【Windows11】旧メモ帳を有効化する方法｜クラシック Notepadを簡単起動

この記事では、Windows11で旧メモ帳（クラシック Notepad）を有効化し、すぐに起動できる 2つの方法を、実際の設定画面を使いながらわかりやすく解説します。

「新しいメモ帳はタブが付いていて起動が重い」「昔の軽いメモ帳を戻したい」──情報システム部門にもよく寄せられる悩みです。

そこでこの記事では、アプリ実行エイリアスをオフにして旧メモ帳を有効化する手順と、Win＋R で瞬時に起動する方法／専用ショートカットを作成して起動する方法まで、注意点と制限も含めてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

旧メモ帳（クラシック Notepad）を有効化する手順

Windows11では notepad コマンドが既定でタブ付きの新しいStore版メモ帳（Windows Notepad）を呼び出すため、昔ながらの軽いメモ帳は表に出てきません。

とはいえ旧メモ帳はシステムフォルダーに残っており、以下の5ステップでアプリ実行エイリアスのスイッチをオフにするだけ で簡単に切り替えられます。

1. キーボードのWindowsキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック
2. 左側にある「アプリ」をクリック
3. 「アプリの詳細設定」をクリック
4. 「アプリ実行エイリアス」をクリック
5. 「メモ帳」のエイリアスをオフに切り替える

ここからは、アプリ実行エイリアスをオフにして旧メモ帳（クラシック Notepad）を有効化する手順を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。

STEP

キーボードのWindowsキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック

キーボードのWindowsキーを押すか、タスクバーの左端にあるWindowsロゴをクリックしてください。

キーボードのWindowsキーを押すとスタートメニューが表示されます。

その中にある歯車のアイコンの「設定」をクリックしてください。

STEP

左側にある「アプリ」をクリック

「設定」をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsの設定アプリが開きます。

キーボードのWindows＋Iを押すことでも、Windowsの設定アプリを開くことができます。
また、Windowsの設定アプリを開くショートカットをデスクトップに作成 すると便利です。

左側にある「アプリ」をクリックしてください。

STEP

「アプリの詳細設定」をクリック

「アプリ」をクリックすると、「アプリ」と大きく書かれたWindowsの設定画面が表示されます。

その画面を下にスクロールして「アプリの詳細設定」をクリックしてください。

STEP

「アプリ実行エイリアス」をクリック

「アプリの詳細設定」をクリックすると、「アプリ > アプリの詳細設定」と大きく書かれた画面が表示されます。

その中にある「アプリ実行エイリアス」をクリックしてください。

STEP

「メモ帳」のエイリアスをオフに切り替える

「アプリ実行エイリアス」をクリックすると、「アプリ > アプリの詳細設定 > アプリ実行エイリアス」と大きく書かれた画面が表示されます。

その中にある「メモ帳」をオフに切り替えてください。

これでメモ帳のエイリアスが無効になり、Windowsは「notepad」で旧バージョンのメモ帳（クラシック Notepad）を呼び出すことができるようになります。

旧メモ帳を起動する2つの方法

旧メモ帳（クラシック Notepad）を有効化しても、スタートメニューやタスクバーにある既存の「メモ帳」アイコンは引き続きタブ付きの新しいStore版メモ帳（Windows Notepad） を指しているため、そのままクリックしても旧メモ帳は開きません。

ここでは、旧メモ帳を起動する2つの方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説します。

Win＋R で旧メモ帳を瞬時に起動

まずはもっとも早く旧メモ帳を開く方法からご紹介します。

Windows＋Rキーを押すと「ファイル名を指定して実行」ダイアログが開きます。

ここにnotepadと入力してEnterを押せば、先ほどアプリ実行エイリアスをオフにした効果でクラシック Notepad（旧メモ帳）が即座に起動します。

「ファイル名を指定して実行」で使用できるその他のコマンドについては、こちらの「ファイル名を指定して実行で使えるコマンド一覧 - Windows 11 」で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

旧メモ帳のショートカットを作成する

次に、旧メモ帳のショートカットを作成する方法をご紹介します。

メモ帳の利用頻度が高い場合は、デスクトップなどにショートカットを用意しておくと便利です。

STEP

デスクトップの空白箇所を右クリックし、「新規作成」→「ショートカット」をクリック

デスクトップの何もないところを右クリックしてください。

右クリックすると右クリックメニューが表示されるので、その中にある「新規作成」をクリックしてください。

Windows11以降、右クリックメニューのデザインがすっきりとし、項目数も減りました。
Windows10以前の右クリックメニューに戻したい場合は、「Windows11の右クリックメニューを以前の形に戻す方法 」をご覧ください。

