【Word】全角入力で左上に文字が出る｜今すぐできる対処法７選

Wordで全角文字を入力すると、たまにカーソルの位置ではなく、画面左上に小さく文字が表示される現象が起こります。
Enterキーを2度押すと、入力内容は文書に反映されるものの、毎回左上の表示を確認しなければならず、非常に面倒です。
さらに、表示される文字が小さいため、見逃してしまいやすいという問題もあります。

この現象は、特定の操作で必ず再現するわけではなく、しばらく問題なく使えていたのに、いつの間にか発生し始めるため、原因の特定が難しい状況です。

設定の問題や、IME（日本語入力システム）の動作、Wordのアップデートなど、いくつかの要因が絡んでいる可能性が考えられます。

そこでこの記事では、Wordで全角入力時に文字が左上に表示される問題を解決するため、今すぐ試せる７つの対処法を、手順を追って詳しく解説します。

Wordで文字が左上に表示される場合の対処法７選

ここからは、Wordで全角入力時に文字が左上に表示される問題に対する、具体的な対処法を７つご紹介していきます。

もし、今すぐこの問題を何とかしたい！という場合は、「Wordのフォーカスモードで一時的に対処する 」へお進みください。
この方法であれば、Wordの設定変更や再起動をすることなく、一時的に問題を回避できる可能性があります。

挿入モードの設定を確認（変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する）

Wordには、「変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する」という詳細設定があります。

この設定がオフになっていると、IME（日本語入力システム）が変換中の文字をWordに渡す方法が変わり、全角入力時に文字が予期せぬ位置（画面左上など）に表示される原因となることがあります。

• チェックが入っていない場合: チェックを入れてください。
• 既にチェックが入っている場合: 一度チェックを外し、再度チェックを入れてください。（設定をリフレッシュする効果があります）

以下の手順で、この設定を確認してください。

STEP

「ファイル」タブをクリック

Wordを開き、左上にある「ファイル」タブをクリックしてください。

STEP

「オプション」をクリック

「ファイル」タブをクリックすると、Wordのホーム画面が開きます。

その中にある「オプション」をクリックしてください。

Wordのウィンドウが縮小されている場合は、「その他...」→「オプション」の順にクリックしてください。

STEP

「Wordのオプション」で「詳細設定」をクリック

「オプション」をクリックすると、「Wordのオプション」と書かれたウィンドウが開きます。

左側にある「詳細設定」をクリックしてください。

STEP

「変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する(R)」にチェックを入れて「OK」をクリック

次に、詳細設定画面を下へスクロールし、「変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する(R)」にチェックを入れてください。

既にチェックが入っている場合は一度チェックを外し、再度チェックを入れてください。（設定をリフレッシュする効果があります）

設定変更後、画面右下の「OK」ボタンをクリックして詳細設定画面を閉じます。

これで設定がWordに保存され、以降、IMEで変換中の文字列（まだ確定していないひらがなや漢字の候補など）は、Wordのカーソル位置に直接「挿入」されるようになります。

IMEの互換性設定を見直す（最新のバージョンを使う設定）

Wordの入力トラブルの原因として、IME（日本語入力システム）のバージョンが関係していることがあります。Windows 10/11のMicrosoft IMEをご利用の場合、「以前のバージョンのIMEを使う」設定になっていると、Wordとの相性によっては文字が左上に表示されてしまうことがあります。

以下の手順で、IMEの互換性設定を変更、最新のIMEを使うようにしてください。

• Microsoft IME（日本語入力システム）の互換性設定を無効（オフ）にする

※上記リンク先では、Windows 11での操作方法が解説されていますが、Windows 10でも同様の手順で設定を変更できます。
※ もし、すでに「以前のバージョンの Microsoft IME を使う」設定がオフになっている場合は、オンに切り替えてみて、問題が解決するかどうかをご確認ください。

Wordの最新コメント機能をオフにする

Wordで全角入力時に文字が左上に表示される場合、Wordの「最新のコメント」機能が原因である可能性があります。この機能は、複数人での共同編集を効率化するためのものですが、Wordの内部的な処理に影響を与え、表示や入力の不具合を引き起こすことがあるのです。

