「また勝手に音楽が再生された!」「USBを挿すたびにウィンドウが開いて邪魔…」Windowsの自動再生機能に悩まされている方は多いのではないでしょうか?
実は、このUSBの自動再生機能、セキュリティ面でも不安があるんです。
この記事では、Windows11でUSBなどの自動再生を無効にする方法を実際の画面を使いながらわかりやすく解説します。
Windows11でUSBやSDカードなどの「自動再生(オートプレイ)」を無効にする方法
Windows11でUSBやSDカードなどの「自動再生(オートプレイ)」を無効にする場合は、以下の手順を順番に実施してください。
Windows
+I
でWindowsの設定アプリを開く- 「Bluetoothとデバイス」をクリック
- 「自動再生」をクリック
- 「すべてのメディアとデバイスで自動再生を使う」を「オフ」に変更
ここからは、Windows11でUSBやSDカードなどの「自動再生」を無効にする方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説しています。
キーボードのWindowsを押して(タスクバーにあるWindowsロゴをクリックして)ください。
キーボードのWindowsを押すと上に向かってメニューが展開されます。
その中にある歯車のアイコンの「設定」をクリックしてください。

[設定]をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsの設定アプリが開きます。
左下にある「Bluetoothとデバイス」をクリックしてください。

「Bluetoothとデバイス」をクリックをクリックすると、「Bluetoothとデバイス」と書かれた画面に移動します。
その中にある「自動再生」をクリックしてください。

「自動再生」をクリックすると、「Bluetoothとデバイス > 自動再生」と書かれた画面に移動します。
ここにある「すべてのメディアとデバイスで自動再生を使う」をオフに切り替えるだけで、USBメモリやSDカード、iPhoneなどの自動再生(挿入時に勝手にコンテンツが開く機能)をまとめて無効化できます。

【上級者向け】コマンドプロンプトを使ってUSBやSDカードなどの自動再生を無効にする方法
ここからは、コマンドプロンプトを使ってUSBなどの自動再生を無効にする方法と、デフォルト設定に戻す方法を解説しています。複数台のパソコンに同一の設定を行う場合に便利な手順です。
PC全体のUSBやSDカードなどの自動再生を無効にするコマンド
ここでは、コマンドプロンプトを使ってレジストリ(Windowsの重要設定を一括管理するデータベース)を修正し、PC全体のUSBやSDカードなどの自動再生を無効にする方法を分かりやすく解説します。
以下のコマンドを入力して Enter
キーを押すと、すべてのドライブに対して自動再生が無効になります。
reg add "HKLM\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer" /v NoDriveTypeAutoRun /t REG_DWORD /d 255 /f
reg add
Windowsのレジストリエディタ機能をコマンドラインから使うためのコマンドです。「add」はレジストリキーや値を新規作成・上書きする際に使われます。"HKLM\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer"
ここは対象の「レジストリキー」のパスです。HKLM
は HKEY_LOCAL_MACHINE の略で、PC全体に影響を及ぼす設定が含まれる場所を意味します。Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
は Windows のポリシー関連の設定を集めた部分で、エクスプローラーの挙動を左右するキーもここで管理されています。
/v NoDriveTypeAutoRun
/v
は「value(値)」を指します。レジストリの中にある「NoDriveTypeAutoRun」という値を追加・修正するという指定です。/t REG_DWORD
/t
は作成する値の「型」を指定します。REG_DWORD
は 32ビットの整数型を意味し、多くのフラグ設定や数値設定で使われるフォーマットです。/d 255
/d
は「data(値の内容)」を示します。ここでは 255 (10進数) を設定しており、16進数表記にすると0xFF
となります。- NoDriveTypeAutoRun = 255 (0xFF) に設定すると、すべてのドライブタイプ(USBやCD、ネットワークドライブなど) の自動再生(オートラン)機能が無効化され、挿入時にプログラムが自動的に起動しなくなります。
/f
強制実行のオプションです。ユーザーへの確認メッセージ無しでレジストリ値を上書きします。
設定がすぐに反映されない場合は、パソコンを再起動するか、gpupdate /force
コマンドを実行し、変更を反映させてください。
元の状態に戻すコマンド
次は、レジストリの値を修正してUSBなどの自動再生をデフォルトの状態に戻す方法です。
以下のコマンドを入力して Enter
キーを押すと、すべてのドライブに対して自動再生が無効になります。
reg add "HKLM\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer" /v NoDriveTypeAutoRun /t REG_DWORD /d 145 /f
reg add
- コマンドプロンプトやPowerShell上から、レジストリに新しい値を追加・上書きするためのコマンドです。
"HKLM\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer"
- 変更対象となるレジストリキーのパスです。
HKLM
は HKEY_LOCAL_MACHINE を示し、PC全体に影響を与える設定が格納される場所です。
/v NoDriveTypeAutoRun
- レジストリ内で変更・追加する「値の名前」を指定しています。ここでは「NoDriveTypeAutoRun」をターゲットにしています。
/t REG_DWORD
- 登録する値のデータ型を**32ビット整数(DWORD)**として指定しています。ほとんどのフラグ設定や数値設定はこの形式で行われることが多いです。
/d 145
- 「Data(データ)=145(10進数)」を設定するという意味です。16進数にすると「0x91」にあたります。
- 一般的に Windows は「0x91」を“標準的な自動再生の無効化”として扱うことが多く、一部ドライブ(CD-ROMやリムーバブルドライブなど)の自動再生を止める一方で、他のドライブはそのまま有効化する動作となります。
/f
- 強制実行のオプションです。ユーザーへの確認メッセージ無しでレジストリ値を上書きします。
設定がすぐに反映されない場合は、パソコンを再起動するか、gpupdate /force
コマンドを実行し、変更を反映させてください。
自動再生を無効にしてもファイルを簡単に開く方法
自動再生を無効にすると、USBを挿した瞬間にポップアップが表示されなくなります。
しかし、通常の作業は特に困りません。以下の手順でファイルを開けます。
- エクスプローラーを開く
タスクバーのフォルダアイコンをクリックまたは、Windows
+E
を押してエクスプローラーを起動します。 - USBやSDカード、iPhoneを選択
左側の「PC」やドライブ名(例:D: や E:)に表示されるリムーバブルメディアを探してクリックします。 - 目的のファイルをダブルクリック
通常のファイル操作と同様に、必要なファイルを開くだけです。
自動再生を無効にするメリットって何?
セキュリティリスクの軽減
不審なプログラムが自動で起動する可能性を下げられるので、USB経由のウイルス感染対策として効果的です。
煩わしいポップアップを防止
USBやSDカード、iPhone、外付けHDDを挿入するたびに出てくるダイアログを非表示にでき、作業を中断されません。
誤操作が減る
iPhoneを接続したときに音楽ソフトや写真アプリが立ち上がるのを避けたい場合に便利です。
手動操作に慣れると快適
エクスプローラーから直接ドラッグ&ドロップでファイルを開くスタイルは、シンプルで誤操作しにくいメリットがあります。
Windows11におけるUSBメモリなどの自動再生の無効化に関するよくある質問と回答
Windows11におけるUSBメモリなどの自動再生の無効化に関するよくある質問と回答をまとめました。
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