【Windows11】ゲームのFPS値も向上|制御フローガード(CFG)の正しい設定方法

【Windows11】ゲームのFPS値も向上|制御フローガード(CFG)の正しい設定方法

Windows11には、悪意のあるコードを防ぐセキュリティ機能として「制御フローガード(CFG)」が標準搭載されています。

制御フローガード(CFG)はシステムを保護するうえで有効ですが、ゲームによってはパフォーマンス低下を招く可能性もあります。

この記事では、実際の画面を用いて制御フローガード(CFG)を正しく設定する手順をわかりやすく解説し、ゲームをより快適にプレイするための具体的なポイントを詳しくご紹介します。

目次

制御フローガード(CFG)とは

制御フローガード(CFG)とは、Windowsがプログラムの動きを常に見張って「安全な範囲だけでコードを動かす」ように制限する仕組みです。
家の中で立ち入り禁止エリアを決めておくようなもので、悪意あるプログラムが勝手に危険な場所を使えないようにします。

もともとはWindows8.1 Update 3で導入され、Windows10やWindows11では標準で有効化されています

このおかげで、バッファオーバーフローといった脆弱性を使った攻撃からコンピューターを守れる一方、ゲームなど一部のソフトで動きが重くなる場合もあります。

ただし、CFGの設定を調整しておくと不要なチェックが減り、ゲームもスムーズに動かせるため、セキュリティと快適性の両立が期待できるのが大きな魅力です。

ゲームに対して制御フローガード(CFG)を無効にするメリット

ゲームに対して制御フローガード(CFG)を無効にすると、次のメリットが得られる場合があります。

  • スタッタリング(カクつき)の改善
    制御フローガード(CFG)によるセキュリティチェックが減るため、一部のゲームで動作がスムーズになり、カクつきが軽減されます。
  • FPS(フレームレート)の向上
    不要な処理のオーバーヘッドが抑えられ、フレームレートが安定または向上することが期待できます。
  • 全体的なパフォーマンスの向上
    ゲームのロードや演算が効率化され、全体的な動作が軽快になることがあります。

ただし、制御フローガード(CFG)を無効にするとセキュリティリスクが増す可能性もあるため、ゲームやアプリの動作をよく確認したうえで設定を行うことが大切です。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法

Windows11では、制御フローガード(CFG)機能が初期設定で全てのアプリに有効になっています。

ゲームのパフォーマンスを高めたい場合は、以下の手順で特定のゲーム(アプリ)に限って制御フローガード(CFG)を無効にすることで、処理の負荷を軽減できる可能性があります。

  1. WindowsRで「ファイル名を指定して実行」を開き、windowsdefender:と入力してEnter
  2. 「アプリとブラウザーコントロール」→「Exploit Protectionの設定」→「プログラム設定」の順にクリック
  3. [+]ボタンをクリックし、「正確なファイル パスを選択してください」を選択
  4. ゲームやアプリケーションの実行ファイル(.exe)を選択し、「開く(O)」をクリック
  5. 「制御フローガード(CFG)」の「システム設定の上書き」にチェックを入れ、トグルスイッチを「オフ」に切り替え「適用」をクリック
  6. Exploit Protectionの設定画面で設定が正しく反映されていることを確認して、ゲームやアプリケーションを再起動

ここからは、特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説します。

制御フローガード(CFG)の設定を見直す前にWindows Updateを実行して最新の状態にしておくことをオススメします。これにより、最新のセキュリティパッチや性能向上のための更新が適用され、制御フローガード(CFG)の変更による予期せぬトラブルを防ぐことができます。

STEP
Windowsの設定アプリを開く

キーボードのWindowsを押して(タスクバーにあるWindowsロゴをクリックして)ください。

キーボードのWindowsを押すと上に向かってメニューが展開されます。

その中にある歯車のアイコンの「設定」をクリックしてください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step1 Windowsの設定アプリを開く
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step1 Windowsの設定アプリを開く
STEP
「プライバシーとセキュリティ」をクリック

