【Word】アドインを無効にする方法|Wordアドイン・COMアドインなどの管理

【Word】アドインを無効にする方法|Wordアドイン・COMアドインなどの管理

Microsoft Word(ワード)を使っていて、「最近Wordの起動が遅くなった気がする」「作業中に動作が重くて固まる(フリーズする)ことが増えた」「特定の操作でエラーが出たり、突然落ちる」といった不調を感じていませんか?

あるいは、以前は使っていたけれど今は不要になった機能(タブやボタン)がリボンに表示されたままになっている、ということはないでしょうか。

これらの現象の原因の一つとして、Wordに追加されている拡張機能である「アドイン」が関わっている可能性があります。
アドインはWordの機能を増やしてくれる便利なツールですが、環境によっては処理速度の低下を招いたり、他の機能と衝突したり、あるいは単に不要になったりすることもあります。

この記事では、そのような場合に有効な対処法として、Wordにインストールされている「Wordアドイン」や「COMアドイン」などの種類別に、アドインを一時的に停止(無効化)したり、管理(削除など)したりするための具体的な手順を、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説します。

不要なアドインや問題を引き起こしている可能性のあるアドインを適切に管理することで、Wordの動作を安定させ、より快適な利用環境を取り戻す手助けとなるはずです。

ぜひ、この記事を参考にして、アドインの整理・見直しを行ってみてください。

目次

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順

ここからはWordにインストールされているアドインを、実際に一時停止(無効化)したり、不要であれば削除したりするための具体的な操作手順を解説します。

主な操作は、Wordの「ファイル」タブからアクセスする「オプション」画面の中にある「アドイン」設定で行います。
アドインの種類、特に「Wordアドイン」と「COMアドイン」では管理画面や操作が若干異なりますが、ここではそれぞれのケースについて手順を追って説明します。ご自身の目的や対象のアドインの種類に合わせて、該当する箇所を参照しながら操作を進めてください。

アドインの種類によっては、ここでの操作で「無効化」はできても、完全に「削除(アンインストール)」するには別の手順が必要な場合があります。

STEP
「ファイル」タブをクリック

Wordを開き、左上にある「ファイル」タブをクリックしてください。

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step1 「ファイル」タブをクリック
Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step1 「ファイル」タブをクリック
STEP
「オプション」をクリック

「ファイル」タブをクリックすると、Wordのホーム画面が開きます。

その中にある「オプション」をクリックしてください。

Wordのウィンドウが縮小されている場合は、「その他...」→「オプション」の順にクリックしてください。

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step2 「オプション」をクリック
Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step2 「オプション」をクリック
STEP
「アドイン」をクリック

「オプション」をクリックすると、「Wordのオプション」と書かれたウィンドウが開きます。

左側にある「アドイン」をクリックしてください。

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step3 「アドイン」をクリック
Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step3 「アドイン」をクリック
STEP
プルダウンメニューで「COM アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリック

「アドイン」をクリックすると、「Microsoft Officeのアドインの表示と管理を行います。」と書かれた画面に移動します。

一番下の「管理(A)」のプルダウンメニューで「COM アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリックしてください。

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step4 プルダウンメニューで「COM アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリック
Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step4 プルダウンメニューで「COM アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリック
STEP
全てのチェックを外し、右側にある[OK]をクリック

「設定(G)」をクリックすると、「COM アドイン」と書かれた小さなウィンドウが立ち上がります。

「使用できるアドイン(D)」にチェックが入っているアドインが現在動いているアドインです。

ここでは一旦全てのチェックを外し、右側にある「OK」をクリックしてください。

アドインを削除したい場合は削除したいアドインにチェックを入れて「削除(R)」ボタンをクリックしてください。
ただし、初期からインストールされているアドインの削除はオススメしません。

「OK」をクリックするとエクセルの画面に戻ります。

これでWordの「COM アドイン」が無効になりました。

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step5 全てのチェックを外し、右側にある[OK]をクリック
Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step5 全てのチェックを外し、右側にある[OK]をクリック
STEP
プルダウンメニューで「Word アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリック

続いて「Wordのアドイン」を無効にしましょう。

再度、Wordのオプション画面に戻り、一番下の「管理(A)」のプルダウンメニューで「Word アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリックしてください。

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step6 プルダウンメニューで「Word アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリック
Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step6 プルダウンメニューで「Word アドイン」を選択し、「設定(G)」をクリック
STEP
すべてのアドインのチェックを外して「OK」ボタンをクリック

