【Windows11】Wi-Fiの自動接続設定を解除する方法

この記事では、Windows11でWi-Fiの自動接続設定を解除する方法を、情シスの視点から初心者にもわかりやすく解説します。

設定アプリからの基本的な解除、コマンドでの無効化、プロファイル削除による完全な解除の3つの方法を紹介します。

初心者から中級者まで対応できる内容のため、お使いの環境や目的に合わせて最適な方法を選べます。Wi-Fiの自動接続を解除することで、バッテリー消費の削減やセキュリティリスクの低減といったメリットも期待できます。

この記事でよく使う用語の解説
SSID(エスエスアイディー)

Wi-Fiネットワークの名前のことです。Wi-Fi一覧に表示される「〇〇-WiFi」などの文字列がSSIDです。

Wi-Fiプロファイル

過去に接続したWi-Fiの接続情報(SSID、パスワード、自動接続設定など)をまとめたものです。Windows11が保持している接続履歴と考えてください。

netshコマンド

Windows標準のネットワーク設定を変更するためのコマンドです。コマンドプロンプトから実行します。

目次

Windows11でWi-Fiの自動接続を解除する手順

Windows11でWi-Fiの自動接続を解除する方法は、大きく3つあります。

設定アプリからの簡単な方法、コマンドを使った方法、Wi-Fiプロファイルを削除する方法です。それぞれの手順を初心者向けにわかりやすく解説します。

Wi-Fiの自動接続を設定アプリからオフにする方法

Windowsの設定アプリからWi-Fiの自動接続を無効にする方法を解説します。マウス操作だけで完結するため、初心者でも迷わずに設定できます。

Wi-Fiの自動接続を無効にすると、PC起動時やスリープ復帰時にそのWi-Fiへ自動で接続されなくなります。

設定手順は以下のとおりです。

  1. Windowsの設定アプリを開く
  2. 「ネットワークとインターネット」を選択
  3. 「Wi-Fi」を選択
  4. 「既知のネットワークの管理」を開く
  5. 自動接続をオフにしたいWi-FiのSSIDをクリック
  6. 「範囲内の場合は自動的に接続する」のチェックを外す

所要時間は約2分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
キーボードのWindowsキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック

キーボードのWindowsキーを押すか、タスクバーにあるWindowsロゴをクリックしてください。

キーボードのWindowsキーを押すとスタートメニューが表示されます。

その中にある歯車のアイコンの「設定」をクリックしてください。

Windows11のスタートメニューから設定アプリを開く画面
Windowsキーを押してスタートメニューから「設定」をクリック
STEP
「ネットワークとインターネット」をクリック

「設定」をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsの設定アプリが開きます。

キーボードのWindowsキー+Iキーを押すことでも、Windowsの設定アプリを開くことができます。
また、Windowsの設定アプリを開くショートカットをデスクトップに作成すると便利です。

左側にある「ネットワークとインターネット」をクリックしてください。

Windows11の設定画面でネットワークとインターネットを選択する画面
設定アプリで「ネットワークとインターネット」を選択
STEP
「Wi-Fi」をクリック

「ネットワークとインターネット」をクリックすると、「ネットワークとインターネット」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「Wi-Fi」をクリックしてください。

Windows11のネットワーク設定でWi-Fiメニューを選択する画面
「ネットワークとインターネット」から「Wi-Fi」を選択
STEP
「既知のネットワークの管理」をクリック

「Wi-Fi」をクリックすると、「ネットワークとインターネット > Wi-Fi」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「既知のネットワークの管理」をクリックしてください。

Windows11のWi-Fi設定で既知のネットワークの管理を開く画面
「既知のネットワークの管理」をクリック
STEP
自動接続設定を解除したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリック

「既知のネットワークの管理」をクリックすると、「ネットワークとインターネット > Wi-Fi > 既知のネットワークを管理」と大きく書かれた画面に移動します。

この画面は、Windows+Rを押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開き、その中にms-settings:network-wifisettingsと入力してEnterを押すことで直接開けます。
その他「ファイル名を指定して実行」で使用できるコマンドは「ファイル名を指定して実行で使えるコマンド一覧 - Windows 11」で詳しく解説しています。

その画面には、これまで接続したことのあるWi-Fiが一覧で表示されています。

自動接続設定を解除したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリックしてください。

Wi-Fiの一覧から自動接続を解除したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリックしている画面
自動接続設定を解除したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリック
STEP
「範囲内の場合は自動的に接続する」のチェックを外す

Wi-FiのSSID(プロファイル名)をクリックすると、そのSSIDの詳細設定画面に移動します。

その中にある「範囲内の場合は自動的に接続する」のチェックを外してください。

これでそのWi-Fiが範囲内にあっても自動接続されなくなります。

「範囲内の場合は自動的に接続する」のチェックを外して、自動接続を無効化している画面
「範囲内の場合は自動的に接続する」のチェックを外す

Wi-Fiの自動接続をコマンドで無効化する方法(上級者向け)

Windowsコマンドプロンプトのnetshコマンドを使って、Wi-Fiの自動接続を無効化する方法を解説します。上級者向けの方法です。

手順は以下のとおりです。

  1. コマンドプロンプト(管理者権限)を起動
  2. netsh wlan show profilesでWi-Fi一覧を確認して正式なWi-Fiプロファイル名を取得
  3. netsh wlan set profileparameter name="Wi-Fi名" connectionmode=manualを実行

所要時間は約2分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
コマンドプロンプトを管理者として起動

まずは、以下の手順でコマンドプロンプトを管理者権限で起動してください。

  1. Windowsキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. cmdと入力してCtrl+Shift+Enterキーを押す

WindowsのWi-Fi設定には、「現在のユーザーのみ(自分専用の設定)」と「すべてのユーザー(PCの利用者全員の共通設定)」の2種類があります。どちらの設定を変更しようとしているかわからない場合は管理者権限での起動をおすすめします。

STEP
現在登録されているWi-Fiの一覧を確認

コマンドプロンプトを起動したら、保存されているWi-Fiプロファイルの一覧を表示します。自動接続を無効化するには正式なWi-Fiプロファイル名が必要です。以下のコマンドで確認してください。

netsh wlan show profiles
コマンドプロンプトでnetsh wlan show profilesを実行して現在登録されているWi-Fiの一覧を確認している画面
netsh wlan show profilesコマンドで現在登録されているWi-Fiの一覧を確認
STEP
自動接続を無効にするコマンドを入力

Wi-Fi名の正式名称を確認できたら、次はnetsh wlan set profileparameter name="XXXX" connectionmode=manualコマンドを使って自動接続を無効化します。

XXXXには正式なWi-Fi名を入力してください。
※Wi-Fi名にスペースが含まれる場合は、必ずWi-Fi名全体をダブルクォーテーション(")で囲んでください。

netsh wlan set profileparameter name="XXXX" connectionmode=manual

コマンドプロンプトへ上記コマンドがコピペできない場合は「コマンドプロンプトでコピペできなくなった場合の対処法 - Windows11」を参考に設定を変更してください。

コマンド実行後、以下のようなメッセージが表示されれば自動接続の無効化は成功です。

インターフェイス "Wi-Fi" 上のプロファイル "Renoir_Miyama_Wi-Fi" が正常に更新されました。

コマンドプロンプトでnetsh wlan set profileparameter name="XXXX" connectionmode=manualを実行してWi-Fiの自動接続を無効にしている画面
netsh wlan set profileparameter name="XXXX" connectionmode=manualコマンドを使って自動接続を無効化
STEP
設定が正しく反映されたか確認

コマンド実行後、以下のコマンドを実行して設定が反映された(「接続モード」が「手動接続」になった)ことを確認してください。

netsh wlan show profile name="XXXX"

