【Outlook】 添付ファイル保存先を初期設定から変更する方法

【Outlook】 添付ファイル保存先を初期設定から変更する方法

Outlookでメールの添付ファイルを保存する際、毎回保存先を選ぶのが手間に感じたことはありませんか?

実は、「レジストリ」を編集することで、保存先を初期設定のドキュメントから好きなフォルダーに設定できます。

この記事では、レジストリを使った方法を中心に、添付ファイルの保存先を初期設定から変更する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすくします。

1台のパソコンのみ設定を変更する場合は、レジストリエディターかれレジストリを編集することをオススメします。
複数台のパソコンに対して設定を施す場合は、コマンドを使うことをオススメします。

Windowsのレジストリはシステムやアプリケーションがどう動作するかを制御している非常に重要なファイルです。
ここにはシステム設定やユーザー設定、ハードウェア設定などが保存されており、パソコンの動作に非常に大きな影響を与えます。
誤って編集すると、システムの安定性が失われる可能性があるため、レジストリを編集する際には、事前にバックアップを取ることを強くオススメします。

目次

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法

Outlookの添付ファイル保存先を初期設定から変更するには、レジストリを編集します。
以下の手順に従って設定してください。

  1. レジストリエディターを起動する
  2. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Optionsに移動する
  3. [Options]を右クリックし、[新規(N)]→[文字列値(S)]を順番にクリック
  4. 作成した文字列値の名称をDefaultPathに変更
  5. DefaultPathをダブルクリックし、値のデータに希望する保存先フォルダのフルパスを入力
  6. [OK]をクリックして設定を保存
  7. Outlookを再起動

指定したフォルダーが存在しない場合、Outlookが正常にファイルを保存できない可能性があります。
予め保存先のフォルダーを作成してから操作を進めてください。

STEP
「ファイルを指定して実行」ウィンドウを立ち上げる

キーボードのWindows + Rを押し、「ファイルを指定して実行」と書かれたウィンドウを開いてください。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
[regedit]と入力し、[OK]をクリック

「ファイルを指定して実行」と書かれたウィンドウの中に[regedit]と入力し、[OK]をクリックしてください。

その他「ファイル名を指定して実行」で使えるコマンドはこちらの「ファイル名を指定して実行で使えるコマンド一覧 - Windows11」で詳しく解説しているので、興味がある人は是非ご覧ください。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
ユーザーアカウント制御ウィンドウで[はい]をクリック

「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」というウィンドウが表示された場合は [はい] をクリックしてください。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
レジストリエディターが立ち上がったことを確認する

[はい] をクリックすると「レジストリエディター」が立ち上がります。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Optionsに移動する

レジストリエディターのアドレスバーのような部分に以下の文字を貼り付けて、Enterを押してください。

コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options

16.0」の数字は使用しているOfficeソフトのバージョンによって異なります。

Office バージョンレジストリパス
Office 2021 / 365HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
Office 2019HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
Office 2016HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
Office 2013HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Options
Office 2010HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Options
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
[Options]を右クリックし、[新規(N)]→[文字列値(S)]を順番にクリック

上記のパスに移動したら、左側にある[Options]を右クリックしてください。

次に、[新規(N)]→[文字列値(S)]を順番にクリックしてください。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
作成した文字列値の名前を[DefaultPath]に変更

[文字列値(S)]をクリックすると、右側の枠の中に新たな文字列値が作成されます。

名前を[DefaultPath]に変更してください。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
[DefaultPath]をダブルクリック後、添付ファイル保存先フォルダーのフルパスを入力し、[OK]をクリック

次に、[DefaultPath]をダブルクリックしてください。

[DefaultPath]をダブルクリックすると「文字列の編集」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

その中に添付ファイル保存先フォルダーのフルパスを入力し、[OK]をクリックしてください。

保存先フォルダのフルパスがわからない場合は、Windows11のエクスプローラーでファイルのフルパスを表示する方法をご覧ください。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
STEP
レジストリが追加されていることを確認する