「設定(G)」をクリックすると、「テンプレートとアドイン」と書かれた小さなウィンドウが立ち上がります。

このウィンドウ(通常は「テンプレート」タブが選択されています)の中にある「アドインとして使用できるテンプレート(G)」を確認します。

ここにリストアップされている項目が、現在読み込まれているWordアドイン(主にテンプレート形式のもの)です。

無効にしたいアドインがあれば、その項目名の左側にあるチェックボックスのチェックを外してください。
(※トラブルの原因を切り分ける場合は、一旦すべてのアドインのチェックを外してみるのが有効です。)

チェックを外し終えたら、ウィンドウ下部にある「OK」ボタンをクリックして閉じます。

アドインを削除したい場合は削除したいアドインにチェックを入れて「削除(R)」ボタンをクリックしてください。

これにより、チェックを外したWordアドインは次回Word起動時から読み込まれなくなり、無効化された状態となります。

Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step7 すべてのアドインのチェックを外して「OK」ボタンをクリック
Wordのアドインを無効化・削除する具体的な手順 Step7 すべてのアドインのチェックを外して「OK」ボタンをクリック

WordアドインとCOMアドイン、どっちを確認すればいい?【症状別チェックリスト】

Wordの動作がおかしいのはアドインが原因かもしれないけれど、「具体的にどのアドインを無効にしたらいいかわからない」…そうお困りではありませんか?

実は、Wordで使われるアドインには種類があり、発生している症状から、原因となっている可能性のあるアドインの種類をある程度推測するヒントが得られます。

ここで【症状別チェックリスト】をご用意しました。これを参考に、まずは「Wordアドイン」と「COMアドイン」のどちらの種類から優先的に確認し、無効化を試すべきか、原因特定へのあたりをつけていきましょう。

チェックリスト①:こんな症状なら、まず「Wordアドイン」を疑ってみる

Wordの動作に問題がある際、まず「Wordアドイン」の影響を疑いましょう。

「Wordアドイン」とは、特定の文書テンプレート(.dotm形式など)に関連付けられていたり、Word起動時に特定のフォルダ(STARTUPフォルダ)から読み込まれたりするタイプの拡張機能で、特定の文書や環境で影響が出やすい特徴があります。

以下のような症状に心当たりがある場合、「Wordアドイン」が原因の可能性があります。

  • 特定の文書テンプレートを使用中、またはそのテンプレートから作成した文書を開いている時にだけ問題が発生する。
  • Word起動時に、テンプレートに関するエラーメッセージが表示されることがある(特に Normal.dotm が関連する場合)。
  • リボンに追加されたカスタム(自作またはテンプレート由来)のタブやボタンが正しく動作しない、またはエラーを起こす。
  • 文書編集中、特定の操作(例:定型句の挿入、スタイル適用など)を行うと、動作が遅くなったり応答しなくなったりする。

これらの症状は、アドインが特定の文書やテンプレートに依存して機能している場合に起こりやすいため、「Wordアドイン」の関与が疑われます。

チェックリスト②:こんな症状なら、まず「COMアドイン」も疑ってみる

次に、Wordの不調が特定の文書に依存しない場合に疑うべき「COMアドイン」についてです。

「COMアドイン」は外部プログラムがWordに機能を追加するもので、Word全体の動作に広く影響を与えやすい特徴があります。

以下の症状は、「COMアドイン」の影響が強く疑われます。心当たりがないか確認してみましょう。

  • Wordの起動が遅い、または動作が全般的に重い: COMアドインはWord起動時に読み込まれ、システムリソース(メモリなど)を使用するため、パフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。
  • 特定の文書に関わらず、Wordが頻繁に固まる(フリーズ)またはクラッシュする: アドインがWord内部の重要な処理に干渉して悪影響が出ている可能性が考えられます。
  • アドイン固有の機能(リボンに追加されたボタン等)を使おうとするとエラーが出る: アドイン自体に不具合があるか、お使いのWordバージョンとの互換性に問題があるのかもしれません。
  • Wordの終了時にエラーが出たり、終了に時間が異常にかかったりする: アドインが終了プロセスを正常に完了できていない(リソースを解放できていない等)可能性があります。

これらの症状に心当たりがあれば、「COM アドイン」を一時的に無効化してみることを強くお勧めします。

症状で特定できない? まずは全てのアドインを無効化して確認

これまでの症状別チェックリストを見ても、原因となっているアドインの種類(WordアドインかCOMアドインか)を特定するのが難しい、と感じる場合もあるでしょう。あるいは、複数の要因が関係しているのかもしれません。

