Microsoft Edgeのパスワード保存機能は、たくさんのWebサイトへのログインをスムーズにしてくれる、非常に便利な機能です。
しかし、時には「あのサイトの保存したパスワードを確認したい」「パスワードを変更したから編集したい」「もう使わないサービスのパスワードを削除したい」あるいは「自分のパスワードの安全性が気になる」など、保存済みパスワードをきちんと管理する必要が出てきますよね。
この記事では、Microsoft Edgeに標準で搭載されているパスワードマネージャー機能を最大限に活用し、保存済みパスワードを管理する方法をわかりやすく解説します。
パスワード管理画面へのアクセス方法はもちろん、基本的な「表示」「編集」「削除」の具体的な手順、他のブラウザやツールとの間でパスワードをやり取りできる「インポート・エクスポート」機能、さらに保存済みパスワードの漏洩リスクなどをチェックできる「パスワードのセキュリティチェック」機能の使い方、そしてよくある質問(FAQ)まで、Microsoft Edgeのパスワード管理に関する情報を幅広くご紹介します
是非最後までご覧ください。
Microsoft Edgeのパスワード管理画面を開く方法
Microsoft Edgeに保存されたパスワードを管理(表示・編集・削除など)する操作は、すべてMicrosoft Edge内に用意されている専用の「パスワード管理画面」から行います。
この画面へは、Microsoft Edgeのメニューを数回クリックするだけで簡単にアクセスできますので、まずはその基本的な開き方を確認しましょう。
Microsoft Edgeを立ち上げ、右上にある「三点リーダ」(…)をクリックしてください。
「三点リーダ」(…)をクリックすると下に向かってメニューが展開されます。
その中にある「設定」をクリックしてください。

「設定」をクリックすると、左上に「設定」と大きく書かれたMicrosoft Edgeの設定画面が開きます。
右側にある「パスワード」をクリックしてください。

「パスワード」をクリックすると、保存済みパスワードの一覧が確認できる「パスワード管理画面」が開きます。

保存済みパスワードの表示・編集・削除を行う手順
Microsoft Edgeのパスワード管理画面には、ログイン情報が保存されたWebサイトが一覧で表示されます。
この一覧から目的のサイトを選んで詳細画面を開くと、そのパスワード情報に対する主な管理操作(表示・編集・削除)が可能です。
- 表示:保存されているパスワードの文字列を確認する。
- 編集:ユーザー名やパスワードの情報を修正する。
- 削除:不要になったパスワード情報を消去する。
以下で、「表示」「編集」「削除」それぞれの具体的な操作手順を詳しく見ていきましょう。
保存したパスワードを表示する(要認証)
「パスワードを忘れたけれど、Microsoft Edgeには保存してあるはず…」そんな時に、保存されたパスワード文字列を確認する方法です。
セキュリティ保護のため、表示する際にはWindowsへのサインイン認証が必須となります。
通常はPINコード(またはパスワードやWindows Hello認証)の入力が求められます。
パスワード管理画面(edge://wallet/passwords
)に表示されたサイト一覧の中から、目的のサイトを見つけ、その行をクリックします。

その行をクリックすると、「Windows セキュリティ」の認証画面が表示されます。
ここで、普段パソコンへのサインインに使用しているPINコード(またはWindowsパスワード)を正確に入力し、「OK」ボタンをクリックしてください。

「OK」をクリックすれば本人確認は完了です。
認証が成功すると、パスワードの詳細画面が表示されます。
その中にある「目のアイコン」をクリックするとそのサイトのログインパスワードが表示されます。

保存したパスワードを編集(変更)する
Webサイト側でパスワードを変更した場合や、保存されているユーザー名が間違っていた場合などに、Microsoft Edgeに保存した情報を修正する手順です。
パスワードの詳細画面で「編集」ボタンをクリックすると、そのサイトに対して保存してるパスワードを変更することができます。

保存したパスワードを個別に削除する
退会したサービスや、もう利用しないWebサイトのパスワード情報、あるいは誤って保存してしまった情報などを削除する手順です。
パスワードの詳細画面で「削除」ボタンをクリックすると、そのサイトに対して保存してるパスワードを削除することができます。

パスワードのインポート・エクスポート(読み込み・書き出し)
Microsoft Edgeのパスワードは、他のブラウザからの移行やバックアップ目的で、「インポート」(読み込み)や「エクスポート」(書き出し)が可能です。
これらの操作は、パスワード設定画面(edge://wallet/passwords
)の右上にある「…」(三点リーダー)メニューから実行できます。
-1024x576.png)
インポートは他のブラウザやCSVファイル(テキスト形式の一種)から、エクスポートはCSVファイルへ書き出す形式です。
安全なエクスポート手順や、書き出したファイルの取り扱いに関する詳細は、必ずこちらの記事で確認の上、慎重に実行してください。
パスワードのセキュリティチェックで漏洩リスクを確認・対処する
保存したパスワードをただ管理するだけでなく、それらが安全な状態にあるかを定期的に確認することも、オンラインセキュリティにおいて非常に重要です。
Microsoft Edgeには、そのための便利な機能「パスワードのセキュリティチェック」が組み込まれています。
この機能を利用すると、Microsoft Edgeに保存しているパスワードが、既知のオンライン漏洩(データ侵害)に含まれていないか、推測されやすい脆弱なパスワード(弱いパスワード)でないか、あるいは複数のサイトで同じパスワードを使い回していないか、といったリスクをまとめてチェックできます。
セキュリティチェックの実行方法
このセキュリティチェックは、Edgeのパスワード管理画面から簡単に実行できます。まず、パスワード管理画面(edge://wallet/passwords
)を開き、画面上部にある「パスワードのセキュリティ チェック」をクリックしてください。