「新規作成」をクリックすると右に向かってメニューが展開されます。

その中にある「ショートカット」をクリックしてください。

STEP

notepadと入力して「次へ」ボタンをクリック

「ショートカット」をクリックすると「どの項目のショートカットを作成しますか？」と大きく書かれたウィンドウが立ち上がります。

その中の「項目の場所を入力してください(T)」の中に以下の文字を入力してください。

notepad

入力したら右下にある「次へ(N)」をクリックしてください。

STEP

ショートカットの名前を入力して「完了」ボタンをクリック

「次へ(N)」をクリックすると「ショートカットの名前を付けてください」と書かれた画面に移動します。

その中にショートカットの名前を入力して、右下にある「完了(F)」をクリックしてください。

新しいメモ帳との区別をつけるために、ここでは「旧メモ帳」としています。

STEP

新たに旧メモ帳のショートカットがデスクトップ上に作成されていることを確認する

「完了(F)」をクリックするとウィンドウが閉じられ、デスクトップ上に旧メモ帳へのショートカットが作成されています。

ショートカットのアイコン画像を変更したい場合は、Windows11でショートカットやフォルダーのアイコン画像を変更する方法 で紹介している手順を参考にしてください。

STEP

ショートカットをダブルクリックして旧メモ帳が起動することを確認する

最後に、作成したショートカットをダブルクリックして旧メモ帳が起動することを確認してください。

旧メモ帳の注意点と制限事項

古いメモ帳を有効化すると軽快に動く反面、いくつか気を付けるポイントがあります。ここでは「起動方法」「アンインストールの是非」「使えない機能」の3点を押さえておきましょう。

ショートカット以外では新しいメモ帳が起動

スタートメニューやタスクバーの既存「メモ帳」アイコンは新しいメモ帳へのショートカットです。クリックするとタブ付きメモ帳が開き、旧メモ帳は起動しません。

旧メモ帳を確実に呼び出すには、この記事で解説したWindows＋R 起動か旧メモ帳専用ショートカットを使い、必要に応じてそのショートカットをタスクバーへピン留めしてください。

タスクバーへのピン留め操作が初めての方は、以下の記事を参考にするとスムーズです。

新しいメモ帳（Store版）のアンインストールは非推奨

新しいメモ帳（Store版）を削除しても旧メモ帳は動きますが、実用上メリットがほとんどなく、次のようなリスクだけが残ります。

• Windows Updateで自動的に復活
  大型更新やストアの自動修復で再インストールされる可能性があるため、削除の手間が定期的に発生します。
• 他のアプリが呼び出す既定のテキストエディタが失われる
  Snipping Toolの「テキスト操作」や一部のツールは最新のメモ帳を前提にしている場合があります。
  新しいメモ帳（Store版）をアンインストールすると「アプリが見つかりません」というエラーが出ることがあります。
• .txt ファイルの関連付けが一時的に「不明」になる場合がある
  旧メモ帳が既定に切り替わらないまま関連付けが外れ、ダブルクリックでファイルが開けない場合があります。
• 容量や起動速度はほとんど変わらない
  最新のメモ帳を残しておいても消費ストレージは数十MB程度です。大きな差にはなりません。

エイリアスだけオフにして、新旧のメモ帳をPC内に共存させる方が安全・手間なしです。

旧メモ帳は自動保存・Copilotは非対応

旧メモ帳（クラシック Notepad）は「軽快にテキストを開いて打つ」ことに特化した昔ながらのエディターです。

そのぶん、新しいメモ帳が備える――タブ表示やダークテーマ、自動保存（クラッシュ復元）、Copilot連携、行末コードの切り替え（LF／CRLF）、行・列カウント付きステータスバー、ズーム機能、UTF-8／UTF-16 の高精度自動判定、設定のクラウド同期、絵文字のフルカラー表示――といった便利機能は一切ありません。

さらに Microsoftが今後追加予定と公表 している Markdown のリアルタイム・プレビューや構文ハイライト といった新機能も、旧メモ帳には実装されない見通しです。

旧メモ帳は「とにかく起動が速くて軽い」という一点に価値がありますが、拡張性や安全機能は持っていません。作業内容に応じて 軽さ優先なら旧メモ帳／機能優先なら新しいメモ帳と使い分けるのが現実的な選択肢になります。

