パワーポイントのファイルサイズ(容量)を小さくする方法 5選

パワーポイントのファイルサイズ(容量)を小さくする方法

こんな人にオススメの記事です

  • パワーポイントの容量を圧縮したい人
  • パワーポイントのファイルを開く時にフリーズして困っている人

パワーポイントで資料等を作成しているとファイルのサイズがどんどん大きくなってしまい、保存する動作が遅くなったり、メールへの添付ができなくなってしまうことがあります。

ここでは、誰もが簡単にできるパワーポイントのファイルサイズを圧縮する方法を5通りご紹介します。

パワーポイントのファイルサイズを小さくするには、中に入っている画像サイズを小さくすることが最も有効的です。

目次

パワーポイントを圧縮する方法その1 復元用の編集データを破棄する

復元用の編集データを破棄することでファイルサイズを小さくしていきます。
画像700枚くらいのパワーポイントのファイルでこの方法で試したところ、元が134MBに対して、125MBまで圧縮されました。(約7%くらいの圧縮です。)

  • [ファイル]→[オプション]→[詳細設定]に進む
  • [復元用の編集データを破棄する(C)]にチェックを入れて上書き保存

[復元用の編集データ]とは、画像を編集後に元の状態(編集する前の状態)に復元するために残してあるデータを指しています。
例えば、パワーポイント上で画像をトリミングした場合、トリミングで削除した範囲もデータとしては保存されているため、後々使うことができます。
復元用の編集データを破棄するにチェックを入れることでトリミングした範囲が完全に削除され、その分の容量が圧縮されます。

STEP
圧縮したいパワーポイントファイルを開き、[ファイル]をクリック

ファイルサイズを小さくしたいパワーポイントのファイルを開き、左上にある[ファイル]をクリックしてください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step1 圧縮したいパワーポイントファイルを開き、[ファイル]をクリック
復元用の編集データを破棄する方法 Step1 圧縮したいパワーポイントファイルを開き、[ファイル]をクリック
STEP
パワーポイントのホーム画面で[オプション]をクリック

[ファイル]をクリックするとパワーポイントのホーム画面が開きます。

ホーム画面の左下にある[オプション]をクリックしてください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step2 パワーポイントのホーム画面で[オプション]をクリック
復元用の編集データを破棄する方法 Step2 パワーポイントのホーム画面で[オプション]をクリック
STEP
PowerPointのオプション画面で[詳細設定]をクリック

[オプション]をクリックすると、「PowerPointのオプション」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

左側にある[詳細設定]をクリックしてください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step3 PowerPointのオプション画面で[詳細設定]をクリック
復元用の編集データを破棄する方法 Step3 PowerPointのオプション画面で[詳細設定]をクリック
STEP
[復元用の編集データを破棄する(C)]にチェックを入れて上書き保存

[詳細設定]をクリックするとPowerpointの詳細設定画面に切り替わります。

その画面を少し下にスクロールすると「イメージのサイズと画質(S)」と書かれた項目があります。
そのすぐ下にある[復元用の編集データを破棄する(C)]にチェックを入れてください。

その後、右下にある[OK]をクリックして設定を保存し、名前を付けて保存(または上書き保存)をしてください。

保存をしないと反映されないので注意してください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step4 [復元用の編集データを破棄する]にチェックを入れて上書き保存
復元用の編集データを破棄する方法 Step4 [復元用の編集データを破棄する]にチェックを入れて上書き保存

[復元用の編集データ]とは、画像を編集後に元の状態に復元するために残してあるデータを削除することを指します。
上書き保存をしてしまうとその画像を再利用することができなくなってしまう場合があります。
できる限り別名で保存することをオススメします。

私が画像700枚くらいのパワーポイントのファイルでこの方法で試したところ、元が134MBに対して、125MBまで圧縮されました。

パワーポイントを圧縮する方法その2 ファイルに含まれる全ての画像の画質(解像度) を変更する

復元用の編集データを破棄&画像の画質を落とすことでファイルサイズを小さくしていきます。
画像700枚くらいのパワーポイントのファイルでこの方法で試したところ、元が134MBに対して、39MBまで圧縮されました。(約70%くらいの圧縮です。)

最も有効な圧縮方法だと思われます。

  • 対象のPowerPointファイルを開き、[ファイル]→[名前を付けて保存]をクリック
  • 右下に小さく表示される、[ツール]→[画像の圧縮]をクリック
  • 圧縮オプションと解像度を選択して[OK]をクリック

