【Windows11】Wi-Fiが自動接続されない場合の対処法

この記事では、Windows11でWi-Fiが自動接続されない・できない場合の原因と対処法を解説します。

Wi-Fiの「自動的に接続する」設定がオフになっていたり、接続の優先順位が変更されていたりすると、PC起動時にいつも使っているWi-Fiに自動でつながらないことがあります。毎回手動でネットワークを選ぶ手間がかかり、作業効率が下がるだけでなく、電波の弱いWi-Fiに誤接続してしまう可能性もあります。

多くのケースでは、設定を確認して自動接続を有効化するだけで解決します。この記事では、自動接続を有効にする具体的な設定方法から、それでも直らない場合の対処法までを順を追って分かりやすく解説します。

実際の操作画面を使って詳しく解説しますので、初心者の方も安心して設定できます。

目次

Windows11でWi-Fiの自動接続を有効にする方法

Windowsの設定画面からWi-Fiの自動接続を有効にする方法を解説します。マウス操作だけで完結するため、初心者でも簡単に設定できます。

Wi-Fiの自動接続を有効にすると、PC起動時や復帰時に毎回手動で接続する手間が省け、すぐにインターネットが使えるようになります。

設定手順は以下のとおりです。

  1. Windowsの設定アプリを開く
  2. 「ネットワークとインターネット」を選択
  3. 「Wi-Fi」を選択
  4. 「既知のネットワークの管理」を開く
  5. 自動接続したいWi-FiのSSIDをクリック
  6. 「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れる

所要時間は約2分です。それでは、実際の画面を見ながら詳しい手順を解説していきます。

STEP
キーボードのWindowsキーを押し、歯車のアイコンの「設定」をクリック

キーボードのWindowsキーを押すか、タスクバーの中央(既定)または左端にあるWindowsロゴをクリックしてください。

キーボードのWindowsロゴキーを押すとスタートメニューが表示されます。

その中にある歯車のアイコンの「設定」をクリックしてください。

Windows11のスタートメニューから設定アプリを開く画面
Windowsキーを押してスタートメニューから「設定」をクリック
STEP
「ネットワークとインターネット」をクリック

「設定」をクリックすると、「ホーム」と大きく書かれたWindowsの設定アプリが開きます。

キーボードのWindowsIを押すことでも、Windowsの設定アプリを開くことができます。
また、Windowsの設定アプリを開くショートカットをデスクトップに作成すると便利です。

左側にある「ネットワークとインターネット」をクリックしてください。

Windows11の設定画面でネットワークとインターネットを選択する画面
設定アプリで「ネットワークとインターネット」を選択
STEP
「Wi-Fi」をクリック

「ネットワークとインターネット」をクリックすると、「ネットワークとインターネット」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「Wi-Fi」をクリックしてください。

Windows11のネットワーク設定でWi-Fiメニューを選択する画面
「ネットワークとインターネット」から「Wi-Fi」を選択
STEP
「既知のネットワークの管理」をクリック

「Wi-Fi」をクリックすると、「ネットワークとインターネット > Wi-Fi」と大きく書かれた画面に移動します。

その中にある「既知のネットワークの管理」をクリックしてください。

Windows11のWi-Fi設定で既知のネットワークの管理を開く画面
「既知のネットワークの管理」をクリック
STEP
自動で接続したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリック

「既知のネットワークの管理」をクリックすると、「ネットワークとインターネット > Wi-Fi > 既知のネットワークを管理」と大きく書かれた画面に移動します。

この画面は、Windows+Rを押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開き、その中にms-settings:network-wifisettingsと入力してEnterを押すことで開けます。
その他「ファイル名を指定して実行」で使用できるコマンドについては「ファイル名を指定して実行で使えるコマンド一覧 - Windows 11」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

その画面にはこれまで接続したことのあるWi-Fiが一覧で表示されています。

自動で接続したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリックしてください。

Wi-Fiの一覧から自動で接続したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリックしている画面
自動で接続したいWi-FiのSSID(プロファイル名)をクリック
STEP
「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れる

Wi-FiのSSID(プロファイル名)をクリックすると、そのSSIDの詳細設定画面に移動します

その中にある「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れてください。

これでそのWi-Fiが範囲内で利用可能になれば自動的に接続されます。

「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れてWi-Fiの自動接続を有効にしている画面
「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れる