「設定」をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsの設定アプリが開きます。

キーボードのWindowsIを同時に押すことで、Windowsの設定アプリを開くことができます。

左側にある「プライバシーとセキュリティ」をクリックしてください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step2 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step2 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
STEP
「Windowsセキュリティ」をクリック

「プライバシーとセキュリティ」をクリックすると、「プライバシーとセキュリティ」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「Windowsセキュリティ」をクリックしてください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step3 「Windowsセキュリティ」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step3 「Windowsセキュリティ」をクリック
STEP
「Windowsセキュリティを開く」をクリック

「Windowsセキュリティ」をクリックすると、「プライバシーとセキュリティ > Windowsセキュリティ」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「Windowsセキュリティを開く」をクリックしてください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step4 「Windowsセキュリティを開く」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step4 「Windowsセキュリティを開く」をクリック
STEP
「アプリとブラウザーコントロール」をクリック

「Windowsセキュリティを開く」をクリックすると、「セキュリティの概要」と大きく書かれたウィンドウ(Windowsセキュリティ)が開きます。

「Windowsセキュリティ」は、Windows+R を押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開き、windowsdefender:と入力してEnterを押すことでも開くことができます。
その他「ファイル名を指定して実行」で使用できるコマンドについては、こちらの「ファイル名を指定して実行で使えるコマンド一覧 - Windows 11」で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

その中にある「アプリとブラウザーコントロール」をクリックしてください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step5 「アプリとブラウザーコントロール」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step5 「アプリとブラウザーコントロール」をクリック
STEP
「Exploit Protectionの設定」をクリック

「アプリとブラウザーコントロール」をクリックすると、「アプリとブラウザーコントロール」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「Exploit Protectionの設定」をクリックしてください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step6 「Exploit Protectionの設定」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step6 「Exploit Protectionの設定」をクリック
STEP
「プログラム設定」をクリック

「Exploit Protectionの設定」をクリックすると、「Exploit Protection」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「プログラム設定」をクリックしてください。

この画面で制御フローガード(CFG)を全て無効にすることも可能ですが、セキュリティリスクを考えるとオススメはしません

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step7 「プログラム設定」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step7 「プログラム設定」をクリック
STEP
[+]ボタンをクリックし、「正確なファイル パスを選択してください」を選択

「プログラム設定」をクリックすると、アプリケーション単位でExploit Protectionの設定を行う画面が表示されます。

その中にある[+]ボタンをクリックし、メニューから「正確なファイル パスを選択してください」を選択してください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step8 [+]ボタンをクリックし、「正確なファイル パスを選択してください」を選択
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step8 [+]ボタンをクリックし、「正確なファイル パスを選択してください」を選択
STEP
ゲームやアプリケーションの実行ファイル(.exe)を選択し、「開く(O)」をクリック

「正確なファイル パスを選択してください」をクリックすると、アプリケーションを選択するウィンドウが立ち上がります。

ゲームやアプリケーションの実行ファイル(.exe)を選択してください。

選択したら、右下にある「開く(O)」をクリックしてください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step9 ゲームやアプリケーションの実行ファイル(.exe)を選択し、「開く(O)」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step9 ゲームやアプリケーションの実行ファイル(.exe)を選択し、「開く(O)」をクリック
STEP
「制御フローガード(CFG)」の「システム設定の上書き」にチェックを入れ、トグルスイッチを「オフ」に切り替えて「適用」をクリック

「開く (O)」をクリックすると、「プログラム設定」というウィンドウが表示されます。

その中から「制御フローガード(CFG)」を見つけ、「システム設定の上書き」にチェックを入れてください。

続いて、下にあるトグルスイッチを「オフ」に切り替えます。

最後に「適用」をクリックして設定を保存すれば、対象のゲームやアプリに対して制御フローガード(CFG)が無効になります。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step10 「制御フローガード(CFG)」の「システム設定の上書き」にチェックを入れ、トグルスイッチを「オフ」に切り替えて「適用」をクリック
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step10 「制御フローガード(CFG)」の「システム設定の上書き」にチェックを入れ、トグルスイッチを「オフ」に切り替えて「適用」をクリック
STEP
対象のゲームやアプリに「システムによる上書き」と表示されていることを確認する

