【Outlook】 セーフモードで起動する方法|すぐ出来る2つの方法

【Outlook】 セーフモードで起動する方法|すぐ出来る2つの方法

「Outlookが起動しない」「動作が固まる(フリーズして応答なしになる)」「起動や動作が異常に遅い」「予期せぬエラーが表示される」……。

今、こうしたMicrosoft Outlookの不調に関する情報を検索し、この記事をご覧になっているのではないでしょうか。
パソコンを再起動しても改善せず、原因もはっきりしないと不安を感じますよね。

このような場合に有効なトラブルシューティング(問題解決の手法)が、Outlookを「セーフモード」で起動してみることです。

なぜセーフモードが役立つのでしょうか?
それは、セーフモードがOutlookの動作を不安定にする可能性がある拡張機能(アドイン)などを一時的に読み込まず、必要最低限の構成で起動する特別な「診断モード」だからです。

もし、このセーフモードで起動した際にOutlookの問題が再現しなければ、「通常利用時に読み込まれているアドインなどの追加機能が不具合の原因である可能性が高い」という、原因の切り分け(特定)に大きく近づきます。

この記事では、「Outlook セーフモードの簡単な起動方法が知りたい」「すぐに試せる手順を教えてほしい」という方に向けて、特別なIT知識がなくても実行できる代表的な2つの起動方法を、スクリーンショットも交えながら具体的に分かりやすく解説します。

トラブルシューティングと聞くと少し難しそうに感じるかもしれませんが、今回ご紹介する手順は比較的簡単ですので、どうぞ安心して読み進めてみてください。

目次

Outlookをセーフモードで起動する具体的な方法

ここからは、実際にOutlookをセーフモードで起動するための具体的な手順を解説します。
前文で述べた通り、この方法はOutlookの不具合に関する原因切り分けに有効でありながら、操作自体は決して難しくありません。

今回は、特別なIT知識やツールがなくても誰でも簡単に試せる、以下の代表的な2つの起動方法をご紹介します。

  • 方法1: キーボード操作で起動する方法Ctrlキーを使った簡単な方法です)
  • 方法2: 「ファイル名を指定して実行」から起動する方法 (簡単なコマンドを使います)

どちらの方法も、手順に従えばすぐに実行できます。
ご自身の環境や、やりやすいと感じる方法を選んで、ぜひこの後の解説を参考に試してみてください。

Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する

まずご紹介する一つ目の方法は、以下のキーボードのCtrlキーを使った、非常に簡単で直感的なセーフモード起動方法です。

  1. Outlookのアイコンを探す
  2. キーボードの「Ctrl」キーを押し続ける
  3. 「Ctrl」キーを押しながらOutlooklアイコンをクリックして起動する
  4. 表示されたメッセージで「はい」をクリック
  5. 普段使用しているプロファイルを選択して「OK」ボタンをクリック(必要に応じて)
  6. セーフモードで起動したことを確認する

特別なコマンドを覚えたり入力したりする必要がなく、普段Outlookを起動する際の操作に一手間加えるだけですので、どなたでも手軽に試すことができます。「まずは試してみよう」という場合に、特にお勧めの手順です。

STEP
Outlookのアイコンを探す

Outlookをセーフモードで起動する準備として、まずは普段利用しているOutlookの起動アイコンを画面上から見つけてください。

多くの場合、このOutlookのアイコンはWindowsのスタートメニュー内、タスクバー(画面下部のアイコンが並んでいる場所)、あるいはデスクトップ上のショートカットとして配置されていますので、ご確認ください。

Outlook起動アイコンが見当たらない場合は、Windows検索(タスクバーの検索欄など)で「Outlook」と入力してください。
検索結果の「Outlook」アプリを右クリックすれば、「ファイルの場所を開く」(ショートカットの場所特定)や「タスクバーにピン留めする」(次回からの起動を容易に)などが選択できます。

Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step1 Outlookのアイコンを探す
Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step1 Outlookのアイコンを探す
STEP
キーボードの「Ctrl」キーを押し続ける

次に、キーボードのCtrlキー(コントロールキー。通常はキーボードの左下および右下にあります)を見つけて、指で押さえた状態にしてください。

ここでの重要なポイントは、このCtrlキーを押さえたまま、次のステップでOutlookの起動アイコンをクリックし、その後、確認メッセージが画面に表示されるまで、ずっとキーを押し続ける必要がある点です。この一連の動作が、セーフモード起動の鍵となります。

Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step2 キーボードの「Ctrl」キーを押し続ける
Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step2 キーボードの「Ctrl」キーを押し続ける
STEP
「Ctrl」キーを押しながらOutlookのアイコンをクリックして起動する

Ctrlキー押さえたままの状態で、Step1で見つけたOutlookのアイコンをダブルクリック、またはクリックしてOutlookを起動してください。(スタートメニューから検索して起動する場合は、Enterキーを押す瞬間もCtrlキーを押したままにします。)

Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step3 「Ctrl」キーを押しながらOutlookのアイコンをクリックして起動する
Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step3 「Ctrl」キーを押しながらOutlookのアイコンをクリックして起動する
STEP
表示されたメッセージで「はい」をクリック

Outlookアイコンをクリック(またはEnterキーを押)した後も、焦らず、画面に確認メッセージが表示されるまで「Ctrl」キーは押さえたままにしてください。
パソコンの状況によっては、メッセージが表示されるまで少し時間がかかることもあります。

「Ctrl キーが押されたままになっています。Outlookをセーフ モードで起動しますか?」といった主旨の確認メッセージが表示されたら、ここで初めて「Ctrl」キーから指を離して大丈夫です。

メッセージの内容を確認し、「はい(Y)」ボタンをクリックしてください。

Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step4 表示されたメッセージで「はい」をクリック
Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step4 表示されたメッセージで「はい」をクリック
STEP
普段使用しているプロファイルを選択して「OK」ボタンをクリック

次に、「プロファイルの選択」という画面が表示されることがあります。(これは、お使いのパソコンに複数のOutlookプロファイルを設定している場合などに見られる画面です。)

もしこの画面が表示された場合は、リストの中から普段お使いになっているプロファイル名(多くの場合、「Outlook」という名前です)を選び、「OK」ボタンをクリックします。

もし「プロファイルの選択」画面が表示されなかった場合は、特に操作は必要ありません。
Outlookは既定のプロファイルを使って、そのままセーフモードでの起動準備を続けます。

Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step5 普段使用しているプロファイルを選択して「OK」ボタンをクリック
Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step5 普段使用しているプロファイルを選択して「OK」ボタンをクリック
STEP
Outlookがセーフモードで起動したことを確認する

Outlookが起動したら、まずウィンドウ全体のデザインやリボンの見た目を確認してください。

普段の状態と比較して色合いが標準的になったり、全体的な表示がシンプルになったりしていれば、Outlookが正しくセーフモードで起動できています。

Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step6 Outlookがセーフモードで起動したことを確認する
Ctrlキーを押しながらOutlookをセーフモードで起動する Step6 Outlookがセーフモードで起動したことを確認する

「ファイル名を指定して実行」からoutlook /safeを使ってOutlookをセーフモードで起動する

二つ目の方法は、Windowsの「ファイル名を指定して実行」という機能から、outlook /safe というコマンド(命令文)を入力してセーフモード起動するやり方です。

前述したCtrlキーを押し続ける方法とは異なり、決まった文字を正確に入力する必要がありますが、キーを押すタイミングなどを気にする必要はありません。こちらも簡単な手順ですので、一緒に確認していきましょう。

STEP
「ファイル名を指定して実行」を開き、「outlook /safe」を入力する

キーボードの左下あたりにあるWindowsキー押しながら、アルファベットのRキーを押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開いてください。