コマンドでWi-Fiの自動接続を強制的に有効化する方法(上級者向け)

Windowsでは、コマンドラインツール「netsh」を使ってWi-Fiの自動接続を強制的に有効化することができます。
設定アプリで「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れても反映されない場合に有効な方法です。

以下の手順で実行できます。

STEP
コマンドプロンプトを管理者として起動

まずは、以下の手順でコマンドプロンプトを起動してください。

  1. Windowsキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. cmdと入力してCtrl+Shift+Enterキーを押す

標準ユーザー権限でも設定を変更できますが、確実に変更するため管理者権限での起動をおすすめします。標準ユーザー権限で起動する場合はEnterキーのみを押してください。

STEP
現在登録されているWi-Fiの一覧を確認

コマンドプロンプトを起動したら、保存されているWi-Fiプロファイルの一覧を表示します。自動接続を有効化するには正式なWi-Fi名称が必要なため、以下のコマンドで確認してください。

netsh wlan show profiles
STEP
自動接続を有効にするコマンドを入力

Wi-Fi名の正式名称を確認できたら、次はnetsh wlan set profileparameter name="XXXX" connectionmode=autoコマンドを使って自動接続を有効にします。

XXXXには正式なWi-Fi名を入力してください。
※Wi-Fi名にスペースが含まれる場合は、必ずWi-Fi名全体をダブルクォーテーション(")で囲んでください。

netsh wlan set profileparameter name="XXXX" connectionmode=auto

コマンドプロンプトへ上記コマンドがコピペできない場合は「コマンドプロンプトでコピペできなくなった場合の対処法 - Windows11」を参考に設定を変更してください。

STEP
設定が正しく反映されたか確認

コマンド実行後、以下のコマンドを実行して設定が反映された(「接続モード」が「自動接続」になった)ことを確認してください。

netsh wlan show profile name="XXXX"

出力内の「接続モード」が「自動接続」と表示されていれば設定完了です。

それでもWi-Fiが自動接続されない場合の対処法

「範囲内の場合は自動的に接続する」を有効にしてもWi-Fiが自動接続されない場合、いくつかの原因が考えられます。

よくある原因として、機内モードが有効になっている、Wi-Fi機能そのものが無効になっている、複数のWi-Fiプロファイルがあり優先順位が低くなっているなどがあります。また、Windowsのネットワーク設定やシステムファイルに問題がある可能性もあります。

以下の対処法を上から順番に試してください。ほとんどのケースでは、最初の数項目を確認するだけで問題が解決します。

機内モードやWi-Fiが無効になっていないか確認する

Windows11でWi-Fiが自動接続されない場合、まず確認すべきなのが「機内モード」や「Wi-Fi機能」自体がオフになっていないかです。
機内モードが有効になっていたりWi-Fiが無効になっている場合、自動接続は行われません。

特に機内モードがオンの状態では、Wi-FiやBluetoothなどすべての無線通信が遮断されます。
タスクバー右下の通知領域にある「飛行機マーク」 をクリックし、機内モードをオフにしてください。

また、Wi-Fi機能そのものがオフ(無効)になっている場合も接続されません。
Windowsキー」→「設定」→「ネットワークとインターネット」から「Wi-Fi」をオンに切り替えましょう。

Wi-Fiが自動で接続されない原因の多くは、この機内モードやWi-Fi機能の無効化にあります。
ここを正しく設定することで、自動接続が復旧するケースが非常に多いため、まず最初に確認することをおすすめします。

Wi-Fiの接続優先順位を確認する

Windows11では、複数のWi-Fiネットワークに接続した履歴がある場合、優先順位が高いプロファイル(SSID)から自動的に接続されます。
そのため、普段使うWi-Fiの優先順位が低いと、電波の弱いネットワークに先につながってしまうことがあります。

このような場合は、Wi-Fiの接続優先順位を確認・調整することで改善できることがあります。
詳しい確認方法や変更手順は、以下の記事で画像付きで解説しています。

優先順位を整えると、起動直後から安定したWi-Fiに自動接続されやすくなり、通信エラーや誤接続の防止にもつながります。

PCを再起動し、Windowsアップデートを実行する

設定を正しく有効にしても自動接続されない場合、一時的なエラーが原因かもしれません。
まずはPCを再起動してみましょう。再起動だけでネットワークアダプターの動作が正常に戻ることは少なくありません。

