Wordで文書を作成する際、「折り畳み見出し」機能を使うと、長い文書を整理し、読みやすくすることができます。
この記事では、デスクトップ版WordとWeb版Word(Word for the web)の両方で、折り畳み見出しを作成する方法を解説します。
見出しの折り畳み範囲の決まり方や、特定の範囲を除外する方法など、折り畳み見出しを使いこなすためのテクニックも紹介します。
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デスクトップ版Wordで折り畳み見出しを作成する方法
長文のレポートや論文、マニュアルなど、Wordで文書を作成する際に、「折り畳み見出し」機能を活用していますか?
デスクトップ版Wordでは、見出しごとに内容を折り畳んだり展開したりできるため、文書全体の構成を把握しやすく、編集作業も効率的に行えます。
ここでは、デスクトップ版Wordで折り畳み見出しを作成する方法を詳しく解説します。
見出しスタイルの適用から、折り畳み・展開の操作、アウトライン表示の活用まで、Wordの折り畳み見出し機能を使いこなすための基本をマスターしましょう。
折り畳み見出しの作成方法
デスクトップ版Wordで折り畳み見出しを作成するには、Wordの「見出しスタイル」機能を使います。
見出しにしたいテキストを選択し、「ホーム」タブの「スタイル」グループから「見出し1」「見出し2」などのスタイルを選ぶだけで、簡単に見出しを作成できます。
ここからは、折り畳み見出しを作成する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説しています。
まずは、見出しにしたいテキストを選択してください。

見出しにしたいテキストを選択している状態で、「ホーム」タブの「スタイル」グループにある「見出し1」をクリックしてください。

「見出し1」をクリックすると、Step1で選択したテキストが「標準」スタイルから「見出し1」スタイルに変更され、折り畳み可能な見出しになります。
デスクトップ版Wordの「折り畳み見出し」の特徴は、次のとおりです。
- 見出しの左側に、三角形のアイコン(「+」または「▶︎」)が表示されます。
- 「▶︎」アイコンは、見出しが折り畳まれており、内容が非表示になっていることを示します。
- 斜め右下を向いている「▶︎」アイコンは、見出しが展開されており、内容が表示されていることを示します。
- 見出しの折り畳み機能が有効になっている場合、これらのアイコンをクリックすることで、表示・非表示を切り替えることができます。

どこまで折り畳まれる?折り畳み範囲の決まり方
Wordの折り畳み見出し機能では、見出しをクリックすると、その見出しレベル以下の内容が折り畳まれたり、展開されたりします。では、具体的に「どこまで」が見出しの折り畳み範囲になるのでしょうか?
Wordの折り畳み機能は、文書に設定された「見出しレベル」(見出し1、見出し2など)に基づいて動作します。
「見出しレベル」とは、見出しの階層構造のことです。例えば、図のように「見出し1」の下に「見出し2」「見出し3」と続く場合、「見出し1」をクリックすると、「見出し2」「見出し3」、およびそれらの内容がすべて折り畳まれます。
このように、上位の見出しをクリックすると、下位の見出しとその内容がまとめて折り畳まれる、というのがWordの折り畳み機能の基本的なルールです。
Wordの折り畳み範囲を視覚的に確認するには、アウトライン表示が便利です。「表示」タブの「アウトライン」をクリックすると、アウトライン表示に切り替わります。

- 赤い枠で囲まれた範囲:「運営者情報|ITナレッジベース(見出し1)」を折り畳むと、この範囲が折り畳まれます。これには、「運営者情報」直下の本文(「標準」スタイル)と、下位の見出しである「目指すところ(見出し2)」、およびその内容が含まれます。
- 青い枠で囲まれた範囲:「目指すところ(見出し2)」を折り畳むと、この範囲が折り畳まれます。
「連絡先・住所(見出し1)」は、「運営者情報」と同じレベルの見出し(見出し1)であるため、「運営者情報」を折り畳んでも影響を受けません。
このように、アウトライン表示を使うと、文書の構造を一目で把握し、どの見出しをクリックするとどこまで折り畳まれるのかを、視覚的に確認できます。
折り畳みの範囲から特定の範囲を除外する方法
例えば、見出しの下に「注釈」や「補足情報」など、折り畳みたくない段落がある場合、どのようにすれば良いでしょうか?
ここでは、セクション区切りを使ってWordの折り畳み範囲から特定の範囲を除外するための方法を解説します。
まず、折り畳み範囲から除外したい段落の直前の行末にカーソルを置いてください。
次に、「レイアウト」タブをクリックしてください。