「パスワードのセキュリティ チェック」をクリックすると、保存済みパスワードのスキャンを開始します。
セキュリティチェック結果の見方と対処法
スキャンが完了すると、結果画面(edge://wallet/passwords/checkup
)が表示され、「流出」「再利用」「脆弱」の3つのカテゴリ(タブ)に問題点が分類されます。
それぞれのタブを確認し、もしリスクが検出された場合は、以下の様に対処することが推奨されます。
「流出」タブの確認と対処
ここでは、パスワードが既知のデータ侵害(過去に発生した情報漏洩事件など)に含まれている可能性がないかを示します。
もし問題が見つからなければ、「漏洩したパスワードはありません」と表示されるので安心です。

万が一、流出した可能性のあるパスワードが見つかった場合は、それが最も危険な状態です。
最優先で、該当するWebサイトにアクセスして直ちにパスワードを変更してください。
その後、Microsoft Edgeに保存されている古いパスワードも、忘れずに編集または削除しておきましょう。
「再利用」タブの確認と対処
ここでは、複数のWebサイトで同じパスワードを使い回している場合に、該当するアカウントがリストアップされます。
パスワードの使い回しは、一つのサイトからパスワードが漏れた場合に、他のサイトへの不正アクセスも許してしまうため、危険です。

リストに表示されたアカウントについては、面倒でもサイトごとに異なる、固有のパスワードを設定し直すことを強くお勧めします。Microsoft Edgeのパスワード自動生成機能などを活用するのも良い方法です。
「脆弱」タブの確認と対処
ここには、「password」のような単純な単語、短い文字数、推測されやすいパターンなど、セキュリティ強度が低い(弱い)と判定されたパスワードがリスト表示されます。

これらの脆弱なパスワードも、不正アクセスを受けるリスクを高めます。
リストに表示されたアカウントについては、より長く、複雑で、推測されにくい強力なパスワード(例: 大文字・小文字・数字・記号を組み合わせる)に変更してください。
このように、定期的にパスワードのセキュリティチェックを行い、見つかった問題点に一つずつ対処していくことで、Microsoft Edgeに保存したパスワードと、それを使用するオンラインアカウントの安全性を高めることができます。
Microsoft Edgeのパスワード管理に関するよくある質問と答え
Microsoft Edgeのパスワード管理機能について、多くの方が疑問に思う点や便利な使い方などをQ&A形式でまとめました。基本的な操作から順に確認できますので、知りたい項目からご覧ください。
その他Microsoft Edgeに関する記事
その他Microsoft Edgeに関する記事はこちらです。ぜひご覧ください。
-
Microsoft Edgeでシークレットモード(InPrivate ブラウズ)を使う方法
こんな人にオススメの記事です 共用パソコンなどでインターネットの閲覧履歴(閲覧履歴、インターネット一時ファイル、Cookie など)を残したくない人 Microsoft Edgeの閲... -
【Microsoft Edge】Webサイトの広告をブロックする方法
こんな人にオススメの記事です Webサイトの広告を非表示にしたい人 通信量をなるべく抑えたい人 ウェブサイトを閲覧中に、突然表示される煩わしい広告やポップアップに... -
【Microsoft Edge】ページ全体を簡単にスクリーンショットする方法
こんな人にオススメの記事です Microsoft EdgeでWebページ全体をスクリーンショットしたい人 Microsoft EdgeでWebページの一部をスクリーンショットしたい人 このページ... -
e-Gov電子申請サービスからの電子公文書(xmlファイル)の開き方
こんな人にオススメの記事です e-Gov電子申請サービスからの電子公文書(.xml)の開き方を知りたい人 e-Gov電子申請サービスからの電子公文書(.xml)を開くと真っ白になっ... -
Microsoft Edgeでファイルがダウンロードできない原因と対処法
Microsoft Edgeで「安全にダウンロードすることはできません」というエラーメッセージに困った経験はありませんか?一見厄介な仕様に思えますが、実はブラウザが安全性... -
Microsoft EdgeでIEモードを使う方法-Windows11
こんな人にオススメの記事です Microsoft EdgeでIEモードを使いたい人 IEでしか表示できないページを使っている人 IEモードの使い方がわからない人 Microsoft EdgeをIE... -
【Microsoft Edge】パスワードが保存できない場合の対処法
Microsoft EdgeでWebサイトにログインする際、「毎回パスワードを手入力するのが面倒だ」「以前は保存できていたのに、パスワードが保存されなくなった」ということあり... -
【Microsoft Edge】特定のサイトのキャッシュやCookieを削除する方法
「いつも見ている特定のサイトだけ、なぜか表示が崩れる」「うまくログインできない」「複数のアカウントがスムーズに切り替えられない」… Microsoft Edgeを使っていて... -
【Microsoft Edge】お気に入りの保存場所を開く方法|最速2ステップ
「Microsoft Edgeのお気に入りは便利だけど、『いったいPCのどこに保存されてるの?』『ファイルの場所をすぐ開きたいんだけど、簡単な方法はない?』」そう思っていま...
最後までご覧いただきありがとうございました。
このサイトは情シスマンが半径3m以内のITに関する情報を掲載してるサイトです。
Windows系を主として、ソフトや周辺機器の操作や設定について画像も用いながらわかりやすく解説しています。
解説している内容に誤りがあった場合や、補足が必要な場合、もっと知りたい場合はこちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。
個人の方を限定にサポートさせていただきます。
実行環境
Windows11 Home 24H2
64 ビット オペレーティング システム
11th Gen Intel(R) Core(TM) i7-11375H @ 3.30GHz 3.30 GHz
16.0 GB RAM
Microsoft 365
コメント