ファイルに含まれる全ての画像の画質を変更することでファイルサイズは非常に圧縮されますが、パワーポイントに入っている画像を拡大すると非常に粗くなってしまいます。
元のパワーポイントのファイルをコピーして行うことをオススメします。

STEP
圧縮したいパワーポイントファイルを開き、[ファイル]をクリック

ファイルサイズを小さくしたいパワーポイントのファイルを開き、左上にある[ファイル]をクリックしてください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step1 圧縮したいパワーポイントファイルを開き、[ファイル]をクリック
復元用の編集データを破棄する方法 Step1 圧縮したいパワーポイントファイルを開き、[ファイル]をクリック
STEP
[名前を付けて保存]をクリック

[ファイル]をクリックするとパワーポイントのホーム画面が開きます。

ホーム画面の左下にある[名前を付けて保存]をクリックしてください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step2 [名前を付けて保存]をクリック
復元用の編集データを破棄する方法 Step2 [名前を付けて保存]をクリック
STEP
[ツール]→[画像の圧縮]をクリック

[名前を付けて保存]をクリックすると、ファイルを保存するためのウィンドウが立ち上がります。
※Microsoft365(Office365)の場合は「ファイル」→「名前を付けて保存」→「その他のオプション」と進んでください。

キーボードのF12を押すことで即座に「名前を付けて保存」ウィンドウを開くことができます。

そのウィンドウの右下に小さく表示されている[ツール(L)]をクリックしてください。
[ツール(L)]をクリックすると下に向かってメニューが展開されるので、[画像の圧縮(C)]をクリックしてください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step3 [ツール]→[画像の圧縮]をクリック
復元用の編集データを破棄する方法 Step3 [ツール]→[画像の圧縮]をクリック
STEP
画像の圧縮方法を選択して[OK]をクリックし、上書き保存

[画像の圧縮(C)]をクリックすると「画像の圧縮」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

まずは圧縮オプション枠の中にある、[図のトリミング部分を削除する]にチェックを入れてください。
これは「パワーポイントを圧縮する方法その1 復元用の編集データを破棄する」と同じ効果があります。

次に解像度を選択します。ここが非常に重要です。
「高品質:元の画像の品質を保持(F)」を選ぶと全く圧縮されません。
一方で、一番小さい「電子メール用(96ppi)(E)」を選ぶと、印刷すると画質が粗く感じてしまいます。

オススメは「印刷用(220ppi)」または「Web(150ppi)」です。
過去の経験から、「印刷用(220ppi)」を選択すれば見た目の不都合は起きにくいと思います。
悩んだ場合は、上から順に試して、自分の望むサイズまで圧縮されるかを試してみるのもありです。

元が134MBに対して、39MBまで圧縮されたのは、「Web(150ppi)」を選択した場合です。

圧縮オプションと、解像度を選択したら右下にある[OK]をクリックしてください。
その後名前を付けて保存(または上書き保存)をしてください。

保存をしないと反映されないので注意してください。

復元用の編集データを破棄する方法 Step4 画像の圧縮方法を選択して[OK]をクリック
復元用の編集データを破棄する方法 Step4 画像の圧縮方法を選択して[OK]をクリック

ファイルに含まれる全ての画像の画質を変更することでファイルサイズは非常に圧縮されますが、他の機会にパワーポイントに入っている画像を拡大すると非常に粗くなってしまいます。
元のパワーポイントのファイルをコピーして行うことをオススメします。

パワーポイントを圧縮する方法その3 特定の画像ファイルの画質(解像度)を変更する方法

この方法はパワーポイントのファイルサイズを肥大化させている画像が特定できている場合に有効です。

  • 対象の画像をダブルクリックし、[図の圧縮]をクリック
  • 圧縮オプションと解像度を選択して[OK]をクリック

選択した画像の画質を変更することでファイルサイズは非常に圧縮されますが、他の機会にこの画像を拡大すると非常に粗くなってしまいます。
元のパワーポイントのファイルをコピーして行うことをオススメします。

STEP
縮小したい画像をダブルクリックし、[図の圧縮]をクリック

パワーポイントのファイルサイズを肥大化させている画像をダブルクリックしてください。

画像をダブルクリックすると、左上の「調整」と書かれた枠の中に[図の圧縮]と表示されます。
[図の圧縮]をクリックしてください。

パワーポイントのウィンドウを縮小していると「調整」が表示されない可能性があります。見当たらない場合は一度パワーポイントのウィンドウを最大化させてみてください。

特定の画像ファイルの画質(解像度)を変更する方法 Step1 縮小したい画像をダブルクリックし[図の圧縮]をクリック
特定の画像ファイルの画質(解像度)を変更する方法 Step1 縮小したい画像をダブルクリックし[図の圧縮]をクリック
STEP
画像の圧縮方法を選択して[OK]をクリックし、上書き保存

