こんな人にオススメの記事です
- Outlookの動作が遅くなったと感じる場合
- Outlookが頻繁にクラッシュする場合
Outlookを使い続けていると、動作が遅くなったり、メールの同期に問題が発生することがあります。
こうした問題の原因の一つが、Outlookのキャッシュです。
この記事では、安全にOutlookのキャッシュを削除する手順を解説します。
Outlookの動作が遅くなったり、頻繁にフリーズする場合はキャッシュの削除を試してみてください。
Outlookのキャッシュとは?
インターネットブラウザー同様に、Outlookにもキャッシュが存在しています。
Outlookのキャッシュとは、Outlookがスムーズに動作するために、一時的に保存されるデータのことです。
このキャッシュには、メール、カレンダー、連絡先、設定情報など、さまざまなデータに関する一時データが含まれています。
キャッシュがあるおかげで、Outlookはこれらのデータに迅速にアクセスでき、オフライン環境でも利用できます。
たとえば、インターネットに接続していない状態でも、以前にダウンロードしたメールやスケジュールを確認できるのは、キャッシュがこれらのデータを保持しているからです。
また、Outlookを起動する際も、キャッシュがあることで素早く立ち上がり、スムーズにOutlookを使い始めることができます。
しかし、このキャッシュが長期間にわたって蓄積されると、Outlookの動作が次第に遅くなる原因となることがあります。
特に、キャッシュが大きくなりすぎると、Outlookが必要とする情報を効率的に管理できなくなり、結果としてOutlookの動作に異常をきたす場合ががあります。
このような場合、キャッシュを削除することで、Outlookの動作を改善し、スムーズな使用感を取り戻すことができます。
Outlookのキャッシュを削除したらどうなるの?
Outlookのキャッシュをクリアすると様々な場面で良い効果を発揮します。
まず、Outlookの動作が遅くなったり、頻繁にフリーズする場合は、キャッシュが原因であることが多いため、キャッシュをクリアすることでパフォーマンスが改善されることがあります。
また、メールやカレンダーの同期がうまくいかず、最新の情報が表示されない場合も、キャッシュをクリアすることで問題が解決することが多いです。ただし、キャッシュのクリアには再同期が必要になり、一時的に作業が遅れることや、未保存のローカルデータが失われるリスクもあります。
そのため、通常は定期的にキャッシュをクリアする必要はありません。Outlookの動作や同期に問題が発生したときにのみ、キャッシュをクリアするのが適切です。
Outlookのキャッシュを安全に削除する方法
Outlookにはアプリケーションからキャッシュを削除する機能がありません。
そのため、複数の種類のキャッシュをエクスプローラーを使って手動で削除していく必要があります。
ここからは、Outlookの代表的なキャッシュを安全に削除する方法を、実際の画面ももちいながらわかりやすく解説していきます。
Outlookのキャッシュを削除する方法
Outlookのキャッシュは、Outlookが過去に送信したメールアドレスや連絡先情報などを一時的に保存しています。このキャッシュにより、メール作成時にアドレスのオートコンプリート機能がスムーズに動作しています。
このキャッシュを削除すると、これらの保存された情報がクリアされます。
その結果、オートコンプリート機能で表示される過去のメールアドレスや連絡先が一時的に消えますが、Outlookを使用する中で再び必要な情報が蓄積されていきます。
通常、削除によってOutlookの基本機能に重大な影響を与えることはなく、むしろ動作の改善につながることが多いです。
タスクバーのエクスプローラーアイコンをクリックし、エクスプローラーを立ち上げてください。
エクスプローラーのアドレスバーに以下のパスを貼り付けてEnterを押してください。
%localappdata%\Microsoft\Outlook\RoamCache
キャッシュが保存されているフォルダーを開いたら、キーボードのCtrl+Aで全てを選択し、削除(ゴミ箱アイコン)をクリックしてください。
削除が完了し、フォルダー内のキャッシュが全て削除されたことを確認してください。
コマンドプロンプトでOutlookのキャッシュを削除する場合
コマンドプロンプトを使ってキャッシュを削除したい場合は、以下のコマンドを実行してください。
del /f /q /s "%localappdata%\Microsoft\Outlook\RoamCache\*"
このコマンドの説明は次のとおりです。
del
: ファイルを削除するコマンドです。/f
: 読み取り専用ファイルも強制的に削除します。/q
: 削除確認のプロンプトを表示せずに実行します。/s
: サブディレクトリ内のファイルもすべて削除します。"*"
: フォルダ内のすべてのファイルを対象としています。
これで、RoamCache
フォルダ内のすべてのファイルを警告表示なしで削除できます。
ダウンロードしたメールの添付ファイルのキャッシュを削除する方法
ダウンロードしたメールの添付ファイルのキャッシュは、Outlookが一度開いた添付ファイルを再度素早くアクセスできるように、一時的に保存しているデータです。これにより、同じファイルを再度開く際にダウンロード時間が短縮されます。
添付ファイルのキャッシュを削除すると、これらの一時ファイルがすべてクリアされます。