Wi-Fiプロファイルを削除して完全に接続を解除する方法

Wi-Fiプロファイルを削除することで、Windows11のWi-Fi自動接続を完全に解除できます。ただし削除後、そのWi-Fiに再度接続する場合はパスワードの再入力が必要です。自動接続だけでなく、接続情報そのものを削除したい場合に有効な方法です。

削除手順は以下のとおりです。

  1. Windowsキー」→「設定」から「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」を開く
  2. 「既知のネットワークの管理」をクリック
  3. 削除したいWi-Fi名の右にある「削除」をクリック

詳しい手順については、以下の記事をご参照ください。

Wi-Fiの自動接続設定を解除すべき場面

Windows11のWi-Fi自動接続機能は便利ですが、すべての状況で必要とは限りません。以下のような場面では、自動接続を解除することをおすすめします。

バッテリー消費を減らしたい場合

Wi-Fiに自動接続されると、Windowsアップデートやクラウド同期などがバックグラウンドで自動実行され、バッテリーが大量に消費されることがあります。Wi-Fiが必要ない作業をしているときは、自動接続をオフにすることで、こうした不要な処理を防げます。

公共Wi-Fiへの自動接続が危険な理由

過去に接続したカフェや空港などの公共Wi-Fiに自動で再接続されると、情報漏洩のリスクが高まります。不正アクセスが疑われる場合は特に注意が必要です。このような場合は、そのWi-Fiの自動接続をオフにして、意図しない接続を防ぐことをおすすめします。

知らないうちに見知らぬWi-Fiに繋がって、データが勝手に転送されていないか確認したい場合は、Windows11でデータ使用量を確認する方法が役に立ちます。詳しくは以下の記事をご参照ください。
【Windows11】通信量(データ使用量)を確認する方法|アプリ別内訳も簡単チェック

Wi-Fiの自動接続を再度有効にする方法

一度解除したWi-Fiの自動接続を再び有効にしたい場合があるかもしれません。解除した設定は簡単に戻せます。Windows11の設定アプリから、以下の手順で自動接続を再度有効にできます。

  1. Windowsキー」→「設定」から「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」を開く
  2. 「既知のネットワークの管理」をクリック
  3. 対象のWi-FiのSSIDをクリック
  4. 「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れる

画面付きの詳しい手順やコマンドを使った方法については、以下の記事をご参照ください。

Windows11でWi-Fiの自動接続を解除する方法に関するよくある質問と答え

最後に、Windows11でWi-Fiの自動接続を解除する方法に関するよくある質問と答えをまとめました

Wi-Fiの自動接続を解除しても手動で接続できますか?

はい、できます。自動接続を解除しても、Wi-Fiの一覧から該当のSSIDを選んで手動で接続できます。パスワードも保存されたままなので、再入力の必要はありません。必要なときだけ手動で接続する運用に切り替えられます。

自動接続を解除したのに勝手に繋がってしまうのはなぜですか?

設定が正しく反映されていない可能性があります。一度PCを再起動してから、設定アプリで「範囲内の場合は自動的に接続する」のチェックが外れていることを再確認してください。それでも解決しない場合は、Wi-Fiプロファイルを一度削除して再接続することで改善する場合があります。詳しくは「【Windows11】一度接続したWi-Fiを削除する方法 - プロファイルの完全削除手順」をご参照ください。

コマンドで自動接続を無効化した場合、設定アプリにも反映されますか?

はい、反映されます。netsh wlan set profileparameter name="XXXX" connectionmode=manualで設定を変更すると、設定アプリの「範囲内の場合は自動的に接続する」のチェックも自動的に外れます。どちらの方法で設定変更しても、Windows内部では同じ設定が変更されるためです。

すべてのWi-Fiの自動接続を一括で解除する方法はありますか?

