【Windows】Adobe Acrobat/Readerでacrotray.exeのエラーが出た時の対処法

Windowsアップデート後やPCの起動時、PDF印刷時に「acrotray.exe - 正しくないイメージ」というエラーが表示されて困っていませんか？

「AcroTray.jpnはWindows上では実行できないか、エラーを含んでいます。」「エラー状態0xc0e90002」などのメッセージが現れると、Adobe PDFを使ったPDF化（PDF印刷）や、Adobe Readerが正常に動かず、作業にも影響が出てしまいます。

この記事では、初心者でもすぐ試せる4つの簡単な対処法を紹介します。

Adobe Acrobat/Readerの修復インストールでacrotray.exeエラーに対処する

Adobe AcrobatやAdobe Readerを利用していると、「acrotray.exeにエラーが発生しました」「正しくないイメージです」といったエラーメッセージが表示されることがあります。

このエラーは、多くの場合、プログラムのファイルが破損したり、不完全な状態になっていることが原因です。

まず試すべき簡単な対処法が、Adobe AcrobatやAdobe Readerの「修復インストール」です。ここでは初心者にも分かりやすく、Adobe AcrobatやAdobe Readerの修復インストール手順を画像付きで解説します。

acrotray.exeエラーの影響でAdobe Acrobat/Readerが起動できない可能性もあるため、ここではWindowsの設定画面から修復インストールする方法をご紹介しています。
Adobe Acrobat/Readerが起動出来る場合は、

STEP

Windowsの設定アプリを開く

キーボードのWindowsを押して（タスクバーにあるWindowsロゴをクリックして）ください。

キーボードのWindowsを押すとスタートメニューが表示されます。

その中にある歯車のアイコンの「設定」をクリックしてください。

STEP

左側にある「アプリ」をクリック

[設定]をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsの設定アプリが開きます。

キーボードのWindows＋Iを押すことでも、Windowsの設定アプリを開くことができます

左側にある「アプリ」をクリックしてください。

STEP

「インストールされているアプリ」をクリック

次に、「インストールされているアプリ」をクリックしてください。

STEP

Adobe AcrobatやAdobe Readerの右側にある「…」（三点リーダ）をクリックし、「変更」を選択

「インストールされているアプリ」をクリックすると、PCにインストールされているアプリケーションの一覧が表示されます。

Adobe AcrobatやAdobe Readerの右側にある「…」（三点リーダ）をクリックし、「変更」を選択してください。

[…]（三点リーダ）などの、よく見かけるけど読み方のわからない記号はこちらで色々ご紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。

STEP

「次へ(N)」ボタンをクリック

「変更」を選択すると、Adobe Acrobat (または Adobe Reader) のアプリケーションメンテナンス ウィンドウが開きます。

このウィンドウでは、Adobe AcrobatやAdobe Readerの修復や削除などが実行できます。
具体的な表示やオプションは、Adobe Acrobat/Readerのバージョンによって異なる場合があります。

右下の「次へ(N)」ボタンをクリックしてください。

STEP

「修復(P)」を選択し、画面右下の「次へ(N)」ボタンをクリック

「次へ(N)」ボタンをクリックすると、「変更(M)」「修復(P)」「削除(R)」を選択できる画面に移動します。

「修復(P)」を選択し、画面右下の「次へ(N)」ボタンをクリックしてください。

STEP

画面右下の「更新(U)」ボタンをクリック

「次へ(N)」ボタンをクリックすると、Adobe Acrobat/Readerの修復の準備が始まります。

画面右下の「更新(U)」ボタンをクリックしてください。

STEP

画面が切り替わるまで待機

画面右下の「更新(U)」ボタンをクリックすると、Adobe Acrobat/Readerの修復が始まります。

画面が切り替わるまで待機してください。

修復処理中に、ユーザーアカウント制御 (UAC) の画面が表示され、アクセス許可を求められる場合があります。「はい」を選択して続行してください。

STEP

「完了(F)」ボタンをクリックしパソコンを再起動

Adobe Acrobat/Readerの修復が完了すると、「セットアップが完了しました。」と表示されます。

「完了(F)」ボタンをクリックしてください。

最後に、パソコンを再起動し、acrotray.exeエラーが表示されるか確認してください。

Adobe Acrobat/Readerのアップデートでacrotray.exeエラーに対処する

Adobe AcrobatやAdobe Readerのバージョンが古いままだと、Windowsのアップデート後などに「acrotray.exe」関連のエラーが発生することがあります。