「適用」をクリックすると、「Exploit Protection」と大きく書かれた画面に戻ります。

ここで、対象のゲームやアプリに「システムによる上書き」と表示されていれば成功です。

設定の変更を適用するにはゲームやアプリケーションの再起動が必要です。
タスクマネージャーから正しく終了するか、パソコンごと再起動してください。

特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step11 対象のゲームやアプリに「システムによる上書き」と表示されていることを確認する
特定のゲーム(アプリ)に対して制御フローガード(CFG)を無効にする方法 Step11 対象のゲームやアプリに「システムによる上書き」と表示されていることを確認する

特定のゲームやアプリケーションで制御フローガード (CFG) を無効にする方法に関するよくある質問と答え

特定のゲームやアプリケーションで制御フローガード (CFG) を無効にする方法に関するよくある質問と答えをまとめました。

制御フローガード (CFG)を無効にすると、ゲームはなぜ速くなるのですか?

制御フローガード (CFG)が動作していると、常に追加のセキュリティチェックが行われます。
これが一部のゲームでは負荷となり、FPS(フレームレート)の低下やカクつきを引き起こすことがあります。
制御フローガード (CFG)をオフにすると余計なチェックが減り、結果としてゲームが軽快になる可能性が高まります。

制御フローガード (CFG)を無効化するとセキュリティリスクはどの程度上がりますか?

システム全体で制御フローガード (CFG)を無効にするとリスクは大きくなりますが、特定のゲームだけオフにする設定なら比較的影響は限定的です。
それでも、ウイルス対策ソフトの導入やWindowsの定期的なアップデートなど、ほかのセキュリティ対策を怠らないようにしてください。

制御フローガード (CFG)をオフにしてもゲームのパフォーマンスが上がりませんでした。何が原因でしょう?

性能低下の原因は制御フローガード (CFG)以外にある場合も多いです。
グラフィックドライバーが古かったり、ゲーム内の描画設定が高すぎたり、メモリやCPUのスペック不足が考えられます。
まずはドライバー更新や設定の見直し、グラフィックドライバーの再起動を試し、それでも変化がなければPCのアップグレードも検討してみましょう。

Windows10でも同じ操作で制御フローガード (CFG)を無効にできますか?

基本的にはWindows10もWindows11と同じ手順で行えます。画面の見た目が少し異なる場合がありますが、設定項目の流れは同様です。

ゲーム以外で制御フローガード (CFG)を無効化するメリットはありますか?

ゲーム以外のソフトでは制御フローガード (CFG)をオフにしても体感できる差は少ないとされています。
むしろセキュリティを維持するため、必要性がない限り無効化はしないほうが良いでしょう。

制御フローガード (CFG)を無効にする以外にゲームの動作を速くする方法は?

まずはグラフィックドライバーの更新、不要なバックグラウンドアプリの終了、ゲーム内のグラフィック設定の調整、仮想メモリの増設などを検討してください。
ハードウェア面ではメモリやSSDへのアップグレード、GPUの交換などで大きな効果が見込めます。

最終的に制御フローガード (CFG)を無効にするか迷っています。どう決めればいいでしょう?

まずは特定のゲームだけ制御フローガード (CFG)をオフにし、どの程度パフォーマンスが向上するかを試してみるのがおすすめです。
効果が薄い場合は、セキュリティを優先して再び有効に戻すと良いでしょう。
セキュリティリスクとゲームの快適性をどうバランスするかがポイントになります。

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実行環境
Windows11 Home 24H2
64 ビット オペレーティング システム
11th Gen Intel(R) Core(TM) i7-11375H @ 3.30GHz 3.30 GHz
16.0 GB RAM
Microsoft 365

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