【Excel】プルダウンを作成する最も簡単な方法

この記事では、Excelの作業効率を向上させる「プルダウンリスト(ドロップダウンリスト)」を作成する、最も簡単で実用的な方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説します。

「アンケートの回答で、毎回同じ選択肢を手入力するのが面倒…」
「担当者名を入力してもらう際、『髙橋』と『高橋』のような表記ゆれを防ぎたい」

そんなお悩みは、プルダウンリストを使えば一気に解決できます。
情報システム担当の私も、各種申請書のExcelファイルには、このプルダウンリストを設定し、入力ミスが起きないように工夫しています。

この記事を最後まで読めば、データ入力の手間とミスを大幅に削減できるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

目次

Excelでプルダウンを作成する2つの方法

Excelでプルダウンリスト(ドロップダウンリスト)を作成するには、「データの入力規則」という機能を使います。
主な設定方法は、以下の2種類です。操作の流れを先にイメージしておくと、途中で迷わずサクッと設定できます。

  • 方法① セルの範囲を参照する方式(推奨)
    あらかじめリスト用の選択肢をセルに入力しておき、その範囲を参照する方法です。
    選択肢が多い場合や、後から変更する可能性がある場合に最適で、最もおすすめの方法です。
  • 方法② その場で選択肢を入力する「元の値」方式
    入力規則の設定画面で、選択肢を直接カンマ区切りで入力する方法です。
    選択肢が「はい、いいえ、未定」のように少なく、今後も変更の予定がない場合に手軽です。

まずは、最もおすすめな「方法① セルの範囲を参照する方式」から詳しく見ていきましょう。

Microsoft公式サイトでは動画でも作成手順を紹介しています。

方法① セルの範囲を参照する方式(推奨)

選択肢が多い場合や、後から追加・変更する可能性がある場合に、最もおすすめなのがこの「セルの範囲を参照する」方法です。リストの管理が非常に楽になります。

手順の概要は以下の通りです。

  1. プルダウンの選択肢となるリストを、あらかじめセルに入力しておく
  2. プルダウンリストを表示させたいセルを選択し、「データ」タブをクリック
  3. 「データの入力規則」アイコンをクリック
  4. 「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択
  5. 「元の値」にリストのセル範囲を指定し、「OK」ボタンをクリック
  6. プルダウンリストが作成されたことを確認する

ここからは、上記の手順を実際の画面を使って、より詳しく解説していきます。

プルダウンで表示したい選択肢のリストを、あらかじめシートのどこかに入力しておいてください。
後から管理しやすいように、別のシート(例:「リスト」シート)にまとめておくのもおすすめです。

STEP
プルダウンリストを表示させたいセルを選択し、「データ」タブをクリック

まずは、実際にプルダウンリストを表示させたいセルを選択してください。

複数のセルに設定したい場合は、ドラッグして範囲選択してください。
範囲は後からコピー&ペーストで簡単に広げられます。

次に、セルを選択した状態で、Excel上部のリボンメニューから「データ」タブをクリックしてください。

プルダウンリストを表示させたいセルを選択し、「データ」タブをクリック
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法① セルの範囲を参照する方式(推奨) Step1
STEP
「データの入力規則」アイコンをクリック

続いて、「データツール」グループの中にある「データの入力規則」アイコンをクリックしてください。

Excelのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【Excel】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」をご覧になり、リボンを常に表示に切り替えてください。

「データの入力規則」アイコンをクリック
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法① セルの範囲を参照する方式(推奨) Step2
STEP
「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択

「データの入力規則」アイコンをクリックすると、「データの入力規則」ウィンドウが開きます。

「設定」タブの中にある「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択してください。

「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法① セルの範囲を参照する方式(推奨) Step3
STEP
「元の値」にリストのセル範囲を指定し、「OK」ボタンをクリック

「入力値の種類」を「リスト」にすると、「元の値(S)」という入力ボックスが表示されます。

このボックスに、予め作成した選択肢リストのセル範囲を入力してください。

直接 =$G$1:$G$48 のように入力しても良いですし、ボックス右側のアイコンをクリックしてから、マウスで直接セル範囲をドラッグして指定することもできます。

最後に「OK」ボタンをクリックすれば、プルダウンリストの作成は完了です。

「元の値」にリストのセル範囲を指定し、「OK」ボタンをクリック
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法① セルの範囲を参照する方式(推奨) Step4
STEP
プルダウンリストが作成されたことを確認する

「OK」ボタンをクリックすると「データの入力規則」ウィンドウが閉じ、Excelの編集画面に戻ります。

設定したセルをクリックすると、右側に下向きの矢印が表示されるようになります。
矢印をクリックすると、STEP4で選択した範囲の内容が選択肢として表示されることを確認してください。

プルダウンリストが作成されたことを確認する
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法① セルの範囲を参照する方式(推奨) Step5

方法② その場で選択肢を入力する「元の値」方式

選択肢が「はい」「いいえ」「未定」のように数個しかなく、今後も変更の予定がない場合に手軽なのが、この「元の値」に直接選択肢を入力する方法です。

手順の概要は以下の通りです。

  1. プルダウンリストを表示させたいセルを選択し、「データ」タブをクリック
  2. 「データの入力規則」アイコンをクリック
  3. 「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択
  4. 「元の値」のボックスに、選択肢を「,(カンマ)」区切りで直接入力する
  5. プルダウンリストが作成されたことを確認する