旧メモ帳に関するよくある質問と答え

旧メモ帳に関するよくある質問と答えをまとめました。

新しいメモ帳は、なぜ起動が遅いのですか？

新しいメモ帳はタブ機能や自動保存など多機能なため、シンプルな旧メモ帳に比べてプログラムの読み込みに少し時間がかかります。
PCのスペックによっては、その差を体感しやすいことがあります。

「アプリ実行エイリアス」が見つからないのですが、どうすればいいですか？

Windowsアップデートを実施 してPCを最新の状態にしてください。
「アプリ実行エイリアス」はバージョン22H2で追加されたため、Windowsのバージョンが古いと表示されません。

旧メモ帳を有効化すると、PCに不具合は起きませんか？

いいえ、この記事で解説している「アプリ実行エイリアス」をオフにする方法 であれば、システムに悪影響を与えることはありません。
あくまでWindowsに元からある機能を呼び出す設定を切り替えるだけなので、安全です。

元に戻したくなったらどうすればいいですか？

設定はいつでも安全に元に戻せます。旧メモ帳を有効化した時と同じ手順で「アプリ実行エイリアス」画面を開き、「メモ帳」のスイッチを「オン」に戻すだけです。
これにより、再びnotepadコマンドで多機能な新しいメモ帳が起動するようになります。

Win+R（ファイル名を指定して実行）で「notepad」と入力しても旧メモ帳が起動しません。

「アプリ実行エイリアス」の設定が正しく「オフ」になっているか、もう一度確認してみてください。
設定がオンのままだと、新しいタブ付きのメモ帳が起動してしまいます。

スタートメニューの「メモ帳」アイコンから旧メモ帳を起動できますか？

いいえ、スタートメニューのアイコンは新しいメモ帳を指しているため、設定を変更しても旧メモ帳は起動しません。
旧メモ帳を開くには、Win+R（ファイル名を指定して実行）を使う か、専用のショートカットを作成 してください。

旧メモ帳を使う一番のメリットは何ですか？

なんといっても「起動の速さ」と「動作の軽さ」です。余計な機能がない分、テキストを素早く確認・編集したい時にストレスなく利用できます。

旧メモ帳ではできないことは何ですか？

新しいメモ帳に搭載されているタブ機能、自動保存、ダークモード、Copilot連携などは利用できません。
あくまでシンプルなテキスト編集機能に特化しています。

新しいメモ帳をアンインストールするのは、なぜダメなのですか？

アンインストールすると、他のアプリとの連携で不具合が出たり、Windowsアップデートで再インストールされたりするリスクがあるためです。
アプリ実行エイリアスを切り替えるだけで新旧のメモ帳は共存できるので、削除はおすすめしません。

.txtファイルをダブルクリックした時に、旧メモ帳で開くように設定できますか？

Windows11の仕様により新しいメモ帳が優先されるため、この設定は非常に複雑になります。
notepad.exeを複製して、異なるプログラムとして既定に設定するといった上級者向けの操作が必要になるため、オススメできません。

この設定は、Windowsアップデート後も維持されますか？

大型の機能更新プログラムの際に設定がリセットされる可能性はゼロではありません。
もし元に戻ってしまったら、再度同じ手順で設定してください。

作成したショートカットのアイコンは変更できますか？

はい、できます。ショートカットを右クリックして「プロパティ」を開き、「アイコンの変更」ボタンから好きなアイコンを選べます。
詳しくはWindows11でショートカットやフォルダーのアイコン画像を変更する方法 で紹介している手順を参考にしてください。

旧メモ帳で文字化けすることはありますか？

はい、古いプログラムなので最新の文字コードの自動判別機能が弱く、UTF-8などで保存されたファイルが文字化けすることがあります。
文字化け対策を重視するなら、新しいメモ帳の方が安心です。

アプリ実行エイリアスの設定項目自体が灰色で変更できません。

お使いのPCが組織の管理下にある場合、管理者によって設定の変更が禁止されている可能性があります。
ご自身のPCでない場合は、情報システム部門などの管理者に問い合わせてください。

旧メモ帳は、今後もずっと使えますか？

Microsoftの公式な発表はないため断言はできませんが、システム内部に残されている限りは利用できる可能性が高いです。
ただし、将来のWindowsバージョンで削除されるリスクは常に考慮しておく必要があります。

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