【Windows11】Windows Updateが進まない・終わらない場合の対処法

この記事では、Windows11でWindows Updateが進まない・終わらない場合の対処法を、実際の画面に沿ってわかりやすく解説します。

Windows Updateが0%や99%で止まったまま何時間も動かない、ダウンロード中のまま進まないといった状況に遭遇すると、「このまま待つべきか」「強制終了してもいいのか」と不安になりますよね。

ただし、Windows Updateの途中で強制的に電源を切ると、システムが破損してWindowsが起動しなくなる危険性があります。基本的には、たとえ進行が遅くても完了を待つのが最も安全な方法です。

しかし、1時間以上待っても全く動かない、タスクマネージャーで確認してもプロセスが完全に停止しているなど、明らかにフリーズしている場合は、コンポーネントをリセットすることで解決できます。
この記事では、フリーズの判断方法と安全なリセット手順を詳しく解説します。

Windows Updateを手動で実行する方法については、Windows11でWindows Updateを手動で実行する方法で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

目次

Windows Updateが進まない・終わらない場合の事前確認と基本対処

Windows Updateが進まない・終わらない場合、具体的な対処法を試す前に以下の4つの項目を確認してください。多くの場合、これらを確認・実行するだけで問題が解決します。

Windows Updateの途中で再起動や電源断をすると、インストールが壊れて起動不能や更新ループになる可能性があるため、まずは完了を待つのが原則です。

Windows Updateは数十分~1時間以上かかることがある

Windows Updateは更新プログラムの種類やパソコンの性能によって30分から1時間以上かかるため、「いつまで経っても終わらない」と感じることがあります。
特に大型アップデート(機能更新プログラム)では2時間以上かかることもあります。0%や99%で止まっているように見えても、バックグラウンドで処理が進んでいる場合があるため、まずは30分程度様子を見てください。

Windows Update中にパソコンを強制終了すると、システムが破損してWindowsが起動しなくなる可能性があります。作業中や急ぎの用事がある時は避け、時間に余裕がある時に実施してください。

電源とバッテリーの状況を確認する

Windows Updateの途中で電源が切れると、システムが破損する可能性があります。特にノートPCの場合は、通常よりもバッテリーの減りが早くなったり、PC自体が省電力モードに切り替わって処理が遅くなる場合もあります。ACアダプターに接続した状態で実行してください。

インターネット接続状況を確認する

Windows Updateはインターネット経由で更新プログラムをダウンロードするため、安定したインターネット接続が必須です。タスクバー右下のネットワークアイコンを確認し、Wi-Fiまたは有線LANが正常に接続されているか確認してください。
可能であれば、Wi-Fiよりも有線LAN接続の方が安定性が高く、Windows Updateが進まないトラブルを回避しやすくなります。

VPNを使用している場合は一時的に切断してください。VPN経由だと通信速度が遅くなったり、Microsoftのサーバーとの接続が不安定になることがあります。
また、会社や学校のネットワークでプロキシサーバーを使用している場合も、可能であれば自宅のネットワークでWindows Updateを試してみてください。

ディスク容量を確認する

Windows Updateには十分な空きディスク容量が必要です。最低でも10GB以上、できれば20GB以上の空き容量を確保してください。

ディスク容量が不足している場合は、ディスクの空き容量をWindows標準機能でガッツリ増やす方法で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

これらを確認・実行してもWindows Updateが進まない・終わらない場合は次に進んでください。

Windows Updateがフリーズしていないか確認する

事前確認を済ませてもWindows Updateが進まない・終わらない場合は、本当にフリーズしているのか、それとも処理中なのかを見極める必要があります。
画面上は0%や99%で止まっているように見えても、実際にはバックグラウンドで処理が進んでいることがあるためです。

ここでは、タスクマネージャーを使ってプロセスが実際に動いているかを確認します。完全にフリーズしていると判断できた場合は、次のステップでコンポーネントをリセットします。

タスクマネージャーでプロセスの状態を確認

Windows Updateがフリーズしているかどうかは、タスクマネージャーでCPU・ディスク・ネットワークの使用率を確認することで判断できます。

これらの値が1~2分間ずっと0のまま変化しない場合、Windows Updateのプロセスが完全に停止している可能性が高いです。一方、少しでも数値が動いている場合は処理が進んでいるため、そのまま待つことをおすすめします。