ここからは、上記の手順を実際の画面を使って、より詳しく解説していきます。

STEP
プルダウンリストを表示させたいセルを選択し、「データ」タブをクリック

まずは、実際にプルダウンリストを表示させたいセルを選択してください。

複数のセルに設定したい場合は、ドラッグして範囲選択してください。
範囲は後からコピー&ペーストで簡単に広げられます。

次に、セルを選択した状態で、Excel上部のリボンメニューから「データ」タブをクリックしてください。

プルダウンリストを表示させたいセルを選択し、「データ」タブをクリック
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法② その場で選択肢を入力する「元の値」方式 Step1
STEP
「データの入力規則」アイコンをクリック

続いて、「データツール」グループの中にある「データの入力規則」アイコンをクリックしてください。

Excelのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【Excel】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」をご覧になり、リボンを常に表示に切り替えてください。

「データの入力規則」アイコンをクリック
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法② その場で選択肢を入力する「元の値」方式 Step2
STEP
「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択

「データの入力規則」アイコンをクリックすると、「データの入力規則」ウィンドウが開きます。

「設定」タブの中にある「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択してください。

「入力値の種類(A)」のドロップダウンメニューから、「リスト」を選択
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法② その場で選択肢を入力する「元の値」方式 Step3
STEP
「元の値」に選択肢をカンマ区切りで入力し、「OK」ボタンをクリック

「入力値の種類」を「リスト」にすると、「元の値(S)」という入力ボックスが表示されます。

このボックスの中に、プルダウンに表示させたい選択肢を「半角のカンマ(,)」で区切りながら直接入力してください。

  • 入力例: 北海道,青森,岩手

入力が完了したら「OK」ボタンをクリックします。

「元の値」に選択肢をカンマ区切りで入力し、「OK」ボタンをクリック
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法② その場で選択肢を入力する「元の値」方式 Step4
STEP
プルダウンリストが作成されたことを確認する

「OK」ボタンをクリックすると「データの入力規則」ウィンドウが閉じ、Excelの編集画面に戻ります。

設定したセルをクリックすると、右側に下向きの矢印が表示されるようになります。
矢印をクリックすると、STEP4で選択した範囲の内容が選択肢として表示されることを確認してください。

プルダウンリストが作成されたことを確認する
Excelでプルダウンを作成する最も簡単な方法② その場で選択肢を入力する「元の値」方式 Step5

Excelでプルダウンを作成する方法に関するよくある質問と答え

Excelでプルダウンを作成する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

Excelでプルダウンリスト(ドロップダウン)を作る一番簡単な方法は?

「データ」タブの「データの入力規則」で、「入力値の種類」を「リスト」に設定するのが基本です。
選択肢が少ないなら直接入力、多いならセル範囲の参照がおすすめです。

プルダウンの選択肢を、別のシートにあるセルの一覧から参照できますか?

はい、できます。
「元の値」を指定する際に、=リストシート!$A$2:$A$10 のように、シート名を含めてセル範囲を指定してください。

プルダウンの矢印が表示されません。なぜですか?

いくつか原因が考えられますが、最も多いのは「データの入力規則」ウィンドウで「ドロップダウン リストから選択する(I)」のチェックが外れているケースです。

リストの項目を追加・変更したのに、プルダウンに反映されません。

「元の値」で指定したセル範囲から、新しい項目がはみ出している可能性があります。
「データの入力規則」ウィンドウを開き直し、参照するセル範囲を広げてください。

プルダウンを設定したセルをコピーしたら、他のセルにも同じプルダウンが作れますか?

はい、作れます。
プルダウンを設定したセルをコピーし、他のセルに「形式を選択して貼り付け」→「入力規則(N)」で貼り付けると、プルダウン機能だけをコピーできます。

「元の値」に直接入力する場合、何個まで選択肢を設定できますか?

「元の値」ボックスには 文字列全体が255文字までという制限があります(選択肢の個数ではありません)。
カンマで区切った選択肢をすべて繋げた合計文字数が255文字を超える場合は、セル範囲を参照する方式に切り替えてください。

プルダウンで選択肢を選ぶと、隣のセルに自動で関連データを表示させたいです。(例:「商品A」→「100円」)

VLOOKUP関数やXLOOKUP関数を組み合わせることで表示させることができます。

プルダウンの選択肢に色を付けることはできますか?

いいえ、プルダウンのリスト内の文字に直接色を付けることはできません。
ただし、「条件付き書式」を使えば、プルダウンで選択された値に応じて、セルの背景色や文字色を変えることは可能です。

ExcelのWeb版(Excel for the web)でもプルダウンは作れますか?

はい、ExcelのWeb版(Excel for the web)でも「データ」タブの「データの入力規則」から、デスクトップ版とほぼ同じ手順でプルダウンリストを作成できます。

Mac版のExcelでも、同じ手順で作成できますか?

はい、基本的な手順は同じです。「データ」タブから「データの入力規則」を選び、「リスト」を設定するという流れはWindows版のExcelと共通です。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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