特に、「正しくないイメージ」「動作を停止しました」などのエラーは、Acrobat側がWindows環境の変化に対応できていないために起こることが多いです。

この場合、AcrobatやReaderを最新バージョンにアップデートすることでエラーが改善されるケースがよくあります。

ここでは、Adobe Acrobat/Readerを簡単に最新バージョンに更新する方法を、分かりやすく手順付きで解説します。

STEP

Adobe Acrobat/Readerを起動し、左上の「メニュー」をクリック

Adobe Acrobat/Readerを起動し、左上の「メニュー」をクリックしてください。

任意のPDFファイルを開くとAdobe Acrobat/Readerが起動します。
Microsoft Edgeなどが起動してしまう場合、「PDFをブラウザーで開かないようにする方法 」を参考にPDFファイルの関連付けを変更してください。

STEP

「ヘルプ(L)」→「アップデートの有無をチェック(C)」の順番にクリック

次に、「ヘルプ(L)」→「アップデートの有無をチェック(C)」の順番にクリックしてください。

古いバージョンの Adobe Acrobat または Adobe Reader をお使いの場合は、上部に表示されているメニューから「ヘルプ(H)」→「アップデートの有無をチェック(C)」の順番にクリックしてください。参考：Adobe Readerのツールパネルの表示を元に戻す方法 

STEP

「ダウンロードしてインストール(D)」をクリック

「アップデートの有無をチェック」を選択すると、最新バージョンの確認が開始されます。

利用可能なアップデートがある場合は、その旨が表示されますので、「ダウンロードしてインストール(D)」をクリックしてください。

STEP

画面が切り替わるまで待機

「ダウンロードしてインストール(D)」をクリックすると、更新プログラムのダウンロードとインストールが始まります。

画面が切り替わるまで待機してください。

更新プログラムのインストール中に、ユーザーアカウント制御 (UAC) の画面が表示され、アクセス許可を求められる場合があります。「はい」を選択して続行してください。

STEP

「コンピューターを今すぐ再起動(R)」をクリックしてパソコンを再起動

画面が切り替わり、「アップデートが成功しました」と表示されればAdobe Acrobat/Readerのアップデートは完了です。

「コンピューターを今すぐ再起動(R)」をクリックしてパソコンを再起動し、acrotray.exeエラーが表示されるか確認してください。

acrotray.exeエラーとWindowsアップデートの関連性

Adobe AcrobatやAdobe Readerで発生する「acrotray.exe」エラーは、Windowsアップデートとも密接な関係があります。

Windowsアップデートでは、システムの重要なファイルや設定が更新されるため、それまで正常に動作していたAdobe関連のプログラムが突然エラーを出すケースがあります。

特に、「正しくないイメージ」や「エラー状態0xc0e90002」などが頻繁に表示される場合は、最近のWindowsアップデートが原因である可能性があります。

最新の更新プログラムが適用されていない場合は、以下のページで紹介している方法でWindowsアップデートを手動で実行し、acrotray.exeエラーが改善するか試してみてください。

【Windows11】Windowsアップデートを手動で実行する方法

Adobe Acrobat/Readerの再インストールでacrotray.exeエラーを解決

Adobe AcrobatやAdobe Readerで発生する「acrotray.exe」エラーが、修復インストールやアップデートを試しても改善しない場合は、プログラム自体が深刻に破損している可能性があります。

この場合は、一度Adobe AcrobatまたはAdobe Readerを完全にアンインストールし、再インストールを行う方法が効果的です。

以下のページで紹介している方法で、Adobe公式が提供している「Cleaner Tool 」を使い、Adobe Reader/Acrobatを完全にアンインストールした後、再インストールを試してみてください。

Adobe公式が提供しているCleaner Toolを使って完全にAdobe Reader/Acrobatをアンインストールし、を再インストールする 

修復や再インストールを試してもacrotray.exeエラーが解決しない場合の追加対策

Adobe AcrobatやAdobe Readerの修復・アップデート・再インストールなど、基本的な対処法をすべて試しても「acrotray.exeエラー」が解決しない場合があります。

