高速スタートアップを無効にする方法 - Windows11

Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法

こんな人にオススメの記事です

  • Windows11で高速スタートアップを無効にしたい人
  • Windows11で高速スタートアップを有効にしたい人
  • Windows11で高速スタートアップ機能が表示されず、無効にできない人

Windows11にはパソコンの起動を早くするための「高速スタートアップ」という機能が備わっており、これまでのWindowsと比べて若干起動が早くなりました。

購入時点で「高速スタートアップ」は有効になっているため、あまり意識しなくても日常的に利用できている機能です。

しかし、この「高速スタートアップ」には以下のような問題もあります。

  1. 別のOSが正しく動かない
  2. パソコンの設定画面(BIOS/UEFI)に入りづらくなる
  3. 接続するデバイスが変わった場合にエラーが発生する
  4. ドライバーソフトウェアの更新に失敗する
  5. 問題が起きたときの解決が難しくなる
  6. バッテリーの消耗が増えることがある(ノートパソコンの場合)

そのため、個人的にオススメするのは「高速スタートアップ」は無効にしておくことです。

この記事ではWindows11で高速スタートアップを無効にする方法と、高速スタートアップの設定項目が表示されない場合の対処法を詳しく解説していきます。

目次

高速スタートアップを無効にしたほうが良い6つの理由

高速スタートアップはパソコンの起動を早くするために搭載されている機能で、非搭載のパソコンと比べると若干起動速度が早いです。

しかし、「起動が若干早い」だけのメリットでは補いきれないデメリットがあります。

別のOS(Linuxなど)が正しく動かない

もし、パソコンにWindowsと別のOS(たとえばLinux)を両方インストールしている場合、高速スタートアップが原因で、別のOSが正しく動かないことがあります。
これは、高速スタートアップがWindowsを完全にシャットダウンせずに一部の情報を保持するため、別のOSがその情報にアクセスできないことがあるからです。

パソコンの設定画面(BIOS/UEFI)に入りづらくなる

高速スタートアップを有効にすると、パソコンが非常に速く起動するため、BIOSやUEFIと呼ばれる設定画面に入るタイミングが短くなり、必要な設定変更が難しくなることがあります。
特に、パソコンの設定を変更する必要がある場合は注意が必要です。

接続するデバイスが変わった場合にエラーが発生する

高速スタートアップを有効にしたままシャットダウンし、その後デバイスの接続状況が変わった場合(たとえば、USBデバイスを抜き差ししたり、外部ディスプレイを接続したりした場合)、次回の起動時にそのデバイスが正しく認識されないことや、エラーが発生することがあります。
これは、高速スタートアップがシステムの前回の状態を保存するため、新しいデバイスの情報が正しく読み込まれないことが原因です。

ドライバーソフトウェアの更新に失敗する

高速スタートアップが有効な状態でシャットダウンした場合、ドライバーソフトウェアの更新が正しく適用されないことがあります。
高速スタートアップはシステムの状態を保存するため、古いドライバーの状態が保持されてしまい、新しいドライバーの更新が適用されないことがあります。
これにより、デバイスが正常に動作しない、または新しい機能が反映されない場合があります。
ドライバー更新後には、高速スタートアップを無効にするか、再起動を行うことが推奨されます。

問題が起きたときの解決が難しくなる

パソコンに何らかのトラブルが発生した場合、高速スタートアップが原因で再起動しても問題が解決しないことがあります。
これは、システムが完全にリセットされず、問題が残ってしまうためです。
トラブルが発生した場合は、一度高速スタートアップを無効にして再起動(完全シャットダウン)すると、問題が解決することがあります。

バッテリーの消耗が増えることがある(ノートパソコンの場合)

ノートパソコンでは、高速スタートアップが有効だと、シャットダウン後も少しだけ電力を消費し続けるため、バッテリーの消耗が通常より早くなることがあります。
長時間バッテリーを使いたい場合は、無効にしておくと良いでしょう。

Windows11で高速スタートアップを無効にする方法

Windows11で高速スタートアップを無効にするためには以下の手順で行います。

  1. コントロールパネルを開く
  2. [システムとセキュリティ]をクリック
  3. [電源オプション]をクリック
  4. [電源ボタンの動作を選択する]をクリック
  5. [現在利用可能ではない設定を変更します]をクリック
  6. [高速スタートアップを有効にする]のチェックを外す