「レイアウト」タブに移動したら、「ページ設定」グループにある「区切り」をクリックしてください。
次に、表示されるメニューから、セクション区切りの「現在の位置から開始(O)」を選択してください。

「現在の位置から開始」を選択すると、カーソル位置にセクション区切り(現在の位置から開始)が挿入され、見出しの折り畳み範囲から除外されます。

Web版Wordで折り畳み見出しを作成する方法
ここからは、Web版Word(Word for the web)で折り畳み見出しを作成する方法について解説します。
Web版Word(Word for the web)は、デスクトップ版に比べて機能は限られていますが、基本的な折り畳み見出しの作成・表示は可能です。Microsoftアカウントがあれば、無料で手軽に利用できるのも魅力です。
このセクションでは、Web版Word(Word for the web)での折り畳み見出しの作成方法と、利用する上での注意点について説明します。
Web版Wordで折り畳み見出しを作成する方法
Web版Wordで折り畳み見出しを作成する方法は、デスクトップ版と基本的には同じです。
見出しにしたいテキストを選択し、「ホーム」タブの「スタイル」グループから「見出し1」「見出し2」などの見出しスタイルを選択します。
ここからは、Web版Word(Word for the web)での折り畳み見出しの作成方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説しています。
見出しにしたいテキストを選択
まずは、見出しにしたいテキストを選択してください。

見出しにしたいテキストを選択した状態で、書式編集バーのドロップダウンメニュー(通常は「ノーマル」と表示されています)をクリックし、「見出し1」を選択します。

「見出し1」をクリックすると、Step1で選択したテキストが「標準」スタイルから「見出し1」スタイルに変更され、折り畳み可能な見出しになります。
Web版Word(Word for the web)の折り畳み見出しの特徴は、次のとおりです。
- 見出しの左側に、「∨」または「>」アイコンが表示されます。
- 「>」アイコンは、見出しが折り畳まれており、内容が非表示になっていることを示します。
- 「∨」アイコンは、見出しが展開されており、内容が表示されていることを示します。
- 見出しの折り畳み機能が有効になっている場合、これらのアイコンをクリックすることで、表示・非表示を切り替えることができます。

Web版Wordで折り畳み見出しを作成する場合の注意点
Web版Word(Word for the web)は、デスクトップ版Wordに比べて、折り畳み見出しに関する機能がいくつか制限されています。
主な違いは以下の通りです。
アウトライン表示がない
Web版Wordには、デスクトップ版のようなアウトライン表示がありません。
そのため、文書全体の構造を視覚的に確認したり、見出しレベルを一括で変更したりすることはできません。
見出しの折り畳み/展開は、各見出しの左側にある矢印をクリックして行います。
折り畳まれる範囲の違い
Web版Wordでは、Enter
キーで新しい段落を作成すると、その段落は自動的に折り畳み範囲から除外されます。
Web版Wordで見出し以下の複数の行をまとめて折り畳みたい場合は、Shift
+ Enter
キーで改行する必要があります。これにより、改行は挿入されつつも、同じ段落内として扱われるため、折り畳み範囲に含まれます。
その他の制限
- 折り畳み/展開のアニメーションがないため、デスクトップ版に比べて動作がカクカクして見えることがあります。
- 非常に長い文書や複雑な構成の文書では、折り畳み見出しの動作が不安定になることがあります。
Web版Wordで折り畳み見出しを作成する場合は、これらの点に注意してください。
より高度な編集や書式設定が必要な場合は、デスクトップ版Wordを使用することをおすすめします。
Wordで折り畳み見出しを作成する方法に関するよくある質問と答え
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