【Excel】アクセシビリティを非表示にする方法 - ステータスバーのボタンを消す

この記事ではExcelのステータスバーに表示される「アクセシビリティ: 検討が必要です」ボタンを非表示にする方法を解説します。

シート切り替え時に誤クリックして作業が中断される、この邪魔なボタンに悩まされている方は少なくありません。情シスとして勤務する中で、このボタンを非表示にする方法についての問い合わせを何度も受けてきました。

この記事では、約10秒で設定できるステータスバー右クリックの方法と、Excelのオプションから設定する方法の2通りを、実際の操作画面とともに詳しく解説します。

また、設定が反映されない場合の対処法も紹介しています。

目次

Excelのアクセシビリティボタンとは?

アクセシビリティボタンは、Excelの画面下部(ステータスバー)に表示される「アクセシビリティ: 検討が必要です」などと表示されるボタンのことです。

シートタブの直下にあるため、タブ切り替え時に誤って押しやすい配置になっています。

Excelのステータスバーに表示された「アクセシビリティ: 検討が必要です」ボタンの場所を示すスクリーンショット。
Excelの画面左下に表示されるアクセシビリティボタン

このボタンをクリックすると、ドキュメント内のアクセシビリティに関する問題(文字が読みづらい、画像や動画の代替テキストが設定されていない、色のコントラストが不十分など)をチェックする作業ウィンドウが右側に表示されます。

アクセシビリティ機能自体は、誰もが読みやすい・使いやすいドキュメントを作成するための重要な機能ですが、通常の作業では使用しないことがほとんどです。

個人的に最も問題なのは、このボタンがシートタブのすぐ下にあるため、シートを切り替えようとした際に誤ってクリックしてしまうことです。

アクセシビリティボタンをクリックすると表示される「ユーザー補助アシスタント」を示すスクリーンショット。
アクセシビリティボタンをクリックすると表示される「ユーザー補助アシスタント」

誤クリックすると、作業ウィンドウを表示するために一瞬Excelがフリーズ(固まる)したような状態になり、作業が中断されます。

特にシートタブを素早く切り替えながら作業している場合、このボタンを何度も誤クリックしてストレスを感じることがあります。

アクセシビリティ機能を日常的に使用しない場合は、このボタンを非表示にすることをおすすめします。非表示にしても、必要なときはステータスバーからいつでも再表示できます。

アクセシビリティボタンを非表示にする方法

Excelのステータスバーに表示される「アクセシビリティ: 検討が必要です」ボタンは、シート切り替え時に誤クリックしやすく、作業が中断される原因になります。

そんなExcelのアクセシビリティボタンを非表示にする方法は2通りあります。

  1. ステータスバーを右クリック(簡単・おすすめ)
  2. Excelのオプションから設定

どちらの方法でも同じ設定を変更できますが、 ステータスバー右クリックの方が手順が少なく簡単です。

ステータスバーからアクセシビリティボタンを非表示にする方法(簡単・おすすめ)

ステータスバーからアクセシビリティボタンを非表示にする手順は以下のとおりです。

  1. ステータスバーを右クリック
  2. 「アクセシビリティ チェック」のチェックを外す

所要時間は約10秒です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
アクセシビリティボタンを右クリックして「アクセシビリティ チェック(A)」のチェックを外す

Excel画面の左下にある「アクセシビリティ:検討が必要です」を右クリックしてください。

表示されたメニューの「アクセシビリティ チェック(A)」をクリックして、チェックマークを外してください。

Excelのステータスバーの右クリックメニューで、「アクセシビリティ チェック」の項目のチェックを外している操作を示すスクリーンショット。
ステータスバーを右クリックして「アクセシビリティ チェック」のチェックを外す
STEP
ステータスバーからアクセシビリティボタンが消えたことを確認する

チェックマークを外すと、ステータスバーから「アクセシビリティ: 検討が必要です」ボタンが消えます。

Excelのステータスバーからアクセシビリティボタンが消え、非表示になった状態を示すスクリーンショット。
アクセシビリティボタンが非表示になったExcelのステータスバー

