Acrobatが突然終了しました。と頻繁に表示される場合の対処法

この記事では、Adobe Acrobatを使用中に「Acrobatが突然終了しました。」と表示され、PDFファイルを開けない場合の原因と対処法を解説します。

「さっきまで普通に使えていたのに、急にAcrobatが落ちるようになった」「特定のPDFファイルを開くと毎回終了してしまう」といったトラブルは、Adobe Acrobatのアップデート不足やプログラムファイルの破損、セキュリティ機能との競合などが原因で発生します。

情シスとして社内PCをサポートしていると、Adobe Acrobatが突然終了するトラブルへの対応を求められることは珍しくありません。すべてのPDFファイルで発生するのか、特定のPDFファイルだけで発生するのかを最初に確認すると、原因を効率よく切り分けられます。

この記事では、Adobe Acrobatのアップデート、修復インストール、保護モードと拡張セキュリティの一時的な無効化、再インストールの順に、実際の画面を使いながら対処法を解説します。

目次

「Acrobatが突然終了しました。」と表示される原因

Adobe Acrobatが突然終了する代表的な原因として、次の4つが考えられます。

  • Adobe Acrobatのバージョンが古い
  • Acrobatのプログラムファイルやコンポーネントが破損している
  • 保護モードや拡張セキュリティとPDFファイルの処理が競合している
  • PDFファイル自体が破損している

すべてのPDFファイルで「Acrobatが突然終了しました。」と表示される場合は、Acrobatのバージョンやプログラムファイル、セキュリティ設定に問題がある可能性があります。
特定のPDFファイルを開いたときだけ発生する場合は、そのPDFファイルの破損や内容が影響している可能性があるため、別のPDFファイルでも同じ現象が起きるか確認してください。

別のPDFファイルでも同じ現象が発生する場合は、Adobe Acrobatのアップデート、修復インストール、セキュリティ設定の確認、再インストールの順に対処法を試してください。

Acrobatが突然終了するのではなく、「応答なし」と表示されたり、画面が白くなって固まったりする場合は、「Adobe Reader/Acrobatが重い・遅い場合の対処法」を参考にしてください。

Adobe Acrobatを最新の状態にアップデートする

Adobe Acrobat/Readerのバージョンが古いと、既知の不具合が修正されておらず、PDFファイルを開いたときにAcrobatが突然終了することがあります。

Adobe Acrobat/Readerは通常、自動アップデート機能によって更新されますが、Acrobatのメニューから手動で最新版を確認することもできます。

Adobe Acrobatを最新の状態にアップデートするには、次の手順で操作してください。

  1. Adobe Acrobatを起動し、左上にある「ヘルプ(H)」をクリックする
  2. 展開されたメニューから「アップデートの有無をチェック(U)」を選択する
  3. アップデートがある場合は、案内に従ってダウンロード・インストールする
  4. 「利用可能なアップデートがありません」と表示されたら、Adobe Acrobatを閉じる

アップデートが表示されない、アップデートに失敗する、Creative CloudとAcrobatのどちらから更新すればよいかわからない場合は、「Adobe Acrobat/Readerを最新版にアップデートする方法」で詳しい手順を確認してください。

アップデート後にPDFファイルを開き、「Acrobatが突然終了しました。」と表示されるか確認してください。

Adobe Acrobatを修復インストールする

Adobe Acrobatのプログラムファイルやコンポーネントが破損していると、PDFファイルを開いたときにAcrobatが突然終了することがあります。

修復インストールでは、Adobe Acrobatをアンインストールせずに、破損または不足しているプログラムファイルを修復できます。

  1. Adobe Acrobatを起動する
  2. 左上にある「ヘルプ(H)」をクリックする
  3. 「インストールを修復」を選択する
  4. 確認画面が表示されたら「はい」をクリックする
  5. 画面の案内に従って修復を完了する
  6. パソコンを再起動する

Adobe Acrobatが起動できない場合や、Windows11の設定アプリから修復したい場合は、「Adobe Acrobatを修復インストールする方法」で画面付きの手順を解説しています。

パソコンを再起動したらPDFファイルを開き、「Acrobatが突然終了しました。」と表示されるか確認してください。

Adobe Acrobatの保護モードと拡張セキュリティを一時的に無効にする

保護モードや拡張セキュリティとPDFファイルの処理が競合すると、PDFファイルを開いたときにAdobe Acrobatが突然終了することがあります。

保護モードと拡張セキュリティは、悪意のあるPDFファイルなどからパソコンを保護するための機能です。原因を切り分けるために一時的に無効化し、動作確認が終わったら必ず元の設定に戻してください。

信頼できるPDFファイルを使用し、次の手順で保護モードと拡張セキュリティを一時的に無効にします。

STEP
Adobe Acrobatを起動し、「編集」→「環境設定」をクリック

Adobe Acrobatを起動し、左上にある「編集(E)」をクリックしてください。

表示されたメニューから、「環境設定(N)」をクリックしてください。

「Acrobatが突然終了しました。」の対処のため、Adobe Acrobatの「編集(E)」メニューをクリックして「環境設定(N)」を選択しているスクリーンショット
「編集(E)」メニューから「環境設定(N)」を選択して開く
STEP
「セキュリティ(拡張)」をクリック

