こんな人にオススメの記事です
- Excelで不要な名前の定義を削除したい人
- Excelの名前の定義を一覧で素早く確認したい人
- マクロ(VBA)を使って一括で名前の定義を削除したい人
Excelで作業を進めていると、「名前の定義」が増えすぎてしまい、不要な定義がエラーの原因になることがありますよね。
そこでこの記事ではExcelで名前の定義を削除する方法を、デスクトップ版ExcelとExcel for the web(Web版Excel)に分けてわかりやすく解説します。大枠の手順は以下のとおりです。
- Excelデスクトップ版
- [数式] → [名前の管理](キーボードショートカット
Ctrl
+F3
) から削除(複数選択OK) - マクロ(VBA) を使えば一括削除も可能
- [数式] → [名前の管理](キーボードショートカット
- Excel for the web(Web版Excel)
- [数式] → [ネームマネージャー] から不要な定義を選択して削除
- マクロは利用不可だが、複数選択でまとめて削除可能
ここからは、「名前の定義」を削除する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。
不要な「名前の定義」を整理して、エラーを減らし、作業を快適に進めましょう。
名前の定義を削除する方法|デスクトップ版
デスクトップ版のExcelで「名前の定義」を削除する方法は、主に2通りあります。
「名前の定義をひとつずつ確認しながら削除する方法」と「マクロ(VBA)で一括削除する方法」です。
どちらを選ぶかは、残しておきたい名前の定義の有無 や 非表示になっている名前の定義の有無によって決めてください。
名前の定義をひとつずつ確認しながら削除する方法
名前の定義をひとつずつ確認しながら削除する手順は以下のとおりです。
- Excel上部の [数式] タブをクリックします。
- [名前の管理] をクリックします。(キーボードショートカット
Ctrl
+F3
) - 削除したい名前の定義を選択し、[削除] ボタンをクリックします。
- 確認メッセージで [OK] を選択すれば削除完了です。
ここからは、名前の定義をひとつずつ確認しながら削除する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。
最初に、不要な「名前の定義」が含まれているExcelファイルを開いてください。
次に、上部リボンの「数式」タブをクリックしてください。
次に、「定義された名前」グループにある「名前の管理」をクリックしてください。
「名前の管理」をクリックすると、Excelファイルに登録されている「名前の定義」が一覧で表示されている「名前の管理」ウィンドウが開きます。
削除したい名前の定義を選択してから「削除(D)」をクリックすれば、ひとつずつ確実に削除できます。
複数の名前の定義を一度に削除したい場合は、Ctrl
を押しながらまとめて選択してください。
「削除(D)」をクリックすると「選択した名前を削除してもよろしいですか?」と確認メッセージが表示されます。
問題なければ「OK」をクリックして名前の定義を削除してください。
名前の定義をマクロ(VBA)で一括削除する方法
名前の定義をマクロ(VBA)で一括削除する手順は以下のとおりです。
- [開発] タブから [Visual Basic] をクリックします。
- VBAエディターが開いたら、左側のProjectウィンドウ内にあるThisWorkbookをダブルクリックします。
- 名前の定義を一括で削除するコードを貼り付けます。
- 上部の [実行] ボタンをクリックすると、すべての名前の定義が削除されます。
ここからは、名前の定義をマクロ(VBA)で一括削除する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。
最初に、不要な「名前の定義」が含まれているExcelファイルを開いてください。
次に、上部リボンの「開発」タブをクリックしてください。
次に、「コード」グループにある「Visual Basic」をクリックしてください。
「Visual Basic」をクリックすると、VBA(Visual Basic for Applications)のエディター画面が立ち上がります。ここでExcelのマクロコードを管理・編集し、さまざまな処理を自動化できます。
VBエディターの左側にある「プロジェクト」ウィンドウで、「This Workbook」 をダブルクリックしてください。ここにマクロコードを貼り付けて管理します。
「This Workbook」をダブルクリックすると、右側にマクロ(VBA)コードを入力できるウィンドウが表示されます。
そこに以下のマクロ(VBA)コードを貼り付け、上部の「実行」ボタンをクリックしてください。
Sub DeleteAllNames()
Dim nm As Name
