【Windows11】デバイスのパフォーマンスと正常性を確認する方法

この記事では、Windows11で「デバイスのパフォーマンスと正常性」を確認する方法を解説します。

「デバイスのパフォーマンスと正常性」は、Windowsセキュリティに搭載されているPC診断機能です。ストレージ容量、バッテリー状態、アプリケーション、時刻同期などの項目を自動的にチェックし、問題がある場合は警告を表示して対処方法を提案してくれます。

この記事では、Windowsセキュリティの「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面を開く方法、状態レポートの見方、警告が表示された場合の対処法を画像付きで詳しく解説します。

情シスとして企業のPC管理を担当してきた経験上、「PCの動作が遅い」「何か調子が悪い」と感じた時は、この機能で状態を確認することをおすすめします。問題の原因を特定する手がかりになるので、ぜひ活用してください。

目次

「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面を開く方法

デバイスのパフォーマンスと正常性の画面を開く方法を解説します。手順は以下の通りです。

  1. キーボードのWindowsキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック
  2. 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
  3. 「Windowsセキュリティ」をクリック
  4. 「デバイスのパフォーマンスと正常性」をクリック

画面を開くまでにかかる時間は約1分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を確認していきましょう。

STEP
キーボードのWindowsキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック

キーボードのWindowsキーを押すか、タスクバーにあるWindowsロゴをクリックしてください。

キーボードのWindowsキーを押すとスタートメニューが表示されます。

スタートメニュー内の歯車アイコンの「設定」をクリックしてください。

Windows11のスタートメニューから設定アプリを開く画面
Windowsキーを押してスタートメニューから「設定」をクリック
STEP
「プライバシーとセキュリティ」をクリック

「設定」をクリックすると、「ホーム」と書かれたWindowsの設定アプリが開きます。

キーボードのWindowsキー+Iキーを押すことでも、Windowsの設定アプリを開くことができます。
また、Windowsの設定アプリを開くショートカットをデスクトップに作成すると便利です。

左側にある「プライバシーとセキュリティ」をクリックしてください。

Windowsの設定アプリで左側にある「プライバシーとセキュリティ」をクリックしている画像
「プライバシーとセキュリティ」をクリック
STEP
「Windowsセキュリティ」をクリック

「プライバシーとセキュリティ」をクリックすると、「プライバシーとセキュリティ」と書かれた画面に移動します。

その中にある「Windowsセキュリティ」をクリックしてください。

「プライバシーとセキュリティ」と書かれた画面で「Windowsセキュリティ」をクリックしている画像
「Windowsセキュリティ」をクリック
STEP
「デバイスのパフォーマンスと正常性」をクリック

「Windowsセキュリティ」をクリックすると、「プライバシーとセキュリティ > Windowsセキュリティ」と書かれた画面に移動します。

その中にある「デバイスのパフォーマンスと正常性」をクリックしてください。

「プライバシーとセキュリティ > Windowsセキュリティ」と書かれた画面で「デバイスのパフォーマンスと正常性」をクリックしている画像
「デバイスのパフォーマンスと正常性」をクリック
STEP
「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面でレポートを確認する

「デバイスのパフォーマンスと正常性」をクリックすると、「デバイスのパフォーマンスと正常性」と書かれたWindowsセキュリティの画面が開きます。

この画面は、Windows+Rを押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開き、その中にwindowsdefender://perfhealthと入力してEnterを押すことで直接開けます。
その他「ファイル名を指定して実行」で使用できるコマンドは「ファイル名を指定して実行で使えるコマンド一覧 - Windows 11」で詳しく解説しています。

この画面には、最大4種類の正常性レポートが表示されます。

  • 記憶域容量(ストレージ容量):ディスクの空き容量が十分にあるか
  • バッテリーの寿命(バッテリー搭載デバイスのみ):バッテリーが劣化していないか
  • アプリとソフトウェア:システム的な不具合を起こしているアプリやソフトウェアがないか
  • Windowsタイムサービス:PCが正しい時刻を取得できているか

