この記事では、Windows11で、初期状態では無効になっている「Telnet Client」機能を、誰でも簡単に有効化する手順を解説します。
コマンドプロンプトでtelnet
と入力したら、「'telnet' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。」というエラーが出て、お困りではありませんか?
Telnet Clientは、セキュリティ上の理由から、Windows11では標準で無効化されています。
しかし、情報システム担当の私も、新しいサーバーのファイヤーウォール設定後、「本当にポートが開いているか?」を手早く確認するのに、今でもtelnet
コマンドを重宝していますし、他の現場でも使う機会が多少あると思います。
この記事を読めば、たった数クリックでTelnetを有効にし、すぐに使えるようにすることができます。
ぜひ最後までご覧ください。
Windowsの機能からTelnet Clientを有効にする方法
それでは、「Telnet クライアント」を有効化する、最も簡単で安全な手順を解説します。
Telnet Clientをインストール(有効化)する大まかな手順は以下の通りです。
- 「ファイル名を指定して実行」で
optionalfeatures.exe
を実行する - 「Telnet Client」にチェックを入れて「OK」ボタンをクリック
- 「閉じる」ボタンをクリック
- PCを再起動
ここからは、Windows11でTelnet Clientをインストール(有効化)する方法を、実際の画面を使いながらわかりやすく解説していきます。
Windows
キー + R
キーを同時に押して、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開いてください。
次に、入力欄に以下のコマンドをコピー&ペーストし、「OK」ボタンをクリックするかEnter
キーを押してください。
optionalfeatures.exe

「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックすると、「Windowsの機能の有効化または無効化」と大きく書かれた「Windowsの機能」ウィンドウが表示されます。
「Windowsの機能」の中にある「Telnet Client」にチェックを入れて、右下の「OK」ボタンをクリックしてください。

「OK」ボタンをクリックすると、Telnet Clientの有効化(インストール)が開始します。
正常に完了すると「必要な変更が完了しました。」と表示されるので、右下の「閉じる」ボタンをクリックしてください。
これでWindows11でTelnet Clientが有効になりました。

コマンドでTelnet Clientを有効にする方法(上級者向け)
ここからは、コマンドプロンプトとPowerShellを使ってTelnet Clientを有効にする方法をご紹介します。
なお、コマンドの実行にはすべて管理者権限が必要です。
コマンドプロンプトでTelnet Clientを有効にする方法
まずは、コマンドプロンプトでTelnet Clientを有効にするコマンドと、Telnet Clientを無効にするコマンドをご紹介します。
コマンドプロンプトを管理者権限で開き、以下のコマンドを実行してください。
dism /online /Enable-Feature /FeatureName:TelnetClient
dism /online /Disable-Feature /FeatureName:TelnetClient
PowerShellでTelnet Clientを有効にする方法
続いて、PowerShellでTelnet Clientを有効にするコマンドと、Telnet Clientを無効にするコマンドをご紹介します。
Windows PowerShellを管理者権限で開き、以下のコマンドを実行してください。
Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName TelnetClient
Disable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName TelnetClient
Telnet Clientが有効になっていることを確認する方法
Telnet Clientを有効にしたら、最後にTelnet Clientが正常に起動できるか、コマンドプロンプトから試してみてください。
まずは、コマンドプロンプトを開き、Telnet
と入力してEnter
を押してください。

コマンドが正常に実行されると、「Microsoft Telnet Clientへようこそ」と表示されます。
これでTelnet Clientが正常に起動できたことが確認できます。

Telnet Clientが有効化できない場合の対処法
ここからは、「Telnet Clientが有効化できない」または有効化しても「'telnet' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。」などとメッセージが表示される場合の対処法をいくつかご紹介します。
上から順番に試してみてください。
Windows Updateを実行し、PCを再起動する
Telnet Clientが有効化できない場合や、有効化してもTelnet Clientが起動できない場合は、Windows自体に問題がある可能性を考え、Windows Updateを実行してください。
OSのバグ修正やデバイスドライバーの更新はWindows Updateを通じて配信されるため、適用することで問題が解消されるケースは少なくありません。
「時間がかかるし面倒…」と感じるかもしれませんが、システムの根本的な問題を解決し、安定性を確保するためには不可欠な手順です。
Windows Update後は、再起動を促すメッセージが表示されていない場合でも、PCを再起動しておいてください。
システムファイルチェッカー(sfc/DISM)を実行する
WindowsアップデートとPCの再起動でも問題が解決できない場合、システムファイルチェッカー(sfc /scannow)と展開イメージのサービスと管理(DISM)コマンドを実行して問題が解決するか試してみてください。
システムファイルチェッカー(sfc /scannow)とは、Windows のシステムファイルに破損や改ざんがないかチェックし、問題があれば修復を試みるツールです。
展開イメージのサービスと管理(DISM)とは、Windows イメージ(Windowsのインストールに使用されるファイル)を修復したり、変更したりするためのツールです。
sfc /scannow で修復できない問題に対処できる場合があります。
sfc / scannowとDISMコマンドでWindowsを修復する方法は、以下の記事でわかりやすく解説しています。
是非ご覧ください。
Telnetはなぜ初期設定で無効になっているのか
Telnetは、ネットワーク経由で他のコンピューターに接続し、コマンドラインで遠隔操作を行うための、非常に古い通信規格です。
主に、サーバーやネットワーク機器の動作確認(ポートの疎通確認など)のために、今でもITの現場で使われることがあります。
ただし、Telnetでの通信は一切暗号化されません。
IDやパスワードを含む、すべてのやり取りがそのままネットワーク上を流れるため、通信を盗聴されると、情報が簡単に漏洩してしまうという、深刻なセキュリティ上のリスクがあります。
このため、現在のWindowsではTelnet Clientは標準で無効化されており、リモート操作には、通信が暗号化されるSSH(Secure Shell)を利用することが推奨されています。
Windows11でTelnet Clientを有効にする方法に関するよくある質問と答え
Windows11でTelnet Clientを有効にする方法に関するよくある質問と答えをまとめました。
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