それでも改善しない場合は、Windowsアップデートの実行をおすすめします。
Windowsの更新プログラムには、Wi-Fiやネットワーク関連の不具合を修正する更新が含まれていることがあり、
最新の状態にアップデートすることで、自動接続の問題が解消されるケースが多くあります。

Windowsアップデートの具体的な手順や、更新内容の確認方法については以下の記事で詳しく解説しています。

アップデートを完了したら、再起動してWi-Fiの自動接続が復旧しているか確認してください。
古いドライバーや未適用の更新が原因だった場合、この段階で改善することがほとんどです。

Wi-Fiプロファイルを削除して再登録する

再起動やアップデートを行っても改善しない場合は、Wi-Fiプロファイル(接続情報)自体が破損している可能性があります。
この場合は、一度削除して再登録することで正常に自動接続できるようになるケースがあります。

Wi-Fiプロファイルを削除するには、「Windowsキー」→「設定」→「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」→「既知のネットワークの管理」を開き、対象のSSIDの右にある「削除」をクリックします。
削除後、再度そのWi-Fiへ接続し、「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れてください。

Wi-Fiプロファイルを削除する具体的な手順については以下の記事で詳しく解説しています。

プロファイルが破損していた場合、この再登録で問題が解消されることが多いです。

ネットワーク設定をリセットする

プロファイルの再登録でも自動接続が直らない場合は、ネットワーク設定をリセットする方法を試してみましょう。
この操作は、Wi-Fi/イーサネット/VPNなどすべてのネットワーク設定を初期状態に戻すため、根本的な構成エラーを解消できる可能性があります。

設定アプリから「ネットワークのリセット」を実行する手順や、リセット後の再設定手順については、以下の記事で詳しく解説しています。

ネットワークのリセットを実行すると、Wi-Fi プロファイルなどが削除されるため、再設定(再接続)が必要になります。
リセット後は通常、Wi-Fi の自動接続が初期化され、問題だった設定誤りがリセットされることが期待できます。

この操作は、PCの管理者権限が必須です。事前にご自身のアカウントが管理者かどうかを確認しておくと安全に進められます。

Windowsのシステムファイルを修復する

これまでの対処をすべて試しても Wi-Fi の自動接続が改善されない場合、Windows のシステムファイル破損が原因でネットワーク機能に不具合が出ている可能性があります。
このような場合、SFC(システムファイルチェッカー)や DISM(展開イメージ管理ツール)を使ってシステムを修復する方法が有効です。

具体的なコマンド操作や処理の流れについては、次の記事で詳しく解説しています。

実行後、システムファイルが修復されて安定したネットワーク機能が復旧する可能性があります。
修復処理が完了したら、PC を再起動して Wi-Fi の自動接続を再度確認しましょう。

この操作は、PCの管理者権限が必須です。事前にご自身のアカウントが管理者かどうかを確認しておくと安全に進められます。

Wi-Fiが自動接続されない場合の対処法に関するよくある質問と答え

最後にWi-Fiが自動接続されない場合の対処法に関するよくある質問と答えをまとめました。

Windows11でWi-Fiが自動接続されない原因は?

最も多い原因は、「範囲内の場合は自動的に接続する」設定がオフになっていることです。その他、機内モードが有効、Wi-Fi機能が無効、接続優先順位が低い、Wi-Fiプロファイルが破損している、などの原因が考えられます。

Wi-Fiの自動接続を有効にする方法は?

Windowsの設定アプリを開き、「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」→「既知のネットワークの管理」から、自動接続したいWi-Fiをクリックし、「範囲内の場合は自動的に接続する」にチェックを入れてください。約2分で設定完了します。

自動接続を有効にしてもつながらない場合の対処法は?

まず機内モードとWi-Fi機能が有効か確認してください。次にPCを再起動し、Windowsアップデートを実行します。それでも改善しない場合は、Wi-Fiプロファイルの削除・再登録、ネットワーク設定のリセット、システムファイルの修復を順番に試してください。

Wi-Fiの接続優先順位を変更する方法は?