そのような時に試したいのが、「そもそもアドインが不具合の原因なのか?」をはっきりさせるための、確実な切り分け方法です。
それは、一時的にインストールされているアドインを、種類に関係なく「すべて」無効にしてみる、という手順です。

具体的な無効化の手順(次のH2で詳しく解説します)に従ってすべてのアドインを無効にし、一度Wordを再起動させます。
その後、問題となっていた症状(起動の遅さ、フリーズ、エラーなど)が改善したかどうかを確認してください。

この結果によって、次に取るべき対応が変わってきます。

  • もし症状が解消された(発生しなくなった)場合
    これは、無効化したアドインの中のどれかが原因であった可能性が非常に高いことを示します。
    次のステップは、原因となっている特定のアドインを見つける作業です。無効化したアドインを一つずつ有効に戻しながら、どのタイミングで問題が再発するかを確認していきます。
  • もし症状が全く変わらない(改善しない)場合
    アドインが今回の不具合の直接的な原因である可能性は低いと考えられます。
    Wordの設定自体、標準テンプレート(Normal.dotm)、Officeプログラムの破損、あるいは他のソフトウェアとの相性など、アドイン以外の要因を探る必要が出てきます。
    Officeの修復インストールなどを試すのが次の選択肢となるでしょう。

Wordのアドインを無効化・削除する方法に関するよくある質問と答え

Wordのアドインを無効化・削除する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

Wordアドイン(テンプレートやSTARTUPフォルダのもの)を一時的に無効にする基本的な手順を教えてください。

Wordの「ファイル」>「オプション」>「アドイン」画面を開きます。画面下部の「管理(A):」で「Word アドイン」を選び、「設定(G)」ボタンを押してください。
「テンプレートとアドイン」画面が開くので、「アドインとして使用できるテンプレート(G)」欄で該当アドインのチェックを外し「OK」を押します。これで次回起動時から無効になります。

COMアドインを一時的に無効にする基本的な手順を教えてください。

Wordの「ファイル」>「オプション」>「アドイン」画面を開き、「管理(A):」で「COM アドイン」を選び、「設定(G)」ボタンを押します。
「COM アドイン」画面が開くので、リストから無効にしたいアドインのチェックを外して「OK」を押しましょう。多くの場合、Wordの再起動後に反映されます。

一度無効にしたアドインを、後で再び有効に戻すことはできますか?

はい、可能です。無効にした時と同じ手順でアドイン管理画面を開き、該当アドインのチェックボックスに再度チェックを入れて「OK」ボタンを押せば、有効な状態に戻せます。
Wordの再起動が必要な場合もあります。

アドインの「無効化」と「削除(アンインストール)」の違いは何ですか?

「無効化」は、アドインの機能を一時的に止める操作です。
チェックを入れ直せば、いつでも有効に戻せます。一方「削除(アンインストール)」は、アドイン自体をPCから完全に取り除く操作です。
元に戻すには通常、再インストールが必要です。

不要なCOMアドインを完全に削除(アンインストール)するにはどうすればいいですか?

COMアドインは外部プログラムとして導入されていることが多いです。
Wordのオプション画面からではなく、Windowsの「設定」>「アプリ(アプリと機能)」から、該当するアドインや関連ソフトウェアを探してアンインストールするのが確実です。

Wordの「COM アドイン」管理画面にある「削除(R)」ボタンは何をするものですか?

この「削除」ボタンは、プログラム本体を消すのではなく、主にWordへのアドイン登録情報をリストから解除する機能です。
問題がある場合に使いますが、完全な削除にはWindowsからのアンインストールが必要です。

削除(アンインストール)してしまったアドインを元に戻すことはできますか?

完全に削除したアドインを元に戻すには、そのアドインをもう一度インストールする必要があります。
提供元のWebサイトなどから、再度入手・導入作業を行ってください。

「Wordアドイン」と「COMアドイン」は、Wordの同じオプション画面で管理するのですか?

はい、管理の入り口は同じ「ファイル」>「オプション」>「アドイン」画面です。
画面下部の「管理(A):」ドロップダウンで種類を選び、「設定(G)」ボタンを押すと、それぞれ専用の設定画面が開きます。

アドインを無効化したら、Wordが起動しなくなってしまった!どうすればいいですか?

Wordが起動できなくなった場合、Word(Office)の修復インストールを試してみてください。

Excelでもアドインを無効化することはできますか?

はい、Excelでも同様にアドインを無効にすることができます。
詳しい操作手順はこちらの「【Excel】アドインを無効にする方法|Excelアドイン・COMアドインの管理」をご覧ください。

その他Wordに関する記事

その他Wordに関する記事はこちらです。是非ご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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