【Excel】起動時にいつも使うブックを自動で開く方法|Excelのオプション設定

【Excel】起動時にいつも使うブックを自動で開く方法|Excelのオプション設定

Excel起動時に自動で開くようにしたい「いつも使うブック」や「特定のファイル」はありませんか?

毎日同じExcelブックを開く業務がある人にとって、この設定は大きな時短になりますし、「開くのを忘れないように」という対策にもなります。

Excelでブックを自動で開く方法はいくつかありますが、この記事では、その中でも簡単な「Excelのオプション」設定を使って、特定のフォルダーにあるブックを起動時に自動で開く方法を、実際の画面を使いながら、分かりやすく解説します。

この設定を行えば、Excelを起動するたびに、いつも使うブックが自動で開くようになり、非常に便利です。ぜひ最後までご覧ください。

目次

Excel起動時にいつも使うブックを自動で開く方法(Excelのオプション設定)

この記事では、Excelで起動時にいつも使うブックを自動で開く方法として、Excelのオプション設定を使ったやり方をご紹介します。

これは非常に簡単な設定で、一度行えば、以降Excelを起動するたびに指定したブックが自動で開くようになり、非常に便利です。ここでは、その具体的な手順をご紹介します。

自動で開くブックを置くフォルダーを準備する

まず、Excel起動時にいつも使うブック(ファイル)を一つのフォルダーにまとめます。
これは、自動で開きたいブックを分かりやすい場所に整理するためです。必要であれば、新規にフォルダーを作成してください。

このフォルダーには、自動で開きたいブック本体を直接入れることもできますし、ブック本体のショートカットを入れることもできます。
通常は、元のブックを本来の場所に置いたまま自動で開けるなどのメリットがあるため、ショートカットを入れるのがおすすめです。

次に、そのまとめたフォルダーの絶対パス(フルパス)を取得します。

絶対パス(フルパス)とは

ファイルやフォルダーがパソコンのどこにあるかを示す、ドライブ名(C:\など)から始まる完全な住所のようなものです。

フォルダーをエクスプローラーで開き、アドレスバーの空白部分をクリックしてください。
背景が青く反転し、フォルダーの正確なパス(フルパス)が表示されますので、これをコピーしてメモ帳などに一時的に貼り付けておいてください。

このパス(フルパス)は、この後のステップでExcelのオプションで指定する際に使います。

フルパスを取得する際に、アドレスバーをクリックした時にエクスプローラーが固まってしまうといった問題が発生することがあります。
もしこのような状況になった場合は、「エクスプローラーが重い、固まる、強制終了する場合の対処法」 を参考に対処してください。

エクスプローラーのアドレスバーをクリックしてフォルダーの正確なパス(フルパス)を取得
エクスプローラーのアドレスバーをクリックしてフォルダーの正確なパス(フルパス)を取得

Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する

自動で開きたいブックを置いたフォルダーの準備と絶対パスの取得が終わったら、いよいよExcel本体での設定です。

Excelのオプション画面を開き、「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」という項目で、先ほど取得したパスを指定します。

STEP
Excelを開き、「ファイル」をクリック

Excelを開き、左上の「ファイル」をクリックしてください。

Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step1 Excelを開き、「ファイル」をクリック
Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step1 Excelを開き、「ファイル」をクリック
STEP
「オプション」をクリック

「ファイル」をクリックするとExcelのホーム画面(アカウント、開く、保存などが表示される画面)が開きます。

次に、画面の左側メニューの一番下にある「オプション」をクリックしてください。

もし「オプション」が見当たらない場合は、Excelウィンドウが縮小されている可能性があります。ウィンドウを最大化すると、左側メニューがすべて表示され、「オプション」が見つかることが多いです。

Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step2 「オプション」をクリック
Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step2 「オプション」をクリック
STEP
Excelのオプションにある「詳細設定」をクリック

「オプション」をクリックすると「Excelのオプション」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

その中にある「詳細設定」をクリックしてください。

Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step3 Excelのオプションにある「詳細設定」をクリック
Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step3 Excelのオプションにある「詳細設定」をクリック
STEP
「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー(L)」に絶対パス(フルパス)を貼り付け

「詳細設定」タブの「全般」にある、「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー(L)」という入力欄を探し、前のステップ「自動で開くブックを置くフォルダーを準備する」で取得した絶対パス(フルパス)を貼り付けてください。

Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step4 「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー(L)」に絶対パス(フルパス)を貼り付け
Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step4 「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー(L)」に絶対パス(フルパス)を貼り付け
STEP
右下の「OK」ボタンをクリックして設定を保存する

「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」欄に正しい絶対パスを入力したら、画面右下にある「OK」ボタンをクリックして、Excelのオプション画面を閉じてください。これで設定は完了です。

この設定により、次回以降Excelを起動するたびに、指定した「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」内にあるエクセルファイル(エクセルブック)やショートカットが、自動的に開かれるようになります。

Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step5 右下の「OK」ボタンをクリックして設定を保存する
Excelのオプションで「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定する Step5 右下の「OK」ボタンをクリックして設定を保存する

「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定しても起動時にブックが自動で開かない場合

「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定しても、Excel起動時にブックが自動で開かないとがっかりしますよね。

設定は正しく完了していても、指定したパスやファイルの問題、またはExcel/PC側の問題など、別の原因が自動で開くことを妨げていると考えられます。

ここでは、設定変更後にブックが自動で開かない場合の、原因と対処法を解説します。

例えば、オプション設定の見直し、再起動、修復インストールといった方法で問題が解決しないか確認します。一つずつ確認し、問題の原因を見つけましょう。

Excelのオプション設定を見直す

「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定しても自動で開かない場合、設定が正しくできているか、今一度確認しましょう。絶対パス(フルパス)のコピペミスなど、簡単な見落としがあるかもしれません。

以下の点をチェックしてください。

  • 入力したパスが、「自動で開くブックを置くフォルダーを準備する」で取得した絶対パス(フルパス)と完全に一致していますか?
  • そのパスのフォルダーが存在し、削除されていませんか?
  • 特にネットワークドライブの場合、そのファイルを開く権限はありますか?

間違いがあれば修正し、再度試してください。問題なければ、原因は他にあるので次の対処法へ進みましょう。

パソコン(Excel)を再起動する

「Excelのオプション設定を見直す」を行っても問題が解決しない、つまりパスやフォルダー、権限に間違いがない場合は、Excelやパソコンの一時的な不具合が原因で自動で開くことが妨げられているのかもしれません。

Excelや関連するシステムプロセスに一時的な問題が発生している場合、パソコン全体、またはExcelだけを再起動することで、状態がリフレッシュされ、不具合が解消されることがあります。

まずは、お使いのパソコンを再起動してみてください。
パソコンの再起動が難しい場合は、Excelだけを終了し、念のためタスクマネージャーを開き、Excelのプロセスが完全に終了していることを確認後、再度Excelを起動してみてください。

再起動後、Excelを起動して、指定したブックが自動で開かれるか確認してください。基本的な対処法ですが、設定自体に問題がない場合でも、一時的な問題解消に有効な場合があります。

Excel(Office)を修復インストールする

Excelオプションの設定を見直しても、パソコンやExcelを再起動しても、起動時にブックが自動で開かない場合、Excelを含むMicrosoft Officeプログラム自体に不具合が発生している可能性が考えられます。
プログラムファイルの一部が破損している、インストールに問題があるといった、より根深い問題かもしれません。

このようなプログラムレベルの問題を解決するために有効なのが、Officeの修復インストールです。
修復インストールは、Officeのインストール状態を診断し、問題のあるプログラムファイルを修正・置き換えたり、設定をリフレッシュしたりする機能です。

Officeの修復インストールを実行しても、通常、作成済みのExcelファイルなどのユーザーデータが削除されることはありません。
今回のケースで言えば、『起動時にすべてのファイルを開くフォルダー』として設定したパスの情報も通常は維持されますので、ご安心ください。修復の対象はあくまでプログラム本体です。

修復には「クイック修復」(高速、軽微な問題)と「オンライン修復」(詳細、ネットワーク必要)の2種類があります。まずはクイック修復を試し、解決しなければオンライン修復に進むのが一般的です。

具体的な修復インストール手順は、WindowsのバージョンやOfficeのインストール方法で異なります。以下の記事で詳細をご確認ください。

Office修復インストール後、Excelを起動して、指定したブックが自動で開かれるか確認してください。プログラムの問題であれば、これで解決することが期待できます。

Excel起動時に自動で開く設定を解除する方法

Excel起動時に指定したブックが自動で開く設定を停止したい場合や、自動で開くフォルダーを変更したい場合は、設定を解除する必要があります。

設定の解除は、設定時と同じくExcelのオプション画面で行います。以下の手順で解除できます。

  1. Excelを起動し、「ファイル」タブから「オプション」を開き、「詳細設定」の「全般」セクションにある「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」の項目を表示させてください。(設定した際と同じ画面です)
  2. この項目に表示されている、以前入力したフォルダーのパスを全て削除(クリア)してください。入力欄を空の状態にします。
  3. 画面右下の「OK」ボタンをクリックして、オプション画面を閉じて設定を保存します。

これで、起動時にExcelブックが自動で開く設定は解除されます。

Excel起動時にいつも使うブックを自動で開くための設定に関するよくある質問と答え

Excel起動時にいつも使うブックを自動で開くための設定に関するよくある質問と答えをまとめました。

「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」設定って、どんな機能ですか?

この設定は、Excelを開いた時に、指定したフォルダーに入っているExcelファイルやショートカットを、Excelが自動的に開くようにするための機能です。
いつも使うブックを便利に開くために使われます。

この設定を使うと、どんなメリットがありますか?