「環境設定」画面が表示されたら、左側にある「セキュリティ(拡張)」をクリックしてください。

Adobe Acrobatの環境設定画面で、左側にある「セキュリティ(拡張)」をクリックしているスクリーンショット
環境設定で「セキュリティ(拡張)」を選択する
STEP
「起動時に保護モードを有効にする」のチェックを外す

右側に表示された項目の中から、「起動時に保護モードを有効にする(M)」のチェックを外してください。

「セキュリティ(拡張)」画面で「起動時に保護モードを有効にする(M)」のチェックを外しているスクリーンショット
「起動時に保護モードを有効にする」のチェックを外す
STEP
確認メッセージで「はい」をクリック

「起動時に保護モードを有効にする(M)」のチェックを外すと、「保護モードを無効にすると、保護されたビューとAppContainerも無効になります。」という確認メッセージが表示されます。

内容を確認し、「はい(Y)」をクリックしてください。

保護モードを無効にする際の確認メッセージが表示され、「はい(Y)」をクリックしているスクリーンショット
確認メッセージで「はい」をクリックして続行する
STEP
拡張セキュリティのチェックを外して「OK」をクリック

続けて、「拡張セキュリティを有効にする(E)」のチェックを外し、「OK」ボタンをクリックしてください。

「拡張セキュリティを有効にする(E)」のチェックを外し、「OK」ボタンをクリックしているスクリーンショット
「拡張セキュリティを有効にする」のチェックを外してOKをクリックする
STEP
Adobe Acrobatを再起動して動作を確認

Adobe Acrobatを一度終了してから再起動し、PDFファイルを開いて「Acrobatが突然終了しました。」と表示されるか確認してください。

エラーが表示されなくなった場合は、保護モードまたは拡張セキュリティとの競合が原因だった可能性があります。

STEP
保護モードと拡張セキュリティを元に戻す

動作確認が終わったら、再度「編集」→「環境設定」→「セキュリティ(拡張)」を開いてください。

「起動時に保護モードを有効にする(M)」と「拡張セキュリティを有効にする(E)」にチェックを入れ、Adobe Acrobatを再起動してください。

保護モードや拡張セキュリティを無効にしたまま、通常利用を続けることは推奨できません。

Adobe Acrobatを再インストールする

ここまでの対処法を試しても「Acrobatが突然終了しました。」と表示される場合は、Adobe Acrobatを一度アンインストールしてから、最新版を再インストールしてください。

Adobe Acrobatのインストール方法は、Creative Cloudで管理されているかどうかによって異なります。再インストールする前に「Adobe AcrobatをCreative Cloudから管理できるか確認する方法」を参考に、現在の管理状態を確認しておくとスムーズです。

  1. Windowsキーを押してスタートメニューを開き、「設定」をクリックする
  2. 「アプリ」→「インストールされているアプリ」の順にクリックする
  3. 一覧からAdobe AcrobatまたはAdobe Acrobat Readerを探す
  4. 「…(三点リーダー)」をクリックし、「アンインストール」を選択する
  5. 確認メッセージが表示されたら、再度「アンインストール」をクリックする
  6. アンインストールが完了したら、パソコンを再起動する
  7. Adobe公式サイトまたはCreative Cloudから最新版をインストールする

通常のアンインストールでは、Adobe Acrobatの設定ファイルやレジストリ情報がパソコン内に残ることがあります。通常の再インストールで改善しない場合は、Adobe公式のCleaner Toolを使用して関連データを削除してから再インストールしてください。

Cleaner Toolのダウンロード方法や実行手順は、「Cleaner Toolを使ってAdobe Acrobatを完全にアンインストールする手順」で画面付きで解説しています。

再インストール後にPDFファイルを開き、「Acrobatが突然終了しました。」と表示されるか確認してください。

Adobe Acrobatを再インストールしても改善しない場合

Adobe Acrobatを再インストールしても突然終了する場合は、Acrobat本体以外のソフトウェアやWindowsのユーザー環境が影響している可能性があります。

  • Acrobatに追加されているサードパーティ製プラグインを無効にする
  • ウイルス対策ソフトやセキュリティソフトを最新版に更新する
  • Adobe Acrobatを管理者として実行する
  • 別のWindowsユーザーアカウントでAcrobatを起動する
  • Adobeアカウントから一度サインアウトし、再度サインインする

特定のプラグインを追加したあとから発生している場合は、そのプラグインを最新版に更新するか、一時的に無効化して動作を確認してください。

原因を特定できない場合は、Acrobatの「ヘルプ」から「Acrobatのトラブルシューティング」を開き、診断ツールでログを収集してAdobeサポートへ問い合わせてください。

「Acrobatが突然終了しました。」の対処法に関するよくある質問と答え

「Acrobatが突然終了しました。」の対処法に関するよくある質問と答えをまとめました。

「Acrobatが突然終了しました。」と表示されたら、まず何を確認すればいいですか?