[画像の圧縮]をクリックすると「画像の圧縮」と書かれたウィンドウが立ち上がります。

まずは圧縮オプション枠の中にある、[図のトリミング部分を削除する(D)]にチェックを入れてください。
これは「パワーポイントを圧縮する方法その1 復元用の編集データを破棄する」と同じ効果があります。

次に解像度を選択します。ここが非常に重要です。
「高品質:元の画像の品質を保持(F)」を選ぶと全く圧縮されません。
一方で、一番小さい「電子メール用(96ppi)(E)」を選ぶと、印刷すると画質が粗く感じてしまいます。

オススメは「印刷用(220ppi)」または「Web(150ppi)」です。
過去の経験から、「印刷用(220ppi)」を選択すれば見た目の不都合は起きにくいと思います。
悩んだ場合は、上から順に試して、自分の望むサイズまで圧縮されるかを試してみるのもありです。

圧縮オプションと、解像度を選択したら右下にある[OK]をクリックしてください。
その後名前を付けて保存(または上書き保存)をしてください。

保存をしないと反映されないので注意してください。

特定の画像ファイルの画質(解像度)を変更する方法 Step2 画像の圧縮方法を選択して[OK]をクリックし、上書き保存
特定の画像ファイルの画質(解像度)を変更する方法 Step2 画像の圧縮方法を選択して[OK]をクリックし、上書き保存

パワーポイントを圧縮する方法その4 不要なスライドマスターを削除する方法

スライドマスターを使ってパワーポイントを作成していると、気が付かないうちに大量のスライドマスターを作成してしまっている場合があります。

あまり大きなファイルサイズの削減効果はないかもしれませんが、少しでも圧縮したい場合は試してみてください。

  • [表示]→[スライドマスター]をクリック
  • 不要なスライドマスターを選択して削除
STEP
パワーポイントを開き、[表示]→[スライドマスター]をクリック

対象のパワーポイントのファイルを開き、右上の「表示」タブの中にある[スライドマスター]をクリックしてください。

パワーポイントのウィンドウを縮小していると[表示]タブが表示されない可能性があります。見当たらない場合は一度パワーポイントのウィンドウを最大化させてみてください。

不要なスライドマスターを削除する方法 Step1 パワーポイントを開き、[表示]→[スライドマスター]をクリック
不要なスライドマスターを削除する方法 Step1 パワーポイントを開き、[表示]→[スライドマスター]をクリック
STEP
不要なスライドマスターを選択して[削除]をクリック

[スライドマスター]をクリックすると、左側にスライドマスターが各種表示されます。

その中から不要なスライドマスターを選択し、[削除]をクリックしてください。

使っていないように見えてほんの一部で使っているスライドマスターもあります。
他の人が作成したパワーポイントや、数人で共同編集している場合は要注意です。

不要なスライドマスターを削除した後は名前を付けて保存(または上書き保存)をしてください。

保存をしないと反映されないので注意してください。

不要なスライドマスターを削除する方法 Step2 不要なスライドマスターを選択して[削除]をクリック
不要なスライドマスターを削除する方法 Step2 不要なスライドマスターを選択して[削除]をクリック

パワーポイントを圧縮する方法その5 パワーポイントファイルをPDFに変換する

これはパワーポイントのファイルを圧縮する手助けにはならないかもしれませんが、メールで送る際にPDFで送っても問題が生じないケースもあると思います。

パワーポイントの画像を圧縮したり、スライドマスターを削除するにはそれなりにリスクがあります。
PDFにして送付しても問題ない場合は積極的にしてみましょう。

画像700枚くらいのパワーポイントのファイルでこの方法で試したところ、元が134MBに対して、28MBまで圧縮されました。

パワーポイントをPDFに変換するには以下の手順で行います。

  • [ファイル]→[名前を付けて保存]に進み保存先を選択
  • 最下部にある[ファイルの種類]で[PDF]を選択し、[保存]をクリック

PDFに変換して保存するぶんには上書きされて元画像が圧縮されたり、スライドマスターを消してしまう心配もありませんが、アニメーションなどの効果が全て無くなる点には注意してください。