Excelのオプションからアクセシビリティボタンを非表示にする方法

Excelのオプション画面からも、アクセシビリティボタンを非表示にできます。

ステータスバーの右クリックメニューが表示されない場合や、他のステータスバー設定も一緒に確認したい場合は、こちらの方法をお試しください。

非表示にする手順は以下のとおりです。

  • 「ファイル」タブをクリック
  • 「オプション」をクリック
  • 「アクセシビリティ」を選択
  • 「ユーザー補助アシスタントのアクセシビリティの状態をステータスバーに表示する」のチェックを外す

所要時間は約1分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
Excelを起動し画面左上の「ファイル」をクリック

Excelを起動し、画面左上の「ファイル」タブをクリックしてください。

Excelのメニューバーで「ファイル」タブが選択されているスクリーンショット。
Excelの「ファイル」タブをクリック
STEP
「オプション」をクリックしてExcelのオプションを開く

次に、左下にある「オプション」をクリックしてください。

Excelのウィンドウを縮小している場合は「その他...」→「オプション」の順番に進んでください。

Excelのファイルメニューで、左下の「オプション」項目を選択しているスクリーンショット。
「オプション」をクリックしてExcelのオプションを開く
STEP
「アクセシビリティ」をクリック

「オプション」をクリックすると「Excelのオプション」ウィンドウが表示されます。

Excelのオプションウィンドウは、Excelをアクティブにした状態でAltTOを順番に押すだけでもすばやく開けます。頻繁にExcelのオプションを使う場合は覚えておくと便利です。

次に、ウィンドウ左側にある「アクセシビリティ」をクリックしてください。

Excelのオプションウィンドウの左側メニューで「アクセシビリティ」を選択しているスクリーンショット。
Excelのオプションから「アクセシビリティ」を選択
STEP
「ユーザー補助アシスタントのアクセシビリティの状態をステータスバーに表示する」のチェックを外して「OK」をクリック

次に、「ユーザー補助アシスタントのアクセシビリティの状態をステータスバーに表示する」のチェックを外してください。

最後に、ウィンドウ右下の「OK」をクリックして、変更内容を保存してください。

Excelのアクセシビリティ設定画面で、「ユーザー補助アシスタントのアクセシビリティの状態をステータスバーに表示する」のチェックを外し、「OK」ボタンをクリックする操作を示すスクリーンショット。
「ユーザー補助アシスタントのアクセシビリティの状態をステータスバーに表示する」のチェックを外して「OK」をクリック
STEP
ステータスバーからアクセシビリティボタンが消えたことを確認する

「OK」をクリックすると「Excelのオプション」ウィンドウが閉じられ、Excelシートに戻ります。

ステータスバーからアクセシビリティボタンが消えていることを確認してください。

Excelのステータスバーからアクセシビリティボタンが消え、非表示になった状態を示すスクリーンショット。(画像4と同じで問題ありません)
アクセシビリティボタンが非表示になったことを確認

ステータスバーからアクセシビリティボタンが消えない場合の対処法

上記の手順でアクセシビリティボタンを非表示に設定したにもかかわらず、ステータスバーからボタンが消えない場合があります。
この場合、以下の対処法を順番に試してください。

Excel(Office)を最新の状態にアップデートしてPCを再起動する

設定を変更してもアクセシビリティボタンが消えない場合、まず以下の手順でExcel(Office)を最新の状態にアップデートしてPCを再起動してください。

古いバージョンのExcelでは、設定が正しく反映されない不具合が報告されている場合があります。

  1. Excelを起動
  2. 「ファイル」タブをクリック
  3. 「アカウント」を選択
  4. 「更新オプション」をクリック
  5. 「今すぐ更新」を選択

Officeアップデートの詳しい手順は「【Office共通】Microsoft Officeを最新版に更新する方法|Word・Excel・PowerPoint・Outlook対応」で画像付きで解説しています。