すべての項目で「問題はありません」であれば、Windowsが検出可能な範囲で深刻なエラーはありません。

黄色い警告マークが表示された場合は、いずれかの対処が必要です。以下の「状態レポートの見方とエラー・警告への対処法」を参考に対処を進めてください。

「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面が開いた状態
「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面でレポートを確認する

状態レポートの見方とエラー・警告への対処法

「デバイスのパフォーマンスと正常性」では、4つの項目がチェックされます。各項目が正常な場合は緑色のチェックマーク、問題がある場合は黄色い警告マークが表示されます。

警告マークが表示された場合は、その項目をクリックすることで具体的な問題内容と推奨される対処法を確認できます。以下では、各項目の見方と、警告が表示された場合の対処法を詳しく解説します。

記憶域容量(ストレージ容量)

「記憶域容量(ストレージ容量)」の項目では、システムのディスク領域が不足していないかを確認します。空き容量が少なくなると、Windowsの動作が遅くなったり、更新プログラムがインストールできなくなる可能性があります。

警告が表示される条件
システムドライブ(通常は C:)の空き容量がしきい値を下回ると、黄色い警告が表示されます。

警告が表示された場合は、項目をクリックすると推奨事項が表示されます。ディスク容量が不足している場合、まずは不要なファイルを削除して空き容量を増やすことが重要です。主な対処法は以下の通りです。

  • 不要なファイルを削除する
  • ストレージセンサーを有効にする
  • 一時ファイルをクリアする
  • 大きなファイルを外部ストレージに移動する

ディスク容量の確認方法と空き容量を増やす具体的な手順については「ディスクの空き容量をWindows標準機能でガッツリ増やす方法」で詳しく解説しています。

バッテリーの寿命(バッテリー搭載デバイスのみ)

「バッテリーの寿命」の項目では、バッテリーに余分な負担をかけているものがないかを確認します。この項目は、ノートPCやタブレットなどバッテリーを搭載したデバイスでのみ表示されます。

デスクトップPCなど、バッテリーを搭載していないデバイスでは、この項目は表示されません。

警告が表示される条件
バッテリーの劣化が進んでいる場合や、バッテリーを消耗させるプログラムが動作している場合に、黄色い警告マークが表示されます。

警告が表示された場合は、項目をクリックすると推奨事項が表示されます。バッテリーが劣化している場合、根本的な解決にはバッテリー交換またはPC本体の買い替えが必要です。それまでは、バッテリーへの負担を軽減させることを意識しながら使用することになります。

  • バックグラウンドで動作している不要なアプリを終了する
  • 画面の明るさを下げる
  • バッテリー節約機能を有効にする
  • 電源プランを「省電力」に変更する

バッテリーの詳しい劣化状況を確認する方法や、交換・買い替えの判断基準については「ノートPCのバッテリーの寿命や交換時期を確認する方法」で解説しています。

アプリとソフトウェア

「アプリとソフトウェア」の項目では、エラーや更新プログラムの必要性がないかソフトウェアを監視します。すべてがスムーズに実行されていることを確認するための項目です。

警告が表示される条件
アプリケーションにエラーが発生している場合や、重要な更新プログラムが適用されていない場合に、黄色い警告マークが表示されます。

警告が表示された場合は、項目をクリックすると推奨事項と具体的な問題内容が表示されます。表示される内容によって適切な対処法が異なります。

Windowsタイムサービス

「Windowsタイムサービス」の項目では、PC内の時計が正しく同期されているかを確認します。時刻の同期は、多くのシステムプロセスやセキュリティ機能にとって重要です。

警告が表示される条件
Windowsタイムサービスが停止している場合や、時刻の同期に失敗している場合に、黄色い警告マークが表示されます。

警告が表示された場合は、項目をクリックすると推奨事項が表示されます。多くの場合、PCをインターネットに接続した状態で再起動すると解決します。主な対処法は以下の通りです。

  • Windowsタイムサービスを再起動する
  • インターネット接続を確認する
  • 時刻を手動で同期する
  • タイムサーバーの設定を確認する

時刻の同期方法や設定の詳細については「【Windows11】時計を常に表示・すべてのタスクバーに表示する方法」で解説しています。

デバイスのパフォーマンスと正常性を確認する方法に関するよくある質問と答え

最後に、デバイスのパフォーマンスと正常性を確認する方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

デバイスのパフォーマンスと正常性はどこから開けますか?