いつも使うブックをExcel起動時に手動で開く手間が省け、作業をすぐに始められます。
特定のExcelブックを毎日使う方にとっては、大きな時短になり、開き忘れることも防げます。

この設定は簡単ですか?手順の概要を教えてください。

はい、この設定は非常に簡単です。大きく分けると、自動で開きたいブックを一つのフォルダーにまとめ、Excelのオプション設定画面でそのフォルダーのパスを指定する、という手順です。
詳しい手順は本文をご確認ください。

設定は一度行えば、次回からずっと有効ですか?

はい、一度正しく設定すれば、設定を解除しない限り有効です。パソコンを再起動したり、Excelを閉じたりしても設定は維持されます。

設定を元に戻したい場合はどうすれば良いですか?

設定した際と同じようにExcelのオプション画面を開き、「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」の欄に入力されているパスを削除(クリア)してOKをクリックすれば解除できます。

「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」に指定するフォルダーは、新しく作る必要がありますか?どこでもいいですか?

新しく作る必要はありません。既存のフォルダーを指定しても構いません。
パソコン内のどの場所にあるフォルダーでも指定できます。ただし、指定したフォルダーは削除したり名前を変えたりしないように注意が必要です。

指定したフォルダーに入れたExcelブックは、Excelが全て自動で開くんですか?

はい、Excelが起動時に「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」として指定されたフォルダーをチェックし、Excelが通常開けるファイル(ブックファイル、テンプレートファイルなど)を全て自動で開こうとします。

Excelブック(.xlsxなど)以外のファイル(PDFなど)も開かれますか?

いいえ、この設定で自動的に開かれるのは、Excelが通常開くことができるファイル形式(.xlsx, .xlsm, .xlsb, .xltxなど)のみです。
PDFやWord文書、画像ファイルなどが同じフォルダーにあっても、それらは自動では開かれません。

この設定(Excelのオプション)は、Windowsのスタートアップフォルダーとは違うんですか?何が違うんですか?

Windowsのスタートアップフォルダーを活用した場合、Windowsにログインした際にExcelブックが自動で開きます。
Excelのオプションで設定した場合は、Excelを起動したタイミングでExcelブックが自動で開きます。
Windowsのスタートアップフォルダーの使い方は「【Windows11】スタートアップ設定でアプリを自動起動」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

「スタートアップフォルダー」とこの設定(Excelオプション)は、どちらを使えば良いですか?

どちらの方法もExcelファイルを自動で開けますが、どのタイミングで開きたいかで選んでください。
Windowsにログインしたら自動で開いてほしい場合は「Windowsのスタートアップ」が適しています。
Excelを起動した時だけに自動で開いてほしい場合は「Excelのオプション設定」が適しています。

タスクスケジューラなど、他の方法でExcelを起動時に自動で開くことはできますか?

はい、タスクスケジューラを使うと、「毎日〇時になったら」のように決まった時間にExcelや特定のファイルを自動で起動・開くことができます。
これはWindowsのスタートアップフォルダーやExcelのオプションとはまた別の方法です。
タスクスケジューラを使ってExcelファイルを開きたい場合は「Windows11で決まった時間に自動でエクセルやワードを起動する方法」をご覧ください。

「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定したのに、起動時にブックが自動で開きません。どうすれば?

設定したのに開かない場合、設定自体は正しくても別の原因が考えられます。
例えば、指定したパスやファイル、フォルダーの問題、またはExcel/PC側の一時的な不具合などです。
まずは設定内容の再確認や再起動から試します。詳しい対処法は本記事内の「「起動時にすべてのファイルを開くフォルダー」を指定しても起動時にブックが自動で開かない場合」をご確認ください。

指定したフォルダーにExcelがアクセスできない、と言われたのですが?権限は必要ですか?

はい、Excelが指定したフォルダー内のファイルを開くためには、そのフォルダーに対するアクセス権限が必要です。
特にネットワークドライブ上や共有フォルダーの場合、権限設定が原因でファイルを開けないことがあります。

指定フォルダー内のショートカットが開きません。なぜ?

ショートカットのリンク先が間違っているか、元のファイルが移動・削除されている可能性が高いです。
ショートカットをダブルクリックして、ファイルが開けるか確認してください。
開けない場合はショートカットを作り直してください。

この設定(Excelオプションのフォルダ指定)を解除しても、指定したフォルダーやブックは削除されませんか?

はい、設定を解除しても、指定していたフォルダーやその中にあるブック(ファイル)自体がパソコンから削除されるわけではありません。
Excelのオプション設定からパスの指定がなくなるだけで、ファイルはそのまま残りますのでご安心ください。

Excelテンプレート(.xltxなど)を指定フォルダーに入れるとどうなりますか?

Excelテンプレートファイル(.xltxなど)を指定フォルダーに入れると、Excel起動時にそのテンプレートを使って新しいブックが作成され、開かれます。
テンプレートファイル自体が開かれるわけではありません。

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その他Excelに関する記事はこちらです。是非御覧ください。

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