表示された「ファイル名を指定して実行」の「名前(O):」と書かれた入力欄に、半角outlook /safe と正確に入力してください。

ここで注意が必要なのは、outlook/safe の間に必ず半角スペースを一つ入れることです。スペースを忘れるとうまく起動しません。

コマンドを正しく入力できたら、「OK」ボタンをクリックするか、キーボードのEnterキーを押して実行します。

「ファイル名を指定して実行」で使用できるその他のコマンドについては、こちらの「ファイル名を指定して実行で使えるコマンド一覧 - Windows 11」で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

「ファイル名を指定して実行」からoutlook /safeを使ってOutlookをセーフモードで起動する Step1 「ファイル名を指定して実行」を開き、「outlook /safe」を入力する
「ファイル名を指定して実行」からoutlook /safeを使ってOutlookをセーフモードで起動する Step1 「ファイル名を指定して実行」を開き、「outlook /safe」を入力する
STEP
Outlookがセーフモードで起動したことを確認する

「OK」ボタンをクリックするとOutlookがセーフモードで起動します。

普段の状態と比較して色合いが標準的になったり、全体的な表示がシンプルになったりしていれば、Outlookが正しくセーフモードで起動できています。

「ファイル名を指定して実行」からoutlook /safeを使ってOutlookをセーフモードで起動する Step2 Outlookがセーフモードで起動したことを確認する
「ファイル名を指定して実行」からoutlook /safeを使ってOutlookをセーフモードで起動する Step2 Outlookがセーフモードで起動したことを確認する

セーフモードで問題が解決した場合の次のステップ

もしOutlookをセーフモードで起動した際に問題が発生しなかったのであれば、不具合の原因はOutlook本体のプログラムではなく、通常起動時に一緒に読み込まれる何らかの「追加機能」や「ユーザー設定」にある可能性が非常に高いと考えられます。

Outlookのセーフモードは、トラブルシューティングを目的としており、動作を不安定にする原因となりうる様々な要素を意図的に読み込まずに起動する仕組みです。具体的には、セーフモードでは主に以下のような要素が無効化されたり、標準状態に戻されたりします。

  • COMアドイン: ソフトウェアメーカーなどがOutlookの機能を拡張するために提供するプログラムです。多くの場合、これが不具合の最も一般的な原因となります。
  • Exchange Client Extensions (ECE): 古い形式の拡張機能で、現在はあまり使用されませんが、環境によっては影響する可能性があります。
  • カスタマイズされたリボンやクイックアクセスツールバー: ユーザーが独自に追加・変更したボタンやタブなどのUI(ユーザーインターフェース)設定。
  • 一部のユーザー設定: 閲覧ウィンドウの表示設定やフォルダビューの設定などが、一時的に標準(デフォルト)の状態に戻ることがあります。
  • VBAマクロの自動実行: Application_Startup イベントなどで自動実行されるように設定されたマクロは、セーフモードでは通常、自動実行されません。(VBAコード自体は保持されます。)

これらの読み込まれない、あるいは標準状態に戻される要素、とりわけ「COMアドイン」が、Outlookの動作に予期せぬ影響を与え、不具合を引き起こしているケースが非常に多いです。

セーフモードで問題が再現しなければ、まずはこれらのアドインを一時的に無効化してみることが、根本的な解決への近道となります。

Outlookがセーフモードでも起動出来ない場合の対処法

セーフモードでもOutlookが起動しない、またはエラーで落ちてしまう場合、問題はアドイン等ではなく、Outlook自体やOfficeのインストール環境に潜んでいる可能性が高いと考えられます。

「もう打つ手がない」と諦める前に、試していただきたいのが「Officeの修復」機能です。
これは、Officeプログラムのファイルや設定をチェックし、破損や不整合があれば自動で修正を試みる、標準搭載のトラブルシューティングツールです。

この修復プロセスにより、Outlookが正常に起動できるようになるケースも少なくありません。

セーフモードで解決しなかった際の次の手段として、以下の記事で詳しく解説している手順を参考に、Officeの修復を実行してみましょう。

Outlookをセーフモードで起動する方法に関するよくある質問と答え

Outlookのセーフモードについて、よくある疑問点とその回答を簡潔にまとめました。トラブル解決の際の情報としてお役立てください。

セーフモード中でも、メールアカウントの設定(送受信サーバー情報など)は有効ですか?

