てのオブジェクトを選択する Step1 シート内の図形や画像(オブジェクト)を1つ選択する
STEP
Ctrl + A キーを押して全てのオブジェクトを選択する

次に、キーボードのCtrlキーを押しながらAキーを押してください

これにより、シート上に存在するすべての図形、画像、テキストボックスなどのオブジェクトが一括で選択され、それぞれの外枠にハンドルが表示された状態になります。

この状態になれば、選択されたすべてのオブジェクトを一度に移動したり、書式を変更したりすることが可能です。

オブジェクトを1つ選択後、Ctrl + A で全てのオブジェクトを選択する Step2 Ctrl + A キーを押して全てのオブジェクトを選択する
オブジェクトを1つ選択後、Ctrl + A で全てのオブジェクトを選択する Step2 Ctrl + A キーを押して全てのオブジェクトを選択する

「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する

Excelの「ジャンプ」機能は、特定の種類のデータやオブジェクトだけを効率的に選択したい場合に非常に便利です。

この機能を使えば、シート上に散らばっている全ての図形や画像を一度に選択できます。

STEP
「編集」グループから、「検索と選択」をクリック

まず、Excelの「ホーム」タブの右側にある「編集」グループから、「検索と選択」をクリックしてください。

Excelのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【Excel】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」をご覧になり、リボンを常に表示に切り替えてください。

「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step1 「編集」グループから、「検索と選択」をクリック
「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step1 「編集」グループから、「検索と選択」をクリック
STEP
「条件を選択してジャンプ(S)...」をクリック

表示されたメニューの中から、「条件を選択してジャンプ(S)...」をクリックしてください。

「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step2 「条件を選択してジャンプ(S)...」をクリック
「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step2 「条件を選択してジャンプ(S)...」をクリック
STEP
「オブジェクト(O)」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリック

「条件を選択してジャンプ(S)...」をクリックすると、「選択オプション」と書かれたウィンドウが表示されます。

選択項目の中から「オブジェクト(O)」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックしてください。

「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step3 「オブジェクト(O)」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリック
「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step3 「オブジェクト(O)」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリック
STEP
すべてのオブジェクトが選択されたことを確認する

「OK」ボタンをクリックすると、シート上に配置されている全ての図形、画像、グラフなどが一括で選択された状態になります。

各オブジェクトの外枠にハンドル(小さな白い丸や四角)が表示されていれば、正しく選択できています。

この状態になれば、選択されたすべてのオブジェクトを一度に移動したり、書式を変更したりすることが可能です。

「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step4 すべてのオブジェクトが選択されたことを確認する
「ジャンプ」機能を利用して全てのオブジェクトを選択する Step4 すべてのオブジェクトが選択されたことを確認する

指定した範囲内の図形や画像などのオブジェクトをまとめて選択する方法

シート上に多くの図形や画像が配置されているけれど、その全てではなく、特定のエリアに存在するオブジェクトだけを選択したい、という場面もあると思います。
このような場合に役立つ、指定範囲内のオブジェクトを効率的に選択するための方法を2つご紹介します。

マウス操作で範囲を指定する方法と、表示される一覧から目的のオブジェクトを選び出す方法があり、作業の状況や対象の数に応じて使い分けることで、よりスムーズな編集作業が可能になります。

「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する

Excelの「オブジェクトの選択」ツールは、マウスで範囲を指定し、その範囲内にある複数の図形や画像をまとめて選択したい場合に非常に便利な機能です。

特に、多くのオブジェクトが配置されている中から、特定のエリアにあるものだけを選び出す場合に役立ちます。

STEP
「編集」グループから、「検索と選択」をクリック

まず、Excelの「ホーム」タブの右側にある「編集」グループから、「検索と選択」をクリックしてください。

Excelのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【Excel】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」をご覧になり、リボンを常に表示に切り替えてください。

「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step1 「編集」グループから、「検索と選択」をクリック
「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step1 「編集」グループから、「検索と選択」をクリック
STEP
「オブジェクトの選択(O)」をクリック

表示されたメニューの中から、「オブジェクトの選択(O)」をクリックしてください。

「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step2 「オブジェクトの選択(O)」をクリック
「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step2 「オブジェクトの選択(O)」をクリック
STEP
マウスで選択範囲をドラッグして指定する

