こんな人にオススメの記事です
- ノートパソコンに外部モニターを接続している人
- ダウンロードやファイルのバックアップ中にノートパソコンを閉じておきたい人
- 動画のエンコードやデータ分析など、時間のかかる処理中にノートパソコンを閉じておきたい人
通常、ノートパソコンを閉じると自動的にスリープモードになり、インターネットやネットワーク接続が切断され、CPUもほとんど停止します。その結果、アプリケーションやプログラムの動作も止まってしまいます。
しかし、Windowsではノートパソコンを閉じてもスリープ状態にならないように設定することができます。
この記事では、外部モニターを使用する場合や、大きなファイルのダウンロードやバックアップ中、さらにはプレゼンテーションや会議中でも、ノートパソコンを閉じたまま作業を続ける具体的な設定方法をご紹介します。
この設定を活用すれば、作業効率が大幅に向上します。また、スリープを防ぐ際の注意点や、過熱のリスク、バッテリー消耗の対策についても解説しています。ぜひ最後までお読みいただき、より快適な作業環境を手に入れてください。
ノートパソコンを閉じたときにスリープしない方法
ノートパソコンを閉じてもスリープにさせない設定を行うことで、外部モニターを使用したり、長時間の処理を中断させることなく作業を続けられます。
ここからは、WindowsパソコンでノートPCを閉じたままでもスリープ状態にしない設定方法を、実際の画面ももちいながら、わかりやすく解説します。
コントロールパネルからカバーを閉じたときの動作を変更する方法
まずは、コントロールパネルの電源設定画面からカバーを閉じたときの動作を変更する方法をご紹介します。
キーボードのWindows+Rを押してください。
Windows+Rを押すと、「ファイル名を指定して実行」と書かれた小さなウィンドウが立ち上がります。
その中に[control]と入力し、[OK]をクリックしてください。
[OK]をクリックすると、左上に「コントロールパネル」と書かれたウィンドウが開きます。
その中にある[ハードウェアとサウンド]をクリックしてください。
[ハードウェアとサウンド]をクリックすると、以下のような画面が開きます。
その中にある[電源オプション]をクリックしてください。
[電源オプション]をクリックすると、「電源プランの選択またはカスタマイズ」と書かれた画面に移動します。
その中にある[カバーを閉じた時の動作の選択]をクリックしてください。
[カバーを閉じた時の動作の選択]をクリックすると「電源ボタンの定義とパスワード保護の有効化」と書かれた画面に移動します。
この中にある「カバーを閉じた時の動作」のバッテリー駆動と電源接続の両方で[何もしない]を選択してください。
最後に[変更を保存]をクリックしてください。
これでノートパソコンを閉じてもパソコンがスリープ状態にならなくなります。
コマンドプロンプトでカバーを閉じたときの動作を変更する方法
ここからは、ノートパソコンのカバーを閉じてもスリープに入らないようにするためのコマンドをご紹介します。
これらのコマンドを実行後に、「カバーを閉じた時の動作」を見ると設定が変わっていることが確認できます。
バッテリ駆動時にカバーを閉じてもスリープに入らないようにする
バッテリ駆動時にカバーを閉じてもスリープに入らないようにするには以下のコマンドを実行してください。
元に戻したい場合は最後の0を1に変更してください。
powercfg /setdcvalueindex SCHEME_CURRENT SUB_BUTTONS LIDACTION 0
電源に接続しているときも同様に、カバーを閉じてもスリープしないようにする
電源に接続しているときも同様に、カバーを閉じてもスリープに入らないようにするには以下のコマンドを実行してください。
元に戻したい場合は最後の0を1に変更してください。
powercfg /setacvalueindex SCHEME_CURRENT SUB_BUTTONS LIDACTION 0
設定を適用する
電源設定に関するコマンドを入力後は、以下のコマンドを使って設定を適用する必要があります。
powercfg /S SCHEME_CURRENT
Windowsの設定画面からパソコンのカバーを閉じたときの動作を変更する方法(24H2)
Windows11 24H2からは、コントロールパネルからではなく、通常の設定画面からカバーを閉じたときの動作を変更できるようになりました。
Windows11 24H2にアップデートしている人は以下の手順で設定を変更してください。
キーボードのWindowsを押して(タスクバーにあるWindowsロゴをクリックして)ください。
キーボードのWindowsを押すと上に向かってメニューが展開されます。
その中にある歯車のアイコンの[設定]をクリックしてください。
[設定]をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsのホーム画面が開きます。
左側にある[システム]をクリックしてください。
[システム]をクリックすると、「システム」と大きく書かれた画面に移動します。
その中にある[電源とバッテリー]をクリックしてください。
[電源とバッテリー]をクリックすると、「システム > 電源とバッテリー」と書かれた画面に移動します。
その中にある[カバー、電源とスリープボタン コントロール]をクリックしてください。
[カバー、電源とスリープボタン コントロール]をクリックすると下に向かってメニューが展開されます。
その中にある「カバーを閉じると、PCが」の右にあるプルダウンメニューからカバーを閉じたときの動作を選択してください。
「何も行わない」を選択すると、カバーを閉じてもパソコンがスリープ状態にならず、使い続けることが可能になります。
スリープモードに入るとパソコンはどうなるのか?