デバイスのパフォーマンスと正常性は「Windowsキー」から「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」→「デバイスのパフォーマンスと正常性」の順にクリックして開きます。詳しい手順は本記事で画像付きで解説しています。

記憶域容量で警告が表示されました。どう対処すればいいですか?

Cドライブの空き容量を増やす必要があります。不要なファイルの削除、一時ファイルのクリア、ストレージセンサーの有効化などを試してください。ディスク容量の確認方法と空き容量を増やす具体的な手順については「ディスクの空き容量をWindows標準機能でガッツリ増やす方法」で詳しく解説しています。

バッテリーの寿命で警告が出ました。すぐに交換が必要ですか?

すぐに使えなくなるわけではありませんが、バッテリーが劣化していることを示しています。バッテリーレポートで詳細な劣化状況を確認し、交換や買い替えを検討してください。詳しくは「ノートPCのバッテリーの寿命や交換時期を確認する方法」で解説しています。

アプリとソフトウェアで警告が表示されました。どう対処すればいいですか?

警告が表示された項目をクリックすると、具体的な問題内容が表示されます。Windows Updateが必要な場合は更新を実行し、特定のアプリに問題がある場合はアプリの更新や再インストールを試してください。

Windowsタイムサービスで警告が出ます。どう対処すればいいですか?

インターネット接続が不安定な場合や、時刻同期がうまくいっていない場合に表示されます。多くの場合、インターネットに接続した状態でPCを再起動することで解決します。

デスクトップPCでもバッテリーの項目は表示されますか?

いいえ、表示されません。「バッテリーの寿命」の項目は、ノートPCやタブレットなどバッテリーを搭載したデバイスでのみ表示されます。

「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面ですべて「問題はありません」と表示されています。これは正常ですか?

はい、正常です。すべての項目で「問題はありません」と表示されていれば、Windowsが検出できる範囲での深刻なエラーはない状態です。

「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面を素早く開くショートカットはありますか?

はい、あります。Windows+Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、windowsdefender://perfhealthと入力してEnterを押すと、直接この画面を開くことができます。

「デバイスのパフォーマンスと正常性」画面を定期的にチェックする必要はありますか?

必須ではありませんが、「PCの動作が遅い」「調子が悪い」と感じた時にチェックすることをおすすめします。問題の原因を特定する手がかりになります。

ノートンやウイルスバスターなど他のセキュリティソフトを使っていても、デバイスのパフォーマンスと正常性は使えますか?

はい、使えます。「デバイスのパフォーマンスと正常性」はWindowsセキュリティの機能ですが、ストレージ容量やバッテリー状態、時刻同期などのシステム診断機能なので、他のセキュリティソフトを使用していても問題なく利用できます。

情シスの実務でこの機能を使うことはありますか?

はい、あります。ユーザーから「PCの調子が悪い」という漠然とした問い合わせがあり、原因がすぐに特定できない場合に、この画面を見て明確なエラーが出ていないか確認することがあります。ストレージ不足や時刻同期の問題など、基本的なエラーが表示されていれば、そこから対処を進められます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。
環境によって結果が異なる場合がありますので、参考のうえご利用ください。

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※Microsoft、Windows、Adobe、Acrobat、Creative Cloud、Google Chromeほか記載の製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。

公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 25H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • 最終検証日:2025年11月1日
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この記事を書いた人

情シスの自由帳管理人のアバター 情シスの自由帳管理人 情シスの自由帳管理人

社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
「情シスの自由帳」では、パソコンが苦手な方や新人の社内SEの方、テレワーク中に困りごとがある方に向けて、実務経験に基づいた再現性の高い解説を心がけています。

【基本検証環境】
Windows 11 Home(64bit)/Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H(1.40GHz)/32GB RAM

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