【PowerPoint】ファイルにパスワードを設定・解除する方法|読み取り・書き込み保護

この記事では、PowerPointファイルにパスワードを設定・解除する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説します。

「社外秘の企画書を共有フォルダーに置くのが不安…」
「上司の最終チェックが終わるまで、提案資料を誰にも編集させたくない…」

PowerPointのパスワード保護を使えば、ファイルを開く段階でロックすることも、閲覧のみ許可して編集を禁止することも自由に選べます。

この記事では、読み取りパスワード書き込みパスワードの違いと使い分け、さらに設定・解除の具体的手順をわかりやすく紹介します。

プレゼン資料の情報漏えいや編集ミスを防ぎたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

「読み取りパスワード」と「書き込みパスワード」|Word、Excel、PowerPoint共通

PowerPointでは、ファイル単位で以下の2つのパスワードを設定できます。

  • 読み取りパスワード(ファイルを開く制限)
    このパスワードを知らないとファイル自体を開けません。強力な暗号化が施されており、忘れると復元できないため、取り扱いに注意が必要です。
  • 書き込みパスワード(編集を制限)
    ファイルは誰でも開けますが、編集・保存するにはこのパスワードの入力が必要になります。入力しなければ「読み取り専用」で開かれます。

詳しくはこちらで解説しているのでぜひご覧ください。

PowerPointファイルにパスワードを設定・解除する方法

それではここから、PowerPointプレゼンテーションにパスワードを設定する方法と、設定済みのパスワードを解除する方法を順番に説明します。
どちらの操作も「名前を付けて保存」画面を経由するのがポイントです。

まずは、PowerPointファイルにパスワードをかける手順を見ていきましょう。

PowerPointファイルにパスワードを設定する方法

PowerPoint プレゼンテーションにパスワードを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 左上の「ファイル」タブを開き、「名前を付けて保存」→「参照」を選んで保存先フォルダーを指定
  2. 表示された画面右下の「ツール」から「全般オプション」をクリック
  3. 開いたウィンドウで「読み取りパスワード」または「書き込みパスワード」(必要なら両方)を入力して「OK」
  4. 「パスワードの確認」が表示されたら、同じパスワードを再入力して「OK」
  5. 最後に「保存」 をクリックしてプレゼンテーションを保存

それでは、PowerPoint でパスワードを設定する具体的な操作を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。

STEP

パスワードを設定したいPowerPointファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリック

パスワードを設定したいPowerPointファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリックしてください。

PowerPointファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリック
PowerPointファイルにパスワードを設定する方法 Step1
STEP

「名前を付けて保存」をクリック

「ファイル」をクリックすると、PowerPointのホーム画面(情報画面)が開きます。

左側のメニューにある「名前を付けて保存」をクリックしてください。

PowerPointファイルにパスワードを設定する方法 Step2
STEP

「参照」をクリック

「名前を付けて保存」をクリックすると保存先を選択する画面が開きます。

「参照」をクリックしてください。

「参照」をクリック
PowerPointファイルにパスワードを設定する方法 Step3
STEP

「ツール(L)」→「全般オプション(G)」をクリック

「参照」をクリックすると、ファイルの保存先を選択するウィンドウが立ち上がります。

キーボードのF12を押すと、「名前を付けて保存」ウィンドウをすぐに開くことができます。
F12キーを押してもウィンドウが開かない 場合は、以下の記事で対処方法をご確認ください。「名前を付けて保存」ができない場合の対処法|Word/EXCEL/PowerPoint

画面右下にある「ツール(L)」 をクリックすると、下方向にメニューが表示されます。
その中にある「全般オプション(G)」 をクリックしてください。

「ツール(L)」→「全般オプション(G)」をクリック
PowerPointファイルにパスワードを設定する方法 Step4
STEP

「読み取りパスワード」または「書き込みパスワード」またはその両方を入力して「OK」ボタンをクリック

「全般オプション(G)」をクリックすると、パスワードを設定するためのウィンドウが表示されます。

ここに、「読み取りパスワード」(ファイルを開くときに必要)や 「書き込みパスワード」(編集時に必要)を入力することで、PowerPointファイルにパスワード保護をかけることができます。