そのような場合は、Adobe製品以外の部分に問題がある可能性も考えられます。

ここからは、Adobe Acrobat本体以外の視点から問題解決を図るための追加の対策を紹介します。手順を順番に試し、原因を特定してエラーを改善していきましょう。

AcroTrayをスタートアップから無効にする/停止する (一時的な対処法)

Adobe AcrobatやAdobe Readerに関連する「acrotray.exe」エラーが頻繁に表示される場合、一時的な対処法として「AcroTray」をスタートアップから無効にする方法があります。

この方法は根本的な解決策ではありませんが、問題の原因がはっきりしない場合や、ひとまずエラー表示を止めたいときに有効です。

以下のページで紹介している手順を参考に、AcroTrayをスタートアップから無効化し、エラーが改善するかどうかを確認してみてください。

なお、スタートアップを無効にしても、PDFの作成や印刷など、Adobe Acrobatの機能を利用するときに必要に応じてAcroTrayが自動的に起動しますので、通常の作業に影響はありません。

【Windows11】スタートアップ設定でアプリを自動起動

Windowsのシステムファイルを修復する

Adobe AcrobatやAdobe Readerの問題ではなく、Windowsのシステムファイルに異常があるために「acrotray.exe」エラーが発生する場合もあります。

特に「正しくないイメージ」などのエラーが繰り返し表示される場合は、システムファイルの破損を疑ってみる必要があります。

ここからは、Windowsに標準搭載されているツールを使ってシステムファイルを修復し、「acrotray.exe」エラーの改善を目指す方法を解説します。

Windowsのシステムファイルを修復した後、パソコンを再起動して「acrotray.exe」エラーが発生するか確認してみてください。

STEP

コマンドプロンプトを管理者として起動する

システムファイルチェッカーを使うために、まずはコマンドプロンプトを管理者として起動させる必要があります。
以下の記事を参考にコマンドプロンプトを管理者として起動してください。

Windows11でコマンドプロンプトを開く方法

STEP

DISM（システムイメージ修復ツール）を実行

コマンドプロンプトを管理者として起動させたら、次はDISM（システムイメージ修復ツール）を使って修復します。

コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力してエンターキーを押してコマンドを実行してください。

DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth

これは、Windowsのシステムイメージをチェックし、不具合が見つかった場合はWindows Updateを通じて不具合のあるファイルを修復してくれるコマンドです。

「復元操作は正常に完了しました。」と表示されれば成功です。

STEP

sfc /scannowを実行

DISM（システムイメージ修復ツール）を実行したら次はsfcコマンドを使ってWindowsで保護されているシステムファイルの修復を行います。

コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力してエンターキーを押してコマンドを実行してください。

sfc /scannow

このコマンドはWindowsで保護されているシステムファイルに異常がある場合に修復してくれるコマンドです。

「検証100%が完了しました。」と表示され、その下に実行結果が表示されます。

私の場合は「Windows リソース保護により、破損したファイルが見つかりましたが、それらは正常に修復されました。」と表示されたので、sfc /scannowを実行することで何かしらの不具合が解消されました。

実行結果が表示されれば終了です。コマンドプロンプト右上にある✕印をクリックしてウィンドウを閉じてください。

スマートアプリコントロールをオフにする

Windows 11には、セキュリティ強化のために「スマートアプリコントロール」という機能が搭載されていますが、この機能が原因でAdobe AcrobatやAdobe Readerの「acrotray.exe」エラーが発生する場合があります。

特に、修復や再インストールを試してもエラーが解決しないときは、この機能をオフにすることで問題が解決する場合があります。

スマートアプリコントロールをオフにする手順は以下のページで詳しく解説しているので是非ご覧ください。

【Windows11】スマートアプリコントロールをオフにする手順と注意点

スマートアプリコントロールをオフにした後、パソコンを再起動して「acrotray.exe」エラーが発生するか確認してみてください。

acrotray.exeエラーが出た時の対処法に関するよくある質問と答え

acrotray.exeエラーが出た時の対処法に関するよくある質問と答えをまとめました。

「acrotray.exe」とはどんなプログラムですか？

acrotray.exeはAdobe AcrobatやAdobe ReaderでPDFを作成するときなどに動くプログラムです。
Windowsの画面右下（通知領域）で目立たず動いています。

acrotray.exeエラーが表示される原因は何ですか？

多くはAdobe AcrobatやReaderのファイルが破損した場合や、Windowsのアップデートによる互換性の問題（Windowsとソフトがうまく連携できない状態）が主な原因です。

