【Word】読み取り専用を解除する方法|「常に読み取り専用」設定と「ファイルの属性」を確認

【Word】読み取り専用を解除する方法|「常に読み取り専用」設定と「ファイルの属性」を確認

Word文書を開いたら、なぜか文字入力や編集ができない…。
タイトルバーやファイル情報に「読み取り専用」と表示されていないし、「保護ビュー」の黄色いバーが出ているわけでもない。

その「読み取り専用」状態、多くの場合、ファイル自体に設定された「読み取り専用」属性か、あるいはWord内部で設定された「常に読み取り専用で開く」設定が原因かもしれません。

Wordファイルが読み取り専用で開かれた場合
Wordファイルが読み取り専用で開かれた場合

この記事では、読み取り専用になってしまうこれら2つの主要な原因に焦点を当て、それぞれの設定を確認し、読み取り専用を解除するための具体的な手順を、初心者の方にも分かりやすく解説します。

さらに、これらの方法でも解除できない場合の追加対処法(PC再起動、ファイル修復への案内)や、読み取り専用解除に関するよくある質問(FAQ)もまとめました。是非最後までご覧ください。

目次

Wordファイルの読み取り専用を解除する方法

Wordファイルが読み取り専用になる原因はいくつか考えられます。

ここでは、その中でも特に一般的で、ユーザー自身で解除しやすい「常に読み取り専用で開く」設定と「ファイルの属性」という2つの原因に絞り、それぞれの確認方法と解除の手順を具体的解説していきます。

「常に読み取り専用」設定を解除する

Wordファイルが読み取り専用で開かれる一つ目の原因として、Wordの文書自体に「常に読み取り専用で開く」という設定がされているケースがあります。

ファイルを開いた際に、「ファイル」タブの「情報」画面を見ると、「文書の保護」セクションに「偶発的な変更を防ぐため、このドキュメントは読み取り専用として開くよう設定されています」といったメッセージが表示されている場合は、この設定が有効になっている可能性が高いです。

この設定は意図しない上書きを防ぐためのものですが、ご自身で編集したい場合には解除する必要があります。
以下に、この「常に読み取り専用で開く」設定を確認し、解除する手順を説明します。

STEP
「ファイル」タブをクリック

まずは、Wordファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリックしてください。

「常に読み取り専用」設定を解除する Step1 「ファイル」タブをクリック
「常に読み取り専用」設定を解除する Step1 「ファイル」タブをクリック
STEP
表示されるメニューの中から「情報」をクリック

「ファイル」タブを開いたら、次に表示されるメニューの中から「情報」をクリックしてください。

「常に読み取り専用」設定を解除する Step2 表示されるメニューの中から「情報」をクリック
「常に読み取り専用」設定を解除する Step2 表示されるメニューの中から「情報」をクリック
STEP
「文書の保護」ボタンをクリック

「ファイル」タブから「情報」画面を開くと、現在の文書がどのような状態か(保護されているかなど)を正確に確認できます。

もし「文書の保護」の枠内に「偶発的な変更を防ぐため、このドキュメントは読み取り専用として開くよう設定されています」といったメッセージ(※下の画像参照)が表示されているなら、それがWord内部の設定によって読み取り専用になっているサイン(原因)です。

この読み取り専用設定を解除するには、まずアイコン付きの「文書の保護」ボタンをクリックし、保護設定のメニューを開きましょう。

「常に読み取り専用」設定を解除する Step3 「文書の保護」ボタンをクリック
「常に読み取り専用」設定を解除する Step3 「文書の保護」ボタンをクリック
STEP
「常に読み取り専用で開く(O)」をクリック

「文書の保護」ボタンをクリックすると、下に向かってメニューが展開されます。

その中にある「常に読み取り専用で開く(O)」をクリックしてください。

「常に読み取り専用で開く(O)」がクリック出来ない場合、Windowsのファイル属性による「読み取り専用」の可能性があるため、次の「Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する」に進んでください

これで「読み取り専用」設定が解除されました。
「情報」画面のメッセージが変わったことや、実際にWordの編集画面に戻って編集できるようになったことを確認してください。

Word内部の「常に読み取り専用」設定に問題がない、または設定を解除しても状況が変わらないようでしたら、原因はファイルそのものの属性にある可能性があります。
続いて、ファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する方法を見ていきましょう。

「常に読み取り専用」設定を解除する Step4 「常に読み取り専用で開く(O)」をクリック
「常に読み取り専用」設定を解除する Step4 「常に読み取り専用で開く(O)」をクリック

Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する

「常に読み取り専用で開く(O)」の選択肢自体が灰色(グレーアウト)になっていて、クリックしてオフにできない場合は、ファイルそのものに「読み取り専用」属性が付いていないか確認しましょう。

Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する
Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する

このファイル属性は、Wordの設定とは別に、Windowsのエクスプローラー(ファイルやフォルダーを管理する画面)上でファイルごとに設定されるものです。
この属性がオンになっていると、Wordは基本的にそのファイルを編集できない「読み取り専用」モードで開きます。

これが原因でWordファイルが編集できないケースも非常に多いです。

以下で、ファイルのプロパティ画面を開いて、この「読み取り専用」属性が有効になっていないかを確認し、もし有効であれば解除(チェックを外す)する方法を解説します。

STEP
該当のWordファイルを右クリックし、「プロパティ」を選択

該当のWordファイルを右クリックし、「プロパティ」を選択してください。

Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する Step1 該当のWordファイルを右クリックし、「プロパティ」を選択
Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する Step1 該当のWordファイルを右クリックし、「プロパティ」を選択
STEP
「読み取り専用(R)」のチェックを外し、「OK」をクリック

「プロパティ」ウィンドウの「全般」タブの中にある「読み取り専用(R)」のチェックを外し、「OK」をクリックしてください。

「適用はクリックしなくていいの?」と思った方はぜひ「OKボタンと適用ボタンの違いについて」をご覧ください。

最後に、実際にWordの編集画面に戻って編集できるようになったことを確認してください。

Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する Step2 「読み取り専用(R)」のチェックを外し、「OK」をクリック
Wordファイルの「読み取り専用」属性を確認・解除する Step2 「読み取り専用(R)」のチェックを外し、「OK」をクリック

「読み取り専用」が解除できない場合の追加対処法

主要な2つの設定(「常に読み取り専用」とファイル属性)を確認・修正したにも関わらず、まだWordファイルの読み取り専用が解除できない場合、パソコンやWord自体の一時的な不具合が影響しているのかもしれませんし、あるいはファイルそのものに軽微な問題が発生しているのかもしれません。

ここでは、そのような場合に試すべき追加の対処法として、

  • パソコンの再起動による一時的な不具合のリセット
  • Wordファイルの修復機能の利用

の2つの方法を取り上げ、解説していきます。

パソコンの再起動で一時的な不具合をリセットする

Wordファイルの設定に問題がないのにファイルを編集できない場合、まずは「パソコンの再起動」を試してみましょう。

WindowsやWordは、一時的な不調や処理の引っかかりが起こることがあり、再起動を行うだけでそれらの不具合が解消されるケースが少なくありません。

さらに、パソコンの再起動前に「高速スタートアップ」を無効にすると、改善の可能性が高まります。
高速スタートアップを無効にする方法は、以下の記事で詳しく解説しています。是非ご覧ください。
高速スタートアップを無効にする方法 - Windows11

パソコンの再起動後、改めてWordを起動し、ファイルが編集可能か試してみてください。

Wordファイルを修復する

これまでの対処法(「常に読み取り専用」設定の解除、「ファイルの属性」解除、パソコンの再起動)を全て試しても、まだWordファイルが読み取り専用のままで解除できない…。

そうなると、最後の手段としてWordファイル自体が何らかの原因で破損してしまい、正常に開けない、あるいは編集できない状態になっている可能性も考えられます。

WordやOfficeには、こうした破損が疑われるファイルを修復するための機能がいくつか用意されています。

ファイルの破損とその修復に関する詳しい手順や、様々な修復方法については、以下の関連記事で詳しく解説しています。こちらをご参照いただき、ファイルの修復を試してみてください。

ファイルの破損状態によっては修復できない場合もありますが、読み取り専用がどうしても解除できない場合の最終的な対処法として試してみる価値はあります。

Wordの読み取り専用解除に関するよくある質問と答え

Wordファイルが読み取り専用で編集できない問題について、この記事で解説した内容に関連する疑問や、その他の情報をQ&A形式でまとめました。問題解決のヒントにご活用ください。

「常に読み取り専用で開く」設定と「ファイルの属性」は何が違うのですか?

これらは読み取り専用になる原因が異なります。「常に読み取り専用で開く」はWord文書ファイル内部の設定で、Wordの「ファイル情報」画面から解除します。
「ファイルの属性」はWindowsエクスプローラーでファイル自体に付ける印(プロパティ)で、そちらで解除します。

Word内部の「常に読み取り専用で開く」設定はどこで確認・解除できますか?

