エクセルは普段は自動計算されていて、関数にかかっている数字を変更すると自動的にその結果が再計算されて表示される仕組みになっています。
突然エクセルの自動計算が無効になってしまった場合、以下の図のような現象が起きてしまいます。

自動計算されない場合は、「エクセル設定が自動計算になっていない」「入力されている関数に問題がある」「エクセルに問題がある」の3つの要因が考えられます。
ここでは、エクセルに入力した関数が突然自動で計算(再計算)されなくなった場合の対処法について詳しく解説していきます。
エクセルが自動計算されない場合は上から順番に試してみてください。
エクセルの計算方法を自動計算に切り替える方法
エクセルの計算方法を自動計算に切り替えるには「リボンから計算方法を自動計算に切り替える方法」と、「オプション画面から計算方法を自動計算に切り替える方法」2通りの方法があります。
操作手順が少ない「リボンから計算方法を自動計算に切り替える方法」から詳しく解説していきます。
エクセルのリボンから計算方法を自動計算に切り替える方法

まずは自動で計算されなくなったエクセルを開いてください。
次に、[数式]タブをクリックしてください。

[数式]タブをクリックすると、右の方に「計算方法の設定」と書かれた電卓のアイコンが表示されます。
エクセルのウィンドウを縮小表示させていると、「計算方法の設定」と書かれた電卓のアイコンが見えない場合があります。
「計算方法の設定」と書かれた電卓のアイコンが見当たらない場合はエクセルのウィンドウを最大化してみてください。
[計算方法の設定]をクリックしてください。
[計算方法の設定]をクリックすると下に向かってメニューが展開されます。
展開された中に「自動(A)」「データベース以外自動(E)」「手動(M)」の3項目があります。
[自動(A)]をクリックしてチェックを入れてください。
これで計算方法が自動に切り替わります。エクセルが自動計算してくれるか確認してください。
自動計算されない場合は下の「エクセルのオプション画面から計算方法を自動計算に切り替える方法」に進んでください。
エクセルのオプション画面から計算方法を自動計算に切り替える方法

まずは自動で計算されなくなったエクセルを開いてください。
次に、左上の[ファイル]をクリックしてください。

[ファイル]をクリックすると、エクセルのホーム画面が開きます。
その中の左下にある[オプション]をクリックしてください。
エクセルのウィンドウを縮小表示させていると、「オプション」と書かれた項目が見えない場合があります。
「オプション」が見当たらない場合はエクセルのウィンドウを最大化してみてください。

[オプション]をクリックすると、「Excelのオプション」と書かれたウィンドウが立ち上がります。
そのウィンドウの左側のメニューにある[数式]をクリックしてください。

[数式]をクリックすると、「計算方法の設定」と書かれた画面に移動します。
「ブックの計算」と書かれた項目にある[自動]をクリックしてください。
[自動]にチェックが入ったら右下にある[OK]をクリックしてください。
[OK]をクリックすると「Excelのオプション」ウィンドウが閉じられ、エクセルの画面に戻ります。
これで計算方法が自動に切り替わります。エクセルが自動計算してくれるか確認してください。
自動計算されない場合は、「文字列と数値を足そうとしている」など数式に問題がある可能性があります。
下の「エクセルを手動で再計算する方法」に進んでください。
エクセルを手動で再計算する方法
エクセルの設定を自動計算にしても再計算されない場合は関数に問題があったり、自動計算機能自体に問題がある可能性があります。
まずは関数に問題がないか確認するため、エクセルを手動で再計算させてみましょう。
エクセルブック全体を手動で再計算する方法
エクセルのシートを跨いだ関数がある場合は、エクセルブック全体を手動で再計算してみましょう。

まずは自動で計算されなくなったエクセルを開いてください。
次に、[数式]タブをクリックしてください。

[数式]タブをクリックすると、右の方に「計算方法」と書かれた項目があります。
その項目にある小さな電卓アイコンの[再計算実行]をクリックしてください。
これでエクセルブック全体が再計算されます。手動で計算すると再計算が正常に行われる場合はエクセル自体に何かしらの問題がある可能性があります。下の「エクセルのアドインを無効にする」に進んでください。
キーボードショートカットを使ってエクセルブック全体を再計算させる方法

キーボードを使ってエクセルブック全体を再計算するには、再計算させたいエクセルブックをアクティブ(前面)にした状態でキーボードのF9キーを押してください。
エクセルで開いているシートのみを手動で再計算する方法
エクセルのシートを跨いだ関数がない場合は、開いているシートを手動で再計算してみましょう。

