【PowerPoint】図形・オブジェクトを一括選択する方法|スライド全体・図形指定

この記事では、PowerPoint(パワーポイント)のスライド上に配置された図形・画像・テキストボックスなどのオブジェクトを、一括で選択する方法をわかりやすく解説します。

スライド全体のオブジェクトを一気に選択する基本操作から、指定した図形だけを選択する便利な方法まで、状況別に具体的な操作手順をご紹介します。

情報システム担当として社内から多く寄せられるご相談のひとつが「スライド上の図形や画像をまとめて編集したい」というものです。
たとえば「複数の図形を一度に移動したい」「不要なオブジェクトをまとめて削除したい」「透明な図形が選択できず困っている」といった悩みは珍しくありません。

Ctrlキーを押しながら1つずつクリックしていく方法では、数が多いほど手間もミスも増えてしまいます。PowerPointの一括選択機能を活用すれば、作業時間を大幅に短縮し、操作ミスも防げます。

最後までご覧いただければ、日々の資料作成や編集作業が格段に効率化するはずです。

この記事の解説は主にデスクトップ版PowerPointを対象にしています。
Web版PowerPoint(PowerPoint for the web)では、ここで紹介している機能が利用できないのでご注意ください。

目次

PowerPointスライド全体の図形・オブジェクトを一括選択する簡単な方法

PowerPointのスライド上に配置された多数の図形・画像・テキストボックスなどのオブジェクトを、一つ残らずすべて選択したいという場面は意外と多いものです。

たとえばスライドデザインの調整で全オブジェクトの書式を一括変更したり、別のスライドへまとめて移動・コピーしたり、あるいは不要なオブジェクトを一括削除したりする場合などです。

ここでは、そのような場面で役立つ3つの簡単な方法を使い、スライド上に存在する図形・オブジェクトを数回の操作で確実に選択する手順を解説します。

マウスでスライド全体をドラッグしてすべてのオブジェクトを選択する

スライドの空白部分からマウスをドラッグして枠を描くだけで、スライド上にある図形・画像・テキストボックスなどを一度に選択できます。
個々のオブジェクトをクリックする手間がなく、レイアウト調整や一括削除を素早く行いたいときに便利です。

直感的な操作で環境も選ばないため、最も一般的な方法です。

特定の範囲内のオブジェクトだけを選択したい場合もこの操作方法が有効です。
ただし、選択できる範囲は正方形か長方形に限られるため、変則的な選択には不向きです。

STEP
スライドの空白部分を左クリックし、任意の方向にドラッグしてスライド全体を覆う

まずはスライドの空白部分(またはスライド外のグレーエリア)を左クリックし、そのままスライド全体を覆うようにマウスをドラッグしてください。

枠から少しでもはみ出したオブジェクトは選択されません。
漏れなく選びたい場合は、スライド外側まで大きめにドラッグすると確実です。

スライドの空白部分を左クリックし、任意の方向にドラッグしてスライド全体を覆う
マウスでスライド全体を選択してすべてのオブジェクトを選択する方法 Step1
STEP
マウスのボタンを離してすべてのオブジェクトが選択されたことを確認する

スライド全体が囲まれたらマウスボタンを離してください。
オブジェクトにハンドル(白い丸)が表示され、一括選択が完了します。

この状態になれば、選択されたすべてのオブジェクトを一度に移動したり、書式を変更したりすることが可能です。

マウスのボタンを離してすべてのオブジェクトが選択されたことを確認する
マウスでスライド全体を選択してすべてのオブジェクトを選択する方法 Step2

スライドをアクティブにし、Ctrl + A ですべてのオブジェクトを選択する

次にご紹介するのは、キーボードショートカット「Ctrl+A」を活用して、スライド上にあるすべての図形・画像・テキストボックスなどを一括選択できる非常に手軽な方法です。

ポイントは、スライド面(何もない箇所)を一度クリックしてアクティブにしておくことです。
その状態で「Ctrl+A」を押せば、スライド上の図形・画像・テキストボックスなどすべてが一括選択されます。

Excelでシート上の図形やオブジェクトを選択する場合と異なり、事前にオブジェクトを選択する必要はありません。

それでは、具体的な操作手順を見ていきましょう。

STEP
対象のスライドをアクティブにする

まず、スライド上の何もない箇所を1回クリックしてスライド面をアクティブにしてください。(画像やオブジェクトを選択する必要はありません)