[OK]をクリックすると「文字列の編集」と書かれたウィンドウが閉じられます。

最後に、[DefaultPath]が追加されていることと、添付ファイルの保存先が正しく入力されていることを確認してください。

確認できたら、レジストリエディターを閉じ、Outlookを再起動してください。

これで添付ファイルの保存先が初期設定のドキュメントから、指定したフォルダーに変更されます。

レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法

コマンドプロンプトを使用してデフォルトの保存先を変更する方法

ここからは、コマンドプロンプトを使用して添付ファイルのデフォルトの保存先を変更する方法を解説しています。

ここで紹介する手順は、コマンドプロンプトからレジストリを編集しているため、慎重に操作してください。

指定したフォルダーが存在しない場合、Outlookが正常にファイルを保存できない可能性があります。
予め保存先のフォルダーを作成してから操作を進めてください。

まずは、コマンドプロンプトを管理者権限で実行してください。

次に、以下のコマンドを入力してEnterを押してください。

reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Options" /v DefaultPath /t REG_SZ /d "C:\Users\<ユーザー名>\Documents\Attachments" /f

コマンド実行後は、Outlookを再起動してください。新しい保存先が適用されます。

各部分の説明

上記のコマンドを分解すると以下のようになります。

部分説明
reg addレジストリに新しい値を追加または既存の値を更新するコマンドです。
"HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Options"保存先を設定するOutlookのレジストリパスです。 
<バージョン> は使用中のOfficeバージョンに置き換えます(下記参照)。
/v DefaultPath値の名前を指定します。
この場合、保存先を示す「DefaultPath」という値を指定します。
/t REG_SZ値の型を指定します。「REG_SZ」は文字列型を意味します。
/d "C:\Users\<ユーザー名>\Documents\Attachments"保存先パスをフルパスで指定します。
<ユーザー名>は自身のWindowsユーザー名に置き換えます。
/f確認なしで変更を強制的に適用するオプションです。

保存先フォルダのフルパスがわからない場合は、Windows11のエクスプローラーでファイルのフルパスを表示する方法をご覧ください。

Outlookのバージョンに応じた設定例

Office バージョンレジストリパス
Office 2021 / 365HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
Office 2019HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
Office 2016HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
Office 2013HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Options
Office 2010HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Options

例: Office 2019を使用している場合

reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options" /v DefaultPath /t REG_SZ /d "C:\Users\USERNAME\Documents\Attachments" /f
  • Windowsのレジストリに新しい項目(DefaultPath)を作成し、その値を指定したフォルダー(例: C:\Users\USERNAME\Documents\Attachments)に設定します。
  • もし既にDefaultPathが存在している場合は、その値を上書きします。

Outlookの添付ファイル保存先を初期設定から変更する方法に関するよくある質問と答え

Outlookの添付ファイル保存先を初期設定から変更する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

デフォルトの添付ファイル保存先はどこですか?

通常、Windowsでは C:\Users\<ユーザー名>\Documents に保存されます。ただし、メールから直接添付ファイルを開いた場合、一時フォルダに保存されることがあります。

添付ファイル保存先を変更するにはどうすればよいですか?

レジストリを編集するか、コマンドプロンプトを使用して保存先を変更できます。

レジストリエディターで「DefaultPath」が見つからない場合はどうすれば?

「DefaultPath」という値が存在しない場合は、新規作成する必要があります。

保存先を変更しても一時保存フォルダに影響はありますか?

影響はありません。一時保存フォルダは、添付ファイルを直接開く場合に使用される特別なフォルダです。

保存先をネットワークドライブに設定できますか?

はい、ネットワークドライブのパス(例: \\ServerName\Share\Attachments)を指定すれば設定できます。

保存先を変更しても元に戻せますか?

はい、「DefaultPath」の値を削除するか、「C:\Users<ユーザー名>\Documents」に再設定すれば元に戻せます。

Outlookを再起動しないと変更は反映されませんか?

はい、Outlookを再起動することで設定が有効になります。

保存先のパスに特定の文字が使えない場合がありますか?

はい、Windowsのパスに使用できない記号(例: * ? : |)は使えません。

「添付ファイルを保存」ダイアログで毎回保存先を選びたい場合は?

デフォルトの保存先を設定しても、「名前を付けて保存」を選べば毎回保存先を指定できます。

保存先フォルダが削除された場合はどうなりますか?

Outlookはデフォルトの「ドキュメント」フォルダに戻ります。

複数のユーザーアカウントがある場合、保存先は共有されますか?

いいえ、保存先設定は各ユーザーアカウントごとに管理されます。

保存先を変更するとパフォーマンスに影響がありますか?

通常は影響ありません。ただし、ネットワークドライブなどを設定すると、ネットワークの状況に依存する場合があります。

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