まず、すべてのPDFファイルで発生するか、特定のPDFファイルだけで発生するかを確認します。

すべてのPDFファイルで発生する場合はAcrobat本体のバージョンや設定に問題がある可能性が高く、特定のPDFファイルだけの場合はそのファイル自体が破損している可能性が高いです。

原因を切り分けたあとは、アップデート、修復インストール、保護モードと拡張セキュリティの無効化、再インストールの順に対処してください。

すべてのPDFファイルでAdobe Acrobatが突然終了する場合、考えられる原因は何ですか?

主な原因は、Acrobatのバージョンが古い、プログラムファイルやコンポーネントが破損している、保護モードや拡張セキュリティとPDFファイルの処理が競合している、の3つです。

順番にアップデート、修復インストール、セキュリティ設定の確認を試すことで解決するケースが多くあります。

特定のPDFファイルを開いたときだけAcrobatが突然終了します。どうすればいいですか?

特定のPDFファイルだけで発生する場合は、そのファイル自体のデータが破損している可能性が高いです。

別のPDFファイルで同じ現象が起きるか確認し、発生しなければ、元のファイルを開き直すか送信元に再発行を依頼してください。

Adobe Acrobatが最新版かどうか確認する方法を教えてください。

Adobe Acrobatを起動し、「ヘルプ(H)」から「アップデートの有無をチェック(U)」を選択します。

「利用可能なアップデートがありません」と表示されれば、現在の状態が最新版です。

アップデートしても「Acrobatが突然終了しました。」が改善しません。

アップデートだけで改善しない場合は、Acrobatのプログラムファイル自体が破損している可能性があります。

次に修復インストールを試し、それでも改善しない場合は保護モードと拡張セキュリティの設定を確認してください。

アップデートに失敗する、またはCreative Cloud管理下かどうかわからない場合はどうすればいいですか?

アップデートが表示されない、途中で止まってしまう、Creative Cloudとどちらから更新すればよいかわからないといった場合は、標準の手順とは別の対処が必要です。

詳しくはAdobe Acrobat/Readerを最新版にアップデートする方法をご覧ください。

修復インストールとアンインストール・再インストールの違いは何ですか?

修復インストールは、Acrobatをアンインストールせずにプログラムファイルの破損だけを直す機能で、個人設定やPDFの閲覧履歴はそのまま残ります。

アンインストール・再インストールはAcrobat自体を一度削除して入れ直すため、設定がリセットされる場合があります。

まずは修復インストールを試し、それでも改善しない場合に再インストールを検討してください。

Adobe Acrobatが起動しない状態でも修復インストールはできますか?

この場合はWindows11の設定アプリの「インストールされているアプリ」から修復する必要があります。

手順はAdobe Acrobatを修復インストールする方法で解説しています。

Adobe Acrobatの保護モードや拡張セキュリティを無効にしたまま使い続けても大丈夫ですか?

いいえ、保護モードと拡張セキュリティは、悪意のあるPDFファイルなどからパソコンを保護するための機能です。

原因の切り分けが終わったら、無効にした状態のまま使い続けず、必ず元の設定(チェックを入れた状態)に戻してください。

Acrobatが「突然終了する」場合と「応答なし」になる場合は同じ対処法でいいですか?

いいえ、PDFファイルを開いた際に「応答なし」と表示されたり、画面が白くなって固まったりする場合は、今回とは別の原因が考えられます。

詳しくはAdobe Reader/Acrobatが重い・遅い場合の対処法を参考にしてください。

パソコンを起動するたびに「acrotray.exe」に関連したエラーが表示されます。

acrotray.exeに関連するエラーは、Windowsアップデートによって Acrobatが使用するファイルや設定が変化し、一時的に互換性が失われることが原因で発生します。

今回の「Acrobatが突然終了しました。」とは別の症状のため、acrotray.exeのエラーが出た時の対処法を参考にしてください。

Acrobatを起動すると「failed to send a DDE command」というエラーが表示されます。

このエラーは今回の「突然終了しました。」とは異なる症状で、Acrobatと他のアプリケーションとの通信に関する問題が原因で表示されます。

詳しい対処法はAcrobat failed to send a DDE commandエラーを解消する方法で解説しています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。

記事内で紹介している手順はあくまで一例です。OSのバージョンやPC環境によって操作画面・手順が異なる場合があり、目的に応じた最適な方法も環境ごとに異なります。参考のうえご利用ください。

誤りのご指摘・追記のご要望・記事のご感想は、記事のコメント欄またはこちらのお問い合わせフォームからお寄せください。個人の方向けには、トラブルの切り分けや設定アドバイスも実施します。

※Microsoft、Windows、Adobe、Acrobat、Creative Cloud、Google Chromeほか記載の製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。

公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 25H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • Adobe Acrobat (64-bit) (26.001.21691)
  • 最終検証日:2026年7月11日
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この記事を書いた人

情シスの自由帳管理人のアバター 情シスの自由帳管理人 情シスの自由帳管理人

社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
「情シスの自由帳」では、パソコンが苦手な方や新人の社内SEの方、テレワーク中に困りごとがある方に向けて、実務経験に基づいた再現性の高い解説を心がけています。

【基本検証環境】
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