【Windows11】スクロールバーを常に表示する方法 - 簡単4ステップ

この記事では、Windows11でスクロールバーが細くなったり自動で隠れたりする場合に、常に表示させる設定方法をIT担当者の視点から分かりやすく解説します。

「スクロールバーが細くて掴みにくい…」「上下スクロールバーが自動で隠れてしまうのが不便」「スクロールバーを常時表示させておきたい」ーこれらの相談は、Windows11への移行後に私がよく受ける相談の一種です。
これはWindowの不具合ではなく、タッチ操作を想定した仕様なのですが、マウス利用が中心の方にとっては、かえって不便に感じますよね。

この問題は以下の手順で設定を一つ変更するだけで解決できます。

  1. キーボードのWindowsロゴキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック
  2. 「アクセシビリティ」をクリック
  3. 「視覚効果」をクリック
  4. 「スクロールバーを常に表示する」をオン

誰でも3分ほどで、以前のような太いスクロールバーを常に表示させることが可能ですので、ぜひ試してみてください。

目次

Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順

ここからは、Window11でスクロールバーを常に表示させる方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。

一部のアプリは独自のデザインを採用しており、Windowsの設定だけではスクロールバーの表示が変わらない場合があります。

STEP
キーボードのWindowsロゴキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック

キーボードのWindowsロゴキーを押すか、タスクバーの中央(既定)または左端にあるWindowsロゴをクリックしてください。

キーボードのWindowsロゴキーを押すとスタートメニューが表示されます。

その中にある歯車のアイコンの「設定」をクリックしてください。

Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step1:キーボードのWindowsロゴキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック
Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step1
STEP
「アクセシビリティ」をクリック

「設定」をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsの設定アプリが開きます。

キーボードのWindowsIを押すことでも、Windowsの設定アプリを開くことができます。
また、Windowsの設定アプリを開くショートカットをデスクトップに作成すると便利です。

左側にある「アクセシビリティ」をクリックしてください。

Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step2:「アクセシビリティ」をクリック
Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step2
STEP
「視覚効果」をクリック

「アクセシビリティ」をクリックすると、「アクセシビリティ」と大きく書かれた画面が表示されます。

「アクセシビリティ」画面は、キーボードでWindowキーを押しながらUキーを押しても開くことができます。

次に、右側にある「視覚効果」をクリックしてください。

Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step3:「視覚効果」をクリック
Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step3
STEP
「スクロールバーを常に表示する」をオン

「視覚効果」をクリックすると、「アクセシビリティ > 視覚効果」と大きく書かれた画面が表示されます。

その中にある「スクロールバーを常に表示する」をオンにしてください。

これでスクロールバーが常に表示されるようになります。

PCやエクスプローラーの再起動の必要はありません。オンに切替えるだけでスクロールバーが常時表示に切り替わります。

Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step4:「スクロールバーを常に表示する」をオン
Windows11でスクロールバーを常に表示させる設定手順 Step4

Windows11でスクロールバーが自動で隠れる原因

Windows11でスクロールバーが自動的に隠れたり、マウスカーソルを合わせるまで細く表示されたりするのは不具合や故障ではありません。

これは、MicrosoftがWindows11で採用したFluent Design System(フルエントデザインシステム)という、新しいデザイン哲学に基づく仕様です。

このデザインは、マウス操作だけでなく、タブレットやタッチパネル搭載PCでの指による操作も快適に行えることを目指しています。

指で直接画面をスワイプしてスクロールする使い方の場合、常に太いスクロールバーが表示されていると、かえって邪魔になることがあります。
そのため、通常はスクロールバーを非表示(または細く表示)にして画面をスッキリさせ、必要なときだけ表示するという、タッチ操作を優先したデザインが採用されているのです。

もちろん、従来のWindowsのようにマウスとキーボードでの操作が中心のユーザーにとっては、この仕様が不便に感じられることもあるため、今回ご紹介したように、いつでも設定を変更できるようになっています。

Windows11のスクロールバーに関するよくある質問と答え

最後に、Windows11のスクロールバーに関するよくある質問と答えをまとめました。

Windows11のスクロールバーを常に表示させる設定はどこにありますか?