「オブジェクトの選択(O)」をクリックすると、マウスポインターの形がオブジェクト選択専用の白い矢印に変わります。

マウスポインターが白い矢印の状態で、選択したいオブジェクトをすべて囲むように、シート上でマウスをドラッグ(クリックしたまま移動)してください。

ドラッグすると、マウスの動きに合わせて選択範囲が表示されます。

「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step3 マウスで選択範囲をドラッグして指定する
「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step3 マウスで選択範囲をドラッグして指定する
STEP
マウスボタンを離して選択を確定する

目的の範囲をすべて点線で囲んだら、マウスのボタンを離してください。

すると、点線で指定した範囲内に完全に含まれていたすべての図形や画像が選択された状態になります。
※選択された各オブジェクトには、外枠にハンドル(小さな白い丸や四角)が表示されます。

この状態になれば、選択されたオブジェクトを一度に移動したり、書式を変更したりすることが可能です。

「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step4 マウスボタンを離して選択を確定する
「オブジェクトの選択」ツールで範囲を指定して選択する Step4 マウスボタンを離して選択を確定する

「オブジェクトの選択と表示」機能を利用して一覧から選択する

シート上にたくさんのオブジェクトが配置されていたり、オブジェクト同士が重なっていて目的のものを直接クリックしづらい場合に役立つのが、「オブジェクトの選択と表示」機能です。

この機能を使うと、シート上のすべてのオブジェクトが「選択」ウィンドウという一覧に表示され、リストから名前を選ぶだけで簡単に目的のオブジェクトを選択できます。

STEP
「編集」グループから、「検索と選択」をクリック

まず、Excelの「ホーム」タブの右側にある「編集」グループから、「検索と選択」をクリックしてください。

Excelのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【Excel】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」をご覧になり、リボンを常に表示に切り替えてください。

「オブジェクトの選択と表示」機能を利用して一覧から選択する Step1 「編集」グループから、「検索と選択」をクリック
「オブジェクトの選択と表示」機能を利用して一覧から選択する Step1 「編集」グループから、「検索と選択」をクリック
STEP
「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリック

表示されたメニューの中から、「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリックしてください。

「オブジェクトの選択と表示」機能を利用して一覧から選択する Step2 「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリック
「オブジェクトの選択と表示」機能を利用して一覧から選択する Step2 「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリック
STEP
一覧から目的のオブジェクトを選択する

「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリックすると、Excelワークシートの右側に「選択」という名前の作業ウィンドウ(選択ウィンドウ)が表示されます。

「選択」ウィンドウには、シート上に存在するすべての図形、画像、グラフ、テキストボックスなどのオブジェクトの名称が一覧で表示されます。

この一覧から、選択したいオブジェクトの名前をクリックしてください。
クリックされたオブジェクトがシート上で選択され、ハンドルが表示されます。

複数のオブジェクトを選択したい場合
  • 離れた場所にある複数のオブジェクトを選択したい場合は、Ctrlキーを押しながら、一覧の中から該当するオブジェクト名を順にクリックしてください。
  • 一覧の中で連続して並んでいる複数のオブジェクトをまとめて選択したい場合は、まず先頭のオブジェクト名をクリックし、Shiftキーを押しながら末尾のオブジェクト名をクリックしてください。
「オブジェクトの選択と表示」機能を利用して一覧から選択する Step3 一覧から目的のオブジェクトを選択する
「オブジェクトの選択と表示」機能を利用して一覧から選択する Step3 一覧から目的のオブジェクトを選択する

Excelで図形・オブジェクトを一括選択する方法に関するよくある質問と答え

Excelで図形・オブジェクトを一括選択する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

Excelでよく聞く「オブジェクト」って、いったい何のこと?セルとどう違うの?

Excelで扱うオブジェクトとは、シート上に配置できる図形(例:丸、四角)、グラフ、画像ファイル、テキストボックス(文字入力の箱)、SmartArtグラフィック(情報の図解)などを指します。
文字や数字を入れるセルとは別に存在していて、シートの上で好きな場所に動かしたり、大きさを変えたりできる部品、と考えると分かりやすいかもしれません。

たくさんあるオブジェクトの中から、目的のものだけを選択するにはどうすれば良いですか?

「選択ウィンドウ」機能を利用すると、シート上の全オブジェクトが一覧表示され、リストから直接選択できます。
オブジェクト名で検索したり、オブジェクトが多数重なっている場合や、他の図形に隠れている場合でも確実に見つけて選択できるため便利です。

「オブジェクトの選択」ツールが解除できず、セルが選択できません。どうすれば元に戻せますか?

