【Word】アドイン(拡張機能)の追加方法|ChatGPT/DeepL連携で作業が変わる

【Word】アドイン(拡張機能)の追加方法|ChatGPT/DeepL連携で作業が変わる

この記事では、Wordに「アドイン」(機能拡張)を追加し、日々の文書作成をより効率的で便利なものに変えるための具体的な方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説します。

私は、社内の情報システム担当者として、Wordをもっと活用したいという声を聞く一方で、「アドインの追加は難しそう」「セキュリティは大丈夫?」といった不安や、アドインが原因で「Wordの動作が遅くなった」「エラーが出るようになった」といったトラブルの相談も受けることがあります。
だからこそ、「ツールの便利さ」と「運用の安全性」を両立させることの重要性を日々感じています。

Wordの「アドイン」は、使い方次第で業務効率を飛躍的に高めます。
例えば、話題のChatGPTを組み込んだChatGPT for MS Wordは「生産性が向上した」「とても使いやすい」など多くの口コミを獲得しており、その評価の高さが伺えます。

この記事を最後読んで頂ければ、Wordアドインの基本的な知識から、Microsoft公式ストアを使った安全な追加手順、導入のメリットと注意すべき点、さらにはアドインが原因と思われる不調時の対処法まで幅広くご理解いただけると思います。
是非最後までご覧ください。

目次

Wordアドイン(拡張機能)とは?メリットと導入時の基本的な注意点

Wordでの作業を一段と便利にする「アドイン」(機能拡張)。これらを活用することで、あなたの文書作成は大きく変わる可能性を秘めています。
しかし、「アドインって具体的にどんなものなの?」「導入するとどんな良いことがあるの?」「気をつけるべき点はないの?」といった基本的な疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、まずWordアドインとは何か、その主な種類、そして導入によって得られる具体的なメリットを解説します。
さらに、便利な反面、知っておくべきセキュリティやパフォーマンスに関する基本的な注意点についても触れ、アドインを安全かつ効果的に活用するための基礎知識を提供します。

Wordアドインの基本と主な種類

まず「Wordアドイン」とは何か、簡単に言うと、Wordの標準機能だけでは足りない作業を助けたり、新しい便利機能を追加したりする小さなプログラムやツールのことです。
機能拡張」とも呼ばれます。これらはMicrosoft自身や外部の開発者から提供され、Wordをより強力にパワーアップするこちができます。

そして、アドインには大きく分けて2つのタイプがあります。

一つは「Officeアドイン」(ストアアドインとも呼ばれます)で、Word内の公式ストアから簡単に追加できる新しいタイプです。
多くはWeb技術で作られ、管理も比較的容易で安全性が高いのが特徴です。

もう一つは「COMアドイン」で、PCに直接インストールされ、より高度な機能を提供できる従来型のアドインです。多機能な反面、Wordの動作に影響を与えやすい側面もあります。

アドイン導入のメリット|文書作成はここまで効率化・高度化できる!

Wordアドインを導入すると、日々の文書作成はどのように変わるのでしょうか?
適切なアドインを選べば、作業効率が格段に向上したり、Wordの標準機能だけでは難しかった高度な表現や機能が利用可能になったりします。

例えば、定型的な作業(時候の挨拶入力や参考文献リスト作成など)を自動化して時間を短縮できます。
また、専門分野特有のツール(法律文書用機能や高度なグラフ作成など)を追加して、文書の専門性や表現力を高めることも可能です。さらに、高度な文法チェックや翻訳支援により文章品質の向上も期待できるでしょう。

最近では、AIを活用したアドインも注目されています。
ChatGPTと連携するアドインChatGPT for MS Wordなら文章のアイデア出しから校正までをサポートし、DeepL連携アドインDeepL for Wordなら高精度な翻訳をWord内で直接行えるなど、文書作成のあり方自体が大きく変わる可能性も秘めています。

アドイン導入時の基本的な注意点

Wordアドインは非常に便利ですが、導入時にはいくつか基本的な注意点があります。これらを理解し、慎重に選択・導入することが、トラブルを避けアドインを安全に活用する鍵となります。