ここでは、Wordの左上表示問題を解決するため、「最新のコメント機能」をオフにする（無効にする）方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説しています。

STEP

「ファイル」タブをクリック

Wordを開き、左上にある「ファイル」タブをクリックしてください。

STEP

「オプション」をクリック

「ファイル」タブをクリックすると、Wordのホーム画面が開きます。

その中にある「オプション」をクリックしてください。

Wordのウィンドウが縮小されている場合は、「その他...」→「オプション」の順にクリックしてください。

STEP

「最新のコメントを有効にする」のチェックを外して「OK」をクリック

「オプション」をクリックすると、「Wordのオプション」と書かれたウィンドウが開きます。

その中にある「最新のコメントを有効にする」のチェックを外して「OK」をクリックしてください。

これでWordの「最新のコメント機能」がオフ（無効）になり、Wordの再起動後、設定が反映されます。

この変更により、Wordのコメント表示や処理方法が以前のバージョンと同様になり、文字入力時の左上表示問題が改善される可能性があります。

Wordのフォーカスモードで一時的に対処する

Wordで全角入力時に文字が左上に表示される問題は、Wordの表示設定や、画面描画処理に一時的な問題が生じている可能性があります。

そのような場合、Wordの「フォーカスモード」を使用することで、問題を一時的に回避できることがあります。

フォーカスモードは、メニューやツールバーなど、Wordのリボンなどの要素を非表示にし、編集中の文書のみを画面全体に表示する機能です。

ここでは、Wordの左上表示問題を一時的に解消するための、フォーカスモードへの切り替えと解除の手順を解説します。

ただし、この方法は根本的な解決策ではないため、Wordの再起動やフォーカスモードの解除後、問題が再発する可能性があることに留意してください。

STEP

左下にある「フォーカス」をクリック

Wordの編集画面右下にある「フォーカス」をクリックしてください。

キーボードショートカットを使う場合は、Altを押しながら W、Oを押してください。

STEP

フォーカスモードに切り替わったことを確認する

「フォーカス」ボタンをクリックすると、Wordの画面が切り替わり、リボン（画面上部のメニューやボタン）などが非表示になります。

このフォーカスモードの状態では、Wordの表示に関する一時的な問題が解消され、入力カーソルが予期せぬ場所に移動しなくなるため、文字が左上に表示される問題が改善されることがあります。

フォーカスモードを終了し、元の編集画面に戻るには、キーボードの左上にあるEsc（エスケープ）キーを押してください。

Wordを最新の状態にアップデートする

Wordで全角文字を入力した際に、文字が左上に表示される問題は、Officeのアップデートによって改善される場合があります。

Officeの更新プログラム には、Word自体のバグ修正に加えて、IME（日本語入力システム）との連携強化や、文字の表示処理に関する改善などが含まれているためです。

Microsoft 365 をご利用の場合は、通常、自動的に最新版にアップデートされます。

永続ライセンス版（Office 2019, Office 2021など）をご利用の場合は、手動で更新プログラムを適用する必要がある場合があります。
こちらの「エクセルやワードからOffice製品をアップデートする方法 」を参考に、ご利用のofficeを最新にしてください。

Windows Updateでシステムを最新状態にする

Windows Updateは、Windowsのバグ修正やセキュリティ強化だけでなく、IME（日本語入力システム）やWordに関連する修正プログラムが提供されることもあります。

そのため、Windowsを最新の状態に保つことは、Wordの左上表示問題を解決する上で有効な手段となる場合があります。

以下のページで紹介している手順でWindows Updateを手動で実施し、Windowsを最新の状態に更新してください。

Officeを修復インストールする

Officeの修復インストールは、Word自体のファイル破損や、意図しない設定変更によって発生する問題を解決するために有効な手段です。

Officeには「クイック修復」と「オンライン修復」の2つの修復オプションが用意されており、特にオンライン修復は、Officeを完全に再インストールすることで、より広範囲の問題に対処できます。

