【PowerPoint】図形が重なる部分の色を変える方法

この記事では、PowerPointで図形が重なる部分の色を変える方法を解説します。ベン図のように円と円が重なった部分だけに色を付けると、2つの項目に共通するところがひと目で分かる資料になります。

図形を重ねただけでは、重なった部分は上に置いた図形の色でおおわれるだけで、その部分だけを別の色にはできません。「図形の結合」を使おうとしても、ボタンが見つからなかったり、灰色で押せなかったりすることがあります。

情シスとして社内PCのサポートをしていると、「重なった部分だけ色を変えたいのに、思った色にならない」と相談されます。図形の結合で残る図形は、最初にクリックした図形の色や枠線を引き継ぐため、選ぶ順番を知らないと狙った見た目になりません。

この記事では、重なり抽出で色を変える手順、透明度で重なりを透かして見せる方法、「図形の結合」が見つからない・押せないときの原因を、実際の画面で解説します。やりたいことに合わせて、次の表から方法を選んでください。

やりたいことおすすめの方法
重なった部分だけを好きな色にしたい重なり抽出で色を付ける
重なった部分にも枠線や影をそのまま使いたい最初に選ぶ図形を決めてから結合する
重なった部分を透けて見せたい上の図形の透明度を上げる
「図形の結合」が見つからない「図形の書式」タブで探す
「図形の結合」が灰色で押せない灰色になる原因を確かめる
やりたいこと別に選ぶ、PowerPointで図形が重なる部分の色を変える方法
目次

PowerPointで図形が重なる部分の色を変える方法 - 重なり抽出

PowerPointで図形が重なる部分の色を変えるには、「図形の結合」の「重なり抽出」で重なった部分だけを別の図形として取り出し、色を付けて重ね直します。ベン図のように、円と円が重なった部分を目立たせたいときに向いています。

  1. 色を変えたい2つの図形を重ねて配置する
  2. 2つの図形を選び、Ctrlキー+Cキー、Ctrlキー+Vキーで複製する
  3. 複製した2つの図形を選び、「図形の書式」タブをクリックする
  4. 「図形の結合」→「重なり抽出(I)」をクリックする
  5. 残った図形を「図形の塗りつぶし」で好きな色に変える
  6. 色を変えた図形を、元の図形の重なった部分にドラッグして重ねる

実際の画面を見ながら詳しく解説していきます。

STEP
色を変えたい2つの図形を重ねて配置する

「ホーム」タブの「図形」から円などの図形を2つ描き、重なった部分ができるように配置してください。

PowerPointで図形が重なる部分の色を変えるため、青い円と黄色い円を重ねて配置したスクリーンショット
色を変えたい2つの図形を重ねて配置する
STEP
重ねた2つの図形をコピーして複製する

重ねた2つの図形を選び、Ctrlキー+Cキーでコピーし、Ctrlキー+Vキーで貼り付けてください。

このあとの「重なり抽出」を実行すると、選んだ図形は重なった部分だけの1つの図形に変わり、元の形は残りません。元の2つの図形を残しておくために、複製したほうで作業します。

重ねた青い円と黄色い円をコピーして貼り付け、同じ2つの図形がスライドに並んだスクリーンショット
重ねた2つの図形をコピーして複製する
STEP
複製した2つの図形を選び、「図形の書式」タブをクリックする

貼り付けると、同じ2つの図形がスライドに増えます。

複製した図形の片方をクリックし、Shiftキーを押しながらもう片方をクリックして、2つとも選んでください。続けて、画面上部の「図形の書式」タブをクリックしてください。

「図形の書式」タブは、図形を選んでいるときだけ表示されます。

複製した2つの円を選んだ状態で、リボンの図形の書式タブをクリックするスクリーンショット
複製した2つの図形を選び、「図形の書式」タブをクリックする
STEP
「図形の結合」→「重なり抽出(I)」をクリックする

「図形の書式」タブをクリックすると、リボンの表示が切り替わります。

左側の「図形の挿入」グループにある「図形の結合」をクリックし、表示されたメニューの「重なり抽出(I)」をクリックしてください。

「重なり抽出(I)」にマウスを合わせると、実行したあとの形がスライド上にプレビューされます。

図形の書式タブの図形の結合を開き、重なり抽出(I)にマウスを合わせて重なった部分だけのプレビューが表示されたスクリーンショット
「図形の結合」から「重なり抽出(I)」をクリックする
STEP
重なり抽出で残った図形の色を「図形の塗りつぶし」で変える

「重なり抽出(I)」をクリックすると、複製した2つの図形が消え、重なっていた部分だけの図形が残ります。

残った図形を選んだまま、「図形の書式」タブの「図形の塗りつぶし」をクリックし、重なった部分に付けたい色を選んでください。

重なり抽出で残ったレンズ形の図形を選び、図形の塗りつぶしの色の一覧から薄い緑を選んでいるスクリーンショット
残った図形の色を「図形の塗りつぶし」で変える
STEP
色を変えた図形を元の図形の重なった部分に重ねる