はい、セーフモードはアカウント設定自体を変更するものではないため、メールアカウントの基本的な送受信設定は有効なままです。
ただし、アカウント認証に特殊なアドイン等を使用している場合は影響が出ることも考えられます。

設定しているメールの仕分けルールは、セーフモード中に機能しますか?

基本的な仕分けルール(サーバー側ルールや単純な条件のクライアント側ルール)は動作することが多いです。
しかし、アドインによる高度な条件やアクション、VBAマクロに依存するルールは、セーフモード中は機能しないことがあります。

セーフモードだと、Outlook内のメール検索機能は正常に動作しますか?

基本的な検索機能は動作しますが、Windows Search連携やアドインによる検索拡張機能は利用できない場合があります。
そのため、通常時と比べ検索速度が落ちたり、結果が異なったりすることも考えられます。

作成・設定したメールの署名は、セーフモード中でも問題なく使えますか?

はい、通常、自分で設定した署名はセーフモード中でも利用できます。
これはOutlookの基本機能であり、アドイン等に依存しないため影響を受けにくいです。

予定表に登録したアラーム(リマインダー)は、セーフモード中に通知されますか?

はい、Outlookの基本的なアラーム(リマインダー)機能はセーフモード中でも動作し、設定時刻になれば通知が表示されます。

Exchangeキャッシュモードの設定は、セーフモードの動作に影響されますか?

セーフモード自体がキャッシュモード設定を直接変更しません。
キャッシュモードがオンであれば、セーフモードでも(通常は)キャッシュを利用して動作します。

Ctrlキーを押しながらOutlookアイコンをクリックしても、セーフモード起動の確認メッセージが出ません。

タイミングの問題や、Ctrlキーが正しく認識されていない可能性があります。
アイコンをクリックする直前からクリック後しばらくの間、Ctrlキーを確実に押し続けてみてください。また、別の起動方法であるコマンド (outlook.exe /safe) での起動を試してみるのも有効です。

outlook.exe /safe コマンドを入力しても「見つかりません」というエラーになります。

まず、コマンドの入力ミス(特にexeと/safeの間の半角スペース忘れ)がないか確認してください。
それでも解決しない場合は、Officeのインストール状態に問題がある可能性があります。その場合は「Officeの修復インストール」を試すことを検討しましょう。

セーフモードで問題が解消しました。具体的にどのアドインを無効にすれば良いか、特定する方法は?

Outlookを通常モードで起動し、ファイル > オプション > アドイン > 設定(COM アドイン等)を開きます。
有効なアドインのチェックを一度すべて外し、Outlookを再起動して問題が再現しないか確認します。
再現しなければ、チェックを一つずつ戻しながらOutlookを再起動し、問題が再発した時点でチェックを入れたアドインが原因だと特定できます。

Outlookのセーフモードは、Windows自体のセーフモードとは違うものですか?

はい、全く異なります。OutlookのセーフモードはOutlookというアプリだけを機能制限で起動します。WindowsのセーフモードはWindows OS全体を最小構成で起動するものです。

セーフモードで問題ない場合、通常モードに戻さず、ずっとセーフモードで使い続けても大丈夫ですか?

推奨しません。 セーフモードは診断用であり、便利な機能(アドイン等)が使えません。原因を解決し、通常モードで快適に使える状態に戻すことを目指しましょう。

WordやExcelのセーフモードも、Outlookと同じようにアドインなどを無効にして起動するものですか?

はい、基本的な考え方は同じです。WordやExcelのセーフモードも、それぞれのアドインやカスタマイズ設定を読み込まずに起動し、問題の原因切り分けに使われます。

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