  1. タスクマネージャーを起動する
  2. 「プロセス」タブを開く
  3. Windows UpdateのCPU・ディスク・ネットワーク使用率を確認する
  4. 1~2分間観察して判断する(すべて0ならフリーズ、少しでも動いていれば処理中)

それでは、実際の画面を使って詳しく解説していきます。

STEP
タスクマネージャーを起動する

Ctrlキー+Shiftキー+ESCキーを押してタスクマネージャーを起動してください。

タスクマネージャーのその他の開き方は「【Windows11】タスクマネージャーを開く方法」で紹介しています。ぜひご覧ください。

Windows11のタスクマネージャー起動画面(Ctrl+Shift+Escで表示)
Ctrlキー+Shiftキー+ESCキーを押してタスクマネージャーを起動
STEP
タスクマネージャー左側の「プロセス」をクリック

タスクマネージャーが開いたら、左側の「プロセス」をクリックしてください。

Windows11タスクマネージャーの左メニューにあるプロセス項目の場所
左側のメニューから「プロセス」をクリック
STEP
Windows Updateに関するプロセスがフリーズしているか確認する

次に、タスクマネージャー上部の検索バーに「Windows Update」と入力してください。

「Windows Update」と入力すると「バックグラウンド プロセス」に「Windows Update」が表示されます。「CPU」「ディスク」「ネットワーク」の使用率を1~2分程度確認してください。

0のまま停止している場合は、Windows Updateに関するプロセスがフリーズしている可能性が高いです。

ただし、Windows Updateは処理内容によって一時的にCPUやディスクの使用率が0になることもあります。完全にフリーズしていると判断する前に、少なくとも1~2分程度は様子を見ることをおすすめします。

1~2分待っても全く動かない場合は、次の「Windows Updateコンポーネントをリセットする」に進んでください。

一方、CPU・ディスク・ネットワークのいずれかが少しでも動いている場合は、バックグラウンドで処理が進んでいます。この場合は強制的に停止せず、事前確認と基本対処で説明した通り、30分~1時間程度様子を見てください。

Windows UpdateのプロセスがCPU・ディスク使用率0%で停止しているタスクマネージャー画面
検索バーで絞り込み、CPU・ディスク・ネットワークがすべて「0」のまま動かないか確認する

Windows Updateコンポーネントをリセットする

プロセスが完全にフリーズしている場合は、コマンドプロンプトでWindows Updateコンポーネントをリセットします。キャッシュをクリアしてサービスを再起動することで問題が解決する場合があります。

  1. コマンドプロンプトを管理者として起動する
  2. コンポーネントリセットのコマンドを実行する
  3. 確認メッセージに「Y」で応答する
  4. 成功メッセージを確認する

ここからは、実際の画面を使いながら詳しく解説していきます。

STEP
コマンドプロンプトを管理者として起動する

Windows Updateコンポーネントをリセットするために、まずはコマンドプロンプトを管理者として起動させる必要があります。
以下の記事を参考に、コマンドプロンプトを管理者として起動してください。

STEP
Windows Updateコンポーネントをリセットするコマンドを実行する

管理者として起動したコマンドプロンプトに、以下のコマンドを貼り付け、Enterキーを押してください。

net stop wuauserv & net stop cryptSvc & net stop bits & net stop msiserver & ren %systemroot%\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old & ren %systemroot%\System32\catroot2 catroot2.old & net start wuauserv & net start cryptSvc & net start bits & net start msiserver

このコマンドは、Windows Updateのキャッシュフォルダーをリネームし、サービスを再起動します。ダウンロード済みの更新プログラムは再ダウンロードが必要になりますが、システムへの影響はありません。

管理者権限のコマンドプロンプトにWindows Updateリセット用コマンドを貼り付けた画面
黒い画面にコマンドを貼り付ける
STEP
「Y」と入力してEnter

コマンドを実行すると、途中で「この操作を続行しますか? (Y/N)」と表示される場合があります。

表示された場合はY」と入力してEnterを押してください。
※表示されずに処理が進んだ場合は、そのまま待機して大丈夫です。

コマンドプロンプトでサービスの停止確認メッセージ(Y/N)が表示された画面
「この操作を続行しますか?」と出た場合は、キーボードで半角の「Y」を入力してEnterキーを押す
STEP
Windows Installer サービスが正常に開始したことを確認する

