この記事では、Excelの「セルの書式設定」を使い、決算資料や売上報告書などで使う「1,234,567」といった数値を、「1,235千円」や「1百万円」のように、千円単位・百万円単位で表示する方法を分かりやすく解説します。
「売上報告書の数字が大きすぎて見にくい…」 「プレゼン資料では、数値を千円単位に丸めて表示したいけど、元のデータは残しておきたい」
そんなお悩みはありませんか? もちろん、元の数値を「1000」で割る方法もありますが、それでは元の正確な値が失われ、計算ミスにも繋がります。
この記事で紹介する「「セルの書式設定」で下記の表示形式を設定すれば、関数を一切使わずに、元の数値を保持したまま、見た目だけを安全に変更できます。
- 千円単位
#,##0,
- 百万円単位
#,##0,,
※「1百万円」のように“百万円”の文字を付けたい場合は、#,##0,, "百万円"
と後ろに半角スペース+ダブルクォーテーションで単位を追加してください。
ぜひ最後までご覧ください。
Excelで数値を千円単位表示にする方法|書式設定
Excelで資料を作成する際、大きな金額を扱う場合は、数値を千円単位で表示すると格段に見やすくなります。
まずは、書式設定を使って、簡単に数値を千円単位で表示する方法を解説します。
数値を千円単位にする表示形式「#,##0,」の設定手順
千円単位で表示するための最も基本的な方法は、ユーザー定義の表示形式#,##0,
を使うことです。
設定手順は、以下の通りです。
- 千円単位に表示を変更したいセルを右クリックし、「セルの書式設定」を選択
- 「表示形式」タブの「分類」から「ユーザー定義」を選択
- 「種類(T)」の入力欄に
#,##0,
と入力し、「OK」ボタンをクリック - 表示が千円単位になったことを確認する
ここからは、数値を千円単位で表示するための方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説しています。
まず千円単位で表示したいセル範囲を選択してください。
次に、選択したセル範囲を右クリックし、「セルの書式設定(F)」を選択してください。

「セルの書式設定(F)」を選択すると、「セルの書式設定」と書かれたウィンドウが立ち上がります。
「表示形式」タブの「分類」から「ユーザー定義」をクリックしてください。

「種類(T)」の入力欄に#,##0,
と入力し、「OK」ボタンをクリックしてください。

「OK」をクリックすると、セルの表示が千円単位になります。

ユーザー定義表示形式「#,##0,」の意味
ここでは、#,##0,
という表示形式コードの意味を詳しく解説します。
一見、複雑に見えるかもしれませんが、一つずつ分解して理解すれば、簡単です。
記号 | 意味 |
---|---|
# | その桁に数字があれば表示し、なければ何も表示しない |
, | 桁区切り文字(3桁ごとにカンマを挿入) |
0 | その桁に数字がなければ「0」を表示する |
, | (末尾のカンマ)下3桁を省略し、千円単位で表示する(※重要) |
つまり、#,##0,
は、「3桁区切りのカンマを入れ、数値があれば表示し、なければ0を表示。さらに、末尾にカンマを付けて、下3桁を省略する(=千円単位にする)」という意味になります。
数値を千円単位で表示しつつ、小数点以下も表示する方法
千円単位で表示しつつ、小数点以下も表示したい場合もあるでしょう。
例えば、千円単位で端数がある場合(例:1,234,567円 → 1,234.6千円 のように表示)は、小数点以下の表示が必要になります。
そのような場合は、表示形式コードに.0
や.00
を追加します。
基本的な手順は、#,##0,の場合と同じです。
- 表示形式を変更したいセル範囲を選択
- 右クリック → 「セルの書式設定」
- 「表示形式」タブ → 「ユーザー定義」
- 「種類」の入力欄に、
#,##0,.0
、#,##0,.00
、または#,#.0
を入力し、「OK」 - 元の数値は変わらず、表示だけが千円単位(小数点以下あり)に変更されます。
#,##0,.0
:千円単位で表示し、小数点以下第1位まで表示#,##0,.00
:千円単位で表示し、小数点以下第2位まで表示#,#.0
:千円単位で表示し、小数点以下第1位まで表示(カンマは常に表示されます)

Excelで数値を百万円単位に表示する方法|書式設定
千円単位での表示に慣れてきたら、次は百万円単位での表示に挑戦してみましょう。
大きな金額を扱う場合、百万円単位で表示することで、資料がさらに見やすく、分かりやすくなります。
ここでは、書式設定を使って、数値を百万円単位で表示する方法を解説します。
基本的な考え方は、千円単位の場合と同じです。 表示形式の末尾のカンマを増やすことで、省略する桁数を調整します。基本的な手順も、#,##0,の場合と同じです。
- 百万円単位で表示したいセル範囲を選択します。
- 選択したセル範囲を右クリックし、「セルの書式設定」を選択します。
- 「表示形式」タブの「分類」から「ユーザー定義」を選択します。
- 「種類」の入力欄に
#,##0,,
または#,,
と入力し、「OK」ボタンをクリックします。 - 元の数値は変わらず、表示だけが百万円単位に変更されます。
#,##0,,
:百万円単位で表示(3桁区切りのカンマを入れ、数値があれば表示し、なければ0を表示。さらに、末尾にカンマを2つ付けて、下6桁を省略する)#,,
:百万円単位で表示(数字があれば表示し、下6桁を省略する)#,##0,,.0
:百万円単位で表示し、小数点以下第1位まで表示#,##0,,.00
:百万円単位で表示し、小数点以下第2位まで表示#,,.0
:百万円単位で表示し、小数点以下第1位まで表示(簡潔な表記)

Excelで数値を千円単位、百万円単位で表示する方法に関するよくある質問と答え
Excelで金額を見やすくするために、表示形式を調整して、数値を千円単位や百万円単位にする方法をご紹介してきました。
ここでは、その際に皆さんが疑問に感じやすい点や、間違えやすいポイントを、よくある質問(FAQ)形式で解説します。
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