【Excel】アドインを無効にする方法|Excelアドイン・COMアドインの管理

【Excel】アドインを無効にする方法|Excelアドイン・COMアドインの管理

「Excelの起動がいつもより遅い」「操作中にExcelが固まる(フリーズする)」「予期せぬエラーが出る」…そんな経験はありませんか?

原因は様々ですが、Excelの機能を拡張するために追加したアドインが影響しているケースは少なくありません。
便利なアドインも、時には動作を不安定にさせたり、パフォーマンスを低下させたりすることがあります。

この記事では、こうした問題の原因究明や解決、あるいは不要な機能の整理のために、Excelに存在するCOMアドインExcelアドインという2種類のアドイン確認し、管理(有効化・無効化・削除など)するための具体的な手順を分かりやすく解説します。

「なんだかExcelの調子が悪いな」と感じたら、まずこの記事の手順を試して、アドインの状態を見直してみましょう。

目次

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順

ここからは、Excelの動作に影響を与えている可能性のあるアドインを特定し、管理(有効/無効の切り替えなど)するための具体的な手順を解説します。

Excelには主に「COMアドイン」と「Excelアドイン」の2種類が存在し、それぞれ設定を行うダイアログボックスが異なりますので、両方の手順を確認していきましょう。

STEP
エクセルを開いて[ファイル]をクリック

エクセルを開き、左上にある[ファイル]をクリックしてください。

アドインの設定はブック毎ではなく、エクセルのアプリケーション自体に紐づいているため、どのエクセルブックから操作しても問題ありません。

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step1 エクセルを開いて[ファイル]をクリック
Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step1 エクセルを開いて[ファイル]をクリック
STEP
[オプション]をクリック

[ファイル]をクリックするとエクセルのホーム画面が開きます。

左下にある[オプション]をクリックしてください。

エクセルのウィンドウを縮小表示させていると、「オプション」と書かれた項目が見えない場合があります。
「オプション」が見当たらない場合はエクセルのウィンドウを最大化してみてください。

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step2 [オプション]をクリック
Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step2 [オプション]をクリック
STEP
[アドイン]をクリック

[オプション]をクリックすると、「Excelのオプション」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

そのウィンドウの左側のメニューにある[アドイン]をクリックしてください。

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step3 [アドイン]をクリック
Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step3 [アドイン]をクリック
STEP
[設定(G)]をクリック

[アドイン]をクリックすると、「Microsoft Officeのアドインの表示と管理を行います。」と書かれた画面に移動します。

管理(A)と書かれた項目が「Excelアドイン」になっていることを確認してください。
初期設定では「Excelアドイン」になっています。
「Excelアドイン」になっていない場合は、プルダウンメニューで「Excelアドイン」を選択してください。

下の方にある[設定(G)]をクリックしてください。

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step4 [設定(G)]をクリック
Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step4 [設定(G)]をクリック
STEP
全てのアドインのチェックを外して[OK]をクリック

[設定(G)]をクリックすると、「アドイン」と書かれた小さなウィンドウが立ち上がります。

「有効なアドイン(A)」にチェックが入っているアドインが現在動いているアドインです。

ここでは一旦全てのチェックを外し、右側にある[OK]をクリックしてください。

[OK]をクリックするとエクセルの画面に戻ります。

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step5 全てのアドインのチェックを外して[OK]をクリック
Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step5 全てのアドインのチェックを外して[OK]をクリック
STEP
アドインの管理画面に戻り、[COMアドイン]を選択して[設定(G)]をクリック

再度、Excelのオプションを開き、「アドイン」タブを開いてください。

管理(A)と書かれたプルダウンメニューで[COMアドイン]を選択してください。

次に、下の方にある[設定(G)]をクリックしてください。

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step6 アドインの管理画面に戻り、[COMアドイン]を選択して[設定(G)]をクリック
Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step6 アドインの管理画面に戻り、[COMアドイン]を選択して[設定(G)]をクリック
STEP
全てのアドインのチェックを外して[OK]をクリック

[設定(G)]をクリックすると、「COMアドイン」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

「使用できるアドイン(D)」にチェックが入っているアドインが現在動いているアドインです。

ここでは一旦全てのチェックを外し、右側にある[OK]をクリックしてください。

[OK]をクリックするとエクセルの画面に戻ります。

Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step7 全てのアドインのチェックを外して[OK]をクリック
Excelのアドインを管理・無効化する具体的な手順 Step7 全てのアドインのチェックを外して[OK]をクリック

COMアドインとExcelアドイン、どっちを確認すればいい?【症状別チェックリスト】

前の手順で、アドインを管理する画面が「COM アドイン」と「Excel アドイン」の2ヶ所あることを見ましたね。
「両方あるけど、どっちが原因なの?」と迷ってしまうこともあるでしょう。