対象のスライドをアクティブにする
スライドをアクティブにし、Ctrl + A ですべてのオブジェクトを選択する方法 Step1
STEP
Ctrl + A キーを押してすべてのオブジェクトを選択する

次に、キーボードのCtrlキーを押しながらAキーを押してください

これにより、スライド上に存在するすべての図形、画像、テキストボックスなどのオブジェクトが一括で選択され、それぞれの外枠にハンドルが表示された状態になります。

その他、PowerPointで使用できるショートカットはMicrosoft公式サイトに掲載されているのでぜひご覧ください。

この状態になれば、選択されたすべてのオブジェクトを一度に移動したり、書式を変更したりすることが可能です。

Ctrl + A キーを押してすべてのオブジェクトを選択する
スライドをアクティブにし、Ctrl+Aですべてのオブジェクトを選択する方法 Step2

「選択」機能を利用してすべてのオブジェクトを選択する

PowerPointには「選択」機能が用意されており、その中の「すべて選択」コマンドを使えば、マウス操作だけでスライド上の図形・画像・テキストボックスなどを一括で選択できます。
ショートカットを覚えなくてもクリック数回で完了するため、リボン操作に慣れている方には最も手軽な方法です。

先に紹介した「マウスでスライド全体をドラッグしてすべてのオブジェクトを選択する方法」や「スライドをアクティブにし、Ctrl + A ですべてのオブジェクトを選択する方法」と比べると手間がかかるため、あまり一般的ではありません。一つの操作方法として知っておく程度で良いと思います。

STEP
「編集」をクリックし「選択」をクリック

PowerPointの「ホーム」タブの右側にある「編集」をクリックし、メニューから「選択」をクリックしてください。

PowerPointのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【PowerPoint】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」を参考に、リボンを常に表示に切り替えてください。

「選択」機能を利用してすべてのオブジェクトを選択する
PowerPointの「選択」機能を利用してすべてのオブジェクトを選択する方法 Step1
STEP
「すべて選択(A)」をクリック

「選択」をクリックすると、下に向かって更にメニューが展開されます。

その中にある「すべて選択(A)」をクリックしてください。

「すべて選択(A)」をクリック
PowerPointの「選択」機能を利用してすべてのオブジェクトを選択する方法 Step2
STEP
オブジェクトがすべて選択されたことを確認する

「すべて選択(A)」をクリックすると、スライド上に存在するすべての図形、画像、テキストボックスなどのオブジェクトが一括で選択され、それぞれの外枠にハンドルが表示された状態になります。

この状態になれば、選択されたすべてのオブジェクトを一度に移動したり、書式を変更したりすることが可能です。

オブジェクトがすべて選択されたことを確認する
PowerPointの「選択」機能を利用してすべてのオブジェクトを選択する方法 Step3

「オブジェクトの選択と表示」機能で図形を指定して選択する

スライド上にオブジェクトが大量に配置されていたり、互いに重なっていて目的の図形を直接クリックしづらい場合に役立つのが、PowerPointの「オブジェクトの選択と表示」機能です。

このウィンドウを開くと、スライド上に存在するすべての図形・画像・テキストボックスなどが一覧表示され、リストから名前をクリックするだけで目的のオブジェクトをピンポイントで選択できます。

重なり順や透明オブジェクトの有無に関係なく、確実にオブジェクトを選択したいときに便利です。

STEP
「編集」をクリックし「選択」をクリック

PowerPointの「ホーム」タブの右側にある「編集」をクリックし、メニューから「選択」をクリックしてください。

PowerPointのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【PowerPoint】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」を参考に、リボンを常に表示に切り替えてください。

「編集」をクリックし「選択」をクリック
PowerPointの「オブジェクトの選択と表示」機能で図形を指定して選択する方法 Step1
STEP
「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリック

「選択」をクリックすると、下に向かって更にメニューが展開されます。

その中にある「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリックしてください。

「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリック
PowerPointの「オブジェクトの選択と表示」機能で図形を指定して選択する方法 Step2
STEP
選択したいオブジェクトの名前をクリック