Wordで該当ファイルを開き、「ファイル」タブから「情報」画面に進みます。
「文書の保護」項目にその旨のメッセージがあれば、この設定が有効です。
通常、再度「文書の保護」→「常に読み取り専用で開く」をクリックすれば解除できます。

「ファイルの属性」の読み取り専用はどこで確認・解除できますか?

該当のWordファイルを閉じ、エクスプローラーで対象ファイルを右クリックし「プロパティ」を選びます。「全般」タブ下部の「属性」にある「読み取り専用」のチェックを外して「OK」をクリックすれば解除完了です。

なぜ意図せず読み取り専用設定がオンになることがあるのでしょうか?

「常に読み取り専用で開く」は作成者が意図的に設定する場合が多いですが、操作ミスも考えられます。
「ファイル属性」は、自分で設定する以外に、コピー時や他のソフトの影響でオンになることがあります。

Wordの「常に読み取り専用で開く」設定がグレーアウトして解除できません。

その場合、Wordファイルの属性が「読み取り専用」になっている可能性があります。
該当のWordファイルを閉じ、エクスプローラーで対象ファイルを右クリックし「プロパティ」を選びます。「全般」タブ下部の「属性」にある「読み取り専用」のチェックを外して「OK」をクリックすれば解除完了です。

紹介された2つの設定を確認・解除しても、まだ読み取り専用です。他に原因は?

2つの主要な設定を確認しても読み取り専用が直らない場合、パソコンやWordの一時的な不具合、ファイル自体の破損などの可能性を探ってみましょう。
この記事の「「読み取り専用」が解除できない場合の追加対処法」で紹介している対処法「パソコンの再起動」や「Wordファイルの修復」が有効かもしれません。

ネットからダウンロードしたファイルが編集できません。(保護ビューについて)

Word画面上部に黄色等のメッセージバーと共に編集が制限されるのは、通常「保護ビュー」という機能です。安全のための機能ですが、この記事の原因とは異なります。
「保護ビュー」の解除はメッセージバーから行えます。詳細は別記事「エクセルやワードの保護ビューを解除する方法」をご参照ください。

Excelのシート保護とWordの読み取り専用は同じものですか?

似ていますが少し違います。
Excelのシート保護はセル単位で細かい編集制限ができます。
Wordの読み取り専用(属性や常時設定)はファイル全体を編集不可状態で開くことが主目的です。
Wordには別途「編集の制限」という細かい保護機能があります。

Wordで開くファイルが全部読み取り専用になってしまいます。なぜ?

特定のファイルでなく、Wordで開くファイル全てが読み取り専用になるなら、Officeのライセンス認証(アクティベーション)に問題がある可能性が非常に高いです。
まずはライセンス状態を確認してください。認証に問題なければ「Officeの修復」を試しましょう。

パソコンの再起動だけで読み取り専用が直ることはありますか?

はい、よくあります。
パソコンやWordの動作が一時的に不安定になり、読み取り専用が解除できないような問題が起きることがあります。
再起動はシステムをリフレッシュし、こうした一時的な不具合を解消する簡単で有効な第一歩です。

Wordファイルの修復とは、どういう時に試すべきですか?

設定や属性、再起動でも解決せず、ファイル自体の破損が疑われる場合に試す機能です。
Wordの「開く」画面から「開いて修復する」を選択するなど方法があります。
詳細は別記事「【Word】破損したファイルを開く方法|今すぐ試せる修復方法」をご参照ください。

ファイル修復でデータが消えるリスクはありますか?

ファイルの破損がひどい場合、修復しても一部のデータや書式が失われるリスクはあります。
心配な場合は、試す前にファイルのコピーを別に保存しておくと安心です。

「常に読み取り専用で開く」設定は、どんなメリットがありますか?

主なメリットは、ファイルを受け取った人が誤って内容を変更・上書きしてしまうのを防げる点です。
完成版の文書やテンプレートとして共有する際に、注意を促す目的で使われます。

ファイルの「読み取り専用」属性はWord以外にもありますか?

はい、これはWindowsのファイル自体の属性なので、Wordだけでなく他の多くのソフトも、この属性が付いたファイルは上書き保存できないなど、読み取り専用として扱います。

読み取り専用を解除する簡単なキーボードショートカットはありますか?

WordやWindowsには、読み取り専用(「常に読み取り専用」設定やファイル属性)を直接解除するためのキーボードショートカットは標準では用意されていません。
メニュー操作が必要です。

その他Wordに関する記事

その他Wordに関する記事はこちらです。是非ご覧ください。

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