Outlookでメールの添付ファイルを保存する際、毎回保存先を選ぶのが手間に感じたことはありませんか?
実は、「レジストリ」を編集することで、保存先を初期設定のドキュメント
から好きなフォルダーに設定できます。
この記事では、レジストリを使った方法を中心に、添付ファイルの保存先を初期設定から変更する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすくします。
1台のパソコンのみ設定を変更する場合は、レジストリエディターかれレジストリを編集することをオススメします。
複数台のパソコンに対して設定を施す場合は、コマンドを使うことをオススメします。
レジストリを編集してデフォルトの保存先を変更する方法
Outlookの添付ファイル保存先を初期設定から変更するには、レジストリを編集します。
以下の手順に従って設定してください。
- レジストリエディターを起動する
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Optionsに移動する
- [Options]を右クリックし、[新規(N)]→[文字列値(S)]を順番にクリック
- 作成した文字列値の名称をDefaultPathに変更
- DefaultPathをダブルクリックし、値のデータに希望する保存先フォルダのフルパスを入力
- [OK]をクリックして設定を保存
- Outlookを再起動
キーボードのWindows + Rを押し、「ファイルを指定して実行」と書かれたウィンドウを開いてください。
「ファイルを指定して実行」と書かれたウィンドウの中に[regedit]と入力し、[OK]をクリックしてください。
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」というウィンドウが表示された場合は [はい] をクリックしてください。
[はい] をクリックすると「レジストリエディター」が立ち上がります。
レジストリエディターのアドレスバーのような部分に以下の文字を貼り付けて、Enterを押してください。
コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
「16.0」の数字は使用しているOfficeソフトのバージョンによって異なります。
Office バージョン | レジストリパス |
---|---|
Office 2021 / 365 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options |
Office 2019 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options |
Office 2016 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options |
Office 2013 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Options |
Office 2010 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Options |
上記のパスに移動したら、左側にある[Options]を右クリックしてください。
次に、[新規(N)]→[文字列値(S)]を順番にクリックしてください。
[文字列値(S)]をクリックすると、右側の枠の中に新たな文字列値が作成されます。
名前を[DefaultPath]に変更してください。
次に、[DefaultPath]をダブルクリックしてください。
[DefaultPath]をダブルクリックすると「文字列の編集」と書かれたウィンドウが立ち上がります。
その中に添付ファイル保存先フォルダーのフルパスを入力し、[OK]をクリックしてください。
[OK]をクリックすると「文字列の編集」と書かれたウィンドウが閉じられます。
最後に、[DefaultPath]が追加されていることと、添付ファイルの保存先が正しく入力されていることを確認してください。
確認できたら、レジストリエディターを閉じ、Outlookを再起動してください。
これで添付ファイルの保存先が初期設定のドキュメント
から、指定したフォルダーに変更されます。
コマンドプロンプトを使用してデフォルトの保存先を変更する方法
ここからは、コマンドプロンプトを使用して添付ファイルのデフォルトの保存先を変更する方法を解説しています。
ここで紹介する手順は、コマンドプロンプトからレジストリを編集しているため、慎重に操作してください。
まずは、コマンドプロンプトを管理者権限で実行してください。
次に、以下のコマンドを入力してEnterを押してください。
reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Options" /v DefaultPath /t REG_SZ /d "C:\Users\<ユーザー名>\Documents\Attachments" /f
コマンド実行後は、Outlookを再起動してください。新しい保存先が適用されます。
各部分の説明
上記のコマンドを分解すると以下のようになります。
部分 | 説明 |
---|---|
reg add | レジストリに新しい値を追加または既存の値を更新するコマンドです。 |
"HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Options" | 保存先を設定するOutlookのレジストリパスです。 <バージョン> は使用中のOfficeバージョンに置き換えます(下記参照)。 |
/v DefaultPath | 値の名前を指定します。 この場合、保存先を示す「DefaultPath」という値を指定します。 |
/t REG_SZ | 値の型を指定します。「REG_SZ」は文字列型を意味します。 |
/d "C:\Users\<ユーザー名>\Documents\Attachments" | 保存先パスをフルパスで指定します。<ユーザー名> は自身のWindowsユーザー名に置き換えます。 |
/f | 確認なしで変更を強制的に適用するオプションです。 |
Outlookのバージョンに応じた設定例
Office バージョン | レジストリパス |
---|---|
Office 2021 / 365 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options |
Office 2019 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options |
Office 2016 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options |
Office 2013 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Options |
Office 2010 | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Options |
例: Office 2019を使用している場合
reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options" /v DefaultPath /t REG_SZ /d "C:\Users\USERNAME\Documents\Attachments" /f
- Windowsのレジストリに新しい項目(
DefaultPath
)を作成し、その値を指定したフォルダー(例:C:\Users\USERNAME\Documents\Attachments
)に設定します。 - もし既に
DefaultPath
が存在している場合は、その値を上書きします。
Outlookの添付ファイル保存先を初期設定から変更する方法に関するよくある質問と答え
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