「オブジェクトの選択」ツールが有効な状態では、オブジェクトのみが選択対象となります。
このツールを解除するにはキーボードのEscキーを押してください。

オブジェクトを「シート全体」で一括選択する場合と、「指定範囲内」で選択する場合では、どのような使い分けがありますか?

「シート全体」のオブジェクトを選択するのは、全てのオブジェクトに同じ操作(例:一斉削除、書式統一)を加えたい場合や、大部分のオブジェクトが対象の場合に便利です。
一方、「指定範囲内」の選択は、特定のエリアにあるオブジェクトだけを操作したい場合や、編集不要なものまで誤って選択したくない場合に用います。

「ジャンプ」機能を使って、シート上の全ての図形(オブジェクト)だけをまとめて選択する手順を教えてください。

「ホーム」タブの「検索と選択」から「条件を選択してジャンプ」を選び、「選択オプション」ダイアログで「オブジェクト」にチェックを入れてOKします。
これにより、シート上の図形、グラフ、テキストボックスなど全てのオブジェクトを一括で選択できます。

「オブジェクトの選択」ツールは、特にどのような状況で使うと効果的ですか?

「オブジェクトの選択」ツール(「ホーム」タブ→「検索と選択」内)は、複数のオブジェクトをマウスドラッグで範囲指定してまとめて選択したい場合に便利です。
特に、背景のセルを誤クリックせずにオブジェクトだけを確実に選びたい時や、オブジェクトが密集している場所での選択に有効です。

「選択ウィンドウ」に表示されるオブジェクトの名前は変更できますか?変更できる場合、その方法を教えてください。

はい、変更可能です。「選択ウィンドウ」内で、名前を変更したいオブジェクトをダブルクリックすると名前の編集モードになります。
分かりやすい名前に変更しておくと、多数のオブジェクトを管理する際に便利です。

オブジェクトの重なり順(レイヤー順)を変更する簡単な方法はありますか?

はい、「選択ウィンドウ」内でオブジェクト名をドラッグしてリストの上下に移動させることで簡単に変更できます。
または、オブジェクトを選択後、「ページレイアウト」タブにある「前面へ移動」や「背面へ移動」ボタンからも調整可能です。

特定のオブジェクトだけが選択できません。他のものは選択できるのに、なぜでしょうか?

対象オブジェクトが大きな透明な図形の下に隠れている、他のオブジェクトとグループ化されていて個別選択モードになっていない、またはシートの保護によりそのオブジェクトの選択がロックされている等が考えられます。「選択ウィンドウ」で確認したり、シートの保護を解除して試してみてください。

オブジェクトの「グループ化」とは何ですか?どのようなメリットがあり、どうやって設定するのですか?

グループ化とは、複数の図形や画像などをまとめて1つのオブジェクトのように扱えるようにする機能です。
一度グループ化すると、まとめて移動、サイズ変更、回転、書式設定などができるため、複雑な図を作成・編集する際の作業効率が向上します。
対象のオブジェクトを全て選択後、「ページレイアウト」タブの「グループ化」から行います。

マウスが使いにくい状況です。キーボード操作だけでオブジェクトを選択する方法はありますか?

はい、オブジェクトを1つ選択してからTabキー(またはShift+Tabキーで逆順)を押すことで、シート上のオブジェクトを順番に移動することができます。
ただし、この方法では複数選択することはできません。

Excelシートにある図形や画像の正確な数を、VBAとか使わないで簡単に知る方法はない?

Excelが自動で「オブジェクトの総数:○個」と表示する機能はありませんが、「選択ウィンドウ」を開けば、そこにある全オブジェクトが一覧表示されます。
そのリストの項目数を数えることで、シート上のオブジェクトの数を把握することができます。

Web版Excel(Excel for the Web)で図形・オブジェクトを一括選択する方法はありますか?

Web版Excel(Excel for the Web)には、図形・オブジェクトを一括選択する機能はありません。

シート内の画像だけを一括で選択する方法はありますか?

Excelの標準機能で、「画像だけをすべて一括選択する」という専用のワンクリックコマンドは、残念ながら用意されていません。「選択ウィンドウ」を活用するのが一番の近道です。

その他Excelに関する記事

その他Excelに関する記事はこちらです。是非御覧ください。

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