エクセルで数字の先頭に0をつける方法　４選

エクセルの標準設定では、セル内に0から始まる数字を入力すると「0は不要」と判断されて削除されてしまいます。
しかし、身の回りには0から始まる数字は電話番号や郵便番号、会社で使用しているコードなど意外と沢山あり、入力出来ないと不便なケースが多々あります。

エクセルで数字の先頭に0を付ける方法は大きく分けて４通りあります。

1. 数字の先頭に「'」（アポストロフィ）を付けて0を表示する方法
2. セルの書式設定を「文字列」に変更して先頭に0を付ける方法
3. セルの書式設定を「ユーザー定義」に変更して先頭に0を付ける方法
4. 関数を使って0を先頭に0を付ける方法

そこでこの記事では、エクセルで数字の先頭に0をつける方法をそれぞれ詳しく解説していきます。

数字の先頭に「'」（アポストロフィ）を付けて0を表示する方法

この方法は最も簡単に数字の先頭に0をつけることができる方法です。
セルの中の数字の先頭に「'」（アポストロフィ）を付けることでセルの中の数字を文字列のように扱い、数字の先頭に0を表示します。

0を表示させる方法としては最も簡単で、通常の四則演算には対応できる。

「'」（アポストロフィ）がついているセルと、ついていないセルでは異なるデータと判断されるため、vlookupやsumifなどの参照する値としては使うことができない

先頭に0を表示させたいセルを選択して、先頭に「'」（アポストロフィ）を入力してください。
これだけで先頭に0を表示させることができます。

「'」（アポストロフィ）はキーボードのShitを押しながら7を押すと入力できます。

表示された文字（ここでは'0123）に対して掛け算を行うと、正常に表示されます。
「'」（アポストロフィ）を付けても四則演算では123として扱われるため通常どおり計算されます。

一方で、vlookupの参照値として使用した場合は、123と'0123は異なるデータとして判断されてしまい、期待している答えは返ってきません。

セルに表示される警告マークを非表示にする方法

セルの中の数字の先頭に「'」（アポストロフィ）を付けること0は表示されるようになりますが、同時に左側に警告マークのようなものが表示されます。

この警告マークをクリックし、[エラーを無視する]をクリックすると警告マークが消えます。

エクセルのエラーチェックツールを変更して今後警告マークを表示させなくする方法

「セルに表示される警告マークを非表示にする方法」で紹介した方法では毎回[エラーを無視する]をクリックする必要があり、頻繁に「'」（アポストロフィ）を付けて数字の先頭に0を表示させている場合は煩わしく感じることもあります。

その場合はエクセルの設定を変更して、今後先頭に「'」（アポストロフィ）を付けても警告マークが表示されないようにしましょう。

STEP

[ファイル]をクリック

まずはエクセルを開き、左上の[ファイル]をクリックしてください。

STEP

[オプション]をクリック

[ファイル]をクリックするとエクセルのホーム画面が表示されます。

その画面の左下にある[オプション]をクリックしてください。

エクセルのウィンドウを縮小している場合、[オプション]が表示されない場合があります。
[オプション]が見当たらない場合はエクセルのウィンドウを最大化してみてください。

STEP

[数式]をクリック

[オプション]をクリックすると「Excelのオプション」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

左側にある[数式]をクリックしてください。

STEP

[文字列形式の数値、またはアポストロフィで始まる数値]のチェックを外して[OK]をクリック

[数式]をクリックすると、数式の設定画面に移動します。

その画面を一番下までスクロールし、「エラーチェックツール」の中にある[文字列形式の数値、またはアポストロフィで始まる数値]のチェックを外して、右下にある[OK]をクリックしてください。

チェックを外すことで文字列形式の数値、またはアポストロフィで始まる数値がエラーとして認識されなくなるため、これ以降警告マークが表示されなくなります。

数式のエラーなどはこれまで同様に表示されるので安心してください。

セルの書式設定を「文字列」に変更して0を表示する方法

次はセルの書式設定を「文字列」に変更して0を表示する方法です。
こちらの方法は操作方法は異なりますが、結果としては「数字の先頭に「'」（アポストロフィ）を付けて0を表示する方法」で先頭に0を表示させた場合と同様で、数字（123）を文字列（0123）に変換することで先頭に0を表示させます。

0を表示させる方法としては最も簡単で、通常の四則演算には対応できる。

「'」（アポストロフィ）がついているセルと、ついていないセルでは異なるデータと判断されるため、vlookupやsumifなどの参照する値としては使うことができない