色を選ぶと、重なり抽出で残った図形の色が変わります。

その図形をドラッグして、元の2つの図形が重なっている部分にぴったり重ねてください。これで、PowerPointで図形が重なる部分の色を変える操作は完了です。

位置が少しずれるときは、Altキーを押しながらドラッグすると細かく動かせます。図形の位置合わせは「【PowerPoint】グリッド線にあわせて図形を配置する方法」でも解説しています。

色を変えたレンズ形の図形を元の青い円と黄色い円の重なった部分に重ね、重なりだけ薄い緑になったスクリーンショット
色を変えた図形を重ねると、重なった部分だけ色が変わる

重なり抽出で残る色は最初に選んだ図形の色になる

「図形の結合」で残る図形には、最初に選んだ図形の書式が引き継がれます。前面か背面かは関係なく、先にクリックした図形の塗りつぶしの色・枠線・影がそのまま残ります。

選んだ順番重なり抽出で残る図形
青い円 → オレンジの円青い円の色・枠線・影
オレンジの円 → 青い円オレンジの円の色・枠線・影
PowerPointの重なり抽出で残る図形の書式は、最初に選んだ図形で決まる

枠線や影を付けた図形の書式を重なった部分にも使いたいときは、その図形を先にクリックしてから、もう片方を選んでください。

PowerPointで重なる部分を透過で見せる方法

PowerPointで重なる部分を透過で見せるには、上に重ねた図形の「透明度」を上げてください。下の図形の色が透けて見えるようになります。図形の結合を使わないので、あとから図形を動かしたり大きさを変えたりしても、重なった部分は自動で透けて見えます。配置を何度も調整したい方に向いています。

  1. 上に重ねた図形を右クリックし、「図形の書式設定(O)...」をクリックする
  2. 画面右側の「図形の書式設定」で「塗りつぶし」を開く
  3. 「塗りつぶし (単色)(S)」の「透明度(T)」を50%前後に変える

「図形の書式設定」の開き方や、表示されないときの対処は「【PowerPoint】図(図形)の書式設定を開く方法 - 表示されない場合の対処法も解説」で解説しています。

透明度を上げると、重なった部分は2つの図形の色が混ざった色に見えます。重なった部分を狙いどおりの色にしたい場合は、透過ではなく重なり抽出で色を付けてください。

上に重ねたオレンジの円の透明度を上げ、重なった部分に下の青い円が透けて見えるスクリーンショット
上の図形の透明度を上げると、重なった部分に下の色が透けて見える

PowerPointで「図形の結合」が見つからない・押せない場合

PowerPointで「図形の結合」が見つからないときは、図形を選んでいないか、見ているタブが違うことがほとんどです。「図形の結合」は見つかるのに灰色で押せないときは、選んでいる図形の組み合わせに原因があります。

「図形の結合」がある場所

「図形の結合」は、「図形の書式」タブの左端にある「図形の挿入」グループにあります。「図形の書式」タブは図形を選んでいるときだけ表示されるため、図形をクリックしてからタブを探してください。

PowerPointのリボンが折りたたまれていると、「図形の書式」タブをクリックするまでボタンが表示されません。常にリボンを表示する方法は「【PowerPoint】リボン(メニューバー)を常に表示する方法」で解説しています。

画像と図形を一緒に選ぶと、「図形の書式」タブと「図の形式」タブが並んで表示されます。「図形の結合」があるのは「図形の書式」タブのほうです。

「図形の結合」は、Microsoft 365とPowerPoint 2016以降で使えます。対応しているバージョンは、Microsoftの「図形を結合して、ユーザー設定の図形を作成する」に書かれています。

「図形の結合」が灰色で押せない原因

「図形の結合」が灰色で押せないときは、次の表の原因にあてはまっていないかを確かめてください。

原因対処
図形を1つしか選んでいないShiftキーを押しながらクリックして、図形を2つ以上選ぶ
直線が入っている直線を選択から外す。線の形が必要なら、細長い四角形を使う
グループ化した図形が入っているグループを解除してから、結合したい図形を選び直す
ロックした図形が入っているロックを解除してから結合する。解除の方法は「図形の固定(ロック)と解除方法」で解説しています
表が入っている表は結合できないので、選択から外す
PowerPointで「図形の結合」が灰色になる原因と対処

画像、テキストボックス、タイトルなどのプレースホルダーは、図形と一緒に選んでも「図形の結合」を使えます。灰色になる主な原因は、上記表の5つのどれかです。

複数の図形をまとめて選ぶ方法は、「【PowerPoint】図形・オブジェクトを一括選択する方法|スライド全体・図形指定」で解説しています。

PowerPointで図形が重なる部分の色を変える方法に関するよくある質問と答え

PowerPointで図形が重なる部分の色を変える方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

PowerPointで画像を丸や星などの図形の形に切り抜けますか?