「設定」→「アクセシビリティ」→「視覚効果」の中に、「スクロールバーを常に表示する」という項目があります。このスイッチをオンにすることで、常に表示されるようになります。

そもそも、なぜWindows11のスクロールバーは勝手に消えるのですか?

これは不具合ではなく、マウスだけでなくタブレットなどのタッチ操作でも使いやすいように設計された、Windows11の標準のデザイン(Fluent Design)による仕様です。画面をスッキリさせる目的があります。

スクロールバーが細くて掴みにくいのですが、太くできますか?

この記事で紹介した「スクロールバーを常に表示する」をオンにすると、若干太くなり、操作しやすくなります。ただし、Windows7時代のような極太のスクロールバーに戻すにはレジストリの編集が必要です。

この設定変更にPCの再起動は必要ですか?

いいえ、再起動は不要です。
「スクロールバーを常に表示する」のスイッチをオンにした瞬間から設定はPC全体に反映されます。

設定を変更したのに、一部のアプリでスクロールバーが常時表示されません。

一部のアプリケーションは、Windows全体の設定とは別に独自のスクロールバーを採用しています。
その場合は Windowsの設定を変更しても反映されず、アプリ側の仕様に従います。

Windows10でも同じ設定でスクロールバーを常に表示できますか?

はい、Windows10でも同様の設定が可能です。「設定」→「簡単操作」→「ディスプレイ」の中に、「Windowsのスクロールバーを自動的に非表示にする」という項目があり、これをオフにすることで常に表示させることができます。詳しくはWindows 10のスクロール バーの自動非表示を切り替えるをご覧ください。

スクロールバーを常時表示に切替えると、PCの他のユーザーアカウントにも影響しますか?

いいえ、影響しません。
この設定は、現在サインインしているユーザーのアカウントにのみ適用される個人設定です。
他のユーザーが同じPCにサインインした場合、そのユーザーの設定が適用されます。

スクロールバーの矢印(上下ボタン)を復活させることはできますか?

残念ながら、Windows11の標準機能では、スクロールバーの端にあった上下の矢印ボタンを復活させることはできません。
これはFluent Designの一部であり、デザインが簡素化されたことによる変更点です。

スクロールバーの常時表示が「アクセシビリティ」の中にある設定なのはなぜですか?

スクロールバーが細くて見えにくい、または掴みにくいというのは、視覚やマウス操作の正確性に課題があるユーザーにとって、特に重要な問題だからです。
そのため、誰にとってもPCを使いやすくするための「アクセシビリティ(利用しやすさ)」の項目に分類されています。

スクロールバーの常時表示でPCのパフォーマンスが重くなることはありますか?

いいえ、体感できるレベルでPCのパフォーマンスに影響が出ることはまずありません。表示上のわずかな変更なので、PCが重くなる心配は不要です。

スクロールバーの常時表示をオンにしても、エクスプローラーだけ常に表示されません。

まれにエクスプローラーの表示が更新されないことがあります。その場合は、一度PCを再起動するか、タスクマネージャーを開き、「エクスプローラー」を右クリックして「再起動」を試してみてください。

情シス担当として、この設定変更を依頼されることはありますか?

はい、よくあります。特に、大画面モニターでマウスを大きく動かすユーザーや、以前のWindowsの操作感に慣れている方から「スクロールバーが消えて使いにくい」という相談は頻繁に受けます。
この記事の手順は、そうした実務での対応にもそのまま使えます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。
環境によって結果が異なる場合がありますので、参考のうえご利用ください。

誤りのご指摘・追記のご要望・記事のご感想は、記事のコメント欄またはこちらのお問い合わせフォームからお寄せください。個人の方向けには、トラブルの切り分けや設定アドバイスも実施します。

※Microsoft、Windows、Adobe、Acrobat、Creative Cloud、Google Chromeほか記載の製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。

公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 24H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • 最終検証日:2025年9月2日
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