会議資料のノートが小さすぎて「読めない」と言われたことはありませんか?
せっかく丁寧に作り込んだ配布資料でも、ノート部分が見づらいとプレゼンテーションや会議の効果が半減してしまいます。
ここでは、PowerPointのノートマスター(ノート部分を一括編集する機能)を使って、見やすく印刷にも適したノート付き資料を作る方法を解説します。
- ノートマスターとは何か?使うメリットは?
- ノートマスターを使った具体的な変更手順
- ノートにおすすめのフォントとサイズ
- よくある質問と答え
- まとめ
これらを押さえれば、会議や研修、セミナーで配布する資料も「読みやすい!」と好評を得られ、ビジネスシーンでの評価も上がるでしょう。
ノートマスターとは?&使うメリット
ノートマスターとは
PowerPointには「標準ビュー」と呼ばれる編集画面がありますが、そこで1枚ずつ文字サイズやフォントを変えても印刷に反映されない場合があります。
そこで役立つのが、ノートマスターという機能です。
ノートマスターを使うと、スライド下部の「ノート領域」を一括管理でき、印刷でも確実に反映される設定をまとめて変更できます。
ノートマスターを使うメリット
- 印刷結果に確実に反映
- 全スライドのノートを統一
- 追加修正がラク
ここからは、それぞれのメリットについて具体的な事例を交えて詳しく見ていきましょう。
印刷結果に確実に反映される
- 課題: 標準ビューだけで文字を大きくしても、いざ印刷すると小さいまま
- 解決: ノートマスター経由なら、印刷プレビューや実際の印刷でも文字サイズが確実に反映されます
具体的な事例:
「上層部に提出する重要な会議資料で、ノートの文字が小さすぎて役員の方から『読めない』と指摘され、会議の進行が滞る…」というトラブルを防げます。
全スライドのノートを統一できる
- 課題: 複数人で作成したスライドのノート書式がバラバラ
- 解決: 一度設定すれば、全スライドに同じフォント・サイズが適用され、統一感がアップ
具体的な事例:
「たとえば100名規模の研修資料で、ノートを統一した見やすい資料を配布したところ、受講者アンケートの満足度が0.5点上がった」
文字が読みやすいと理解度や満足度も向上します。
追加修正がラクになる
- 課題: 後から文字サイズを変えたくなったとき、一枚ずつ直すのは手間
- 解決: ノートマスターを一度変更するだけでOK。時間短縮につながります
具体的な事例:
「50枚のスライドがある資料で、後からフォントサイズを14pt→16ptに変更するとき、手動では1時間以上かかる作業がノートマスターなら数分で完了」
ノートの文字サイズ・フォントを一括で変更する方法
ノートマスターを使ってノートの文字サイズ・フォントを一括で変更するには以下の手順で行います。
- PowerPoint画面上部の「表示」タブをクリック
- 「マスター表示」グループにある「ノートマスター」をクリック
- ノート領域に書かれている文字を選択して「ホーム」タブをクリック
- 「フォント」グループでフォントの種類・サイズ・色などを変更
- PowerPoint画面上部の「ノートマスター」タブをクリック
- 「マスター表示を閉じる」をクリックしてノートマスターを閉じる
- ノートのフォントの種類・サイズ・色などが変更されていることを確認する
ここからは、ノートマスターでノートの文字サイズ・フォントを変更する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。
PowerPoint画面上部のリボンにある「表示」タブをクリックしてください。
「表示」タブの「マスター表示」グループにある「ノートマスター」をクリックしてください。
「ノートマスター」をクリックすると、スライド下部にノート領域が表示されます。
ノート領域に書かれている文字を選択してください。
選択したら、次にPowerPoint画面上部のリボンにある「ホーム」タブをクリックしてください。
「ホーム」タブの「フォント」グループで、フォントの種類を選択するドロップダウンリストから目的のフォントを選択し、フォントサイズを入力するボックスに数値を入力、フォントの色を選択するカラーパレットから色を選ぶなど、フォントの種類・サイズ・色などを変更してください。
フォントの種類・サイズ・色などを変更したら、PowerPoint画面上部のリボンにある「ノートマスター」タブをクリックしてください。
次に「マスター表示を閉じる」をクリックしてノートマスターを閉じてください。
文字の大きさは適切か、レイアウトは崩れていないか、ノートが途中で切れていないかなどを印刷プレビューで必ず確認してください。
ノートにおすすめのフォントとサイズ
以下は、ビジネスや研修資料で「読みやすい」とされるフォント例です。
フォント名 | 特徴 | 推奨サイズ |
---|---|---|
MS ゴシック | Windows標準で表示崩れが少ない。 互換性が高くビジネス文書でも安心。 | 11pt~14pt |
メイリオ | やや太めで画面表示に強く、文字間隔が広め。 視認性が高い。 | 12pt~14pt |
游ゴシック | モダンな印象で文字の形が整っている。 ビジネスからクリエイティブまで幅広く使える。 | 12pt~14pt |
・14pt以上なら視力が低い方や老眼の方にも優しい
・役員向けプレゼン資料や大規模会議では、14pt以上を設定すると配慮が伝わりやすい
・プロジェクター投影時も大きめ文字だと後方席から見やすく好評
PowerPoint for the web(オンライン版PowerPoint)にはノートマスター機能はない
PowerPoint for the web(オンライン版PowerPoint)は主に簡便性とアクセスのしやすさを重視しているため、機能がデスクトップ版ほど充実していません。
PowerPoint for the web(オンライン版PowerPoint)はブラウザ上で動作するため、リソースの制約や動作速度に影響を与える高度な機能をすべて搭載するのは難しいかもしれません。
そのため、もしノートの文字サイズ・フォントを一括で変更したい場合は、デスクトップ版PowerPointを利用するのが最も確実です。
デスクトップ版には「ノートマスター」機能が備わっており、一度の操作でプレゼンテーション全体のノートの文字サイズ・フォントを一括で変更できます。
ノートの文字サイズ・フォントを一括で変更する方法に関するよくある質問と答え
ノートの文字サイズ・フォントを一括で変更する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。
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