はい、画像と図形を重ねて、画像を先に選んでから図形も選び、「図形の結合」の「重なり抽出(I)」をクリックすると、画像が図形と重なった形に切り抜かれます。
図形を先に選ぶと画像が消えて図形の色だけが残るので、選ぶ順番に注意してください。
丸く切り抜くだけなら、「図の形式」タブの「トリミング」から「図形に合わせてトリミング」を使う方法もあります。詳しくは画像を丸く切り抜く方法をご覧ください。

PowerPointの「切り出し」を使えば、複製しなくても重なった部分の色を変えられますか?

はい、重ねた2つの図形を選んで「図形の結合」の「切り出し(F)」をクリックすると、図形が重なった部分とそれ以外の部分に分かれます。
ただし、分かれた図形はすべて最初に選んだ図形の色・枠線になるため、元の色に戻したい部分と重なった部分を、それぞれ塗り直す必要があります。
元の2つの図形の色をそのまま残したい場合は、複製してから「重なり抽出」を使う方法のほうが手間がかかりません。

PowerPointでテキストボックスと図形を「図形の結合」するとどうなりますか?

テキストボックスに塗りつぶしがない場合は、文字の形が図形として結合され、文字としては編集できなくなります。テキストボックスを先に選ぶと、結合後の図形は文字の色(黒など)になります。
テキストボックスに塗りつぶしや枠線を付けている場合は、四角い枠の形として結合され、テキストボックスを先に選んだときだけ文字が残ります。
重なった部分に文字を入れたいときは、結合が終わってから図形を右クリックして「テキストの編集(X)」で入力するほうが確実です。

PowerPointの「グループ化」と「図形の結合」の違いは何ですか?

「グループ化」は複数の図形をまとめて動かせるようにする機能で、いつでも解除して元の図形に戻せます。「図形の結合」は複数の図形を1つの新しい図形に作り変える機能で、あとから元の図形に分ける操作はありません。結合した直後であれば、Ctrlキー+Zキーで取り消せます。
WordでもPowerPointでも考え方は同じで、Wordで図形をグループ化する方法でも操作方法を説明しています。

PowerPointで重なり抽出をしたら図形が全部消えてしまいました。

選んだ図形どうしが重なっていないと、重なり抽出をしたときに重なった部分がないため、図形が何も残りません。すぐにCtrlキー+Zキーを押すと元に戻せます。
図形どうしが少しでも重なっているか確かめてから、もう一度「重なり抽出(I)」を実行してください。

PowerPointで重なり抽出した図形の枠線を消すにはどうすればいいですか?

重なり抽出で残った図形を選び、「図形の書式」タブの「図形の枠線」から枠線をなしにすると消せます。重なり抽出で残る図形は、最初に選んだ図形の枠線を引き継ぐので、元の図形に枠線を付けていると、重なった部分にも線が出ます。
元の図形の枠線はそのままにして、重なった部分の図形だけ枠線をなしにすると、境目の線が目立たなくなります。

PowerPointで色を付けた重なりの図形が、元の図形の下に隠れてしまいます。

重なり抽出で作った図形が元の図形の後ろに回っていると、ドラッグして重ねても見えません。重なりの図形を右クリックし、「最前面へ移動(R)」から最前面に移動すると、元の2つの図形の上に表示されます。
重なり抽出で作った図形は、ふつうは元の2つの図形より前面にできます。隠れてしまうのは、途中で重なり順を入れ替えたときです。

PowerPointで重なりに付けた色を、次に描く図形でも使えますか?

はい、色を付けた図形を右クリックして「既定の図形のスタイルとして設定(D)」をクリックすると、次から描く図形が同じ色や枠線で表示されます。同じ配色のベン図を何枚ものスライドで作るときに、毎回色を選び直す手間が省けます。詳しくは図形を既定の図形に設定する方法をご覧ください。

PowerPointの「図形の結合」はどのバージョンで使えますか?

「図形の結合」は、Microsoft 365のPowerPointと、PowerPoint 2024・2021・2019・2016で使えます。Windows版とMac版のどちらにもあります。
対象のバージョンは、Microsoftの図形を結合して、ユーザー設定の図形を作成するに書かれています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。

記事内で紹介している手順はあくまで一例です。OSのバージョンやPC環境によって操作画面・手順が異なる場合があり、目的に応じた最適な方法も環境ごとに異なります。参考のうえご利用ください。

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公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 25H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • PowerPoint:MSO (バージョン 2608 ビルド 16.0.20326.20072) 64 ビット
  • 最終検証日:2026年9月25日
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この記事を書いた人

情シスの自由帳管理人のアバター 情シスの自由帳管理人 情シスの自由帳管理人

社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
「情シスの自由帳」では、パソコンが苦手な方や新人の社内SEの方、テレワーク中に困りごとがある方に向けて、実務経験に基づいた再現性の高い解説を心がけています。

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