この修復により、Wordのバグの修正、IME（日本語入力システム）との連携の問題解消、そして文字表示に関する不具合の改善が見込めます。
ただし、修復インストールを実行する前に、念のため、重要なデータのバックアップを取っておくことを強くオススメします。

これまでに紹介してきた他の対処法をすべて試しても問題が解決しない場合に、このOfficeの修復インストールをお試しください。

Wordの左上表示問題に関するよくある質問と答え

Wordの左上表示問題（全角入力時に文字が左上に表示される現象）に関する、よくある質問とその回答をまとめました。

Wordで文字が左上に表示されて困っています。今すぐできることはありますか？

はい、まずはWordの「フォーカスモード 」をお試しください。
画面右下の本のアイコン（フォーカスボタン）をクリックすると、メニューなどが非表示になり、入力画面だけが表示されます。この状態で、問題が一時的に解消されるかご確認ください。
元の編集画面に戻すには、Escキーを押します。

フォーカスモードとは何ですか？

フォーカスモードは、Wordのメニューやボタンなどを一時的に非表示にし、文書の編集作業に集中できるようにする機能です。
画面表示がリフレッシュされるため、今回の問題のような一時的な表示の不具合を解消できる場合があります。

Wordの設定で文字が左上に表示される問題が直せると聞きました。どこを確認すれば良いですか？

はい、Wordのオプションの詳細設定の中にある「変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する」という項目にチェックを入れることで改善する場合が多いです。

「変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する」設定とは？

これは、日本語入力で変換中の文字（確定前のひらがななど）をWordのどこに表示するかを決める詳細設定です。この設定がオフになっていると、文字が左上に表示される原因となることがあります。

「変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する」にチェックを入れるとどうなりますか？

チェックを入れると、IMEで変換中の文字列がWordのカーソル位置に直接挿入されるようになります。これにより、文字が左上に表示される問題が解決する可能性が高まります。

Wordの設定画面（Wordのオプション）はどこにありますか？

Wordの画面左上の「ファイル」タブをクリックし、表示されるメニューから「オプション」を選択すると、「Wordのオプション」ウィンドウが開きます。
Wordのウィンドウが縮小されている場合は、「その他...」→「オプション」の順にクリックしてください。

Wordの「最新のコメント機能」も関係ありますか？

はい、「最新のコメント機能」が有効になっていると、Wordの表示や入力に影響を与え、問題の原因となることがあります。
他の人と文書を共有しない場合は、オフにしても問題ありません。「Wordのオプション」ウィンドウの「全般」から設定できます。

IMEとは何ですか？Wordと関係があるのですか？

IMEは、日本語を入力するためのソフトウェアです。WindowsにはMicrosoft IME が標準で搭載されています。IMEの設定やバージョンが、Wordでの文字入力に影響を与えることがあります。

Google日本語入力など、別のIMEを使っていますが？

Microsoft IME以外のIMEをお使いの場合も、IME側の設定やバージョンが影響している可能性があります。IMEの設定を見直したり、最新版にアップデートしたりしてみてください。

Windows Updateをすれば、Wordの問題も解決しますか？

はい、Windows Updateによって、IMEやWordに関連する修正プログラムが提供され、問題が解決することがあります。Windowsは常に最新の状態に保つことをおすすめします。

Wordのアップデートはどのように行うのですか？

Wordを開き、「ファイル」タブ→「アカウント」→「更新オプション」から、Word（Office）のアップデート状況を確認できます。「今すぐ更新」をクリックすると、最新版にアップデートできます。詳しくはこちらの「エクセルやワードなどのOffice製品を最新の状態にアップデートする 」をご覧ください。

ノートパソコンを使っているのですが、マウスパッドに手があたってしまいカーソルが移動してしまいます。

Windows11には「マウスが接続されている時はタッチパッドはオフ、マウスが接続されていないときはタッチパッドをオン」にする機能があります。
詳しくはこちらの「Windows11でタッチパッドを無効/有効にする方法 」をご覧ください。

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