まずは自動で計算されなくなったエクセルを開いてください。
次に、[数式]タブをクリックしてください。

[数式]タブをクリックすると、右の方に「計算方法」と書かれた項目があります。
その項目にあるシートと小さな電卓アイコンの[シート再計算]をクリックしてください。
これで開いているシートの中身が再計算されます。手動で計算すると正常に再計算が行われる場合はエクセル自体に何かしらの問題がある可能性があります。下の「エクセルのアドインを無効にする」に進んでください。
キーボードショートカットを使ってエクセルシートを再計算させる方法

キーボードを使って開いているエクセルシートを再計算するには、再計算させたいエクセルシートを開いた状態でキーボードのShiftとF9キーを押してください。
エクセルのアドインを無効にする
エクセルの設定を「自動計算」にしても自動で再計算されず、手動で計算すると再計算が行われる場合はエクセル自体に何かしらの問題がある可能性があります。
まずはエクセルの標準機能ではないアドインを無効にしてみましょう。

エクセルを開き、左上にある[ファイル]をクリックしてください。
アドインの設定はブック毎ではなく、エクセルのアプリケーション自体に紐づいているため、どのエクセルブックから操作しても問題ありません。

[ファイル]をクリックするとエクセルのホーム画面が開きます。
左下にある[オプション]をクリックしてください。
エクセルのウィンドウを縮小表示させていると、「オプション」と書かれた項目が見えない場合があります。
「オプション」が見当たらない場合はエクセルのウィンドウを最大化してみてください。

[オプション]をクリックすると、「Excelのオプション」と書かれたウィンドウが立ち上がります。
そのウィンドウの左側のメニューにある[アドイン]をクリックしてください。

[アドイン]をクリックすると、「Microsoft Officeのアドインの表示と管理を行います。」と書かれた画面に移動します。
下の方にある[設定(G)]をクリックしてください。
管理(A)と書かれた項目が「Excelアドイン」になっていることを確認してください。
初期設定では「Excelアドイン」になっています。

[設定(G)]をクリックすると、「アドイン」と書かれた小さなウィンドウが立ち上がります。
「有効なアドイン(A)」にチェックが入っているアドインが現在動いているアドインです。
ここでは一旦全てのチェックを外し、右側にある[OK]をクリックしてください。
[OK]をクリックするとエクセルの画面に戻ります。
この状態でエクセルが自動計算してくれるか確認してください。
万が一エクセルのが自動計算しない場合は、下の「エクセルの設定を初期化する」に進んでください。
エクセルの設定を初期化する
ここからはエクセルのテンプレートの設定を初期化していきます。
この手順は開いているエクセル全てを閉じた状態で行うことをオススメします。
エクセルのテンプレートなどの設定は「C:\Users\XXXXX\AppData\Roaming\Microsoft\Excel」に保存されており、そのフォルダーの中を全て削除することで設定を初期化することができます。
XXXXXはパソコンにログインしているユーザー名です。
なお、このフォルダーは隠しファイルになっているため、予め隠しファイルを表示させる必要があります。
隠しファイルの表示方法はこちらの「ファイルの拡張子と隠しファイルの表示方法」で詳しく解説しているので、次の手順に進む前に表示させてください。

まずはWindowsのタスクバーからエクスプローラーを立ち上げ、[Cドライブ]をダブルクリックしてください。

次に、[ユーザー]フォルダーをダブルクリックしてください。

次に、現在パソコンにログインしているユーザー名のフォルダーをダブルクリックしてください。

次に、[AppData]と書かれたフォルダーをダブルクリックしてください。

次に、[Roaming]と書かれたフォルダーをダブルクリックしてください。

次に、[Microsoft]と書かれたフォルダーをダブルクリックしてください。

次に、[Excel]と書かれたフォルダーをダブルクリックしてください。

[Excel]と書かれたフォルダーの中に入っている全てのファイルやフォルダーを削除してください。
削除が終わったらエクセルを立ち上げて、エクセルが自動計算してくれるか確認してください。
この状態でもエクセルが自動計算してくれない場合は下の「エクセルを修復インストールする」に進んでください。
エクセルを修復インストールする
最終手段はエクセルの修復インストールです。
ここまでの手順を全て行ってもエクセルが再計算してくれない場合はエクセルを修復インストールしてみましょう。
エクセルを修復インストールする方法はこちらの「エクセルやワードの動きが遅い時に試してほしい修復インストール」で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

修復インストールが終わったらエクセルを立ち上げて、エクセルが自動計算してくれるか確認してください。
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