実は、Excelにどんな症状が出ているかによって、どちらの画面を重点的にチェックすると原因が見つかりやすいか、ある程度の目安があります。

完全に分けるのは難しいこともありますが、「こんな時はこっちが怪しいかも?」というヒントとして見てみてください。

チェックリスト①:こんな症状なら、まず「COMアドイン」を疑ってみる

  • Excelを起動するのに、以前より明らかに時間がかかるようになった。
  • Excelを起動した直後(ファイルを開く前など)に、すぐ固まる(フリーズ)またはエラーで落ちてしまう。
  • Excelのメニュー(リボン)に見慣れないタブやボタンが追加されており、それらが関係していそう。

「COMアドイン」のリストにあるものは、Excelと一緒に起動して、Excelに深く関わる比較的大がかりな追加機能であることが多いからです。これらがExcelの起動そのものを邪魔している可能性があります。

チェックリスト②:こんな症状なら、「Excelアドイン」も疑ってみる

  • Excelの起動は問題ないが、特定のファイルを開いたり、特定の計算をしたりすると、急に遅くなる、固まる、エラーが出る。
  • 自作の計算式(ユーザー定義関数)や、誰かにもらった自動化ツール(マクロ入りのアドインファイル)を使っている。
  • (もちろん、起動が遅い場合の原因がこちらであることもあります。)

「Excelアドイン」のリストにあるものは、特定の計算や自動化(マクロ)に関する機能を追加するものが多いです。
これらはExcelを使っている途中の特定の動作が引き金となって問題を起こすことがあります。(起動時に読み込まれて起動を遅くすることもあります。)

結局、一番確実なのは全てのアドインを無効すること

難しく考えず、Excelの調子が悪いと感じたら、まずは両方の画面(COMアドインとExcelアドイン)を確認し、有効になっているアドインを一時的にすべてオフ(無効)にしてみるのが、原因を切り分ける一番確実な方法です。

もし「あたり」をつけたい場合は、上記のチェックリストをヒントに、より可能性の高そうな方から試してみてください。

Excelのアドインを無効にする方法に関するよくある質問と答え

Excelのアドインを管理したり、無効にしたりする中で、多くの方が疑問に思われる点や、もう少し詳しく知りたい点があるかと思います。

ここでは、そうしたご質問に一つひとつ丁寧にお答えしていきます。

いったん無効にしたExcelアドインを、もう一度有効に戻すにはどうすればよいですか?

アドインを再び有効にする操作は、無効化した時とほとんど同じ手順です。
Excelの「ファイル」メニューから「オプション」を選び、「アドイン」の項目に進みます。
次に、画面の下部にある「管理」のドロップダウンリストで「COMアドイン」または「Excelアドイン」のどちらか、該当する方を選択してから「設定」ボタンをクリックしてください。
表示された一覧の中から、再度有効にしたいアドインの名前の横にあるチェックボックスにチェックを入れ、「OK」ボタンで画面を閉じます。
これで、アドインの機能が元通り使えるようになります。

アドインを使わないので、一時的な無効化ではなく、Excelから完全に削除することはできますか?

はい、アドインを完全に削除アンインストール)することも可能ですが、その方法アドインの種類によって異なります。
「COMアドイン」の多くは、他のソフトウェアと同様にパソコンにインストールされています。
そのため、Windowsの「設定」画面にある「アプリ」(または「アプリと機能」)の一覧から、該当するプログラムを探してアンインストールする手順になります。
「Excelアドイン」(ファイル形式が.xlamなど)の場合は、Excelの「アドイン」オプション画面(「Excelアドイン」の管理画面)で一覧から削除したり、アドインファイルの本体をパソコン上から削除したりする必要があります。
完全に削除すると元に戻すのが難しくなる場合もありますので、本当に不要か、削除しても問題ないかなどをよくご確認の上、慎重に操作を行ってください。
不明な場合は、まずは無効化のままにしておくのが安全な選択です。

アドインを無効にするためにチェックを外したのに、次にExcelを開くと設定が元に戻っています。なぜでしょうか?

設定が反映されていない場合、いくつかの理由が考えられますが、最も多いのは設定画面を閉じる際の操作が完了していないケースです。
「COMアドイン」や「Excelアドイン」の管理画面でチェックを外したり入れたりした後、必ずその画面の「OK」ボタンを押してください。
この最後の「OK」を押さずに画面を閉じたり、「キャンセル」を選択したりすると、変更内容が保存されず、元の状態に戻ってしまいますので、もう一度手順をご確認ください。

アドインが提供する機能のうち、一部だけを停止(無効化)することはできますか?

通常、Excelの標準機能では、アドインは一つのパッケージとして提供されているため、その一部分の機能だけを選んで無効化することは難しい場合がほとんどです。
アドイン全体を有効にするか、無効にするかのどちらかを選択することになります。
もし特定の機能だけが不要、あるいは問題の原因となっているように思われる場合でも、基本的にはアドイン全体を無効にするという対応になります。

どのアドインが不具合の原因か見当がつきません。どれから無効に試すのが効果的ですか?