まず最も重要なのは、アドインの入手先です。
プログラムの一種であるため、提供元が不明なものや信頼性に欠けるサイトからの導入は、セキュリティリスク(ウイルス感染や情報漏洩など)を伴います。

基本的にはWord内の公式「Officeアドイン ストア」や、実績ある開発元の公式サイトから入手しましょう。

次に、アドインによってはWordのパフォーマンス(起動速度や動作の軽快さ)に影響を与えることがあります。
また、WordやOSのバージョン、他のアドインとの間で互換性の問題が生じ、エラーの原因となることもあります。
導入前に対応環境を確認し、導入後はWordの動作に変化がないか注意しましょう。

使わなくなったアドインは定期的に整理(無効化や削除)することも大切です。

アドインを公式ストア(Officeアドイン)から安全に追加する手順

Wordアドインの基本と注意点を理解した上で、いよいよアドインをWordに追加してみましょう。
最も安全かつ簡単な方法は、Microsoft公式の「Officeアドインストア」を利用することです。

このストアには信頼できる開発元のアドインが多く登録され、Wordの「ホーム」タブから直接アクセスし、数クリックで追加できます。

  1. 「ホーム」タブの中にある「アドイン」をクリック
  2. アドインを検索し、「追加」ボタンをクリック
  3. アドインが利用可能な状態になったことを確認する

セキュリティ審査を経たアドインが中心なので、安心して利用できるのが大きなメリットです。
ここでは、その具体的な追加手順を解説します。

すべてのアドインが無料というわけではなく、無料版の他に高機能な有料版があるもの、一度購入すれば永続的に使える買い切り型、月額や年額で利用料を支払うサブスクリプション型(定額制サービス)など、課金形態は幅広く存在します。利用前には提供条件をよく確認してください。

STEP
「ホーム」タブの中にある「アドイン」をクリック

Word文書を開いた状態で、画面上部のリボンメニューから「ホーム」タブをクリックします。

「ホーム」タブの中にある「アドイン」をクリックしてください。

Wordのリボンが折りたたまれて操作しにくい場合は、「【Word】リボン(メニューバー)を常に表示する方法|デスクトップ版・Web版対応」をご覧になり、リボンを常に表示に切り替えてください。

アドインを公式ストア(Officeアドイン)から安全に追加する手順 Step1 「ホーム」タブの中にある「アドイン」をクリック
アドインを公式ストア(Officeアドイン)から安全に追加する手順 Step1 「ホーム」タブの中にある「アドイン」をクリック
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アドインを検索し、「追加」ボタンをクリック

「アドイン」をクリックすると、「人気のアドイン」というタイトルのウィンドウが表示されます。
これがアドインを探したり管理したりできる公式ストアの画面です。

画面上部にある検索ボックスに、探しているアドインの名前や関連キーワード(例: 「翻訳」「校正」「ChatGPT」など)を入力して検索するか、表示されているアドインを閲覧して、目的のアドインを探します。

目的のアドインが見つかったら、「追加」ボタンをクリックしてください。

ブラウザーでアドインを検索したい場合は、https://appsource.microsoft.com/ja-jp/marketplace/appsをご覧ください。

アドインを公式ストア(Officeアドイン)から安全に追加する手順 Step2 アドインを検索し、「追加」ボタンをクリック
アドインを公式ストア(Officeアドイン)から安全に追加する手順 Step2 アドインを検索し、「追加」ボタンをクリック
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アドインが利用可能な状態になったことを確認する

「追加」ボタンをクリックすると、アドインのダウンロードとインストールが自動的に開始されます。

完了すると、Wordの右側に作業ウィンドウが表示され、アドインが利用可能な状態になります。(アドインによってはWordの再起動を促されることもあります。)

これで、公式ストアからのアドインの追加は完了です。
追加されたアドインの具体的な使い方については、各アドインのヘルプや提供元の情報を確認してください。

アドインを公式ストア(Officeアドイン)から安全に追加する手順 Step3 アドインが利用可能な状態になったことを確認する
アドインを公式ストア(Officeアドイン)から安全に追加する手順 Step3 アドインが利用可能な状態になったことを確認する