その結果、再び同じ添付ファイルを開く際に再ダウンロードが必要になるため、最初のアクセス時に少し時間がかかることがあります。
しかし、ディスクスペースを確保できるほか、不要な古いデータを整理する効果もあるため、パフォーマンスの向上が期待できます。
通常、削除によってOutlookの主要機能に問題が生じることはありません。
タスクバーのエクスプローラーアイコンをクリックし、エクスプローラーを立ち上げてください。
エクスプローラーのアドレスバーに以下のパスを貼り付けてEnterを押してください。
%userprofile%\AppData\Local\Microsoft\Windows\INetCache\Content.Outlook
ダウンロードしたメールの添付ファイルのキャッシュが保存されているフォルダーを開いたら、キーボードのCtrl+Aで全てを選択し、削除(ゴミ箱アイコン)をクリックしてください。
削除が完了し、フォルダー内にあるダウンロードしたメールの添付ファイルのキャッシュが全て削除されたことを確認してください。
コマンドプロンプトでダウンロードしたメールの添付ファイルのキャッシュを削除する場合
コマンドプロンプトを使ってダウンロードしたメールの添付ファイルのキャッシュを削除したい場合は、以下のコマンドを実行してください。
del /f /q /s "%userprofile%\AppData\Local\Microsoft\Windows\INetCache\Content.Outlook\*"
このコマンドの説明は次のとおりです。
del
: ファイルを削除するコマンドです。/f
: 読み取り専用ファイルも強制的に削除します。/q
: 削除確認のプロンプトを表示せずに実行します。/s
: サブディレクトリ内のファイルもすべて削除します。"*"
: フォルダ内のすべてのファイルを対象としています。
これで、Content.Outlook
フォルダ内のすべてのファイルを警告表示なしで削除できます。
.OSTファイルを削除する方法
Outlookの.OSTファイルは、ExchangeサーバーやIMAPアカウントと同期されたメールデータをオフラインでも利用できるように、ローカルに保存しているファイルです。
これにより、ネットワーク接続がない場合でも、過去のメールやカレンダーの情報にアクセスできるようになっています。
.OSTファイルなどのキャッシュを削除すると、このローカルコピーがクリアされます。
削除後、Outlookを再起動すると、サーバーから最新のメールデータが再び同期され、新しい.OSTファイルが生成されます。ただし、この再同期には時間がかかる場合があります。
削除することで、破損したキャッシュが原因で発生していた問題が解決し、Outlookの動作が改善されることがありますが、重要なデータが失われるリスクがあるため、削除前にバックアップを取ることが推奨されます。
.OSTファイルは以下に保存されているので、予めファイルの拡張子を表示させた後、フォルダーにアクセスして削除してください。
%localappdata%\Microsoft\Outlook
コマンドプロンプトで.OSTファイルを削除する場合
コマンドプロンプトを使って.OSTファイルを削除したい場合は、以下のコマンドを実行してください。
del /f /q "%localappdata%\Microsoft\Outlook\*.ost"
このコマンドの詳細は次の通りです:
del
: ファイルを削除するコマンドです。/f
: 読み取り専用ファイルも強制的に削除します。/q
: 削除確認のプロンプトを表示せずに実行します。*.ost
: 拡張子が.ost
のすべてのファイルを対象にします。
これにより、指定されたフォルダ内の .ost
ファイルをすべて、警告表示なしで削除することができます。
キャッシュを削除したら完全シャットダウンするのがオススメ
キャッシュを削除した後に完全シャットダウンし、パソコンを起動しなおすことで、システムの安定性が向上し、Outlookやパソコン全体が最適な状態で再起動されることが期待できます。
以下でキャッシュを削除した後に完全シャットダウンするメリットを記載します。
是非デスクトップなどに完全シャットダウンのショートカットを作成して、試してみてください。
1. システムリソースの解放
完全シャットダウンを行うことで、キャッシュ削除によって解放されたメモリやその他のシステムリソースが確実にクリアされ、次回の起動時にシステムがクリーンな状態からスタートできます。
これにより、パソコン全体のパフォーマンスが向上する可能性があります。
2. 新しいキャッシュの正常な生成
シャットダウン後の再起動により、OutlookやWindowsが必要なキャッシュを新たに生成するプロセスが、クリーンな状態から行われます。
これにより、削除前のキャッシュに起因する問題が確実に解消される可能性が高まります。
3. 残留プロセスのクリア
シャットダウンを行うことで、Outlookやその他のアプリケーションに関連する残留プロセスが完全に終了します。
これにより、削除したキャッシュが誤って再度参照されるリスクがなくなります。
4. 更新や変更の反映
WindowsやOutlookが、キャッシュ削除後に必要な更新や変更を反映するためには、再起動が有効です。特に完全シャットダウン後の再起動は、システム全体に変更を適用するための最も確実な方法です。
よくある質問
ここからは、Outlookのキャッシュ削除に関するよくある質問にお答えします。
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