スリープモードに入ると、作業中の処理やネットワーク接続に以下のような影響があります。
- 作業中の処理の一時停止
CPUの動作が停止または低電力モードになるため、実行中のアプリケーションやプロセスは一時的に中断されます。
これにより、ファイルのダウンロードやアップロード、動画のレンダリング、データ解析などの継続的な処理は停止します。 - ネットワーク接続の切断
ネットワークアダプタも低電力状態になるか、完全にオフになるため、インターネットやローカルネットワークへの接続が切断されます。
その結果、オンライン通信、リモートデスクトップ接続、クラウドサービスとの同期などは中断されます。 - データの保持
メモリには引き続き電力が供給されているため、開いているファイルやアプリケーションの状態は保持されます。
しかし、処理自体は進行しません。 - 通知やアラームの停止
スリープ中はシステムがほとんどのバックグラウンドタスクを停止するため、メールやメッセージの受信、スケジュールされたタスクの実行なども行われません。
スリープモードに入るとパソコンは低消費電力状態になり、作業中の処理やネットワーク接続は一時的に中断されます。
重要な処理やダウンロードを継続したい場合は、スリープモードに入らない設定に変更するか、パソコンを開いたままにしておくことをおすすめします。
スリープモードと休止状態の違いは?
スリープモードは、短時間の離席時に素早く作業を再開したいときに最適です。ただし、電力を少量消費し続けるため、長時間の離席には向きません。
休止状態は、長時間パソコンを使わないときに電力消費を抑え、作業状態をそのまま保存したい場合に適しています。電源が完全に切れるため、バッテリー切れの心配がありません。
以下にスリープモードと休止状態の違いをわかりやすくまとめました。
項目 | スリープモード | 休止状態 |
---|---|---|
データの保存場所 | メモリ(RAM)に保存する | ハードディスクやSSDに保存する |
電力消費 | メモリに電力を供給するため少量消費する | 電源を完全に切るためほとんど消費しない |
復帰時間 | マウスやキーボード操作で数秒で復帰 | 電源ボタンを押して約20秒で復帰する |
データの保持 | 電源が切れるとデータが失われる可能性がある | 電源が切れてもデータは保持される |
使用場面 | 短時間(1時間程度)の離席やすぐに作業を 再開したい場合 | 長時間(1時間以上)の離席や電源を切りたい場合 |
プログラムの更新 | 更新が反映されない(再起動が必要) | 更新が反映されない(再起動が必要) |
ノートパソコンを閉じたまま作業する際の注意点
ノートパソコンを閉じたままスリープさせずに作業を行う際は、いくつかの注意点があります。これらを守ることで、パソコンの寿命を延ばしながら安全に使用できます。
スリープしないことによる発熱リスク
ノートパソコンを閉じたまま作業すると、内部に熱がこもりやすくなります。
特に負荷の高い作業をしている場合、発熱が増加し、パフォーマンスが低下する可能性があるため、冷却パッドなどを活用して放熱対策を行うことをおすすめします。
バッテリー消耗を防ぐ方法
スリープを無効にして作業を続けると、バッテリーの消耗が早くなります。
バッテリ駆動時には、ディスプレイの明るさを下げたり、不要なアプリケーションを閉じてバッテリーを節約する工夫が必要です。
可能であれば、電源に接続して作業を行うのが最善です。
外部モニターの接続での活用方法
外部モニターを接続して作業を行う場合、ノートパソコンを閉じた状態で使うことでデスクスペースを有効活用できます。
外部モニターをメインディスプレイとして設定すれば、さらに効率的に作業を進めることが可能です。
ノートパソコンを閉じてもスリープさせない設定方法に関するよくある質問と答え
ノートパソコンを閉じてもスリープさせない設定方法に関するよくある質問と答えをご紹介します。
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