※2つのパスワードは、同じでも異なっていても問題ありません。
「123456789」や「パスワード」といったよく使われているパスワードはおすすめできません。

たとえば、閲覧のみを許可したい場合は「読み取りパスワード」だけを共有し、スライドの編集も許可したい相手には「読み取りパスワード」と「書き込みパスワード」の両方を伝える、といった使い分けが可能です。

パスワードの入力が完了したら、右下の「OK」ボタンをクリックしてください。

「読み取りパスワード」または「書き込みパスワード」またはその両方を入力して「OK」ボタンをクリック
PowerPointファイルにパスワードを設定する方法 Step5
STEP

確認用パスワードを入力して右下の「OK」ボタンをクリック

「全般オプション」でパスワードを設定して「OK」ボタンをクリックすると、確認のためにもう一度同じパスワードを入力する画面が開きます。

設定した「読み取りパスワード」または「書き込みパスワード」 を、それぞれ正しく再入力してください。

両方のパスワードを設定している場合は、2回確認画面が表示されます。
1つずつ、間違いのないように入力してください。

すべての入力が終わったら、右下の「OK」ボタンをクリックしてください。

確認用パスワードを入力して右下の「OK」ボタンをクリック
PowerPointファイルにパスワードを設定する方法 Step6
STEP

「保存(S)」ボタン をクリックしてファイルを保存

パスワードの確認が完了して「OK」ボタンをクリックすると、「名前を付けて保存」ウィンドウに戻ります。

ここでファイル名を必要に応じて変更し、「保存(S)」ボタンをクリックしてください。
※この操作を行わないと、設定したパスワードは反映されません。

以上で、PowerPointファイルへのパスワード設定が完了し、しっかりと保護された状態になります。

忘れずに保存することが、パスワード設定を有効にする最後のステップです。

「保存(S)」ボタン をクリックしてファイルを保存
PowerPointファイルにパスワードを設定する方法 Step7

PowerPointファイルのパスワードを解除する方法

PowerPointプレゼンテーションのパスワードを解除(削除)する手順は、次のとおりです。

  1. 左上の「ファイル」タブを開き、「名前を付けて保存」→「参照」をクリック
  2. ダイアログ右下の「ツール」から「全般オプション」を選択
  3. 表示されたウィンドウで、設定済みの 「読み取りパスワード」 や 「書き込みパスワード」(どちらか一方または両方)を削除し「OK」をクリック
  4. 最後に「保存」をクリックしてプレゼンテーションを上書き保存

ここからは、PowerPointファイルに設定したパスワードを解除する具体的な操作手順を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。

STEP

パスワードを設定したいPowerPointファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリック

パスワードを設定したいPowerPointファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリックしてください。

パスワードを設定したいPowerPointファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリック
PowerPointファイルのパスワードを解除する方法 Step1
STEP

「名前を付けて保存」をクリック

「ファイル」をクリックすると、PowerPointのホーム画面(情報画面)が開きます。

左側のメニューにある「名前を付けて保存」をクリックしてください。

PowerPointのホーム画面(情報画面)で「名前を付けて保存」をクリック
PowerPointファイルのパスワードを解除する方法 Step2
STEP

「参照」をクリック

「名前を付けて保存」をクリックすると保存先を選択する画面が開きます。

「参照」をクリックしてください。

「参照」をクリック
PowerPointファイルのパスワードを解除する方法 Step3
STEP

「ツール(L)」→「全般オプション(G)」をクリック

「参照」をクリックすると、ファイルの保存先を選択するウィンドウが立ち上がります。

キーボードのF12を押すと、「名前を付けて保存」ウィンドウをすぐに開くことができます。
F12キーを押してもウィンドウが開かない 場合は、以下の記事で対処方法をご確認ください。「名前を付けて保存」ができない場合の対処法|Word/EXCEL/PowerPoint

画面右下にある「ツール(L)」 をクリックすると、下方向にメニューが表示されます。
その中にある「全般オプション(G)」 をクリックしてください。

「ツール(L)」→「全般オプション(G)」をクリック
PowerPointファイルのパスワードを解除する方法 Step4
STEP

「読み取りパスワード」または「書き込みパスワード」またはその両方を削除して「OK」ボタンをクリック

「全般オプション(G)」をクリックすると、パスワードを設定するためのウィンドウが表示されます。

ここには、すでに設定されている場合、「読み取りパスワード」(PowerPointファイルを開くときに必要)や「書き込みパスワード」(編集時に必要)が「****」(アスタリスク)で表示されています。