Windows11では、コマンドプロンプトまたはPowerShellを使ってWi-Fiの優先順位を変更できます。詳しい手順は「Wi-Fiの優先順位を変更する方法」で解説しています。

複数のWi-Fiがある場合、どれに自動接続されますか?

接続優先順位が最も高く、電波が届いているWi-Fiに自動接続されます。優先順位が同じ場合は、電波強度が強い方に接続されることが一般的です。

PC起動時に毎回Wi-Fiを手動で接続するのを解消したい

「範囲内の場合は自動的に接続する」設定を有効にしてください。この設定により、PC起動時や復帰時に自動的にWi-Fiへ接続されるようになります。設定方法はこの記事の「Windows11でWi-Fiの自動接続を有効にする方法」で解説しています。

Wi-Fiプロファイルとは何ですか?

Wi-Fiプロファイルとは、過去に接続したWi-Fiのネットワーク名(SSID)、パスワード、自動接続設定などの接続情報のことです。Windows11はこの情報を保存しており、同じWi-Fiに再接続する際に使用します。

今まで自動接続していたWi-Fiと違うWi-Fiに突然つながるようになった原因は?

最も多い原因は、複数のWi-Fiプロファイルの優先順位が同じ状態で、電波の強い方に自動接続されてしまうケースです。例えば、自宅の2.4GHz帯と5GHz帯のWi-Fiが両方とも同じ優先順位の場合、その時の電波状況によって接続先が変わってしまいます。「Wi-Fiの優先順位を変更する方法」で優先順位を調整してください。優先順位を正しく設定することで、いつも使いたいWi-Fiに確実に自動接続されるようになります。

特定のWi-Fiだけ自動接続されない場合は?

そのWi-Fiの「範囲内の場合は自動的に接続する」設定がオフになっている可能性が高いです。

自動接続できないWi-Fiもありますか?

はい、公共のフリーWi-Fi(空港・カフェなど)は、接続後にブラウザで利用規約への同意やサインインが必要なため、完全な自動接続はできません。また、企業の802.1X認証Wi-FiやMACアドレスフィルタリングが有効なWi-Fiも自動接続が制限される場合があります。一般的な家庭用Wi-Fi(WPA2/WPA3)であれば、「範囲内の場合は自動的に接続する」設定で問題なく自動接続できます。

Wi-Fiドライバーを更新する方法は?

Windows+Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、devmgmt.mscと入力してEnterを押すとデバイスマネージャーが起動します。「ネットワークアダプター」を展開し、Wi-Fiアダプターを右クリック→「ドライバーの更新」を選択してください。または、PCメーカーの公式サイトから最新ドライバーをダウンロードしてインストールすることもできます。

システムファイルの修復で自動接続が直りますか?

システムファイルが破損している場合、SFCコマンドとDISMコマンドで修復することで自動接続が復旧する可能性があります。ただし、これは他のすべての対処法を試しても改善しない場合の最終手段です。詳しい手順は「システムエラーを修復する方法」をご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
記事の内容は独自検証に基づくものであり、MicrosoftやAdobeなど各ベンダーの公式見解ではありません。
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※Microsoft、Windows、Adobe、Acrobat、Creative Cloud、Google Chromeほか記載の製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。

公式情報・関連資料と検証環境
公式情報・関連資料
実行環境詳細と検証日
  • OS:Windows 11 Home 25H2(64bit)
    ※本記事の手順は Windows11 Home / Pro / Enterpriseで共通です(ポリシーで制限された環境を除く)。
  • ハードウェア:Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H (1.40 GHz) / 32GB RAM
  • 最終検証日:2025年10月15日
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この記事を書いた人

情シスの自由帳管理人のアバター 情シスの自由帳管理人 情シスの自由帳管理人

社内SE歴15年以上。現在も社内のPC管理・ネットワーク・サーバー運用から、日常的なトラブル対応、プログラム開発まで幅広く従事しています。
「情シスの自由帳」では、パソコンが苦手な方や新人の社内SEの方、テレワーク中に困りごとがある方に向けて、実務経験に基づいた再現性の高い解説を心がけています。

【基本検証環境】
Windows 11 Home(64bit)/Intel(R) Core(TM) Ultra 7 155H(1.40GHz)/32GB RAM

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