Excel(Office)を修復インストールする

Officeをアップデートしても問題が解決しない場合、Excel(Office)のプログラムが破損している可能性があります。

この場合、以下の手順でOfficeの修復インストールを実行してください。

  1. 設定アプリを開く
  2. 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
  3. 「Microsoft 365」または「Microsoft Office」の「…(三点リーダー)」をクリック
  4. 「変更」をクリック
  5. 「クイック修復」を実行

詳しい手順は「【Microsoft Office】不具合を解消!修復インストールの手順と失敗しないためのポイント」で画像付きで解説しています。

修復完了後、PCを再起動して設定が反映されているか確認してください。

Excelのアクセシビリティボタンに関するよくある質問と答え

最後にExcelのアクセシビリティボタンに関するよくある質問と答えをまとめました。

Excelのアクセシビリティボタンを消す方法は?

ステータスバーを右クリックして「アクセシビリティ チェック」のチェックを外すだけで消せます。Excelのオプションからも消せますが、ステータスバー右クリックの方が簡単です。

「アクセシビリティ: 検討が必要です」と表示されるのはなぜですか?

開いているExcelファイルに、アクセシビリティ上の問題(画像や図形に代替テキストが設定されていない、表に見出し行が設定されていない、文字と背景のコントラストが不十分など)が検出されているためです。この表示自体が邪魔な場合は、この記事で解説した方法でボタンを非表示にできます。

アクセシビリティボタンを消しても元に戻せますか?

ステータスバーを右クリックして「アクセシビリティ チェック」にチェックを入れれば、すぐに再表示されます。Excelのオプションから非表示にした場合も、同じ手順で元に戻せます。

アクセシビリティボタンを消してもアクセシビリティ機能は使えますか?

はい、問題なく使えます。ボタンを消してもアクセシビリティ機能自体は無効になりません。リボンの「校閲」タブ→「アクセシビリティのチェック」からいつでも利用できます。
ステータスバーのボタンは、あくまで「クイックアクセス用」のショートカットです。

アクセシビリティボタンが勝手に表示される理由は?

Microsoft 365の更新により、アクセシビリティ機能を推進する目的でデフォルト表示されるようになりました。Microsoftは、誰もが使いやすいドキュメントを作成することを推奨しており、アクセシビリティチェックを身近にするため、ステータスバーにボタンを常時表示する仕様に変更しました。
ただし、通常の業務では使用しないことが多いため、非表示にしても問題ありません。

他のExcelファイルでも設定は有効ですか?

はい、アクセシビリティボタンの表示/非表示設定は、Excelアプリケーション全体に適用されます。一度設定すれば、今後開くすべてのExcelファイルでボタンが非表示になります。ファイルごとに設定する必要はありません。

アクセシビリティボタンを消す設定が保存されません

Excelを最新バージョンにアップデートしてから、再度設定を試してください。
古いバージョンのExcelでは、設定が正しく保存されない不具合が報告されています。「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」→「今すぐ更新」でExcelを最新版にアップデートしてください。
それでも解決しない場合は、Officeの修復インストールを実行してください。

アクセシビリティボタンを非表示にすると何かデメリットはありますか?

ボタンを非表示にしても、リボンの「校閲」タブから機能自体は使えるため、実務上のデメリットはありません。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。
環境によって結果が異なる場合がありますので、参考のうえご利用ください。

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※Microsoft、Windows、Adobe、Acrobat、Creative Cloud、Google Chromeほか記載の製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。

公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 25H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • Excel:Microsoft 365 MSO (バージョン 2509 ビルド 16.0.19231.20138) 64 ビット
  • 最終検証日:2025年10月10日
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この記事を書いた人

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社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
「情シスの自由帳」では、パソコンが苦手な方や新人の社内SEの方、テレワーク中に困りごとがある方に向けて、実務経験に基づいた再現性の高い解説を心がけています。

【基本検証環境】
Windows 11 Home(64bit)/Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H(1.40GHz)/32GB RAM

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