「正しくないイメージ」というエラーの意味は？

Adobe AcrobatやAdobe Readerが必要としているファイルが壊れているか、Windowsと互換性がなくなっていることを示すエラーです。

エラーコード0xc0e90002とはどういう意味？

Adobe AcrobatやAdobe Readerで使用される特定のファイルが破損している場合に表示されるエラーコードです。
通常は修復インストール で解決します。

Adobe AcrobatやAdobe Readerの「修復インストール」とは何ですか？

プログラムを完全に削除せず、破損した部分だけを直す機能です。軽度のエラーならすぐ改善します。

Adobe AcrobatやAdobe Readerが起動しない場合でも修復できますか？

はい、できます。Windowsの設定画面から、Adobe AcrobatまたはAdobe Readerを選択し、直接修復インストールを実行できます。

Adobe AcrobatやAdobe Readerを完全に再インストールするには？

Adobe公式が提供する「Cleaner Tool 」（ソフトを完全削除するツール）を利用して既存のアプリをアンイストールし、Adobe公式サイト から再インストールすると効果的です。

Adobe AcrobatやAdobe Readerを最新にアップデートする方法は？

Adobe AcrobatやAdobe Readerを開き、「ヘルプ」→「アップデートの有無をチェック」から簡単に行えます。

Windowsアップデート後にacrotray.exeエラーが起きる理由は？

WindowsアップデートによってAdobe AcrobatやAdobe Readerが使うファイルや設定が変化し、一時的に互換性が失われるためです。

Windowsアップデートを再度実行するとエラーが改善する可能性はありますか？

はい。Windowsアップデートを再実行することで、Adobe AcrobatやAdobe Readerとの互換性が改善される場合があります。

AcroTrayをスタートアップから無効化してもAdobe AcrobatやReaderは正常に動作しますか？

はい。通常のPDF作成や印刷の際に必要に応じて自動起動するため、日常の利用には影響ありません。

Windowsのシステムファイル修復はAdobe AcrobatやReaderのエラーに有効ですか？

Windowsのファイル破損が原因の場合、システムファイル修復（破損したシステムファイルを自動修復するWindowsの機能）が有効な場合があります。

スマートアプリコントロール（Windows 11のセキュリティ機能）をオフにするとacrotray.exeエラーが解決する可能性はありますか？

はい。Windows 11のスマートアプリコントロールがAdobe AcrobatやAdobe Readerの動作を妨げることがあり、無効にすると改善する場合があります。

acrotray.exeエラーを放置するとAdobe AcrobatやAdobe Readerにどんな問題がありますか？

PDFファイルが作成できない、ソフトが起動できない、動作が不安定になるなどのトラブルが起きる可能性があります。

acrotray.exeエラーを放置するとパソコン自体にも影響がありますか？

PC自体への直接的な影響はありませんが、Adobeソフトの動作が悪くなるため早めの対応が推奨されます。

acrotray.exeはウイルスや危険なソフトですか？

基本的にはAdobeが提供する安全なプログラムです。ただし、不審な挙動がある場合はセキュリティソフトで確認することをおすすめします。

Microsoft Print to PDFはacrotray.exeを使っていますか？

いいえ。Microsoft Print to PDFはWindows標準機能であり、Adobe AcrobatやAdobe Reader、AcroTrayとは関係ありません。

Adobe AcrobatやAdobe Readerが開けなくてもPDFファイルは消えませんか？

消えません。ソフトが開けなくても保存しているPDFファイル自体には影響しません。

Adobe AcrobatやAdobe Readerを再インストールしたらPDFファイルも消えてしまいますか？

PDFファイルはそのまま残ります。ただし、AcrobatやReader内での設定はリセットされることがあります。

エラーが解決した後に再発を防ぐために行うべきことは？

定期的にWindowsアップデートとAdobe製品のアップデートを行い、常に最新版に保つことで再発防止に役立ちます。

acrotray.exeを完全に削除しても問題ありませんか？

完全に削除するとPDFの作成や変換機能が正常に動作しなくなる場合があるため、削除ではなく一時停止や無効化に留めることをおすすめします。

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その他Adobe PDFに関する記事はこちらです。ぜひご覧ください。