For Each nm In ActiveWorkbook.Names
nm.Delete
Next nm
MsgBox "全ての名前の定義を削除しました。"
End Sub
「実行」ボタンをクリックするとマクロが動作し、Excelブック内の「名前の定義」がすべて削除されます。
最後に「全ての名前の定義を削除しました。」というメッセージが表示されたら、「OK」をクリックして完了です。
名前の定義を削除する方法|Web版
Excel for the web(Web版Excel)でも「名前の定義」を管理できますが、マクロは使えません。
代わりに複数の名前を一度に選択し、削除する機能が用意されています。
- [数式]タブ をクリックします。
- [ネームマネージャー] をクリックします。
- 画面右側に「名前マネージャー」が表示されます。削除したい名前の定義の右上にある[…]をクリックし、[削除する] をクリックします。
※複数の名前の定義を選択したい場合は[…]→[選択]に進んでください。 - 確認メッセージが出たら削除完了です。必要に応じてすぐなら「元に戻す」も可能です。
ここからは、Excel for the web(Web版Excel)で名前の定義を削除する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。
最初に、不要な「名前の定義」が含まれているExcelファイルを開いてください。
次に、上部リボンの「数式」タブをクリックしてください。
次に、「ネームマネージャー」をクリックしてください。
「ネームマネージャー」をクリックすると、画面右側に「名前マネージャー」が表示され、登録済みの「名前の定義」を一覧で確認できます。
リストの中のいずれかの項目にカーソルを合わせ、「…」(三点リーダ)をクリックしてから「選択」をクリックしてください。
次に、削除したい「名前の定義」を選択し、右上の「削除」をクリックしてください。
「削除」をクリックすると、名前の定義が削除され、右下に「削除されました。」と表示されます。
Excelで「名前の定義」を削除するときの注意点
以下では、Excelの「名前の定義」を削除する際によくある実務上のシーンを踏まえながら注意点を紹介します。
思わぬトラブルを避けるため、実際の業務フローやファイル共有なども考慮して進めてください。
参照先の数式やマクロを必ず確認する
実際の業務では、複数のシートを連携させたり、マクロを組んで自動処理を行ったりすることがよくあります。
不要だと思って削除した「名前の定義」が、ほかのシートやVBAコードで使われている可能性もあるため、削除前に検索機能などを使って参照箇所をチェックしてください。
誤って重要な定義を削除すると、エラーで業務が止まるリスクが高いです。
ブック全体用か、シート限定用かを見極める
「名前の定義」は、大きく分けてブック全体で使う定義と、特定のシートだけで使う定義の2種類があります。
たとえば、ブック全体で使用する「売上合計」などの重要な名前を安易に削除すると、社内の別チームや管理職が参照している集計データに支障が出るかもしれません。
Excelの名前の管理で「スコープ」(適用範囲)を確認し、どちらを削除すべきか慎重に判断しましょう。
使わない「名前の定義」は早めに整理する
大型プロジェクトや共同編集でExcelファイルを長期間運用していると、過去に作成した「名前の定義」が溜まりやすいです。
古い定義は残しておいてもメリットがなく、かえってエラーの温床になることが多いので、不要と判明した時点で削除しておくと管理が楽になります。
四半期末や年度末など、定期的な棚卸しのタイミングでチェックする習慣をつけると良いでしょう。
共同編集でのトラブル防止策
社内の共有フォルダやクラウドでExcelファイルを共同編集しているケースでは、ほかのメンバーが作った「名前の定義」を知らずに削除してしまうことがあります。
マクロ(VBA)や複雑な数式に組み込まれていた場合、相手側にとっては致命的なエラーを引き起こす恐れがあります。
削除前に「この名前はまだ使ってる?」と一声かけるだけで、余計なトラブルを防げます。
マクロで一括削除するときの注意点
不要な定義が非常に多い場合、マクロ(VBA) を使って「名前の定義」を一括削除する方法が効率的です。
しかし、非表示の定義を含めて全部消してしまう可能性もあるため、本当に必要な定義がないかをあらかじめ確認してください。
業務で頻繁に使うファイルなら、必ずバックアップを取り、ミスをしてもすぐに復旧できるようにしておくと安心です。
Excelで名前の定義を削除する方法に関するよくある質問と答え
Excelで名前の定義を削除する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。
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