ここからは、実際の画面も使いながらWindows11で高速スタートアップを無効にする方法をわかりやすく解説していきます。

STEP
コントロールパネルを開く

まず、タスクバーに表示されているウィンドウズのロゴをクリックして(キーボードのWindowsキーを押して)ください。

ウィンドウズのロゴをクリックすると、上に向かってメニューが展開されます。

一番左上にある検索バーに[コントロール パネル]と入力してください。

「もっとも一致する検索結果」と書かれた欄に「コントロール パネル」と表示されるのでそれをクリックしてください。

[コントロール パネル]と全部入力しなくても検索結果にコントロールパネルが表示される場合があります。

Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step1 コントロールパネルを開く
Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step1 コントロールパネルを開く

キーボードのWindows+Rを押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを立ち上げ、その中に[control]と入力し、[OK]をクリックすることでもコントロールパネルを開くことができます。

STEP
[システムとセキュリティ]をクリック

[コントロールパネル]が開けたら、その中の左上にある[システムとセキュリティ]をクリックしてください。

以下の画面と見た目が異なる場合は、右上にある[表示方法]をカテゴリに変更してください。

Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step2 [システムとセキュリティ]をクリック
Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step2 [システムとセキュリティ]をクリック
STEP
[電源オプション]をクリック

[システムとセキュリティ]をクリックすると、「コントロールパネル > システムとセキュリティ」と書かれた画面に移動します。

その中にある[電源オプション]をクリックしてください。

Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step3 [電源オプション]をクリック
Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step3 [電源オプション]をクリック
STEP
[電源ボタンの動作を選択する]をクリック

[電源オプション]をクリックすると、「コントロールパネル > システムとセキュリティ > 電源オプション」と書かれた画面に移動します。

その左側にある[電源ボタンの動作を選択する]をクリックしてください。

Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step4 [電源ボタンの動作を選択する]をクリック
Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step4 [電源ボタンの動作を選択する]をクリック
STEP
[現在利用可能ではない設定を変更します]をクリック

[電源ボタンの動作を選択する]をクリックすると、「コントロールパネル > システムとセキュリティ > 電源オプション > システム設定」と書かれた画面に移動します。

その中にある[現在利用可能ではない設定を変更します]をクリックしてください。

Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step5 [現在利用可能ではない設定を変更します]をクリック
Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step5 [現在利用可能ではない設定を変更します]をクリック
STEP
[高速スタートアップを有効にする]のチェックを外して[変更の保存]をクリック

[現在利用可能ではない設定を変更します]をクリックすると、「電源ボタンの定義をとパスワード保護の有効化」と書かれた画面に移動します。

その画面の下の方にある[高速スタートアップを有効にする]のチェックを外してください。

高速スタートアップを有効にしたい場合は、[高速スタートアップを有効にする]のチェックを入れてください。

最後に右下にある[変更の保存]をクリックしてください。

これで高速スタートアップが無効になりました。

Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step6 [高速スタートアップを有効にする]のチェックを入れる/外す
Windows11で高速スタートアップを有効/無効にする方法 Step6 [高速スタートアップを有効にする]のチェックを入れる/外す

高速スタートアップが表示されない場合の対処法

次に高速スタートアップの設定項目が表示されずに、高速スタートアップを無効にできない場合の対処法を詳しく解説します。

高速スタートアップの設定項目が表示されない場合は、コマンドプロンプトやPowerShellでpowercfg /h onコマンドを実行することで改善する場合があります。

STEP
コマンドプロンプトを管理者とし実行する

まずはコマンドプロンプトを管理者として実行します。

まず、タスクバーに表示されているウィンドウズのロゴをクリックして(キーボードのWindowsキーを押して)ください。

ウィンドウズのロゴをクリックすると、上に向かってメニューが展開されます。

その一番上にある検索バーをクリックしてください。

高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step1 コマンドプロンプトを管理者とし実行する
高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step1 コマンドプロンプトを管理者とし実行する

次に検索バーにcmdと入力してください。

検索バーにcmdと入力すると、右側にコマンドプロンプトが表示されます。

その中にある[管理者として実行]をクリックしてください。

高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step1 コマンドプロンプトを管理者とし実行する
高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step1 コマンドプロンプトを管理者とし実行する

[管理者として実行]をクリックすると「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と書かれたユーザーアカウント制御画面が表示されます。

[はい]をクリックしてください。

高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step1 コマンドプロンプトを管理者とし実行する
高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step1 コマンドプロンプトを管理者とし実行する
STEP
コマンド(powercfg /h on)を実行する

コマンドプロンプトを管理者として起動したら、以下のコマンドを入力してください。

powercfg /h on

入力を終えたらEnterを押してください。

これでコントロールパネルに高速スタートアップが表示されるようになります。

高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step2 コマンド(powercfg /h on)を実行する
高速スタートアップが表示されない場合の対処法 Step2 コマンド(powercfg /h on)を実行する

よくある質問

ここでは、高速スタートアップに関するよくある質問と答えをまとめてみました。

高速スタートアップとは何ですか?