アドインが原因?Word不調時のトラブルシューティング

Wordに便利なアドイン(機能拡張)を追加したものの、その後「Wordの起動が遅くなった」「動作が不安定になったり、固まったり(フリーズ)するようになった」あるいは「特定の操作でエラーが出る」といった予期せぬ不調に見舞われることがあります。多くの場合、これらの問題は後から追加したアドインが原因となっている可能性があります。

アドインはWordの機能を拡張してくれる便利なツールですが、PC環境や他のアドイン、Word本体との相性によっては、残念ながら不具合を引き起こすことも少なくありません。

ここでは、Wordの動作がおかしい時に、アドインが原因かどうかを切り分け、もしアドインが原因だった場合にそれを特定し、無効化または削除するといった、具体的なトラブルシューティングの手順を解説していきます。

まずはセーフモードでWordを起動して原因を切り分ける

Wordの動作に問題がある場合、最初に試したいのが「セーフモード」での起動です。
これは、アドイン(拡張機能)などを一時的に無効化し、Wordを必要最低限の構成で起動する診断方法です。

セーフモードで問題の症状(起動遅延、フリーズ等)が再現しなければ、普段読み込まれるアドインなどが原因である可能性が非常に高いと判断できます。
逆にセーフモードでも症状が出るなら、原因は他にあると考えられます。

Wordをセーフモードで起動する具体的な手順は、別記事「【Word】セーフモードで起動する方法|すぐ出来る2つの方法」で詳しく解説しています。
まずはそちらを参考に起動を試し、症状の有無で原因を切り分けましょう。この結果が次の対処法を決めます。

アドインの特定と無効化/有効化、削除の手順

セーフモードでWordの不具合が改善した場合、原因はアドイン(拡張機能)にある可能性が大です。

次のステップは、問題を引き起こしている特定のアドインを見つけ出し、無効化または削除することです。
アドインには種類があり管理方法も若干異なりますが、基本的な切り分け方は「一つずつ試す」ことです。

具体的なアドイン管理(Wordアドイン・COMアドインの無効化、有効化、削除など)の手順については、別記事「【Word】アドインを無効にする方法|Wordアドイン・COMアドインの管理」で画面付きで詳しく解説しています。そちらを参考に、まず有効なアドインをすべて無効化し、Word再起動後に問題が解決するか確認してください。

もし症状が改善すれば、無効化したアドインのどれかが原因です。
今度は一つずつアドインを有効に戻し、その都度Wordを再起動して症状が再発するか確認します。問題が再発した時点で、そのアドインが原因と特定できますので、無効のままにするか、不要なら削除しましょう。

Wordにアドイン(拡張機能)を追加する方法に関するよくある質問と答え

Microsoft Wordのアドイン(機能拡張)の追加や管理について、多くの方が疑問に思う点や知っておくと便利な情報をQ&A形式でまとめました。

Wordの「アドイン」(機能拡張)とは、具体的に何ですか?

Wordアドインとは、Wordの標準機能だけでは実現できない特定の作業を助けたり、新しい便利な機能を追加したりするために開発された小さなプログラムやツールのことです。
これらを導入することで、Wordをより強力にカスタマイズできます。

アドインをWordに追加すると、どんなメリットがありますか?

定型作業の自動化による時間短縮、専門分野特有の機能追加、文章品質向上支援(校正や翻訳など)、他のサービスとの連携強化など、多くのメリットが期待できます。
例えばChatGPTと連携するアドインChatGPT for MS WordDeepLと連携するアドインDeepL for Wordを使えば、文書作成の効率が大きく変わることもあります。

Wordアドインにはどのような種類がありますか?

主に、Word内の公式ストアから簡単に追加できる「Officeアドイン」(ストアアドイン)と、PCに直接プログラムとしてインストールされWordと深く連携する「COMアドイン」があります。
それぞれ導入方法や管理の仕方が少し異なります。

アドインを導入する際に気をつけるべき基本的な注意点は何ですか?

最も重要なのは、信頼できる提供元から入手することです。公式の「Officeアドインストア」や実績のある開発元の公式サイトを利用しましょう。
また、不要なアドインはWordの動作を遅くする原因にもなるため、定期的な整理も大切です。

Wordの公式ストア(Officeアドイン)からアドインを追加する基本手順は?