パスワードを削除するには、該当する欄の「****」を削除してください。

パスワードの削除が完了したら、右下の「OK」ボタンをクリックしてください。

「読み取りパスワード」または「書き込みパスワード」またはその両方を削除して「OK」ボタンをクリック
PowerPointファイルのパスワードを解除する方法 Step5
STEP

「保存(S)」ボタン をクリックしてファイルを保存

パスワードの削除が完了して「OK」ボタンをクリックすると、「名前を付けて保存」ウィンドウに戻ります。

ここで必要に応じてファイル名を変更し、「保存(S)」ボタンをクリックしてください。
この操作を行わないと、設定したパスワードの解除(削除)は反映されません

以上で、PowerPointファイルのパスワード設定が完了し、しっかりと保護された状態になります。

忘れずに保存することが、パスワード設定を有効にする最後のステップです。

「保存(S)」ボタン をクリックしてファイルを保存
PowerPointファイルのパスワードを解除する方法 Step6

PowerPointのパスワード設定・解除に関するよくある質問

PowerPointのパスワード設定・解除に関するよくある質問と答えをまとめました。

PowerPointファイルに読み取りパスワードを最短で設定するにはどうすればいいですか?

PowerPointの「ファイル」タブ→「情報」→「プレゼンテーションの保護」→「プレゼンテーションの保護」→「パスワードを使用して暗号化(E)」から読み取りパスワードの設定が可能です。

MACでも同様の手順で「読み取りパスワード」と「書き込みパスワード」の設定はできますか?

はい、基本的な操作方法は同じです。詳しくはMicrosoft公式サイトをご覧ください。

PowerPointファイルのパスワードを削除したはずなのに解除されないのはなぜですか?

「OK」を押しても、その後に保存しなければ解除内容は反映されません。必ず「保存(S)」を行ってください。

Web版PowerPointでパスワードを設定・解除できますか?

Web版PowerPoint(PowerPoint for the web)ではパスワードの新規設定・解除はできません。
デスクトップ版PowerPointを利用ください。
※パスワードで保護されたプレゼンテーションを開くことは可能です。

PowerPointに設定したパスワードはクラウド上のファイルにも有効ですか?

はい。OneDriveGoogleドライブなどに保存したPowerPointファイルにもパスワード設定は適用されます。

スライド(ページ)にパスワードを設定することはできますか?

いいえ。PowerPointではスライド単位のパスワード保護は用意されておらず、設定できるのはファイル全体のみです。

PowerPointファイルに設定したパスワードを削除せずに複製保存したらどうなる?

パスワード情報は複製ファイルにも引き継がれます。解除したい場合は設定を外してから複製してください。

PowerPointの旧形式(.ppt)と新形式(.pptx)の両方でパスワードを設定できますか?

どちらの形式でも読み取りパスワード・書き込みパスワードを設定できます。
ただし.pptxは強力な暗号化で長さ制限もありません。一方.pptは最大15文字までと制限があり、セキュリティ強度が劣ります。
重要資料を保護する場合は、可能な限りファイルを.pptx形式に変換してからパスワードを設定することをおすすめします。

ファイルに設定したパスワードを忘れてしまいました。解除する方法はありますか?

残念ながら、Microsoftが提供する公式な解除方法や、パスワードを教えてくれる仕組みは一切ありません。
忘れてしまうと、基本的には二度とファイルを開けなくなります。
パスワードは絶対に忘れないよう、厳重に管理してください。
ただし、予めDocRecryptを設定している場合は解除が可能です。詳しくはMicrosoft公式サイトをご覧ください。

PowerPointスライドにパスワードを設定すると、ファイル内容の検索に影響しますか?

はい、影響します。 「読み取りパスワード」を設定したPowerPointファイルはスライドの内容が暗号化されるため、Windowsエクスプローラーや全文検索ソフトで中身の検索ができなくなります。ファイル名やサイズなどのプロパティ情報のみが検索対象です。
書き込みパスワードはファイル内容の暗号化を行わないため、内容は検索対象に含まれます。
そのため、エクスプローラーや検索ツールで本文がヒットすることがあります。
検索結果に表示されない場合は「ファイルやフォルダの検索ができない場合の対処法」もあわせてご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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