高速スタートアップは、Windowsの起動時間を短縮するための機能です。シャットダウン時にシステムのカーネルとドライバの状態をディスクに保存し、次回の起動時にその状態から復元することで、起動プロセスを速くします。

高速スタートアップを有効にすると、起動時間はどれくらい速くなりますか?

高速スタートアップを有効にすると、起動時間が体感で速く感じることが多いですが、具体的な効果はシステム構成やハードウェアの性能によります。特にハードディスク(HDD)を使用している場合に効果を感じやすいです。

高速スタートアップを無効にすると、何かデメリットがありますか?

高速スタートアップを無効にすると、起動時間がやや長くなる可能性がありますが、それ以外の大きなデメリットはありません。むしろ、互換性やトラブルシューティングの面でメリットが生じる場合もあります。

高速スタートアップ、スリープ、休止状態の違いは何ですか?

スリープは電力を少し消費しながらメモリにデータを保持します。
休止状態はメモリの内容をディスクに保存して完全に電源を切ります。
高速スタートアップは、休止状態の一部を利用して、システムのカーネルとドライバの状態だけを保存し、次回の起動時にその状態から復元します。

高速スタートアップを有効にしてシャットダウンすると、PCは完全にオフになりますか?

高速スタートアップが有効でも、システムのほとんどのコンポーネントはオフになりますが、システムカーネルやドライバの状態がディスクに保存されるため、完全なシャットダウンとは異なります。

高速スタートアップを無効にすると、トラブルシューティングがしやすくなりますか?

はい。高速スタートアップを無効にすると、システムが完全にリセットされるため、問題の原因を突き止めやすくなり、トラブルシューティングが容易になります。

高速スタートアップが原因でUSBデバイスが認識されないことがありますか?

はい。高速スタートアップが有効な場合、シャットダウン後にデバイスの接続状況が変わると、次回の起動時にUSBデバイスが認識されないことがあります。特に古いデバイスや特定のドライバを使用している場合に発生することがあります。

デュアルブート環境で高速スタートアップを有効にすると、どのような問題が起こりますか?

デュアルブート環境では、高速スタートアップが原因で、別のOS(例えば、Linux)がWindowsのファイルシステムにアクセスできなくなることがあります。これにより、データの破損やアクセス不能が発生する可能性があります。

高速スタートアップを有効にすると、BIOS/UEFI設定画面に入りづらくなりますか?

高速スタートアップが有効だと、パソコンが非常に速く起動するため、BIOSやUEFI設定画面に入るタイミングが短くなり、設定変更が難しくなることがあります。

高速スタートアップを有効にすると、バッテリーの消耗が増えますか?

ノートパソコンでは、高速スタートアップが有効な場合、シャットダウン後もわずかに電力を消費する可能性があります。ただし、消費量は非常に少ないため、通常の使用ではバッテリーの消耗に大きな影響を与えることはありません。ただし、非常に長期間(数週間以上)使用しない場合には、バッテリーがゆっくりと消耗する可能性があります。

高速スタートアップを有効にすると、デバイスやドライバの更新に影響がありますか?

はい。高速スタートアップが有効な状態でシャットダウンすると、ドライバの更新が完全に適用されないことがあります。更新後には、再起動を行うことで最新の状態が反映されます。

高速スタートアップを無効にすると、ディスク容量に影響がありますか?

高速スタートアップを無効にすると、休止状態に関連するファイル(hiberfil.sys)のサイズが小さくなり、場合によってはファイルが削除されるため、ディスク容量が増えることがあります。

高速スタートアップを無効にすると、PCのパフォーマンスが低下しますか?

高速スタートアップを無効にしても、起動時間が少し長くなるだけで、通常の動作やパフォーマンスには影響を与えません。

高速スタートアップとSSDの組み合わせにはメリットがありますか?

はい。高速スタートアップはSSDを使用している場合でも、起動時間を短縮する効果があります。ただし、SSD自体が高速なため、HDDほどの効果はないかもしれません。

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最後までご覧いただきありがとうございました。
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実行環境
Windows11 Home 24H2
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11th Gen Intel(R) Core(TM) i7-11375H @ 3.30GHz 3.30 GHz
16.0 GB RAM
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