問題原因となっているアドインを効率よく特定したい場合、いくつか試せる方法があります。
もし問題が起きる直前に新しく追加したアドインがあれば、それを最初に無効化してみるのが有力です。また、エラーメッセージに特定のアドイン名が表示されているなら、それが直接的な原因である可能性が高いでしょう。
特に心当たりがない場合は、記事の「症状別チェックリスト」を参考に、Excel起動時問題なら「COMアドイン」を、使用中問題なら関連しそうな「Excelアドイン」を優先的に確認してみるのも手です。
最終的に最も確実なのは、一度すべてのアドイン無効化して問題が消えるか確かめ、もし消えたなら一つずつ有効に戻しながら問題が再発するかを確認する手順です。

特定のExcelファイルを開いた時だけ、動作がおかしくなります。これもアドインが関係している可能性はありますか?

はい、その可能性は十分に考えられます。アドインの中には、すべてのExcelファイルで常に動作するものだけでなく、特定のファイルが開かれたときや、ファイル内の特定のデータや命令(例えばマクロ)に反応して動作するものもあるからです。
ファイル固有のマクロExcelアドインのように機能していたり、ファイルの内容が特定のCOMアドインの機能を呼び出したりすることで、そのファイルを開いたときにだけ問題が発生することがあります。
まずは、その特定のExcelファイルを開いた状態で、通常の手順に従ってアドイン無効化し、動作が改善されるか試してみてください。それでも解決しない場合は、アドインではなく、ファイル自体に含まれる数式、マクロ、あるいはExcelファイルの破損などが原因である可能性を次に疑うことになります。

アドインを無効に設定したら、その設定はずっと有効ですか? それともExcelを起動し直すたびに設定が必要ですか?

一度アドイン有効無効を設定し、「OK」をクリックして確定すれば、その設定はきちんと保存されます。
ですから、Excelを終了して、次に起動したときも、手動で設定を変更しない限り、無効にしたアドイン無効のまま、有効にしたアドイン有効のままです。毎回設定し直す必要はありません。

アドインリストで、名前が灰色表示になっていてチェックのオン/オフができません。なぜでしょうか?

アドイン名が灰色で表示され、操作ができない状態になっている場合、いくつかの原因が考えられます。
一つは、そのアドインを動作させるために必要なファイルが、本来あるべき場所から移動されたり、削除されたりして見つからない状態になっていることです。
また、会社のパソコンなどで、システム管理者によってアドインインストールされ、個々のユーザーが設定を変更できないように制限されている場合もあります。

よく分からないアドインを無効にしても大丈夫ですか? Excelの動作がおかしくなったり、データが消えたりしませんか?

はい、基本的にはアドイン無効化する操作自体は安全です。アドインはあくまでExcel本体に「追加された機能」であり、それを一時的に「お休み」させるだけですので、Excelの基本的な動作や保存されているデータ(セルに入力した数値や文字など)が勝手に変更されたり、消えたりする心配は通常ありません。

アドインを無効にすると、そのアドインが提供していた機能(例えば特殊な関数など)はどうなりますか?

アドイン無効化すると、当然ながら、そのアドインが担っていた機能は利用できなくなります。
例えば、特別な計算を行うカスタム関数を追加するアドインだった場合、その関数を使っていた数式はエラー値(例: #NAME?)を返すようになります。
もし、特定のメニューやボタンを追加するアドインであれば、それらはExcelの画面上から表示されなくなります。
しかし、これは一時的な状態であり、アドインを再度有効化すれば、基本的には元の通り機能が復活し、エラーも解消されるはずです。

今は使っていないアドインや、何をするものかよく分からないアドインは、無効にしておいた方が良いのでしょうか?

はい、そのようにすることをお勧めします。
現在積極的に利用していないアドインや、目的が不明なアドインであっても、有効になっている限り、Excel起動時動作中にメモリなどのリソースを少なからず消費している可能性があります。
これが積み重なると、Excel全体のパフォーマンス低下(動作重くなるなど)につながることがあります。
また、他のアドインやExcelのアップデートなどとの間で予期せぬ競合が発生し、エラー不安定な挙動の原因となる可能性も考えられます。
安全性と安定した動作のためにも、不要なアドイン無効化しておくのが賢明な判断と言えるでしょう。

Excelに最初から入っている「ソルバー」や「分析ツール」といったMicrosoft製のアドインも、問題の原因になることがありますか?

これらMicrosoftが提供している標準のアドインは、一般的に非常に安定しており、トラブルの直接的な原因となることは稀です。
しかし、他のソフトウェアやアドインとの組み合わせ、あるいはご使用のパソコン環境によっては、ごくまれに問題に関与している可能性も完全には否定できません。
そのため、もし原因の切り分けのためにアドインを一つずつ確認していく過程で、念のためこれらの標準アドインも一時的に無効化して動作を比較してみることは、トラブルシューティング手順として間違いではありません。
もちろん、無効化すればその機能は使えませんが、必要であれば後で簡単に有効に戻すことができます。

Web版のExcelにもアドインは存在するのでしょうか。

Excel for the web(Web版のExcel)には、従来の「COMアドイン」や「Excelアドイン(.xlamなど)」とは異なる、Web技術をベースにした新しいタイプの「Officeアドイン」があります。

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