Wordを開き、「ホーム」タブの「アドイン」をクリックします。
「Officeアドイン」ウィンドウが開くので、そこでアドインを検索し、「追加」ボタンを押してインストールします。

公式ストアでアドインを探す際、キーワード検索はできますか?

はい、できます。「Officeアドイン」ウィンドウの上部には検索ボックスがあり、そこにキーワード(例:「翻訳」「グラフ」「ChatGPT」など)を入力して、目的のアドインを探すことができます。

アドインを追加する際に、Microsoftアカウントへのサインインは必要ですか?

Officeアドインストアからアドインを入手・利用する場合、Microsoftアカウントでのサインインが必要です。サインインすることで、アドインのライセンス管理や、他のデバイスとの設定同期(一部アドイン)が可能になります。

公式ストアのアドインはすべて無料ですか?有料のものもありますか?

無料で利用できるアドインも多数ありますが、高度な機能を提供するものや特定のサービスと連携するアドインの中には、有料で購入したり、サブスクリプション契約(定額利用サービス)が必要だったりするものも含まれています。

Wordの動作がおかしい時、アドインが原因か確認する簡単な方法はありますか?

はい、Wordを「セーフモード」(アドイン等を一時的に無効にする起動モード)で起動してみるのが最も簡単な切り分け方法です。
具体的なセーフモードでの起動手順は「【Word】セーフモードで起動する方法|すぐ出来る2つの方法」で確認でき、もしセーフモードで問題が再現しなければ、アドインが原因の可能性が高いため、「【Word】アドインを無効にする方法|Wordアドイン・COMアドインの管理」を参照して原因のアドインを特定・無効化してみてください。

Wordの「ホーム」タブにあるはずの「アドイン」ボタンが見当たりません。リボンが折りたたまれているのでしょうか?

リボンが折りたたまれている可能性があります。まずリボンの表示を元に戻す操作が必要です。
詳しい手順については、別記事「【Word】リボンの表示方法|表示されない・固定できない時の対処法」で解説していますので、こちらを参考にリボンを常に表示する設定などに変更してみてください。

アドインを入れすぎると、Wordのパフォーマンスに悪影響がありますか?

はい、その可能性は高くなります。多くのアドインは起動時に読み込まれ、PCのリソース(メモリやCPUの処理能力)を消費するため、数が増えるほどWordの起動や動作が遅くなる傾向にあります。
本当に必要なものだけを選びましょう。

組織(会社や学校)のPCで、アドインが自由に追加できないのですが。

組織によっては、セキュリティポリシーやIT管理規定により、ユーザーによるアドインの自由な追加が制限されている場合があります。
必要なアドインがある場合は、まず組織のIT管理者や担当部署に相談してみてください。

アドインは、PowerPointやExcelなど他のOfficeアプリと共通ですか?

アドインの種類によります。「COMアドイン」の中には複数のOfficeアプリで共通して機能するものもありますが、「Officeアドイン」(ストアアドイン)は通常、Word用、Excel用、PowerPoint用など、対象アプリが特定されています。

アドインがうまく動作しない場合、WordやOfficeのバージョンは確認すべきですか?

はい、確認を強くお勧めします。アドインは特定のOfficeバージョンを前提としているため、Officeが古いと正常に機能しないことがあります。
まずお使いのOfficeが最新バージョンか確認し(バージョン確認手順はこちら)、必要なら更新(詳しい更新手順はこちら)してください。

Wordの「開発」タブからもアドインの管理画面にアクセスできると聞きましたが、本当ですか?

はい、その通りです。「開発」タブが表示されていれば、「COM アドイン」や「Word アドイン」ボタンから各管理画面を直接開けます。
もし「開発」タブ自体が表示されていない場合は、まず表示させる必要があり、その手順は別記事「【Word】「開発」タブの表示方法」をご参照ください。

古い.doc形式のWordファイルで、新しいアドインがうまく動作しないことはありますか?

はい、その可能性はあります。
新しいアドインは最新の.docx形式を前提としていることが多く、古い.doc形式(Word 97-2003形式)では機能制限やエラーが生じることがあります。
可能であれば、互換性向上のためにも.docx形式への変換をお勧めします(変換方法はこちらの記事参照)。

その他Wordに関する記事

その他Wordに関する記事はこちらです。是非ご覧ください。

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