「オブジェクトの選択と表示(P)...」をクリックすると、PowerPointの右側に「選択」という名前の作業ウィンドウ(選択ウィンドウ)が表示されます。

選択ウィンドウはキーボードショートカットAlt+F10で表示することも可能です。
※読み取り専用ビューやプレゼンテーションモードでは無効。標準ビューでのみ有効。
その他、PowerPointで使用できるショートカットはMicrosoft公式サイトに掲載されているのでぜひご覧ください。

「選択」ウィンドウには、スライド上に存在するすべての図形、画像、グラフ、テキストボックスなどのオブジェクトの名称が一覧で表示されます。

この一覧から、選択したいオブジェクトの名前をクリックしてください。これでオブジェクトが選択され、ハンドルが表示されます。

複数のオブジェクトを選択したい場合
  • 離れた場所にある複数のオブジェクトを選択したい場合は、Ctrlキーを押しながら、一覧の中から該当するオブジェクト名を順にクリックしてください。
  • 一覧の中で連続して並んでいる複数のオブジェクトをまとめて選択したい場合は、まず先頭のオブジェクト名をクリックし、Shiftキーを押しながら末尾のオブジェクト名をクリックしてください。
選択したいオブジェクトの名前をクリック
PowerPointの「オブジェクトの選択と表示」機能で図形を指定して選択する方法 Step3

PowerPointで図形・オブジェクトを一括選択する方法に関するよくある質問と答え

PowerPointで図形・オブジェクトを一括選択する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

PowerPointでよく聞く「オブジェクト」って、いったい何のこと?

オブジェクトとは、スライド上に配置できる図形(例:丸、四角)、グラフ、画像ファイル、テキストボックス(文字入力の箱)、SmartArtグラフィック(情報の図解)などを指します。
スライド上で好きな場所に動かしたり、大きさを変えたりできる部品、と考えると分かりやすいかもしれません。

たくさんあるオブジェクトの中から、目的のものだけを選択するにはどうすれば良いですか?

「オブジェクトの選択と表示」機能を利用すると、シート上の全オブジェクトが一覧表示され、リストから直接選択できます。
オブジェクト名で検索したり、オブジェクトが多数重なっている場合や、他の図形に隠れている場合でも確実に見つけて選択できるため便利です。

「オブジェクトの選択と表示」に表示されるオブジェクトの名前は変更できますか?変更できる場合、その方法を教えてください。

はい、変更可能です。「オブジェクトの選択と表示」内で、名前を変更したいオブジェクトをダブルクリックすると名前の編集モードになります。
分かりやすい名前に変更しておくと、多数のオブジェクトを管理する際に便利です。

オブジェクトの「グループ化」とは何ですか?どのようなメリットがあり、どうやって設定するのですか?

グループ化とは、複数の図形や画像などをまとめて1つのオブジェクトのように扱えるようにする機能です。
一度グループ化すると、まとめて移動、サイズ変更、回転、書式設定などができるため、複雑な図を作成・編集する際の作業効率が向上します。
対象のオブジェクトを全て選択後、「図形の書式」タブの「グループ化」から行います。

マウスが使いにくい状況です。キーボード操作だけでオブジェクトを選択する方法はありますか?

はい、オブジェクトを1つ選択してからTabキー(またはShift+Tabキーで逆順)を押すことで、スライド上のオブジェクトを順番に移動することができます。
ただし、この方法では複数選択することはできません。

背景画像や、スライドマスターに配置したオブジェクトも選択できますか?

いいえ、できません。
この記事で紹介した方法は、すべて通常の「スライド」上に配置されたオブジェクトのみを対象とします。
スライドマスター上のオブジェクトを編集するには、「表示」タブから「スライドマスター」を開いて、直接マスターを編集する必要があります。

複数のスライドにまたがって、オブジェクトを一括選択することはできますか?

残念ながら、PowerPointの標準機能では、複数のスライドを横断してオブジェクトを一括選択することはできません。
選択操作は、現在アクティブになっている1枚のスライドに対してのみ有効です。

非表示にしたオブジェクトは、どうやって再表示・選択すればいいですか?

「オブジェクトの選択と表示」ウィンドウを使います。
この一覧には、非表示になっているオブジェクトも名前が表示されています。オブジェクト名の右側にある「目」のアイコンをクリックすると、再表示させることができます。

Mac版のPowerPointでも同じ方法でオブジェクトを選択できますか?

Ctrl+Aは、Mac版ではcommand+Aに相当します。他の基本的な操作はWindows版とほぼ同じです。詳しくはMicrosoft公式サイトをご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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