Enterを押すとコマンドが続行します。

最後に「Windows Installer サービスは正常に開始されました。」と表示されれば成功です。

もし赤字で「アクセスが拒否されました」などのエラーが複数表示される場合は、一度PCを再起動してから、もう一度STEP1から試してください。

再度Windows Updateを実行してください。

コマンドプロンプトでWindows Installerサービスが正常に開始されましたと表示された成功画面
Windows Installer サービスが正常に開始したことを確認する

Windows Update中にエラーが表示される場合の対処法

Windows Update実行中にエラーコードやエラーメッセージが表示された場合の対処法は、以下の記事で詳しく解説しています。

Windows11でWindows Updateを手動で実行する方法の「エラーが表示される場合の対処法」をご覧ください。

Windows Updateが進まない・終わらない場合の対処法に関するよくある質問と答え

Windows Updateが進まない・終わらない場合の対処法に関するよくある質問と答えをまとめました。

Windows Updateが進まない・終わらない時は何時間待てばいいですか?

通常の更新プログラムは30分~1時間程度、大型アップデート(機能更新プログラム)では2時間以上かかる場合があります。まずは1時間程度様子を見てください。

Windows Updateのトラブルシューティングツールは使ったほうがいいですか?

Windows11には、Windows Updateの問題を自動で診断・修復してくれる「Windows Updateのトラブルシューティングツール」が用意されています。この記事の手順(事前確認・コンポーネントリセットなど)を試しても改善しない場合は、一度このツールを実行してみてください。

Windows Updateが終わらない・進まない場合は強制終了してもいいですか?

おすすめしません。システムが破損し、PCが起動しなくなるリスクがあります。タスクマネージャーで完全にフリーズしていると確認できた場合のみ実行してください。

タスクマネージャーで何を確認すればいいですか?

タスクマネージャーのプロセスタブで「Windows Update」を探し、CPU・ディスク・ネットワークの数値を1~2分見てください。すべて「0」のまま動かなければフリーズしています。

Windows Updateコンポーネントのリセットは安全ですか?

Windows Updateコンポーネントのリセットは基本的に安全な操作です。更新用の一時ファイルを作り直すだけなので、通常は個人の写真や設定などのデータが消えることはありません。

コンポーネントリセット後も進まない場合は?

PCを再起動してもう一度試してください。それでも駄目な場合は根深いトラブルが予想されるため、chkdskコマンドDISMコマンドによる修復を行ってください。

何度も同じ更新プログラムで進まなくなってしまう場合は?

更新プログラム側の不具合が原因の一つとして考えられます。「更新の履歴」から直近の更新プログラムをアンインストールしてください。

コンポーネントリセット後は自動でアップデートが再開されますか?

はい、時間が経過すれば自動的にWindows Updateは再開されます。すぐに実施したい場合は手動でWindows Updateを実行してください。

Windows Updateが進まない・終わらない状態を改善できません。無効化できますか?

はい、Windowsの自動更新を一時的に止めることは可能です。詳しい手順は「【Windows11】Windows Updateの自動更新を停止・無効化する方法」をご覧ください。

VPN接続がWindows Updateが進まない原因になることはありますか?

あります。通信速度の低下や接続エラーの原因になるため、更新中はVPNを切断してください。

他のサイトでネットワークのリセットが効果的と紹介されていました。本当に効果的ですか?

ネットワークのリセットは接続系のエラーには強力ですが、保存したWi-FiパスワードやVPN設定が全て消える可能性があります。その場合再設定の手間がかかります。他の方法で直らない場合の「最終手段」としてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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※Microsoft、Windows、Adobe、Acrobat、Creative Cloud、Google Chromeほか記載の製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。

公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 25H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • 最終検証日:2025年12月10日
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この記事を書いた人

情シスの自由帳管理人のアバター 情シスの自由帳管理人 情シスの自由帳管理人

社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
「情シスの自由帳」では、パソコンが苦手な方や新人の社内SEの方、テレワーク中に困りごとがある方に向けて、実務経験に基づいた再現性の高い解説を心がけています。

【基本検証環境】
Windows 11 Home(64bit)/Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H(1.40GHz)/32GB RAM

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