STEP

先頭に0を表示させたいセルを選択して、書式のプルダウンメニューをクリック

まずは先頭に0を表示させたいセルを選択してください。

複数のセルを選択しても問題ありません。

次に、[ホーム]タブの中にある「標準」と書かれた書式のプルダウンメニューをクリックしてください。

STEP

プルダウンメニューにある[文字列]をクリック

書式のプルダウンメニューをクリックすると下に向かって様々な書式が表示されます。

その中にある[文字列]をクリックしてください。

STEP

数字の先頭に0を入力する

書式設定を[文字列]に変更した後に数字の先頭に0を入力することで、セルの中が文字列として0123になります。

この方法で先頭に0を表示させた場合、セルの左上に警告マークが表示されます。
この警告マークを非表示にする方法は「セルに表示される警告マークを非表示にする方法」で詳しく解説しているので是非ご覧ください。

セルの書式設定を「ユーザー定義」に変更して0を表示する方法

次はセルの書式設定を「ユーザー定義」に変更して数字の先頭に0を表示する方法です。
上の２つと異なり表示上だけ0を付けるため、セルの中は数字のままの状態です。

セルの中身に変更が無いため、通常の四則演算をはじめvlookupやsumifなどの参照する値としても使うことができます。

・書式が異なる他のセルに表示させた場合、先頭の0が消えてしまいます。
・手順が若干複雑です。
・郵便番号や電話番号のように桁数が同じと見込まれるデータに対してのみ有効な操作方法です。

ここでは例として123の先頭に0を表示させてみます。

STEP

先頭に0を表示させたいセルを選択して、書式のプルダウンメニューをクリック

まずは先頭に0を表示させたいセルを選択してください。

複数のセルを選択しても問題ありません。

次に、[ホーム]タブの中にある「標準」と書かれた書式のプルダウンメニューをクリックしてください。

STEP

プルダウンメニューにある[その他の表示形式]をクリック

書式のプルダウンメニューをクリックすると下に向かって様々な書式が表示されます。

その中の一番下にある[その他の表示形式]をクリックしてください。

STEP

「分類」で[ユーザー定義]を選択し、「種類」に[0000]と入力して[OK]をクリック

[その他の表示形式]をクリックすると、「セルの書式設定」と書かれたウィンドウが表示されます。

まずは左側にある「分類」の中にある[ユーザー定義]をクリックしてください。

次に、右上に表示される「種類(T)」に[0000]と入力してください。

ここでは3桁の数字の先頭に0を表示させるために0を4個入力しています。
例えば6桁の数字の先頭に0を表示させたい場合は、0を7個入力してください。

最後に右下にある[OK]をクリックしてください。

「セルの書式設定」はキーボードのCtrl＋1でも開くことができます。
よく使う場合はショートカットキーを覚えておくと便利かもしれません。

STEP

数字の先頭に0が表示されていて、関数が正常に計算されることを確認する

[OK]をクリックすると123の先頭に0が表示されます。
冒頭でもご説明したとおり、あくまでも表示上で0がついているため、データとしては123として扱われます。

印刷する場合は0が表示された状態で印刷されます。

関数を使って複数のセルの先頭に0を付ける方法

最後に関数を使って大量のセルの先頭に0を付ける方法を解説します。
100行以上のセルに対して0を1個1個手入力していくのは大変なため関数を使って処理します。

STEP

先頭に0を付ける関数を入力する

A1～A15までのセルに入力されている数字の先頭に0を追加していきます。

まずは先頭に0を付けるための以下の関数を入力します。

="0"&[対象のセル]（0の前後の””はあっても無くても問題ありません。）

これは&(接続)を使ってセルとセルを繋ぐための関数です。

=1&[対象のセル]で入力すると先頭に1が付きます。
=[対象のセル]&1で入力すると末尾に1が付きます。
=0&[対象のセル]&1で入力すると、先頭に0が付き、末尾に1が付きます。

STEP

オートフィルなどで範囲を広げてコピーする

オートフィルなどで範囲を広げて、Ctrl+Cでコピーしてください。

STEP

値として貼り付ける

次に貼り付けるセルを選択し、値で貼り付けます。

STEP

貼り付けられた結果を確認する

これで全てのセルの先頭に0が付きます。

貼り付けられた結果は「数字の先頭に「'」（アポストロフィ）を付けて0を表示する方法」で先頭に0を表示させた場合と同様です。

この方法で先頭に0を表示させた場合、セルの左上に警告マークが表示されます。
この警告マークを非表示にする方法は「セルに表示される警告マークを非表示にする方法」で詳しく解説しているので是非ご覧ください。

その他エクセルに関する記事

その他エクセルに関する記事はこちらです。是非御覧ください。