最も効率の良い圧縮方法はどれか比較しました

それぞれの圧縮方法を一覧にしてみました。
スライドマスターを削除する方法は圧縮がほぼされなかったため省略しています。

操作内容元のファイルサイズ圧縮後のファイルサイズ
復元用の編集データを破棄134MB125MB
ファイルに含まれる全ての画像の画質(解像度) を変更134MB39MB
PDFに変換して保存134MB28MB
パワーポイントファイルの圧縮効率

意外なことにPDFへ変換するのが一番圧縮効率は良かったようです。

ここでは主に画像と文字が多く含まれているファイルで検証しているため、動画やアニメーション、エクセル等が入っている場合は違った結果が出てくるかも知れません。

一つの参考になれば幸いです。

【補足】画像の貼り付け方でもファイルサイズ(容量)は変わる

パワーポイントでスライドに画像を貼り付ける際、実は「コピー&ペースト」と「挿入」タブから画像ファイルを選ぶ方法ではファイルサイズに差が出ることをご存じですか?
貼り付け方ひとつで、余分なメタデータが含まれたり、画質に影響が出たりします。

ここでは、どのように貼り付ければ容量を抑えながら画像をきれいに表示できるのか、そのポイントをわかりやすく解説します。

・「コピー&ペースト」よりも「挿入」→「画像ファイルを選択」を使用する
「コピー&ペースト」では、画像データに加えて、コピー元のアプリケーションの情報など、不要なメタデータが付加されることがあります。これがファイルサイズを大きくする原因となります。
「挿入」の場合は、画像データのみが取り込まれるため、ファイルサイズを抑えることができます。

また、「コピー&ペースト」の過程で、画像の圧縮が行われる場合があり、画質が劣化する可能性があります。
「挿入」では、元の画像データがそのまま保持されるため、画質の劣化を最小限に抑えられます。

・画像サイズをあらかじめ調整する
画像を挿入する前に、画像編集ソフトウェア(例:Microsoft PaintPicture ManagerAdobe Photoshopなど)で画像サイズを適切な大きさに調整しておくことが重要です。
これにより、スライド内での画像の圧縮や再調整の手間を減らし、画像品質を保つことができます。

パワーポイントを圧縮する方法に関するよくある質問

パワーポイントを圧縮する方法に関するよくある質問をまとめました。

パワーポイントに埋め込まれた動画の容量は圧縮できますか。

スライド内の動画は、[ファイル]→[情報]→[マルチメディア]→[メディアの圧縮]の順に進み、HD (720p)または標準 (480p)を選択して圧縮してください。フル HD (1080 p)を選択するとあまり圧縮できないので注意してください。

パワーポイント内の画像をトリミングしてもあまり容量が変わりません。

トリミングするだけではパワーポイント内に元のデータ(復元用の編集データ)が残っているためあまり容量は変わりません。
[ファイル]→[オプション]→[詳細設定]の順に進み、[復元用の編集データを破棄する]にチェックを入れて上書き保存してください。
詳しい操作方法はこのページの「パワーポイントを圧縮する方法その1 復元用の編集データを破棄する」をご覧ください。

スライド内にエクセルや動画も埋め込んでいないにも関わらず、パワーポイントの容量が非常に大きくなりました。何故でしょうか。

エクセルや動画も埋め込んでいないにも関わらず、パワーポイントの容量が大きくなる場合はスライド内で使われている画像を圧縮してみてください。

パワーポイントのファイルサイズを圧縮すると起動時のフリーズはなくなりますか?

ファイルサイズを圧縮すると読み込み量を減らせるため、フリーズしにくくなることはあります。しかし、根本的な原因が他にある場合は圧縮だけでは改善しないこともあります。
パワーポイントが頻繁にフリーズする場合は、一度修復インストールすることをオススメします。

オンラインツールでパワーポイントのファイルを圧縮するのは安全?

機密情報を含むファイルの場合は取り扱いに注意してください。ツールの規約やセキュリティポリシーを確認したうえで、どうしても必要な場合のみ利用することをおすすめします。

パワーポイントのファイルを圧縮すると起動や保存が速くなる?

ファイルサイズが小さくなると読み込みや保存は速くなりやすいです。ただし、PCの性能やパワーポイントのバージョン、インストールされているアドインなど、他の要因も絡んできます。起動時フリーズの原因がファイルサイズだけとは限らない点に注意が必要です。

その他パワーポイントに関する記事

その他パワーポイントに関する記事はこちらです。ぜひご覧ください。

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