Windows11の標準機能では一括解除機能はありません。各Wi-Fiごとに個別に設定を変更してください。

自動接続を解除するとバッテリーの持ちは良くなりますか?

はい、効果があります。Wi-Fiに自動接続されると、Windowsアップデート、OneDriveの同期、バックグラウンドアプリの通信などが自動実行され、バッテリーを消費します。不要なWi-Fiの自動接続をオフにすることで、これらの処理を防ぎ、バッテリー消費を抑えられます。

公共Wi-Fiの自動接続を解除すべき理由は?

セキュリティリスクを減らすためです。カフェや空港などの公共Wi-Fiに自動接続されると、不正アクセスや通信内容の傍受といったリスクが高まります。特に過去に接続した公共Wi-Fiは、自動接続をオフにして、必要なときだけ手動で接続することをおすすめします。

自動接続を解除した後、再度有効にする方法は?

設定アプリから簡単に戻せます。「設定」→「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」→「既知のネットワークの管理」から対象のSSIDを選び、「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れるだけです。詳しい手順は「【Windows11】Wi-Fiが自動接続されない場合の対処法」で解説しています。

Wi-Fiプロファイルを削除すると何が起きますか?

そのWi-Fiの接続情報がすべて削除されます。削除後に再接続する場合は、パスワードの再入力が必要になります。ただし、完全に接続履歴を消したい場合や、接続トラブルが発生している場合は、プロファイル削除が有効な対処法です。

netshコマンドで「パラメーターが正しくありません」と表示される場合は?

Wi-Fi名にスペースが含まれている場合に発生することがあります。Wi-Fi名全体を必ずダブルクォーテーション(")で囲んでください。例: netsh wlan set profileparameter name="My Home WiFi" connectionmode=manualのように入力します。また、Wi-Fi名が正確かどうか「netsh wlan show profiles」コマンドで確認してください。

管理者権限なしでWi-Fiの自動接続設定を変更できますか?

自分のユーザーアカウント専用のWi-Fi設定であれば、管理者権限なしで変更できます。
ただし、すべてのユーザー共通のWi-Fi設定を変更する場合は管理者権限が必要です。設定アプリからの変更は通常、管理者権限不要ですが、netshコマンドを使う場合は管理者権限でコマンドプロンプトを起動することをおすすめします。

複数のWi-Fiが範囲内にある場合、どれに接続されますか?

Windows11は優先順位の高いWi-Fiに自動接続します。優先順位は「既知のネットワークの管理」画面のリスト順で決まり、上にあるほど優先度が高くなります(組織ポリシーが優先される場合あり)。Wi-Fiの接続優先順を変更する方法は「【Windows11】Wi-Fiの優先順位を簡単に変更する方法」で解説しています。

データ使用量が多すぎる原因がWi-Fi自動接続の可能性はありますか?

はい、可能性があります。意図しないWi-Fiに自動接続され、バックグラウンドでWindowsアップデートやクラウド同期が実行されている場合があります。知らないうちにデータが転送されていないか確認したい場合は、Windows11のデータ使用量確認機能が役立ちます。詳しくは「【Windows11】通信量(データ使用量)を確認する方法|アプリ別内訳も簡単チェック」をご参照ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。
環境によって結果が異なる場合がありますので、参考のうえご利用ください。

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※Microsoft、Windows、Adobe、Acrobat、Creative Cloud、Google Chromeほか記載の製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。

公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 25H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • 最終検証日:2025年10月21日
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この記事を書いた人

情シスの自由帳管理人のアバター 情シスの自由帳管理人 情シスの自由帳管理人

社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
「情シスの自由帳」では、パソコンが苦手な方や新人の社内SEの方、テレワーク中に困りごとがある方に向けて、実務経験に基づいた再現性の高い解説を心がけています。

【基本検証環境】
Windows 11 Home(64bit)/Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H(1.40GHz)/32GB RAM

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